特級呪術師のデストピア   作:クモッ!

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 いよいよアニメ呪術廻戦、死滅回遊の放送日が確定した!ドブカス直哉君の声優が誰になるか凄く気になります。


第6章
禁足、焦土となった戦場


 アンダーソンとイングリッドの協力によって、アンチェインドの機能について理解し、マリアン救出の希望が見えてきた夏油たち。そこで現在、マリアンの肉体を使っているモダニアと同じヘレティックの戦闘区域に、ヘレティックの交戦経験のあるアブソルート分隊とともに歩いていた。

 

 その空気は重苦しく、誰一人口を開けなかった。

 

 

????「......」

 

ラピ「......」

 

?????「......」

 

ネオン「......」

 

??「......」

 

アニス「......」

 

シフティー「......」

 

夏油「これからエリアHに向かって、ヘレティックの残骸を回収する任務に協力する事になった夏油傑だ。此方はカウンターズ分隊のラピ、アニス、ネオンだ。これから宜しく。」

 

 

 否、夏油は挨拶をした。重苦しい雰囲気を付き壊す夏油、ラピたちも並んでお辞儀する。アブソルートのメンバーのうち、小柄で銀髪の少女は夏油たちにペコペコと頭を下げ、となりの長身で明るいブロンド色の髪した女性は穏やかな笑顔を向ける。

 

 その中で二人の中間の身長の女性は、夏油たちに対して睨みつけるような視線を向けたまま。ため息をこぼす。

 

 

????「はぁ、イングリッドから説明を受けただろ、今更自己紹介が必要か?」

 

アニス「こっちは名乗って無いし。」

 

ネオン「コミュニケーションは必要だと思いますよ?」

 

????「三流のお前らと馴れ合いなんてごめんだ。」

 

?????「ウ、ウンファ。いくら何でも失礼だと思う...」

 

??「そうよ。ラピはともかく、二人は私たちとは初対面なんだから~。」

 

アニス「ラピ知り合いだったの?」

 

ラピ「そう、アニスの分隊に入る前にね。」

 

ネオン「初めて聞きました。」

 

 

 ウンファと呼ばれた女性は舌打ちを鳴らすが、長身の女性が笑顔で前に出てアブソリュート分隊のメンバーについての紹介を始める。

 

 

??「ごめんなさいね~、うちの分隊ちょっと人付き合いが苦手なのよ。

 私はエマ、趣味は料理で最近指揮官さんと仲良くなったの。

 こっちの小さい銀髪の子はベスティー、ちょっと恥ずかしがり屋なんだけど仲良くしてね。

 最後にウンファ、私たちのリーダーで、ちょっと無愛想だけど優しいの。

これからよろしくね!」

 

ベスティー「よ、よろしく...」

 

ネオン「こちらこそよろしくお願いします、ベスティーさん!」

 

ベスティー「...うん!」

 

アニス「貴方って指揮官様と交流があったの?」

 

エマ「そうよ~、ちょっと前アークのスーパーで出会って手料理を振舞ったのよ。」

 

アニス「そうだったのね、今度は指揮官様の料理食べに来る?」

 

エマ「いいのかしら?迷惑じゃなければみんなで食べましょう。」

 

 

 アニスとネオンはそれぞれベスティーとエマとの交流を深める中、ウンファはラピを睨み続けラピはその視線を正面から受け取っていた。エマはウンファの様子を見て宥めるが、ウンファはこの状況に対してうんざりしていた気持ちを発する。

 

 

エマ「ウンファも仲良くしなきゃダメよ?」

 

ウンファ「何で馴れ合う必要がある? こいつらが私たちと共同作戦を遂行できるレベルだと思うか?」

 

エマ「もう~、目に見えるものが全てじゃないでしょ~? そんなこと言うと、イングリッドに言いつけるわよぉ?」

 

ウンファ「...チッ。」

 

シフティー「あの...みなさん? 聞こえてますか?」

 

夏油「あぁ、聞こえているよ。」

 

アニス「お、シュエンだ!」

 

シフティー「だから違いますって。私はあの時、合宿訓練中でしたよ。」

 

 

 前回地上に上がったことで、シュエンがシフティーに化けていたことで冗談でからかうアニス。シフティーはその出来事を必死に否定する。

 

 

アニス「ミシリスはクソだ、はい、言ってみて~」

 

シフティー「はあ、貴方は子供ですか?」

 

アニス「やっぱりシュエンだよ!」

 

シフティー「違います!」

 

夏油「そこまでにしなさい、一番被害を受けているのはシフティーなんだから。」

 

アニス「はぁい。」

 

ラピ「シフティー、作戦の概要をお願い。」

 

シフティー「...取り敢えず移動しましょう。ちょっと長居してしまったので、そろそろ移動しないといけません。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 移動を開始した夏油たち、カウンターズとアブソルートの二つの分隊はシフティーが表示したルートを移動していた。そんな中、シフティーは作戦の概要を説明していた。

 

 

シフティー「今回の作戦の目標は、ヘレティックの破片を収集することです。

 過去にアブソルート分隊とメティス分隊が連携してヘレティックと交戦し勝利しましたが、ヘレティックが撃墜されて起きた爆発が大きすぎて、周りは焼野原となり、その余波で巨大クレーターができ、半径4kmが3ヶ月燃え続けました。

 そのため、ヘレティックの破片があると予想される、クレーターの中心部までのルートは、進入不可の状態でした。しかし最近、炎が弱まって進入できるようになりました!

 つまり、連携作戦の目標は、クレーターの中心部へ進入して、ヘレティックの破片をアークに持ち帰ることです。」

 

ラピ「炎が弱まった理由は?」

 

シフティー「地下の天然ガスが燃え尽きたためと見られます。」

 

ウンファ「ルートと目標地点をマーキングしろ。」

 

シフティー「はい、マーキング完了しました。」

 

ウンファ「エブラ粒子の濃度も低いだろうな。そんなに長く燃えていたのなら。」

 

シフティー「え...はい。その通りです。」

 

ウンファ「浄化シーケンスもいらないな、さっさと終わらせよう。この三流とは一秒たりとも一緒にいたくないからな。」

 

 

 シフティーの作戦概要を聞いた後、ラピは炎が弱まった理由について言及し、ウンファは目標地点の設定やエブラ粒子の浄化シーケンスなどの状況把握を行っていた。状況把握を終えたウンファに、アニスはヘレティックに関しての質問を投げる。

 

 

アニス「どうだった?」

 

ウンファ「何が?」

 

アニス「ヘレティックは? 戦ってみて、どうだったの?」

 

ウンファ「お前は知らなくていい。」

 

エマ「アブソルート分隊は勿論、メティス分隊まで廃棄寸前まで行ったのよぉ。」

 

ウンファ「......」

 

エマ「でも運がよかったの。ちょうど雷がそこに落ちてくれて助かったんだもの~。それが無かったら皆死んでたわ~。」

 

 

 かつての状況を話し始めたエマは、ウンファは顔をしかめこれ以上話さないように釘を刺すが、エマも仲間を危機に晒さないためと主張する。

 

 

ウンファ「余計なことを言うな。」

 

エマ「噓の情報で仲間を危機に晒す訳にはいかないでしょう~?」

 

ウンファ「誰が仲間だ。私はあんなゴミ屑共を仲間と認めた覚えは無い。」

 

エマ「でも、この子たちもヘレティックと戦って勝ったのよぉ?」

 

ウンファ「...運がよかっただけだろ。」

 

 

 エマが予め得ていた情報から、夏油たちもヘレティックとの交戦経験があると、イングリッドからの連絡で知っていた。その事実に対して、ウンファは自身の予想を伝える。その発言にアニスが反応する。

 

 

アニス「そうよ、貴方たちのようにね。」

 

ウンファ「言った筈だ、同じレベルだと思うな。」

 

アニス「破棄寸前だったの? 私たちはそこまででは無かったわよ? メティスと連携もして無かったし。

 え? 何? ひょっとしたら私たちの方が強くない?」

 

夏油「アニス...」

 

ウンファ「知り合いだから手加減してくれたんだろう。」

 

 

 夏油がアニスを止めようとする前に、ウンファは面識があることから手加減したと発言する。アニスはその発言に対して、静かに怒りが湧き上がる。

 

 

アニス「...は?」

 

ウンファ「あのヘレティック、お前たちと一緒に作戦に投入されたと聞いたが。だから手加減したんだろ? お前たちが可哀想だから。

 どんな気分だった? かつての仲間が裏切り者になった気分は?」

 

アニス「...貴方ね。」

 

ラピ「ウンファ、それ以上喋らない方がいいと思うわ。」

 

ウンファ「私の名前を呼ぶな!この裏切り」

 

夏油「おい。

 

 

 マリアンが浸食によってラプチャー側の戦力として、ヘレティックになったことを持ち出しアニスを挑発するウンファ。その発言に更に怒気が膨らむアニス、ラピはこれ以上深堀しないことを注意する。

 

 しかし、ウンファはラピに対して怒りを向け、裏切り者と言い切る前に、夏油の声がこだまする。ベスティーは静かに怒る夏油の剣幕に怯え、エマは止めることはせず静かに見守る。

 

 

ベスティー「ひぃっ...」

 

エマ「......。」

 

夏油「言いたいことはそれだけか?

 

ウンファ「だったらなんだ、三流。」

 

夏油「私たちは君たちが戦ったヘレティックに関する知識は微塵も無い。それにも関わらずアニスが軽んじたことは私から謝るよ。

 だが知りもしない君も少々度が過ぎている、憶測だけで話さないでくれないか?

 

ウンファ「私は私の考えを言ったまでだ。あのゴミとは違う。」

 

夏油「その()()根拠は何だい?経験からか?

 

ウンファ「当たり前だ、他に何がある?」

 

夏油「だが先ほど言った()()()()()()()()()()()、という発言も軽はずみだよね? 君とアニス、何処に違いがある?それとも、()()()()()に基づいてそう言ったのかい?

 

ウンファ「もう一度言ってみろ...」

 

夏油「君は自分の実力に誇りを持っているのかもしれないが、私からすれば君の発言は思い込みでしか判断できない人間にしか見えないよ。

 

ウンファ「......っ。」

 

夏油「最後に一つ、他人の死を軽んじる君の人間性、直した方がいいよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

仲間に見捨てられたくないのなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 真顔で怒気を含んだ夏油の言葉に、ウンファは顔を逸らし苦虫を嚙み潰したような顔をしながら一言吐き捨てて一人で歩いていく。アニスはウンファの態度に皮肉を零すが、ネオンと夏油がアニスの話し方を指摘する。

 

 

ウンファ「...くそっ。ムカつく奴。」

 

アニス「あの子、いい性格してるわね~!」

 

ネオン「アニスが憎たらしいことを言うから、もっと怒るんじゃないでしょうか?」

 

夏油「さっきも言ったがアニス、憶測だけで喋っても妄言でしか無い。その時の状況や敵の情報を聞いてみないと分からないんだ。怒りをずっと抑えろとは言わない、一度我慢して聞いてみて欲しい。」

 

アニス「...ごめんなさい。」

 

夏油「こっちこそごめん、ちゃんと止められなくて。」

 

 

 項垂れるアニスに夏油も頭を下げて謝罪する中、恐る恐るベスティーがアニスと夏油に声をかけてくる。...しかし先ほどの夏油の剣幕が残っていて怖いのか、おどおどしているが話始める。

 

 

ベスティー「あの...アニス.........指揮...官。」

 

アニス「うん?」

 

夏油「どうしたんだい?」

 

ベスティー「く、口ゲンカが上手くなる方法、教えて...!...下さい...。」

 

アニス「......うん?」

 

夏油「......えっ?」

 

 

 呆気に取られた夏油とアニス、怖くてで涙目になりながらも真っ直ぐ二人の顔を見つめるベスティー。エマは3人を見つめて微笑み、ラピは夏油にウンファを見失わないように先にいくとハンドサインで伝える。

 

 夏油もラピのハンドサインを確認して頷き、移動しながら教えるとベスティーに伝え、ウンファの後に続くように移動を開始する...




 この小説では初対面のアブソルート...本編でもラピと何かあったのかな~って感じで見てたんですけど、CHAPER.10の発言で印象最悪になってしまった...ウンファのことを全く知らないから自分はこんな感想が出てくるんですけど。ストーリー見て勉強せねば。

 あと、前回のにけさんぽ、新キャラの表記が分かりずらそうだったので編集を加えました。誠に申し訳ございません。

 というかUA(ユニークアクセス)数が9000超えてる!?こんな小説を見て頂けて感謝しかありません。本当にありがとうございます!!



にけ さんぽ




 エマが手料理を振舞った後のこと...


エマ「二人ともとっても美味しかったのね♪ 全部食べてくれて嬉しかったわ。」

ウンファ「シチューは...確かに美味かった。」

ベスティー「うん...とっても美味しかった...またあのシチュー作ってほしい。」

エマ「本当に? ありがとう! 今度はシチューの量を少なくしてパンも食べられるようにするから♪」

ウンファ「パンはいい。」

ベスティー「うん...シチューだけでも...とっても嬉しいから...。」

エマ「そう...?...じゃあ今度はシチューだけ作るわね?」


 安堵のため息をこぼすウンファとベスティー、ふとエマが連れて来た男を思い出したウンファ。


ウンファ「...ところでエマ、お前が連れて来た男は一体誰なんだ?」

エマ「彼? 夏油さんよ、スーパーでたまたまであったんだけど、料理の件で私の悩みを聞いてくれたとっても優しい人なの♪」

ウンファ「そうなのか。」

エマ「ん? もしかしてウンファ、気になっちゃった??」

ウンファ「私服だったが、かなり鍛えていた体だったからな。恐らく指揮官か、もしくは下っ端軍人か。」

エマ「もう、ウンファったら素直じゃないんだから。」

ウンファ「ふん...。」


 ウンファとエマの話題が一区切りついた中、恐る恐るベスティーが小声でウンファに声を掛ける。


ベスティー(...でもウンファ...あの人凄かったね...。)

ウンファ(確かに、エマの毒物色のパンを生気の抜けた顔で黙々と食ってたな。)

ベスティー(普通だったら...気を失っても可笑しくないのに...私たちの分も...)

ウンファ(...アイツ、私たちが来た時から頭を抱えていたな...)

ベスティー(うん...もしかして...エマの料理を見て...私たちを巻き込んだことに...責任を感じちゃったのかな?)

ウンファ(だとしたらとんだ馬鹿真面目だな...しかし、ニケでも無いのにすまし顔で出ていった...ん?)

ベスティー(?...どうしたの?...ウンファ。)

ウンファ(エマの手料理...私たちはニケだから体調が悪くなるだけで済んでいるが...人間のあいつはどうなる...?)

ベスティー(.........もしかして...体が壊れる...?)


 ウンファとベスティーが向き合って、滝のように汗をかきながらミルミル顔が青ざめていく。


ウンファ「おいエマ! あいつは今何処にいる!?」

エマ「えっ? あいつ??」

ウンファ「先ほど話題になった夏油って男だ!!」

エマ「えっと...あっ。」

ウンファ「何だ!?」

エマ「連絡先交換するの忘れたから何処にいるのか分からないわ。ごめんね。」

ウンファ「なっ!?...ベスティー! お前はアーク南区域を探せ! 私は北区域を探す!!」

ベスティー「うっ、うん!!」

エマ「どうしたのよ急に?」

ウンファ「あいつを放っておくと目覚めが悪いだけだ!!!」


 ウンファとベスティーはアークに向かって駆け出していく。家の中でポツンと取り残されたエマ。


エマ「......そんなに気になるのかしら?」

 その後、アーク内で必死な表情をして男を探し回る、ウンファとベスティーの姿を見かけられ、ちょっと話題になったそうな。

 一方、前哨基地の宿所では...


アニス「いや本当に美味しいわね、指揮官様のご飯。」

ネオン「作り置きでしたけど、くるんであるアルミホイルをフライパンで温めるだけでしたからね~♪」

アニス「今度料理教えてもらおうかしら?」

ネオン「お手伝いするのもいいですね♪」

ラピ「そう言えば二人とも、指揮官は?」

ネオン「師匠なら外でご飯を済ませたらしくて、もう寝ているらしいです。」

アニス「そんなにお腹が膨れていたのかしら? あっ、ネオンポン酢取って。」

ネオン「はい、どうぞ。ラピは何をかけますか? わさびマヨネーズが美味しいですよ!」

ラピ「...私はレモン汁を。」


 翌日、夏油は体調不良で身動きができず、丸一日寝込み休むことになりました。


真人(いやおもろ。)

夏油(笑いごとじゃないが??)
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