発電所の調査という任務で、グレイブディガーと遭遇し撤退を余儀なくされた夏油たちは、撤退に成功してアークへ帰投する。その後、夏油は作戦報告で副司令室に向かい、ことの顛末を説明した後、アンダーソンに一言言い渡された。
アンダーソン「君は追放処分とする。」
夏油「...追放...ですか。」
アンダーソンの発言に、納得した様子で聞いている夏油。その理由について説明するため、アンダーソンは再び口を開く。
アンダーソン「君に下した命令は、発電所の調査だった。発電所を壊せとは命令していない。
交戦の影響で、発電所内部が連鎖爆発を起こして大破し、保管されていた資材と施設が粉々になったのだよ。
二ヶ月分だ。二ヶ月もアークを食べさせられる資源を。君とニケたちが吹き飛ばしたのだ。
...言い訳はあるかね。」
夏油「いいえ...ありません。私が早く撤退を呼び掛けていれば、ここまでの被害と損害を被ることもなかった...」
アンダーソン「...。」
夏油の返答に瞳を閉じて聞くアンダーソン。その心情を汲み取る暇は、今の夏油にはなかった。直ぐに気持ちを入れ替えたアンダーソンは、夏油の処分について詳しく説明する。
アンダーソン「君と君が指揮した分隊は、今日付けでアークから追放、『前哨基地』への配属が決まった。不毛な地だ。人も居ないし、施設も無い。」
夏油「つまり野営生活になるのですか?」
アンダーソン「ああ、心配させてすまない。宿所などの最低限の資源くらいはある。護衛もつけよう。」
夏油の考えていた更地ではないことを、アンダーソンは夏油の認識を改める為に補足で説明した。そしてこの処遇に関してのアンダーソンの見解を告げた。
アンダーソン「更生館送りじゃないことに、感謝するべきですよ。」
夏油「(更生館...?)ラピはどうなりましたか?」
アンダーソン「修理中だ、終わり次第上がらせよう。...では荷物を纏めて、すぐ動きたまえ。」
夏油「はい...失礼しました。」
夏油の質問に答えたアンダーソンは、夏油に質問が無いと汲み取り、すぐに前哨基地に移動するよう命令する。夏油は応じて、副司令室を退出する。
その後、イングリットが副司令室に入り、任務中での戦闘データについて報告を行なっていた。
アンダーソン「発電所での交戦データは?」
イングリット「分析は既に終わった。」
アンダーソン「言ってみなさい。」
イングリット「実戦に強いタイプ...と言うには異質過ぎる。
圧倒的だ。発電所内部のラプチャーたちのスペックは既存のラプチャーと次元が違う。」
実際、発電所付近のラプチャーは先ほどの任務以上のスペックを有しており、夏油たちカウンターズはタイラント級のグレイブディガーをも退けたことに、アンダーソンは驚愕した。
アンダーソン「それを突き放し、脱出にまで成功したとは...」
イングリット「何かあるに違いない。今は見当もつかないが、調べてみる価値は十分だ。」
アンダーソン「まあ、その為の前哨基地行きなのだがな。偉大なる中央政府の目を避けるには、これ以上の場所はない。」
前哨基地に配属させた真意をアンダーソンはイングリットに伝える。そして、イングリットは気になる点を挙げ、アンダーソンは該当する自分の考えを伝える。
イングリット「もう二つ。」
アンダーソン「?...人間の機械をコントロールしたラプチャーのことか?」
イングリット「進化していると思うのが妥当だろう。」
アンダーソン「果たして目的は...」
イングリット「そうだな、どうせどっちかだろう。
アンダーソン「......。」
アンダーソンはイングリットの考えを聞いて、人類の脅威がこうしている間にも武力以外に、知性を取得している状況に固唾を飲む。そして、アンダーソンが疑問に思っていたもう一つの疑問について何なのかを尋ねる。
アンダーソン「それで、もう一つは?」
イングリット「あぁ、こちらはネオンから得た情報なのだが...グレイブディガーから発射したミサイルが独りでに爆散したそうだ。」
アンダーソン「?...被弾する前にか??」
イングリット「そうらしい。」
アンダーソン「......。」
戦闘に参加したネオンを経由して入手した情報に、アンダーソンは右手を顎に添えて思考を始める。
アンダーソン(...たまたま不調だったのか?...だがそんな都合よく発生するのか...?)
自分の考えに確証を得るために、夏油が初めて参加したニケの捜査任務の動画を確認するために、アンダーソンはシフティーを呼ぶ。
アンダーソン「シフティー君。」
シフティー「はい!」
アンダーソン「夏油君の初めて任務に参加した捜査作戦の交戦データはまだ残っているかね?」
シフティー「はい、残っています! データをお送りしましょうか?」
アンダーソン「あぁ、よろしく頼む。」
「少々お待ちください。」とシフティーがデータの送信を開始した直後、アンダーソンは視線を感じて背後を振り向く。しかし何も居ない、視線は感じているという違和感に困惑する中、イングリットはその様子に疑問を感じる。
イングリット「? どうした??」
アンダーソン「いや、何でもない...。」
一方、夏油はアニスとネオンと共に前哨基地へ移動していた。アニスは夏油から言い渡された処遇に不服そうにしており、ネオンはアニスを励ましていた。
アニス「はぁ...やっぱり納得いかないわ...。」
ネオン「大丈夫ですよアニス! 住めば
アニス「それを言うなら
二人がそんな会話をしている中、夏油はアンダーソンとイングリットの会話について情報を整理していた。
夏油(やはり、ネオンは戦闘に参加することで戦闘能力の異質な向上を調査するために来たメンバー...しかし二人が何か企んでいる様子はない。
今回の任務も、そしてこの処遇も私たちの存在を上層部から隠すため...
しかし、さっきの反応から見えていないとはいえ、呪霊の視線に気付くとは...)
夏油は呪霊を通してアンダーソンとイングリットの会話を見聞きしており、アンダーソンが呪霊を通して見ていた夏油の視線に気付いたことに驚いていた。
夏油(呪霊が見えていないなら、交戦中の動画を見ても気づかないだろう...今まで通り、非常時に術式は使っていこう。)
アンダーソンとイングリットは呪霊がいる所に視線を集中していたが、変な反応も無かった為、見えていないと分かり、動きがあるまでは今まで通り呪霊を使っていくと決めた。
情報の整理が終わった時、アニスが夏油とネオンに呼びかけるような疑問を言う。
アニス「ここって?」
夏油「前哨基地だよ、予想以上に不毛の地だね。」
アニス「分かってるけど、何で私たちがこんなところに配属されるのよ!?」
ネオン「師匠の護衛も兼ねて、あと発電所を壊した張本人ですからね。」
アニス「いくらなんでも、こんな荒れ地でどうやって...。」
アニスは配属先である前哨基地の風景を見て、顔が暗くなって項垂れる。そんな中、アニスの隣から一際デカい銃声が周囲に響き渡る。
アニス「うおっ!?」
ネオン「アニス! 見てください! こんなに銃を乱射しても誰も気にも留めません!」
アニス「わあ、これは凄いわ。」((≖ࡇ≖)で周囲を見渡す。)
夏油は静かに二人を見て、アニスに励ましの言葉をかけようとするが、すぐに止める。止めたと同時に、アニスは顔を上げて現状を受け入れる。
アニス「まあ、しょうがないわよね。わざとじゃないけど、罪がないわけじゃないから。」
ネオン「そうですよね。あと、野営みたいでワクワクしませんか?」
アニス「動悸が激しすぎて、死んじゃいそう。」(≖ࡇ≖)
そんな会話をしている中、ふとネオンが夏油に質問する。
ネオン「ところで師匠、私たちどこで寝るんですか?」
夏油「アンダーソンさんから宿所があると聞いたよ。」
ネオン「宿所? 宿所はどこですか?」
夏油「もうすぐで着くはず...ああ、あれだよ。」
ネオンとアニスは、夏油が指を刺した方向を注視して、足早に入っていく。
アニス「早速どんな所か確認しに行ってくるわ!」
ネオン「私も同行します!」
アニスは嫌な予感を察知して、ネオンは新しい家にワクワクを募らせて宿所に入っていく。宿所の中を見て、ネオンは数秒固まり、アニスは嫌な予感が的中したと再び項垂れる。
ネオン「ここですか? 師匠。」
アニス「倉庫じゃなかったのね。」
ネオン「...食堂は?」
アニス「缶詰と戦闘食、ちょっと...消費期限ギリギリじゃない、これ。」
夏油「そうだね、早い順に整理しておこう。」
アニス「几帳面ね、指揮官様...」(≖ࡇ≖)
アニスはショックを受けない夏油に動揺する中、ネオンは周囲を見渡すが、アニスが見つける。
ネオン「...あの、もしかしてシャワー室は...」
アニス「あそこの隅にあったような...」
ネオン「ですよね? やっぱり、シャワー室はありますよね。」
アニスの視線の先にあるシャワー室に、ネオンは軽い足取りで向かい、シャワーのハンドルを『キュッ、キュッ』と回す。しかし、一向にシャワーどころか水の音さえ聞こえない。
ネオン「水が出ないんですけど!」
アニス「...劣悪極まりないわ。」(≖ࡇ≖)
改めてこの処遇に関して、元気のかけらも無くなり項垂れるアニス。シャワーのハンドルを閉めなおしたネオンが足早に戻ってきた。
ネオン「まだ気になることがあって。」
アニス「...何??」
ネオン「まさか、師匠も私たちと一緒にこの宿所で過ごされるのですか? もしそうなら、大問題です。」
夏油「確かにかなり酷い環境だが、どうしてだい?」
ネオン「いくら何でも一緒に過ごすとなると...」
アニス「プライバシーの問題があるよね、うん。」
夏油「あぁ...なるほどね。心配しないで、指揮官には別の部屋があると聞いてるよ。」
アニス「あ、そう? それはよかっ..........
ちょっと。見せて。」
夏油「??...ああ。」
夏油は宿所の二階に上がり、施錠されている扉を開錠する。空いた瞬間、アニスとネオンが素早く部屋に上がり込み、周囲を見渡す。夏油も遅れて部屋の内装を見渡し、心の中で呟く。
夏油(...格差が酷過ぎないか?)
アニス「...不公平よね。何かしら、これ? 一人で使うのに、なんでこんなに広いの? えええ? ソファもめっちゃ楽そう!...というか、ソファがある!?」
ネオン「...確認したいことがあります。」
ネオンはソファの後ろにあるガラスの扉を開けて、室内にあるシャワーのハンドルを『キュッ、キュッ』と回す。瞬間、温かい水が『ザアアア!!』とシャワーから流れ出す。
あまりの勢いに、一階の宿所との違いにアニスが思わず声を上げる。シャワーのハンドルを閉めて戻ってきたネオンは、冷たい表情で夏油を見つめる。
アニス「シャワーじゃなくて滝だわ、滝!」
ネオン「...私は、師匠に失望しました。」
夏油(私が作ったわけではないのに、失望された...)
アニス「指揮官だから当然と言えば当然だけど...
...これはちょっと差がありすぎでしょ...。」
夏油(それは私もそう思う。)
アニス「あ! いいこと思いついた! 私たちと宿所を交換する、っていうのはどうかしら?」
夏油「......」(アニスの(≖ࡇ≖)のような顔で見つめる。)
アニス「考えてみてよ。多数が損するよりは、一人が損した方が合理的だわ! そう思わない?ねぇ? 指揮官様??」
夏油「仮に君が私の立場で、果たしてその台詞が言えるのかい?」
アニス「...」(そっぽむく)♪~ (゚ε゚)
夏油の質問にアニスがそっぽ向いている内に、再び指揮官の扉が開く。修理を終えたラピがやってきたようだ。
ラピ「優し過ぎるのも問題ですよ、指揮官。」
アニス「あ、来た。」
ネオン「来ましたね。」
ラピ「ごめん、2人には苦労かけたわ。」
夏油「怪我はもう大丈夫なのかい?」
ラピ「欠損箇所を修理、ボディを再整備し、復帰しました。」
夏油が心配そうに声をかけるが、ラピは淡々と修理の工程を説明して、問題ない事を伝える。その後、部屋の内装を一通り見てきて、指揮官室を見渡した後に、夏油が依然心配そうにラピを見つめている事に気付く。
ラピ「ここが、これから私たちが過ごす前哨基地ですか。......何だか色々言いたげな顔ですね。こんな機会だから申し上げますが...
...うむ。」
アニス「どうしたの?」
ネオン「まさか、まだ脇腹が痛むんですか?」
言葉が詰まるラピに声をかけるアニスとネオン。その後、ラピは2人を見つめて顔を顰める。
ラピ「......あなたたち、臭い。」
アニス「えっ。」
ネオン「!!」
アニス「そう? 嗅覚センサーを切ってたから、知らなかったわ。」
ネオン「ちょっと待ってください!2人はちゃんとしてて、私たちだけ何ですか、このザマは!」
アニスとネオンの臭いを指摘したラピ。アニスは嗅覚センサーをもう一度着けて臭いを確認し、ネオンは自分とアニスだけ臭いが付いた事に疑問で頬を膨らませる。
2人の様子を見た夏油は、シャワーを使っていいと許可を出す。
夏油「ここで洗うといいよ、下の階はどうしようも無いし。」
アニス「ネオン、シャワー先にいいよ。」
ネオン「では、お言葉に甘えて!」
ネオンは嬉々とした表情でシャワー室に向かう。ラピはシャワーを使っている間待機する事を夏油に提案する。
ラピ「指揮官、外で待ちましょう。」
夏油「あぁ、」
夏油はラピの後に続き、宿所の屋上に移動する。ラピは屋上からの景色を見渡し、直ぐに本題に戻す。
ラピ「...荒れ果てたところですね、これからが心配です。
......先ほどの話に戻りますね。」
夏油「アニスとネオンの臭いを指摘する前の話かい?」
ラピ「ええ、こんな機会だから申し上げますが、私たちニケは人間ではありません。人類の敵であるラプチャーと戦うため、強大な力と不滅の命を持つ兵器に過ぎません。」
夏油「...」
ラピ「大破したニケが平然と現れるのは、よくある事です。ですから、もうあんな無茶な行動はしないで下さい。」
夏油「...君を攻撃から助けた事かい?」
発電所の任務で、ラプチャーの攻撃がラピに被弾した際、夏油は手を引っ張る事で回避できなかったものの、ラピの損傷を最小限にできた。手を引っ張らなければ、それこそ体がバラバラになっていたかもしれなかった。
ラピ「はい。結果論ですが、あの攻撃を被弾しても頭部は無事だった可能性が高かった...。私たちニケは、脳が無事なら復帰する事ができます。」
夏油「私が仮にその情報を覚えていたとしても、君を助けようとした。それに結果論だが、君がいてグレイブディガーの撃退ができた。」
夏油の言葉に、ラピは言葉が詰まるが、再び話し始める。
ラピ「.........指揮官、指揮官には私たちが何に見えますか?」
夏油「人間に見えるよ。」
夏油はラピの問いに1秒と掛からず答える。
ラピ「私たちを人間として見てくれるのは有難いですが、結局、指揮官が傷つく事になるでしょう。時間が経つほど『違い』を実感することになるでしょうから。
...私の言葉、忘れないで下さい。」
夏油「...ああ、ありがとうラピ。」
ニケを人として見ること、それは長いラプチャーとの戦闘で傷ついていく彼女たちを見る事で、
夏油「でも、やはり人間として見ない事ができない。これからも、君たちを人間として接するよ。」
それでも考えを変えない夏油の発言に、ラピは黙って聞き入れる。気付けば太陽は夕日になり、周囲が橙色になっていた。
ラピ「...もう遅いです。今日は休みましょう。」
夏油「そうだね、私はもう少しここの景色を眺めてるよ。」
ラピ「分かりました。それでは失礼します。」
ラピは屋上の階段を降りて宿所に戻る。夏油はラピが階段の扉を閉めた事を確認し、屋上の地面の中心まで移動する。
その瞬間、夏油の携帯から『ブルルルー』という振動を感じ、取り出して確認するとアンダーソンからのメッセージが届いていた。
アンダーソン
アンダーソン
(前哨基地は気に入ったか?)
アンダーソン
(気に入ろうが気に入るまいが、そこが君が過ごす場所だ。)
(アークから離れているという点を利用するのも悪く無いだろう。)
(指揮官とニケは作戦以外で顔を合わせる機会がないが、そこは違う。)
(ニケたちとの距離が近くなる分)
(ケアをしやすいというメリットはあるだろう。)
(だからそう悪く思うな。)
(仲良く過ごすように努力して見なさい。)
(では。)
夏油(ニケのケアがしやすい...か、確かに悪い事だらけじゃなさそうだ。)
夏油はメールの内容を確認して、改めて少し滞在したアークとの違いを実感する。そして、周囲を見渡して人がいない事を確認すると、携帯をしまい右手を顔の前に出し、親指、人差し指、中指を空に向け唱える。
唱え終えると、夏油の頭上に黒いドロドロとした液状の何かが夏油中心に球状になって包み込む。すると、夏油を包み込んだ黒い半球は周囲の景色と透過し、夏油の存在を視覚で捉えられなくなる。
夏油(この世界でも、問題なく帳は下ろせるのか...これで少しは自由に動けるかな?)
夏油は帳を下ろせる事、帳が周囲から視認できないように機能しているか帳に触れて確認する。問題なく機能している事を確認すると、再び帳の中心に移動する。
夏油「さて、早速呼び出そうか...。」
夏油が右手を開いて前に突き出す。すると夏油の前方四箇所から、黒い霧と共に形がそれぞれ異なる縦長の楕円状の穴が出現し、4体の呪霊が姿を現す。
??「話せる準備が整ったか...。」
??「。はといなし在存がい呪す出み生をちた私。ねすで界世な怪奇、しかし」
??「そーかなぁ? 前の世界には無かった楽しい事が沢山ありそうでワクワクしない?」
??「ぶふぅ〜。」
夏油の前に見覚えのない特級相当の呪霊4体、それもかなりの呪力と実力があると直感で理解した。固まっている夏油の様子を見た、4体のうち単眼の呪霊が会話を円滑にする為に自己紹介を始める。
漏瑚「貴様は儂らとは初対面か...儂の名は漏瑚」
花御「。御花は名の私」
真人「俺は真人!」
??「ぶふぅ〜ぶふぅ。」
漏瑚「...此奴の名は陀艮、会話は出来ぬが意思疎通はできる。」
頭と耳が火山のようになっており、耳の火山口にはコルクで栓をし、歯が黒くて単眼の漏瑚に続き、
筋骨隆々で左腕を白い布で包み、何を言っているか分からないが脳はその言葉を理解でき、目から樹の幹が生えている花御。
黒いズボンと黒いローブで身を包み、継ぎ接ぎだらけの体で人間の姿をしている真人。
白いローブを被ったタコのような呪霊で、「ぶふぅー」と鳴いて会話する陀艮。
それぞれの自己紹介を終えた後、夏油は何故取り込んだ覚えのない漏瑚たちが、調伏した呪霊に入っているのか理由について問いただす。
夏油「君たち程強い呪霊、取り込んでいるなら覚えている筈、でも君たちとは初対面だ。
...単刀直入に聞こう、君たちは何故私を知っている?」
漏瑚「...いいだろう、少し長くなるが構わんか?」
夏油「構わない。」
漏瑚「うむ...これから話すのは貴様の話ではない...
漏瑚と真人は胡坐をかいて座り、花御は正座する。そして漏瑚は語り出す。
遂に特級呪霊四人組を出せた...長かった...アニメと同じような話し方を再現しようとすると、メチャクチャ面倒臭い事に気づいた今日。次回から戻します。
あと呪霊たちは原作の性格とかかなりかけ離れていますので悪しからず。
気付いたら調伏されていた漏瑚、花御、真人、陀艮は心肺停止状態から復帰した夏油の様子を見ていた。
漏瑚「何故儂らは夏油に調伏されておるのだ?」
花御「加えて彼の発言から呪力...いえ、呪いの概念が存在しないらしいですよ。」
真人「そんなことはどうでもいいよ! いいなぁ~、俺も彼女たちみたいに思いっ切り暴れたいよ。ここ窮屈じゃないけど退屈なんだよね~。」
陀艮「ぶふぅ~、ぶふぅ~。」(真人の考えに同調するように頷く)
漏瑚「うむ...確かに退屈だな...。」
花御「以前は麻雀など取り寄せられたのですが...。」
陀艮「ぶふぅ...。」
真人「何かないかなぁ~...おっ?」
花御「どうしましたか?」
真人「ふっふっふ...実はねぇ...ボードゲームを見つけたんだ!!」
漏瑚「ぼぉどげぇむ? なんだそれは??」
陀艮「ぶふぅ~??」(首を傾げる)
花御「テーブル上でできるゲームの事ですね。ゲームによっては駒やカード、サイコロなどの道具も使うとか...麻雀もボードゲームに分類するそうです。」
真人「ねぇ~、いいでしょ?? どうせ夏油しばらく忙しいだろうし!」
漏瑚「ふむ...まぁ暇つぶしにはなるかもしれんな...してそのげぇむの名はなんだ?」
真人「『呪霊逃走』っていうらしいよ!!」
花御「呪霊が逃げる側......」
陀艮「ぶふぅ~!」(真人が見せたボードゲームにウキウキする)
漏瑚「...一応聞くが、その内容は何だ。」
真人「渋谷駅で五条悟から逃げきるゲーム。」
漏瑚