アニスとネオンが仲直りでき、元の雰囲気に戻ったカウンターズ。その時、カウンターズのグループに再びメッセージが届き、夏油とラピは端末を開きメッセージを確認する。
カウンターズ
エクシア
(よく仲直りさせられましたねー...)
(正直驚きましたよ...)
エクシア
(同感です...)
(あ、ラピ)
(そこの箱...開けて...)
ラピ
(箱?)
エクシア
(そう...操縦席の前...)
ラピ
(ラジャー。)
ラピは墜落したであろう航空機の残骸に入り、操縦席の座席から一つの箱を手に取る。アニスとネオンも後からメッセージを確認して、夏油とラピの元に着き、メッセージに対して疑問を投げかける。
アニス「何でコレを開けるの?」
ラピ「理由があるからでしょう。...えっ?この箱は...」
ラピは箱を手に取った瞬間、硬直するがすぐに箱をいじり、しばらくすると『カラン』という音と共に開かれる。箱が開かれた時、再びメッセージが送られてくる。
ラピ「開い...」
カウンターズ
ラピ
(開いたわ。)
エクシア
(中身は...?)
ラピ
(何も無いわね。)
エクシア
(おk...)
(次は北へ...)
アニス「???」
箱を開けた後、エクシアの指示通り北に向かう夏油たち。しばらく移動していると、エクシアがホログラムを生成してビデオ通話する。
エクシア「ハァーイ...」
アニス「何で急にビデオ通話にしたの? いつもみたいにメッセージで連絡すれば良いじゃない??」
エクシア「メッセージを使うと...端末に履歴が残ってしまうので...
こっちで用意したビデオ通話は...記録が残らないので...」
ネオン「秘密にしたい事なんですか?」
エクシア「まあ、そうですね...ラ...ピ...」
ラピ「??」
エクシア「記憶消去されていないラ...ピ...」
ラピ・アニス・ネオン「「「!!」」」
エクシアが突如ビデオ通話した後、ラピに記憶消去されていないと暴露するエクシア。エクシアの暴露に動揺するラピとアニスとネオン、動揺する3人と夏油にエクシアは釘を刺す。
エクシア「あ...みなさん...嘘はやめた方がいいですね...
バレバレです...ラプチャーでも分かります...はい...」
夏油「ラピが開けた空箱から確信を得たのかい?」
ラピ「......」
エクシア「そうです...さっきの箱、普通に開けると爆発する箱です...
仕組み上、欠陥があるせいですが...大規模なロビー活動で欠陥を隠して販売しました...はい...
だからどのデータベースにも...爆発に関する情報はありません...左に20度傾けて開けると爆発しません...」
夏油「だけど、ラピはその仕組みを知っていた...」
エクシア「仕組みを知ったきっかけでラピは...3年前にその箱を開けて...爆発事故に遭いました...
事故に遭った際に、それを「記憶」して、爆発させずに箱を開けたから...「記憶」が残っていること...」
エクシアが淡々と説明し、夏油が補足説明を加えて解説する。その夏油の様子を見てアニスは耳打ちして夏油を止めようとするが、誤魔化すことができないことをアニスに伝える。
アニス「ちょっと、指揮官様!」
夏油「今から誤魔化そうとするのは、少し無理があると思うよ。
それで、君は何の目的でラピを探ったんだい?」
エクシア「あっ...ただ気になったので...」
ラピ「...は?」
エクシア「データセンターに初めて来ると、きょろきょろ見回すから...普通は...ラピは違ったから...もしかしたらと思って...
予想通り...でしたが...」
アニス「だから、メッセージじゃなくてビデオ通話に...?」
エクシア「はい...このビデオ通話は...記録が残らないので...
何かするつもりなら...ラピが箱を開けた時に中央政府に...言いつけた方が早いですから...」
ラピ「......」
夏油「...分かった、信じよう。」
エクシア「ありがとうございます...さあ...次のポイントをマーキング...します...」
エクシアがラピを探ったこと、秘密を知ってどうするかを夏油は追及するが、エクシアがビデオ通話と中央政府に報告するつもりが無いと判断する。アニスは喧嘩で演技が疎かになったことをラピに謝罪する。
アニス「ごめん、ラピ...私が喧嘩なんて始めるから...」
ネオン「アニスだけのせいじゃないですよ...」
ラピ「いいえ、私も疎かだった...」
夏油「エクシアが中央政府と繋がっていると考えるかもしれないが...もしこの任務を報告していたら、地上に出る前に取り押さえられて弾丸も没収していただろうね。
起きてしまったことは仕方ない、それに単純な理由の方が信用できる。さあ、気持ちを切り替えて移動を再開しよう。」
エクシアがラピの秘密を解明した件を終えて、移動を再開した夏油たちは、エクシアがマークした地点に移動をしている道中、ラピが全員止まるように呼び掛ける。アニスは地面の状態と過去の経験から待ち伏せされていると考えるが、面積が小さいことから待ち伏せの可能性が無いと判断する。
ラピ「...止まって。地面がおかしいです。掘り返された跡があります。」
アニス「待ち伏せ?」
ラピ「待ち伏せではないわ。それぞれの面積がそこまで広くないから。
狭い面積、多数の跡。」
ラピが地面の状態から仕込まれていると仮定して、その条件と合致する物を思考する。その時、再び端末から振動を感じて開くと、エクシアから新たなメッセージが届いていた。
カウンターズ
エクシア
(地雷原でーす...)
(ちょっと待って。)
(あ...これはちょっと...)
(ミノフ
ラピ
(浄化シーケンスは?)
エクシア
(それは中央政府の司令部と...)
(情報部にしか無理...)
(ハッキングすればできるけど...)
(危ない...)
(マズったら銃殺...)
ネオン
(一体どうしたら...)
エクシア
(注意しながら回避して...)
(進むしか...)
アニス
(指揮官様は何とかなるけど...)
エクシア
(ごめん...)
(他の方法ない...)
目の前に地雷原があり、エブラ粒子濃度が濃い影響で探知ができない状況で、頭を抱える夏油たち。ラピはそんな中、夏油は強硬手段に出ようとした時だった。
ラピ「指揮官。バックアップ無しで、この地雷原を通るのは危険すぎます。
...勿論、命令なら従いますが。」
夏油「そんな命令、私は容認できないな。」
(...この状況だと、これしか無いな。)(右手を前に突き出し、呪霊を呼び出そうとする。)
シフティー「ちょっと失礼しますね。」
ラピ「!!」
丁度エブラ粒子の浄化が必要な時に、ホログラムが生成されてシフティーが現れる。そのタイミングの良さに、ラピは動揺するが、構わずシフティーはエブラ粒子の浄化シーケンスを開始する。シフティーに続き、エクシアもエブラ粒子が浄化したことを確認した後で、地雷原の特定を終わらせる。
シフティー「エブラ粒子の浄化シーケンスを稼働。浄化中。
濃度64.57%...31.51%...エブラ粒子の濃度2.83%
...浄化完了。」
エクシア「......地雷スキャン開始。スキャン完...了...マーキングします...
うまく避けて、進んで下さい...」
シフティー「...すごく早いですね。やっぱりプロトコール。」
地雷原の特定を素早く終えたエクシアの腕を敬服するシフティー、そして来てほしいタイミングでやってきたシフティーに驚きを隠せないアニス。アニスの発言にシフティーは自身の気持ちをホログラム越しに吐露する。
アニス「それより、貴方凄いタイミングで来たわね。」
シフティー「すみません、やっぱり気になったので戻ってきました!
私...疑われても仕方ないと思いますけど、私はみなさんが好きです。」
夏油(......)
シフティー「みんな知ってるでしょう。親しくなったと思ったら、ニケたちは消えてしまう。」
陀艮(ぶふぅ...)
夏油(ん?どうしたんだい??)
シフティー「オペレーターの行動指針に「ニケに心を許すな」があるほどなんです。」
陀艮(ぶふぅ、ぶふぅ...)
夏油(あぁ、そうだね。)
シフティー「でも...それができないんです。」
夏油(そういえば漏瑚たちはどうしているんだい?)
陀艮(ぶふぅ、ぶふぅ。)
シフティー「私は皆さんに、長く生きてほしい。」
夏油(あぁ、そうだったのか。外に出る時間が短かったからね...)
陀艮(ぶふぅ、ぶふぅ?)
シフティー「そうできるように、お手伝いしたいんです。」
夏油(ありがとう陀艮、漏瑚たちに伝えてくれ。)
陀艮(ぶふぅ〜)
シフティー「もう...別れは嫌です。仲間なんですから。」
アニス「......」
夏油が念話で陀艮と会話している間、シフティーがニケとの別れを惜しみ、同じ仲間でありたいことを伝える。アニスは疑っている気持ちはあったが、心境が変化してシフティーを快く受け入れる。
シフティー「信じて...貰えませんか?」
アニス「...うん、信じる。疑ってごめんね、シフティー。」
シフティー「! ありがとう、ございます!」
エクシア「これが...青春...」
シフティー「...あっ、ごめんなさい。アークレンジャーの録画、忘れてしまいました!」
アニス「それは、残念...」
エクシア「レッドレンジャーが...博士の実の息子だったという内容だけでしたね...
大した内容じゃなかったですよ...」
アニス「ちょっと!何ネタバレしてるのよぉぉ...!」
シフティーが退室前に言ったアークレンジャーの録画を忘れたことを伝え、エクシアが放映された内容を盛大にネタバレする。アニスはエクシアのネタバレに頭を抱え、夏油はアニスを宥める。
エクシア「え? これ5話からずっと伏線があったんですけど...」
アニス「いくら何でも、それ言っちゃう...!?」
ネオン「大丈夫ですかね...?」
アニス「はぁ...よりにもよって最近見始めた指揮官様もいるのに...」
夏油「私は大丈夫...帰ったら炭酸水買おう。」
アニス「...うん。」
エクシア「すみません...次から気をつけま~す...」
シフティー「ふふっ...。」
アークレンジャーのネタバレを食らったアニスは、凹みながらも移動を再開していく。そして、軍需品製造工場が見えてきたが、工場と夏油たちを挟むように巨大な砲身が向けられていた。
夏油たちの前方にある巨大な砲身について、詳しい説明を始めるオペレーター。
シフティー「前方に巨大粒子砲を発見。モデルは...」
エクシア「MSIC-007...ミシリスで開発した高密度の粒子砲モデルです...
直線でバキューン...って撃ちます...あのコロニーレー
夏油(コロニーレー
エクシア「射程距離は2000...射線上の遮蔽物や障害物を計算...当たったら完全燃焼...骨も残りませーん...
内部にエネルギー反応あり...でも今すぐ発射される気配はなし...何がトリガーかは...不明...」
シフティー「射線を避けて交戦して下さい、発射されてからでは遅いですから。」
巨大な砲身が高密度の粒子砲であり、その出力から想定される被害を聞いた夏油たちは、交戦中射線を避けることを意識する必要があると念頭に置く。その際に、周囲にラプチャーの反応があるか、ラピは尋ねる。
夏油「掠っても体がドロドロか...」
アニス「想像するだけでも鳥肌が立つわね...」
ネオン「...つまり壊せば私の火力の方が高いという証明に?」
アニス「ならないって...」(≖ࡇ≖)
ネオン「残念です...」
ラピ「ラプチャーは?」
シフティー「ロード級がいます! 撃破すると、軍需品の製造工場へ進入できます。」
ラピ「ラジャー。」
ラピ、アニス、ネオンはそれぞれ障害物に身を隠しながら、ロード級ラプチャーに射程内まで接近する。ラプチャーはラピたちの接近に気付いたのか、大きな両翼を展開しながら羽ばたかせて正面を向ける。
その間、物陰に潜む夏油はロード級の姿を一瞥し、その詳細な情報についてラピたちにも聞こえるように、通信端末を経由してシフティーに尋ねる。
夏油『シフティー、ロード級ラプチャーに関する情報はあるかい?』
シフティー『えっ?...ちょっとお待ちください...』
エクシア『はぁ...あのラプチャーはタイピース...型式はA.N.M.I.です...』
夏油(アネモイ...確かギリシア神話の風を司る神の総称か...)
エクシア『装備している特殊弾丸は...被弾すると動けなくなります...
通常攻撃はマシンガン...左右の銃器は付近の遮蔽物を簡単に貫通します...』
夏油『工場に入る前に、できれば被弾は避けたい...左右の銃器を破壊してからコアに攻撃しよう。』
アニス『オッケー!』
ネオン『了解です!』
ラピ『ロード級ラプチャー、タイピースの交戦を開始します。』
ラピ・アニス・ネオン『『『エンカウンター!』』』
攻撃を開始するラピたち、タイピースの背部に装備されていれる左右の銃器に攻撃を集中させる。しかし、タイピースはオレンジ色の光とともに消え、ラピたちとの距離を詰めて、特殊弾による攻撃を開始する。
アニス『テレポートが厄介ね。』
ネオン『こっちの攻撃が当たらず接近して来ますね。』
エクシア『そのかわりに...テレポートのインターバルはかなり長いでーす...』
夏油『特殊弾による攻撃が来たら此方から伝えるよ。』
特殊弾を装填している銃器の攻撃を再開するラピたち、接近して有効射程距離で攻撃するタイピース。障害物を貫通して被弾する中、夏油はイカ呪霊を射出する。
夏油のイカ呪霊に被弾したタイピースは姿勢を崩し、特殊弾の弾道がラピたちから逸れていく。
夏油(やはり厳しいか、仕方ない。)
『特殊弾の予備動作に入った。』
アニス『弾道が逸れ始めた! こっちの攻撃が効いてる!!』
ネオン『このまま畳みかけます!!』
イカ呪霊の追撃とラピたちの攻撃が特殊弾を装填している銃器に集中した影響か、タイピースの姿勢制御が追いつかずぐらつく。追い打ちをかけて更に攻撃を加えていくラピたち、遂には左翼がネオンの一撃で千切れてしまい、左に傾きながらタイピースは地上に向かって墜落していく。
ラピはタイピースの墜落を確認して、夏油たちに戦闘が終わったことを伝える。
ラピ「状況終了!」
アニス「へへ、オペレーターが2人もいるから楽勝ね。」
ネオン「はい! いつもより早く終わった気がします!」
シフティー「お疲れ様でした!」
夏油「......」
ネオン「?師匠、どうしたんですか?」
夏油「いや、何か忘れているような......」
戦闘が終わりそれぞれ武装を解除して集合するラピたち、そんな中夏油は、何か引っかかることが残っており、ふとタイピースが墜落したところを見つめる。
瞬間、薄紫色の光がタイピースの残骸から溢れ出す。
夏油「!?」
アニス「何の光!?」
エクシア「あぁ...どうやらタイピースの墜落地点が巨大粒子砲があった場所ですね...
残っていたエネルギーが溢れているようです...」
ネオン「因みに...この後どうなるんでしょうか??」
エクシア「派手に爆発します...はい...」
ラピ「指揮官!!」
夏油「総員!全力で逃げよう!!!」
シフティー「粒子濃度上昇!安全区域まであと...13m!!」
タイピースの残骸から全速力で逃げる夏油たち、安全区域に到着して障害物に隠れたと同時に、粒子砲とタイピースが大爆発を引き起こす。その爆発の余波で半径約50mのラプチャーは濃度の高い熱に当てられて装甲が融解し溶ける。
安全区域に到着した夏油たちは、強烈な爆風で体が動かず吹き飛ばされないように耐えることが精一杯だった。数分の後に爆風が収まり、タイピースと粒子砲は軍需品製造工場の外郭を溶かして消えていた。
夏油「皆!怪我は!?」
ラピ「異常なし。」
ネオン「こちらもです!」
アニス「以下同文!」
シフティー「よかった...」
エクシア「それにしても...思ったより被害が狭かったですね...
推測ですが...粒子砲のエネルギーが経年によって減少したと思いまーす...」
それぞれ無事を確認した夏油、粒子砲とタイピースの爆発の被害から想定より範囲が狭いと感じたエクシアは、長期間放置した影響でエネルギーが少ないと結論付ける。粒子砲の話を聞いて、軍需品工場が粒子砲の近くに設置されていたことを思い出した夏油は、探索できるかエクシアに尋ねて確認する。
夏油「そういえば、工場はどうなったんだい?」
エクシア「外郭が少し溶けただけで済んでます...問題ないと思いまーす...」
ネオン「良かったです...ここまで来て帰るなんて最悪ですしね...」
アニス「......」
ラピ「?...どうしたの? アニス」
アニス「大丈夫...ただ...」
ラピ「??」
アニスの肉体に異常があるかを心配するラピだが、遠目から見ても特に負傷箇所は戦闘後から増えていないことから頭を傾げる。アニスはスクっと立ち上がり、灰色の空に向かって咆哮する
アニス「
実際爆発させた方がいい区切りになると思って描写しました。ごめんなさい。次回はいよいよ工場内部になります!
タイピースとの戦闘を終えた夏油たちが、工場内部に進んでいた道中の出来事...
ラピ「瓦礫を足場にして移動する作戦が上手く行きましたね。」
夏油「さっきパッと思いついた考えなんだけどね。」
ネオン「でも圧巻でしたね、地面も溶けてましたし。」
アニス「半分マグマになって怖くなっちゃった。」
エクシア「劣化によってエネルギー不足じゃなかったら...工場どころか初心者さん諸共消えてましたね...」
シフティー「本当に良かったです...」
アニス「そういえばネオン。」
ネオン「?何ですか??」
アニス「最後の一撃、最高だったわ。」
ネオン「本当ですか!」
アニス「ええ、実際私はあんなに威力高くないし、本当に感謝してるわ。」
ネオン「えっへん!!私は火力の求道者ですから!!」
アニス「クスっ...そうね。」
ネオン「アニスも火力を探求しませんか??」
アニス「遠慮しとく、威力を上げたら体が持たないもの。」
ネオン「残念です...気持ちが変わったら、また言ってください!」
アニス「うん、分かったわ。」
夏油(......)
漏瑚(どうやら蟠りは無くなったようだな。)
夏油(陀艮から聞いたんだね。)
花御(えぇ、無事に仲直りできて良かったですね。)
真人(まぁ喧嘩して生き残れる環境とは思えないしね~)
夏油(こっちの戦力は限られているから、その分私が彼女たちをカバーしないと...)
陀艮(ぶふぅ~。)(夏油~。)
夏油(どうしたんだい? 陀艮。)
陀艮(ぶふぅ。)(仲直り出来て良かったね。)
夏油(あぁ、そうだね。)