特級呪術師のデストピア   作:クモッ!

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 Blablalinkでストーリー図鑑を見て小説を作成するのは便利ですけど、キャラクターの表情や声があるとどんな感情かどんな思いかが少しでもくみ取れるような気がします。とはいえ便利なので楽したい時は使います、投稿ペースを落とさない為にも...!

 ラベルさんっていうラプンツェル(歩き回る公然わいせつ)に通ずるタイプのキャラクターが現れたのですが、皆さんは引きましたか?自分は青チケットのガチャでも出てくると予想しているので保留なんですが。

 UAが一気に28000を超えた...プレッシャーのおかげか、最近ストーリーの進み具合が好調な気がします。読者の皆様には感謝してもしきれません、というかもうすぐがUA29000を超えそうです...


心情(会話)

 マリアンに前哨基地を案内した翌日、夏油たちは宿所...指揮官室で休んでいた。

 

 

アニス「あぁ~...これいいわね~...」

 

ネオン「火力第一の私でも動けません、これは人を惹きつける凄まじい力を感じますよ~」

 

マリアン「とってもほかほかしますね~...」

 

ラピ「指揮官、この炬燵(こたつ)は一体どこから調達したんですか?」

 

夏油「スーパーマーケット、私たちが北部での作戦から帰った時に買っていたんだ。」

 

 

 指揮官室のソファと机を片付けて、倉庫に保管していた炬燵を指揮官室に広げて暖を取っていた。アニスとネオン、マリアンの三人はすっかり炬燵から出られなくなり、ラピもぬくぬくしているが庭から戻ってきた夏油と会話していた。

 

 戻ってきた夏油は、籠に盛り付けられているみかんを炬燵の中心に置き、みかん一個を剝き始める。

 

 

夏油「餅や煎茶もいいけど、私は炬燵に入りながらみかんを食べるのが好きだな。」

 

アニス「指揮官様ぁ、私にもちょうだ~い。」

 

ネオン「自分で取ればいいでしょう? 十分手が届く距離ですし。」

 

アニス「う~ん...届かな~い。」

 

マリアン「手が伸びきってないように見えるのですが...」

 

夏油「全く、はいどうぞ。食べるときはチラシを敷いてね、皮ごと纏めて捨てるから。」

 

アニス「ありがと~。」

 

 

 そう言って一緒に出したチラシを机に敷いて、みかんの皮を剥いて食べ始める夏油たち。黙々と食べていくマリアンは、みかんを食べて目を見開く。

 

 

マリアン「このみかん美味しいですね、何処で買ったのですか?」

 

夏油「? ここの庭で栽培しているものだけど。」

 

ネオン「本当ですか? 凄く美味しいですけど...」

 

真人「畑や果樹園の面倒を見てるのが夏油と花御だからね~。」

 

アニス「成程ね~...って、さり気なく炬燵に入ってみかん食べてる...」

 

 

 夏油の隣に体中継ぎ接ぎのある真人が、夏油の敷いたチラシの上でみかんを食べていた。夏油は真人が食べている傍らで、畑について話し始める。

 

 

夏油「私が作れるのはトマトとかきゅうりといった野菜だけだったから、出来るだけ自給自足で費用を抑えようと考えていた所を、花御と漏瑚、陀艮も名乗り出てね。

 今では結構大きくなっているよ。」

 

 

アニス「へぇ~花御は木や森の呪霊だから分かるけど、漏瑚は何で?」

 

夏油「私と一緒に肥料作り、それぞれの野菜に合わせて土の質を変えているんだ。陀艮は清潔な水の生成。」

 

漏瑚「態々言うな、暇だから手を貸したまでだ。」

 

花御「植物を育てると、蓄積した心労が発散できるので。」

 

陀艮「ぶふぅ...」(あったか~い...)

 

 

 夏油の説明に漏瑚、花御、陀艮も現れて炬燵に入り、ネオンは今までの食事を振り返る。

 

 

ネオン「じゃあ、私たちは呪霊が大切に育ててくれた野菜や果物を食べているという事ですね。」

 

ラピ「ありがとう、今度私も手伝うわ。」

 

マリアン「私も手伝います、とても美味しい野菜をご馳走して貰っていますし。」

 

漏瑚「...好きにしろ。」

 

花御「貴方たちの好きな果物や野菜は何ですか? 空きスペースがあるので新しく栽培しようと思っているのです。」

 

 

 温もりを作り出す炬燵の中で、和やかな雰囲気で包まれていく指揮官室。そんな中、夏油の呪霊から知らせが届く。

 

 

夏油「...漏瑚、花御、陀艮、真人、悪いが戻ってくれ。」

 

漏瑚「知り合いか?」

 

夏油「あぁ。」

 

アニス「??」

 

花御「分かりました、畑の話はまたいずれ。」

 

ラピ「分かったわ。」

 

マリアン「はい。」

 

陀艮「ぶふぅ~。」(またね~。)

 

 

 夏油の指示通りに、漏瑚、花御、陀艮は黒い靄になって姿を消すが、真人だけがまだ炬燵に残っていた。

 

 

真人「俺は残ってもいいんでない?」

 

夏油「悪いが戻ってくれ。」

 

真人「ちぇっ。」

 

 

 観念して食べていたみかんの残りを頬張って直ぐに姿を消す真人、同時に指揮官室の扉が開かれる。そこには最近顔を合わせた人物が立っていた。

 

 

ミハラ「お邪魔するわね~、夏油くん。」

 

ユニ「こんにちは~、あっ!コタツだぁ!!」

 

ネオン「こんにちはですね、ユニ。師匠お手製のみかんをどうぞ。」

 

ユニ「わあ! いただきま~す。」

 

 

 来訪者はミハラとユニで、2人は挨拶した後にユニは炬燵を見て飛び込むように入り、ネオンから皮が剥かれたみかんを受け取って食べ始める。突然の訪問に夏油は少し驚いていた。

 

 

夏油「こんにちはミハラさん、随分急ですね。」

 

ミハラ「連絡しようかと思ったんだけど、貴方の素の反応が見たくてね。ちょっと驚いただけっていうのは意外だったけど。」

 

夏油「足音が聞えたので誰か来ている事は気づいていましたよ。それよりこちらにどうぞ。」

 

 

 夏油は炬燵から出てユニの座っている炬燵に案内し、ミハラはユニの隣に座りユニが差し出したみかんを受け取り食べ始める。

 

 

ミハラ「早速だけど本題に移らせて貰うわね。今日ここに来たのは...」

 

ネオン「来たのは...?」

 

マリアン「一体...?」

 

ユニ「指揮官とデートする為に来たの!」

 

 

 ユニの発言に、ミハラとユニ以外の全員が固まる。夏油本人も身に覚えの無いデートという単語から、思い出していく。

 

 

夏油「...確か、エリアHの探索から戻った時、シュエンが訪問して帰り際に...」

 

アニス「そういえば! 指揮官様、何時そんな約束したの!!」

 

ユニ「確か、ラピの記憶消去の時にしたよね!」

 

夏油「......あの時の"埋め合わせ"ですか?」

 

 

 ミハラとユニも、エリアHの探索後にシュエンの口から、ラピに記憶消去が効かないという事実を聞いているが、トーカティブの追跡の任務の処罰に夏油の精神が限界だった時の事。そこで初めて自分の苦痛や行いを後悔していた事を吐き出した。

 

 その感謝として夏油は埋め合わせをすると言っていたが、任務続きでミハラとユニの予定が嚙み合わない状態が続いていた。

 

 

ミハラ「そう、だから今日と明日で私とユニ、それぞれデートする話で纏まったの♡」

 

アニス「何で二日?」

 

マリアン「2人は一日ずつ、指揮官と2人っきりになりたかったのかも...?」

 

ユニ「そう! 今日はユニと指揮官でデートして、明日はミハラと指揮官!」

 

 

 それぞれ思い残しが無いように、夏油と二人っきりでデートする事に決まって、長期休暇中の夏油の家に訪問したのだ。アニスは頬を膨らませながら、ミハラとユニに羨望の眼差しを向ける。

 

 

アニス「羨ましい...私たちだって指揮官様とデートした事ないのに...」

 

ミハラ「あらそうなの?...それじゃあ、私たちが初めてってことになるのね...♡」

 

マリアン「ふ、含みのある言い方しないでくださいよ...///」

 

 

 一通り伝えたい事を終えたミハラは夏油の腕を抱きしめ、ユニは空いている夏油の手を繋ぐ。

 

 

ミハラ「それじゃあ、夏油くんを2日ほど借りるわね。」

 

ユニ「えへへっ、行こ! 指揮官!」

 

夏油「悪いねみんな、しばらくこっちに戻れそうになさそうだ。戻る時間が分かり次第連絡するよ。」

 

 

 そう言って夏油はミハラとユニに引っ張られて宿所を出ていき、デートの予定を伝えるために近くのカフェに寄った。

 

 

ミハラ「ごめんなさいね、急に日程を決めて。」

 

夏油「構いませんよ。それで、翌日の集合場所もここで良いんですか?」

 

ミハラ「ええ、時間は公平に今の時間に集合してデートする。これでいいかしら?」

 

夏油「分かりました。」

 

 

 ミハラは夏油の返答を聞いて頷き、自分が頼んだコーヒーの支払いを済ませて去っていく。夏油と一緒に手を振って送ったユニは、ミハラの姿が見えなくなった時に手を繋ぐ。

 

 

ユニ「指揮官、デートしよっ!」

 

夏油「ああ、行こうか。」

 

 

 そうして、ユニと夏油の変わったデートが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人通りの少ない道に入っていくように、ユニは夏油を引っ張るように案内していく。夏油はユニの目的が分からずに困惑していた。

 

 

夏油(人の目が気になるとなると納得できるが...少なくとも人見知りではない筈...)

「ユニ、一体何を」

 

『パーンッ!!』

 

 

 夏油の体から破裂音のような音が周囲に反響していく。その音は周囲に広がるが、ものの数秒で再び静まっていく。

 

 

夏油「っ...。」

 

 

 肉体の左太ももの辺りから衝撃が走り、脳が警報のように激痛をかき鳴らす。あまりの痛みで膝をついて痛みのある左裏の太ももに手を添えて、一方ユニは先程手を繋いでいた右手をまじまじと見つめて感情が高ぶっているように見えた。

 

 

ユニ「...や、やっぱり、指揮官は何かが違う...ニ、ニケの時とは何か違う感じ...」

 

夏油「ユニ...まさか君が」

 

『パーンッ!!』

 

 

 すかさず同じ箇所に衝撃が伝わり、残っていた痛みに加わって神経組織が、脳に向かって直接叩く感覚を味わう。

 

 

夏油「ッ......。」

 

ユニ「へ、へへ。へへへへ。し、指揮官。どう? 大丈夫? どんな気分?」

 

夏油「痛いよ...ビンタ...というより鞭に近い痛みだ...」

 

 

 夏油は必死に痛みを抑える為に、体内でとどまっていた空気を入れ替えるように呼吸が荒くなりながら答える。ユニは夏油の返答を聞いて、高揚していた顔は落ち着きを取り戻す。

 

 

ユニ「やっぱり...」

 

夏油「??」

 

ユニ「指揮官は分かっていないんだね、会話する方法。ただ体が感じる感覚を口に出していたけど、それはただの悲鳴、感想に過ぎないよ。」

 

夏油「...痛みを与える事で、会話する...?」

 

ユニ「そう...あっ、でも前みたいに辛さは感じなかったよ。」

 

夏油「辛さを感じ取った...?」

 

 

 夏油の言葉に頷くユニ、実際に体に痛みを与える本質について、ユニは夏油に伝える。

 

 

ユニ「経験がある人には聞こえるの、大きくはないけど指揮官みたいに。肉体から出てくる言葉が。

 ユニがそれに答えてあげる事で、『本当の会話』が成立するんだ。」

 

夏油「それが、ユニの『会話』なのか?」

 

ユニ「そう、今はミハラしかいないんだけどね。」

 

 

 ユニの説明を聞いた夏油は、ユニがこの場所に連れて来た意図に関して思考を巡らす。

 

 

夏油「...もしかしてだけど、ユニのデートって...」

 

ユニ「そう...指揮官もユニと本当の会話ができるようになって欲しいから。出来なくても、ユニがそうして会話しているって知って欲しいの。」

 

 

 再びユニの頬から赤みがかり、気分が高揚しだす。

 

 

ユニ「でも...出来る事なら...」

 

 

 夏油の脳が警鐘を鳴らす。

 

 

ユニ「指揮官もミハラみたいに...」

 

 

 ()()()側に行ってはいけない。逃げなければならないと。

 

 

()()...して欲しいなぁ...♡」

 

 

夏油「ユ...ユニ、まずは話し合」

 

 

『ピシャッー!!』

 

 

 その場所に残ったのは、ただ肉を叩く音だけだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は過ぎ、朝から昼へと変わり、夕方に差し掛かる頃だった。ラピたちは夏油の連絡が無いことに不安を抱いていた。

 

 

アニス「......遅い。」

 

ネオン「えぇ、師匠の事です。きっとデートしている途中でも、ある程度終わる目安を予測して連絡する筈ですが...」

 

マリアン「な、何かトラブルでもあったのでしょうか...」

 

ラピ「いえ、ユニがいるからそんなことは無い筈よ。」

 

 

 夏油は出かける際にいつも、帰宅する時間の目安を伝え、遅れる場合と早くなる場合に忘れず連絡する。その様子が無いことから、マリアンは慌てふためく中、ただ夏油の帰りを待っていた。

 

 

アニス「所で...」

 

ミハラ「ふふっ...。」

 

アニス「何で貴方はここ(指揮官室)に戻ってきたのよ。」

 

ミハラ「だって気になるもの、指揮官とユニが何をしたのか、どう過ごしたのか...♡」

 

マリアン「???」

 

 

 何か期待している様子のミハラを見て、マリアンは何なのか疑問を抱いていた。マリアンの認識では、あの年頃だと遊園地やゲームセンター、ショッピングモールなどで服を見て回ったりしていると考えていた。

 

 しかし、その予想を遮る音が部屋に響く。

 

 

『パーンッ!!』

 

 

 突如アニスの体から破裂するような音が、耳に響き渡りアニスは衝撃の後に痛みが脳に押し寄せる。

 

 

アニス「うわっ!」

 

 

『パーンッ!!』

 

『パーンッ!!』

 

『パーンッ!!』

 

 

ネオン「きゃあ!」

 

ラピ「...うっ。」

 

マリアン「ひゃあっ!?」

 

 

 続いてネオン、ラピ、マリアンの順に破裂音のような音が響き渡る。思わず後ろを振り返ると、頬が赤みがかっているユニが立っていた。

 

 今にも蕩けそうなその表情は、気分が最高潮に達しているように見えた。

 

 

ユニ「へへ...いたい...?」

 

アニス「ラプチャー捕獲部隊から忍者部隊にでも移動したの!?」

 

マリアン「ま、全く気配が読めませんでした...」

 

 

『パーンッ!!』

 

 

 再びアニスの体から叩かれた音が響き渡り、思わず叩いてきたユニにアニスは声を大にする。

 

 

アニス「うわっ! あ、何で貴方が私たちの夕飯のメニューを気にしているのよ!?」

 

ネオン「??」

 

ラピ「??」

 

マリアン「??」

 

アニス「??」

 

 

 思わず声に出たアニスの言葉に、キョトンとしていた。声を出したアニス本人でさえも、何故そう言ったのか分からない様子に見える。

 

 

ネオン「何ですか、いきなり?」

 

マリアン「私たちの夕飯のメニュー...って言ってましたよね...?」

 

ラピ「...そうね。」

 

アニス「だって...ほら...いきなりじゃなくて...あれ?おかしいわね?...確かにさっき...」

 

 

 四人はアニスの口から出た言葉に困惑し続け、ユニはその様子を見て更に嬉しそうに微笑む。

 

 

ユニ「へへ。アニス。 ユニが何て言ったか聞こえたんだね?」

 

アニス「......」

 

 

『パーンッ!!』

 

 

 状況が吞み込めず立ち尽くしているアニスに向かって、再び太ももを叩くユニ。そしてアニスも思わず口を開く。

 

 

アニス「ああっ...! カレーは今材料が無くて作れな...!」

 

マリアン「また...」

 

アニス「...!!」

 

ネオン「......あの...すみませんが、私には今の状況が全く理解できません。」

 

ラピ「......私もよ。何でいきなり夕飯の話をしているの?」

 

 

 マリアンに指摘されてハッとなるアニスは、思わず口に両手を添えてユニに叩かれた事で少しずつ理解していき説明し始める。

 

 

アニス「それが...あの子に叩かれると妙に気分が...」

 

ネオン「気分が?」

 

アニス「......」

 

マリアン「どうなるんですか?」

 

アニス「...違う。」

 

ラピ「? 何が違うの??」

 

 

 アニスの説明に関して、ラピ、ネオン、マリアンが追及すると、アニスは首を勢い良く横に振り始める。

 

 

アニス「違う違う違う! 私はそっちの世界に行きたくない!」

 

 

 アニスは慌てて指揮官室を飛び出していく。その様子を皆はただ見るだけで、ラピ、ネオン、マリアンは疑問が残っている事で体が固まったままで、ユニとミハラは送り出すような微笑みを向けていた。

 

 

ネオン「......」

 

ユニ「へへ。ネオンもユニと会話する?」

 

 

 ユニの瞳が次にネオンを捉えて満面の笑みを向ける。ネオンには得体の知れない悪寒が、背中から頭まで駆け上がる。

 

 

ネオン「わ、私は結構です。私は今耳から聞こえる会話だけで十分ですから。ほ、他の方法の会話はしたくありません!」

 

 

 アニスに続き、ネオンも大慌てで指揮官室を出ていく。ユニはしょんぼりしながらネオンを見つめていたが、次はラピとマリアンに顔を向ける。

 

 

ユニ「へへ...♡」

 

マリアン「ら...らぴ...?...気のせいでしょうか...?...何だか急に、寒気を感じるんですけど...。」

 

ラピ「気のせいじゃないと思うわ。」

 

 

 ユニの視線が向けられた事で、マリアンはラピにくっついてブルブル震えだす中、ラピは夏油の所在について聞いた。

 

 

ラピ「ユニ。」

 

ユニ「なぁに...?」

 

ラピ「指揮官は何処なの?」

 

ユニ「へへ。指揮官♡...ラピが呼んでるよ♡」

 

 

 ラピの質問に対して、ユニは指揮官室の扉に向けて声を掛ける。声をかけた拍子に扉が開かれると、夏油がそこにいた。

 

 

ラピ「指揮...官...??」

 

夏油「はっぁ...っぁ...。」

 

マリアン「指揮官が...生まれたての小鹿みたいになってます...!!」

 

 

 夏油は壁に寄りかかり、足を震わせながら覚束ない様子で歩いて入ってきた。マリアンの言う通り、足が震えてまともに歩けていないその様子は、生まれたての小鹿のような印象が感じられる。

 

 

マリアン「何でこんな事に...!?」

 

夏油「ユニとのデートで...少し無理をした...。」

 

ラピ「一体何を...」

 

ユニ「えへへ。 それはねぇ...♡」

 

 

 ユニは気分が高揚している状態のまま、夏油とのデートの内容を振り返り始めた...

 

 

 

 

夏油「これで本当に分かるのだろうか...」

 

ユニ「すぐには無理かな...簡単に成り立つ程、甘くは無いし...」

 

 

『ピシャッ』

 

 

 何気なく夏油を叩いたユニの手のひらから、微かに、掠れた羽音のような()が届く。

 

 

(これは長期戦を予想した方がいいな...)

 

 

ユニ「ぇ...?」

 

 

 ()()を始めて、まだ2時間も経過していない段階だった。全く聞こえなかった一撃目に比べ、()のようなものが伝わってきた気がした...

 

 

夏油「??」

 

 

『ピシャッ』

 

 

(叩くのを止めたと思ったらまた叩いた...どうしたんだ?)

 

 

ユニ「!!」

 

 

 ユニには届いたと確信させた、聞き取れないが確かに()を掴めたと実感した。ユニの期待は高まり、比例してボルテージも上がっていく。

 

 

ユニ「えへ...へへ...。」

 

 

『ピシャッ』

 

 

(何で急に興奮しだしたんだ!?)

 

 

ユニ「すごい...♡...指揮官の()が聞こえだしたよ...♡」

 

 

 確実に鮮明になっていく夏油の()を捉え始めたユニは、体中を震わせて疼いていた。叩かれている夏油は、全く分からない状況に取り残されている。

 

 

『ピシャッ』

 

 

(分からない...ユニの言っている()って)

 

ユニ「ユニの言っている()は、簡単に言うと心の中で呟いていること...」

 

夏油「!?」

 

 

 夏油の思考を先取りしたようなユニの返答に、夏油は驚き振り返る。動揺している夏油を見て、呼吸が荒くなり、吐息が白く、濃くなっていく。

 

 

ユニ「もう少しで...指揮官の声がちゃんと聞けるようになるんだけど...」

 

夏油「だけど...どうしたんだ...?」

 

ユニ「そ、そんな表情されたら...ユニ......」

 

 

 

 

「もっと、叩きたくなっちゃう...!」

 

 

『ピシャッ!』

 

 

(...何で私の表情で叩きたくなるのか知らないが...同じ所を叩かれてきたせいか、殆ど感覚が無くなってきたな。)

 

ユニ「そうなの? じゃあ次は反対側の太ももを叩くね!」

 

夏油「!?!?」

 

 

『ピシャッ!!』

 

 

(思考が読まれているような...これがユニの会話なのか...!?)

 

ユニ「そうだよ! これがユニの()()!! もうすっかり、指揮官の()がユニにちゃんと届くよ!!」

 

 

 それから何度もユニの会話は続き、ずっと夢中になって気付けば昼を過ぎていた。2人は少し休憩を取ることにした。

 

 

夏油「少し休憩がてら、昼食にしよう...」

 

ユニ「ぁ♡...ぇへ...♡...うん...♡」

 

 

 ふらふらと足取りが定まっていないユニと、片手でユニを導きながら壁を頼りに移動する夏油。近くのファミリーレストランに入り、昼食を取ることにした。

 

 先程までこれまでにないくらいの熱量だったユニは、今では落ち着きを取り戻しつつある。

 

 

ユニ「こんなにワクワクしたの、久しぶりだよ...ミハラと初めてあった時以来かな...?」

 

夏油「それ程、ユニは会話相手が欲しかったんだね...」

 

ユニ「うん! だからあの時は、とっても嬉しかったの!」

 

 

 確かに、言葉や声のトーンで相手の感情を推測する事で気持ちを読み取ることができるが、ユニは相手に触れ...いや叩くことで気持ちではなく考えている事を読み取る事ができる。ある一種の才能とも言えるのだが、言及した通り、夏油ほど早くも()が聞こえるのは極稀である。

 

 夏油は『私もユニやミハラと同じなのだろうか』という考えを頭を横に振って散らし、ユニの言動や()が聞こえたタイミングでのテンションの高ぶりを見て、寂しさを感じていたと察する。ふとしてコーヒーを口に流し込んだと同時に、夏油はある疑問を感じた。

 

 

夏油(()()...本当にそうなのだろうか...?)

 

 

 会話という単語を定義するとしたら、()()()話したり聞くことである。先ほどの状況は夏油が自然と零れていた()を、ユニが()()()だけと考えられる。

 

 

夏油(...もしかして。)

 

ユニ「...ん?どうしたの??」

 

 

 夏油は先ほど考えた内容を、ユニに明かす。

 

 

夏油「ユニは会話できているのかい?」

 

ユニ「?? どういうこと?」

 

夏油「ユニは私の...()が伝わるようになったが、私は...経験不足かもしれないが、君の()が聞こえないんだ。ミハラと()()した経験はあるのかい? その時ユニの()が聞こえたのか知りたいんだが...。」

 

 

 夏油の考えを聞いて、ユニは顔を下げて思い返す。普段から、ユニの方から()()を始めているが、自分の思いをミハラに伝えたのは何時なのか、堂々巡りのように頭の中で自問自答を繰り返すユニは、自分が普段通りに行っていた()()が分からなくなってきた。

 

 

ユニ「ねぇ...指揮官...。」

 

夏油「なんだい?」

 

ユニ「本当の会話って何なのかな...? ユニ、普段通りしていた筈の()()をしていく内に、分からなくなっちゃったのかも...

 さっきまで自信満々で、楽しく指揮官と()()を...していたと思ったのに...」

 

 

 自身の中で生まれた小さな迷いが、やがて大きく膨らんでいき不安へと変化する。ユニの迷いを、夏油は自分の考えを伝えて迷いが消えるきっかけを与える。

 

 

夏油「私にとっての()()とは、互いの思いを伝えるもの...言わば対話、向かい合って話をするんだ。私一人が話しても、ただの独りごとなんだと思う...。」

 

ユニ「......。」

 

 

 ユニは静かに夏油の言葉に耳を傾けながら、これまで自分が行い、行ってきた()()を振り返る。一方的に他人の思いを汲み取って、それに答えていた。

 

 以前ミハラと会話した際にも、伝わってきたミハラの言葉に対して、満足するような行動を取っただけで自分の思いを伝えずにいたと気付く。

 

 

夏油「だから、ユニはもっと()()で伝えればいいと思うよ。」

 

ユニ「え...?」

 

夏油「口で伝える会話だって、聞こえなかったら耳に届くように声を大きくするだろう? だから、自分の思いをちゃんと相手に伝わるように、ユニの()も大きくすればいい。

 そうすれば、相手もその()を汲み取ってくれる。」

 

 

 あくまで思いをぶつけるのではなく、相手が伝わる範囲で()を大きくすればいいと、夏油はユニに助言を与える。しかし、ユニは夏油の助言に対して、顔を俯いていた。

 

 

ユニ「で...でも、ユニ、どう話せばいいのか...分からない。...ううん、忘れちゃったの...

 ()()しているつもりで、自分で自分を孤立させてきちゃったから...」

 

夏油「なら、君が忘れちゃった()を一緒に見つけよう。」

 

ユニ「えっ...?」

 

 

 俯いていた顔がたった一言で上がる。沈んでいたユニとは対照的に、夏油は明るく振舞っていた。それがとても眩しく、綺麗だったことが印象に残っている。

 

 

夏油「確証は無いが、君が私の声を聞きとれたんだ。やるだけやってみて、今日が駄目だったら、また別の日に頑張ろう。」

 

ユニ「で、でもっ...せっかくのお休みが...」

 

夏油「二ヶ月もあるんだ、かなり猶予はあるよ。それまでに、君が忘れてしまった()を見つけ出す。」

 

ユニ「指揮官......うん!」

 

 

 夏油の提案と鼓舞に笑顔を取り戻したユニは、元気よく頷く。その直後、注文していた料理が目の前の机に並ばれていく。

 

 

夏油「その前に、ご飯を食べて元気を付けないとね。」

 

ユニ「分かった!」

 

 

 目の前の鉄板に焼かれて、香ばしいソースと肉の香りを立ち昇らせているハンバーグプレートに、フォークとナイフで切り分けていき、ぎゅっと詰め込まれた肉汁を滴らせながらも口に運ぶ。ソースと肉汁が口の中で洪水のように流れ込み、思わずほっぺたが落ちそうになりながらも、加えてライスも口に放り込む。

 

 口いっぱいに広がっているソースと肉汁が、ライスに染み込み肉と一緒に嚙み締めながら『ゴクリ』と飲み込む。口直しにドリンクバーで注いできたメロンソーダを、喉に流し込んでまたハンバーグを口にする。

 

 そうして気付けばハンバーグは無くなり、メロンソーダは氷が残ったコップだけで、ユニは充足感に満ちていた。気持ちを入れ替えて、エネルギーを供給したユニは夏油と共に()()を再開して、次第に夏油も相手の思いを汲み取れるようになっていた...

 

 

 

 

ユニ「そんなことがあって...指揮官もユニも()()できるようになったの...♡」

 

 

 ユニの説明を聞いて、ミハラは僅かに目を見開いていた。

 

 

ミハラ「......素敵だわ、お見事よ。2人とも、遂に真の会話ができるようになったのね!」

 

ユニ「うん。」

 

マリアン「そんな事が...」

 

ラピ「指揮官...」

 

 

 夏油が半日以上ユニと()()していたことを知ったラピとマリアンは、夏油に視線を向ける。それは労りと、半日以上叩かれていたということに対して恐怖している視線だ。

 

 

ミハラ「何週間でも無く一日も満たずに...指揮官は天才ね。それも並外れた天才よ...」

 

 

『パーンッ!!』

 

 

 ミハラの発言にすかさずユニは、夏油を叩いて心情を伝える。

 

 

ユニ「指揮官が、『恥ずかしいから言わないで』って言ってるよ...♡」

 

ラピ「指揮官...?」

 

夏油「ユニも...『指揮官だけ褒められてズルい』と思って無かったかい?」

 

マリアン「指揮官!?」

 

 

 夏油もユニの心情をすぐさま読み取り、負けじとミハラに伝える。その二人の様子を見て、少し体が震えるミハラ。

 

 

ミハラ「ふふ~ん...私の方こそ嫉妬しちゃうんだけど? 私の知らない間にそんな親密な()()をする間柄になっていたなんて。......」

 

ラピ「......」

 

マリアン「......」

 

 

 ラピとマリアンは、ミハラとユニの視線が固定され、夏油が下を向いている間にアイコンタクトを取って、密かに退散していく。ミハラは先程の情熱が籠った感情を乗せず、優しく声を掛ける。

 

 

ミハラ「ユニ。これでもう寂しくないわね?」

 

ユニ「気づいてたんだ、ミハラ。」

 

ミハラ「ずっと一緒にいるもの、寂しさがひしひしと伝わってきたわ。」

 

 

 ユニが長年募っていた心の在りどころ、ぽっかりとかけた空洞が今では塞がっていると実感している。

 

 

ユニ「ありがとうミハラ、ユニはもう寂しくなんかないよ。指揮官が教えてくれたから。

 

 会話は互いの気持ちを伝え合うものだって、相手の気分を考えずに出しても傷つけるって。相手の気持ちに合わせても、自分の気持ちを伝えられない。

 

 本当の会話は、お互いに言葉を交換することで、お互いを少しずつ知っていく為の手段だって分かったの。ユニはやっと会話が何なのか分かったよ。

 

 だから、ユニはもう寂しくないよ。会話できる相手は2人もいるからね。ユニの本当の声を聞いてくれて、ユニに本当の声を聞かせてくれる、大切な人が2人もいるんだから。

 

 ユニはちっとも寂しくない。ユニは幸せだよ。」

 

 

 夏油とのデートで、本当の会話を思い出したユニは満ち足りた気持ちでいっぱいになっている。ずっと他者に合わせてきたユニにとって、それは()()を取り戻したに等しい。

 

 その変わりように、ミハラはユニを抱きしめる。

 

 

ミハラ「ユニ...私は...」

 

 

『パーンッ!!』

 

 

 ユニはミハラが言葉を紡ぐ前に、体を叩く。それ以上は愚問と言っているように見えた。

 

 

ミハラ「きゃっ♡」

 

ユニ「...ミハラ。」

 

ユニ「ユニと最後の()()したの...い、いつだっけ?」

 

 

 ユニの表情が再び高揚しだし、体が震えだす。

 

 

ミハラ「ふ...ふふ。そうね。積もる話がたくさんあるでしょ?」

 

ユニ「うん...♡」

 

 

 2人がいる空間の空気が、燃え上がるように熱くなる。夏油はゆっくりと指揮官室の扉に向かう。

 

 

夏油(...2人だけの時間を過ごせるように席を外すとしよう...。)

 

 

 部屋の外に踏み出したその瞬間、夏油の服を引っ張られる感覚を感じる。ユニが夏油の服の先を引っ張っていた。

 

 

ユニ「え? 指揮官、どこ行くの? 3人で一緒に()()しようよ。」

 

ミハラ「ふふ。私も聞きたいわ。指揮官の声。」

 

 

 引き留められた夏油は、部屋の外に出ている足を引き戻し、ユニとミハラの()()の輪に戻った。夏油の行動に、ユニは嬉しそうにしている。

 

 

ユニ「へへ。すごく賑やかになりそうだね...」

 

ミハラ「ふふ...♡」

 

ユニ「へへ...♡」

 

 

 それ以降、部屋に声は無くなった。あるのは3人だけの、特別な()()だけだった。

 

 

『ピシャッ』

 

 

 

(随分疲れてそうね?)

 

 

 

『ピシャッ』

 

 

(ユニが寂しそうだったのでちょっと無理をしました。)

 

 

『ピシャッ』

 

(言ってくれたら、ちゃんと休憩をとったのに...指揮官がとっても頑張ってくれたから...♡)

 

『ピシャッ』

 

(これは明日が楽しみだわ...♡)

 

『ピシャッ』

 

(お手柔らかにお願いします。)

 

『ピシャッ』

 

(指揮官、ユニのワガママを聞いてくれてありがとう...)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ピシャッ...』




 なんか書いていたら変な方向に進んでしまいました...読みづらかったり変だと感じてしまったら申し訳ございません。



にけ さんぽ




 ユニとのデートを終えた夏油は、指揮官室に残っており慌てて出ていったラピたちが戻ってきた。


ラピ「指揮官、ミハラとユニは...?」

夏油「帰ったよ...明日は今日2人が来た時間からまた出かけるよ。」

アニス「指揮官様...大丈夫...?」

夏油「大丈夫...と言えば噓になるかな...まだ叩かれた所がヒリヒリする。」

ネオン「師匠は半日以上叩かれていたということになりますからね...可哀想ですが、その痛みを想像できません。」

夏油「出来れば私だけで済んでほしい...」

マリアン「でも、大分落ち着いてきたように見えるのですが...指揮官、一応痛み止めを持ってきましょうか...?」

夏油「大丈夫、反転術式で治した。もうシャワーも浴びて来たし。」

ラピ「腫れも治せるのですか...?」

夏油「一応ね、でも二度と()()を理由に反転術式は使いたくないな...」

アニス「まあ、今日はその()()をするための練習みたいなものだったんでしょ? なら今日みたいにいっぱい叩かれる事は無いでしょ。」

夏油「そうなる事を願う。」

ネオン「......」

ラピ「......」

マリアン「......」

アニス「......」

夏油「......? どうしたんだい??」


 四人が夏油に対して、哀れみかそれとも気まずそうな視線を向けてられている事に気づき声をかける。


アニス「えっ...いやぁ、何でもないわ!」

ネオン「そ、そうです! 何でもないのです~!...」

マリアン「そ、そういえば、もうこんな時間!...そろそろ晩御飯の支度をしないとですね!」

ラピ「...そうね、指揮官。今日は私たちが夕食を作ります、指揮官はゆっくり休んでください。」

夏油「えっ? いや私も」

アニス「い~から!い~から! いつもご飯を作ってくれているんだから、今日ぐらい休んでてよ!」

ネオン「少しは私たちの女子力も、上げなければならないのですよ!」

マリアン「指揮官、今日は冷え込んでいましたし、カレーでもいいですか? 暖かいものがいいと思ったので材料を買ってきたのですが...」

夏油「...分かった、じゃあ甘えさせて貰おうかな?」

ラピ「それじゃあ...アニスとネオンは倉庫に置いてある野菜を取ってきて、私とマリアンで調理の準備を始めるから。」

アニス「おっけー!」

ネオン「受けたわまりました!」


 そそくさと下の階の倉庫に向かうアニスとネオン、黙々とラピとマリアンはまな板と包丁などの調理器具を取り出して準備を進める。その様子を見ながら、夏油は机に置いていたスマートフォンを手に取り、画面をスクロールする。

 アニスとネオンは倉庫に入り、必要な野菜を探していた。


ネオン「...やっぱり、()()()()は言った方がいいのでは...?」

アニス「言ったら指揮官様...メンタルにダイレクトアタックしちゃって晩御飯ムード崩れちゃうわよ...」

ネオン「うぅ...師匠は悪くないのですが...」

アニス「真実を叫ぶ者は常に僅か、大多数の人間には理解されないのよ...世知辛いわね...」

ネオン「...やっぱり、()()()()は言わないことにします。」

アニス「それが賢明ね、噓ついた方が人を救うこともあるって言うし。」


 そう言って倉庫から野菜を抱えて、指揮官室に向かっていくアニスとネオン。そして、夏油はスマートフォンから最近のニュースが載っているサイトをスクロールしている中、ある記事に目が留まる。


夏油「.........」


 そのニュースの見出しは、『人通りの少ない前哨基地の路上で、特殊別働隊の指揮官にニケが暴行!? 抵抗していない事から指揮官の隠れた趣味か!?』であった。


夏油「.........」


 記事にはユニに叩かれている夏油の写真が記載されていた。内容は今日の昼辺りから夕方まで、ユニが夏油に叩かれていた事、夏油が合間合間に親しげに話していた事から、()()()系の趣味を持っているのではないかという事が記載されていた。


夏油「.........」


 コメントには、
『指揮官の人間性を見る限り、趣味とは考えられない。』
『そういった人間に見えない。』
『やるなら人が来ない所でやるのでは?』
『人に見られているからこそ燃えるタイプかな?』
『↑本物がログインしました。』
と、主にこの記事が事実であるとは思えないコメントが多く、名誉棄損で訴えられるというコメントもあった。


夏油「.........ふぅ...。」


 夏油は深いため息をこぼして、スマートフォンをスリープモードにして机に置いた。その後、ラピたちは今日の出来事に触れず食事を取っていたが、その日の夏油が食べたカレーは、何だかしょっぱかったそうだ。
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