遅かったじゃ無いか...
98000近くあったジェムが25000になりましたが、マリアン4人確保して壁紙もらえたので元気です。
夕暮れに出会ったトリセラからこの学園の試験が今後の人生を左右することを聞いた五条は、この学園の腐れに不快感を感じながらも就寝した。
そして翌日、筆記試験のある日を迎えて、いつもよりも騒がしい校庭に違和感を感じながら校門をくぐる。
目のクマが酷い生徒「おお!五条先生!!
今日は快晴ですね!!!」
五条「...は?」
黒い布を被った生徒たち「「「「「おお!神よ!!」」」」」
目のクマが酷い生徒「快晴ということは、
きっと良い点数が取れる思し召しに違いありません!!」
異界だった。
目の前には異界が広がっていた。
トリセラの言葉を聞いて、確かに人生が掛かっているとなれば極限状態になるということは想像に難くない。
五条(もっとカイジみたいな感じだと思ったんだが...
いや、もうなりふり構ってられないんだろうな。)
狂っていないとやっていられない精神状態なのだと、五条は鳩が豆鉄砲を食ったような表情からいつもの調子に戻りつつ校内に足を運ぶ。
校内も校内で混沌としており、昨日まで次の授業の科目や雑談が聞こえていた廊下は、多種多様な生徒の異変を目の当たりにする。
ライは試験を受ける理由について尋ねてはその必要性を否定する考えを共有、ツバイは廊下の中央にある線の右側に寄ってあるくよう指摘する。
アインは片足だけ物凄いスピードで貧乏揺すりしたり、中には花占いで合格できるか占う生徒、運動場でいい点数を取れるように走り込みをしている生徒。
廊下の惨劇の山を目撃していると、気付けばマルチャーナが五条の隣に立っていた。
マルチャーナ「...期末試験ですから。それだけ、緊張しているのでしょう。
可笑しくなってしまうほど、切実なのかも」
五条「リセット。」
五条の口から出てきた単語に、一瞬肩を震わせて体が凍りつくように固まる。
マルチャーナの反射的な反応を見て、五条の予感は確信へと変わる。
五条「やっぱりか。」
マルチャーナ「知っていたのですか...」
五条「噂程度だと考えてたけど、さっきの動揺で確信したよ。」
マルチャーナ「......。」
マルチャーナは顔を五条から逸らす。
二人は職員室に移動して試験の実態について全て聞いた。
試験は生徒を間引くものであり、筆記と実技の成果が規定以下であれば問答無用で不合格と判断して記憶消去を行う。
極めつけは3回の不合格をした生徒は除名して、ニケの素体として再利用されることを。
永久除名された生徒の末路は、情報収集で得られなかったが想定以上の末路に五条の目は鋭さを増していく。
マルチャーナ「教師失格ですよね、私。」
マルチャーナはこの現実に直視してなお、行動を起こせずこの学園の
逆らえず、かと言って目を逸らせず、ただ現状を維持する事しかできなかった。
納得できる筈がない、こんな教師となる為にここに来たのではない。
ここは学び舎の皮を被った実験場で、自分は不甲斐ない教師の皮を被った無力な存在。
そんな自分に毎日不快感を感じていた。
五条「本当にそうか?」
マルチャーナの断言に対して、五条は否定から入る。
五条「僕から見ればマルちゃんは立派な先生だと思うよ。」
マルチャーナ「やめてください、私なんて...」
五条「じゃあ、何で逃げなかったの?」
マルチャーナ「っ。」
人は自分の嫌なことから離れたくなる。
勉強が嫌ならやらない理由を探し、運動が嫌ならやらない理由を探す。
逃げ道を探しては向かって逃げようとする。
その行動に対して五条は間違いだと断じるつもりはない、誰だって嫌なことや苦手なことはあってやりたくないのは当然だと思っている。
それでもマルチャーナはこの腐敗した世界に残って、生徒を導いてきた。
五条「生徒のみんなも辛いと思うけど、マルちゃんが一番辛いでしょ。
でも逃げず今までここに残って、皆を導いてきたじゃない。」
マルチャーナ「それは...」
五条「どこが教師失格なのさ。」
マルチャーナの行いを五条は純粋に尊敬を抱き、考えをそのまま伝えた。
その正直な返答が、マルチャーナにとっては心を蝕む毒のように苦しかった。
マルチャーナ「私は...何もできず看取ることしか...
生徒を見捨ててきた最低の...」
五条「......。」
マルチャーナ「生徒の模範となるべきなのに...なのに...私は...っ!」
彼女は自身の無力さをずっと歯がゆんでいた。
何年も同じ講義を繰り返し、何人もの生徒を何もできず見送った。
後悔しながら嗚咽し、自身の所業に嫌悪しては、授業の内容を変えて対策を講じていた。
先生という字は、先に生きていて生徒の道標となる為にある。
その行いから反している自分は何なのだ。
五条「確かに、生徒を導くのは教師の仕事だよ。
でもさ、間違えるのが人間じゃない。」
マルチャーナ「えっ...?」
五条「僕も偉そうなこと言えないけどさ、沢山間違えて、沢山後悔して、沢山自分の行いを悔いていた。
でも、それでも繰り返さない為に頑張ってきた。少なくともマルちゃんは僕以上に。」
間違ったことは間違ったと理解し、そして繰り返さないように対策を講じる。
凡事ではあるが、これを何度も続けるのは相当の覚悟があっての事。
五条「君は逃げてない、その目で見捨てずずっと向き合ってきたじゃないか。」
マルチャーナ「私が...?」
涙いっぱいの目には、これまで溜め込んできた憂いと悲しみ、後悔と懺悔が入り混じっている。
感情のダムは決壊して、次から次へと涙がこぼれて止まらない。
見捨てていたと自分を責めていたがそれでもこうして続けられたのは、この実験場の犠牲となった生徒の無念を晴らす為だったのだと気付かされた。
五条(凄いよ、マルちゃん。
僕には無かった強さがある。)
生徒の為に私情を捨てて、教師の任を下りなかったマルチャーナ。
公私を捨てて、己の渇望を満たすために私情に走った五条。
彼にとっては、彼女こそが教師のあるべき姿であり、自分こそが教師失格の体現者なのだと気付かされた。
五条はマルチャーナをそっとしておくため、職員室から出て廊下をあるき教室に向かう。
トリセラ「先生!」
背後からトリセラの声が届き、五条を呼び止める。
五条「どうしたの?
悩みでもある??」
トリセラ「ええ...あります。」
今度は試験前にこの場所の噂を打ち明けたトリセラ、彼女も様子のおかしい生徒を目にして試験に対して更に不安が募っていた。
トリセラ「校内に入ったという事は、もう生徒の奇行は目にしましたよね。」
五条「ああ、どうしてそうなったのかも聞いた。」
トリセラ「そうでしたか...。
ということは、やはり...」
既にこの学園の化けの皮を剥いだ姿を知ったと告げられ、幾分か話す抵抗が無くなり自身の心境を曝け出せるようになった。
そして疑念で留まっていたトリセラの不安が、五条の言葉を聞いて確信へと変わる。
トリセラ「不安なんです...私はアインのように戦闘に才能が無いし...
ツバイみたいに飲み込みが悪いし、ライのように思い切りが良く無い...
私が皆んなを引っ張ってしまう...そもそも、筆記の段階で落ちてしまう事も...」
幾重にも吐き出される不安と恐怖、五条はその元栓を閉めるようにトリセラの頭に手を添える。
五条「何で始まる前から落ちる事を考えてんのさ。
そんな事じゃ勝てる戦も勝てないでしょ。」
心が負けると考えていれば、現実でも引っ張られて結果もそうなる。
トリセラの心身の状態が、まだ試験を受けられる状態では無い事を指摘したのだ。
五条「少なくとも、受かる事を考えな。
そんなに身構えなくても大丈夫だって。」
心の持ちようから整えられるように助言を与える五条は、待ち受けている試験に対してなんて事のない障害物だと考えている。
トリセラにとっては試験に落ちた生徒の末路を聞いた後に、どうしてそうなるのか、そう在れるのか、五条の精神状態が全く理解できなかった。
自分がそう在れない故の葛藤が表に出たのか、大声で自身の心中を吐露する。
トリセラ「五条先生はっ!
私たちじゃないからっ! そんな事が言えるんです!!」
思わず大声で吐き出して自身の心の中が一瞬凪いだように思えたが、直ぐに自分の行いに対して 責する。
この学園の在り方を良しとする関係者なら兎も角、在り方もやり方も認めていない五条に対して八つ当たりをしてしまった。
差し伸べてくれた手を払ったと同義と思われても仕方なかった。
トリセラ「...すみません、つい...。」
ハッキリ聞こえていた声は何処へ消えたのか、萎縮して身を縮めてしまったトリセラ。
それでも五条は、そんな彼女を気に掛けた。
五条「よく言われるよ。能天気、軽率、軽薄だってね。
それこそ親友にめちゃくちゃ言われた。」
トリセラ「親友...?」
五条「そう、耳に穴が出来るくらいにね。
直そうと思ってるんだけどね~。」
そんな気はさらさら無いのだが、それでもトリセラの感情は間違っていないと肯定する。
例え突き放されても手を差し伸べる。
同じ過ちを繰り返さない為にも
五条「これからの未来に、不安や恐怖があるのは当然さ。
そう汲み取るのはその人の性分で、簡単に曲げられる物じゃないんだもん。」
全く知らない環境に足を踏み入れて、これからの生活や未来に不安を抱く者。
自分の知らない世界に心を躍らせ、未来に対して期待と好奇心を膨らませる者。
状況は同じでも、人によって感じることは人それぞれ。千差万別なのだ。
指摘を聞いたトリセラは、この緊張感を解く方法は存在しないのかと項垂れる。
五条「怖くて体が強張って動けないなら、考え方を変えたらいい。
合格してでもやりたい事、したい事を考えるんだ。」
トリセラ「...合格して...やりたい事...。」
思い返すのは試験前日の約束。
友達と交わした取り決め。
ライ『終わったみんなでパフェを食べに行こう!』
アイン『それだったらいいお店知ってますからそこに行きましょう!
ツバイもいいよね?』
ツバイ『ええ、試験後なら。』
気分が高揚していた勢いとはいえ、約束してしまった。
もし自分が破ってしまったら? パフェの甘さなど感じられないだろう。
...嫌だ。
そんな形で思い出になるのなんて...
トリセラ「...死んでも御免です。」
体は未だに震えているようにも見える。
しかし瞳には確かに導を見つけたように光が灯っている。
もう助言は必要ないと判断した五条は、いち早く教室へと向かっていく。
トリセラ「先生!!」
背中越しにトリセラの声が静かな廊下を響かせる。
歩を進めていた五条は足を止めてトリセラの声に耳を傾ける。
トリセラ「ありがとうございます!!」
感謝の言葉を聞いた後、改めて歩を進めながら右手を振る。
彼なりの激励なのか、それとも試験を超えられる期待をしているのだろうか。
意味は分からないが、自分を信じているからできることなのだと強く踏みしめて教室に向かう。
いつもなら廊下を歩きながら勉強するのだが、もう必要ない。
やれることは全てやり尽くしたのだから。
筆記試験を終えた翌日、新たに朝を迎えた実技試験。
生徒たちは不安を抱えながらも、試験場である校内のトレーニングルームへ向かった。
その中に筆記試験に備え勉強に時間を捧げていたトリセラも、その生徒の1人だった。
マルチャーナ「皆さん、揃いましたか?」
ライ「はい!」
マルチャーナの点呼にライは元気よく手を上げ、ツバイ、アイン、トリセラは頷いて応じる。
確認したマルチャーナは生徒が集まっている報告を済ませに向かい、トリセラは銃火器を握っている腕が震えている事に気付き空いている腕で抑える。
五条「よく来たね、目を逸らさずに。」
試験会場に真っ直ぐやってきたトリセラに、五条は賛辞を贈りながら近づく。
それでも簡単に恐怖は拭えないと感じながらフォローしようとする。
トリセラ「これは怖くて震えてるんじゃありません。
早く皆んなでパフェを食べたくて仕方ないんです。」
不敵に微笑みながら啖呵を切ったトリセラに、五条は声を出して笑い上げる。
その声はトレーニングルーム中に響き、全員の視線が五条らに集中する。
五条「上出来だ。
ならさっさと片付けるぞ。」
ライ「うん!」
ツバイ(コクリと頷く)
アイン「はい!」
五条のチームが呼ばれ、トレーニングルームに赴く。
彼ら...特に五条を見て他の試験官は、どんな醜態を晒すのか嬉々として話す。
そんな声が届かないのか、それともあのタイプの人間の声を聞く耳を持たないのか、
歩を緩めず歩き続ける。
彼女は見失っていた、教師としてあるべき姿を。
この牢獄に抗いながら、精神が摩耗し、自分の姿すら擦り切れて消えていた。
無くした理想は、この世界の何処にも無い。
マルチャーナ(私が理想とする教師の役割は、
生徒が間違った道を進んでいたら、
間違った道を進んでいると伝え、
正しい道に導き、素晴らしい人生を歩んでいけるように助ける事...)
彼女の理想とする姿は、生徒に安寧を与え、校門に向かう生徒を笑顔で送り出す事。
初々しく教師に励んでいた当初の目標を思い出させてくれた、あの男に密かに感謝を伝えようと歩き出すが立ち止まる。
「何だ...空が消え...」
「どういう事だ!?」
「何で空がっ...!!」
試験への不安渦巻いていた会場が、一気に空の一部が消えた恐怖に塗りつぶされる。
青空は瞬く間に色を失い、電子音とスパークが穴を起点に広がっていく。
ライ「ねぇ......」
ツバイ「あれは......っ!」
アイン「嘘......」
マルチャーナ「っ...皆さん!校内に避難を!!
急いで!!!」
五条「...ラプチャー。」
??「あ〜あ、派手におっ始めてまぁ。」
ラプチャーがアークへ侵入する様子を、高層ビルの屋上から眺めている男が手をかざして眺めている。
その表情は何処か楽しげであり、しかしあまり楽しみにしていない...というよりは期待してない様子。
声色からその様子を汲み取ったのか、電話越しに悪態をつく。
???「おいおい、今日まで碌に仕事しなかった癖に、今更不満か?
ご立派なこった。」
??「あくまで協力関係って言ったろ?
それに俺の仕事はこれから始まるんだ。
機械になっても容量足りないのかよ。」
男の返答に、電話から舌打ちが響く。
着々と準備を進めていた電話相手は男に何度も協力するように持ちかけたが、首を縦に振らず空返事のみを返していた。
アウターリムで活動している男の存在を知るまで、約4ヶ月。
男の身元を掴み、行動を知るのにもう約4ヶ月。
巷の話題で持ちきりだった連続失踪事件と、アーク内で有名になっている指揮官 夏油に関与しているというのに、全く尻尾を掴めなかった。
その正体を見せず、気配を感じさせない技量を買って協力を持ちかけたのに、その技術は全く使わなかった。
その事に電話相手は平静を装っているが腹を立てている。
??「一々キレんなよ、カルシウム足りてる?
まさか生理か?」
???「もういい、予定通り計画を進めろ。」
彼女が抱いていた男に対する怒りと、これから始まる
電話を一方的に切られた男だが、電話相手の憤怒と好奇心に対して無意識に頬を緩ませる。
これまで男も退屈だったのか、嬉々として歩き出す。
眼前に広がるは生と死、
恐怖と混乱、
狂気と正気が入り混じる世界。
プロローグは終わりを迎え、
新たなる役者が舞台へ上がり、
後先考えずにガチャしたが...神紅蓮を引けずともマイレージ消化で何とでもなる筈だ!(バカ)
前哨基地の中心に位置する、コマンドセンター。
これはある日の出来事。
夏油(仕事もひと段落か...少し休憩しよう...)
椅子に深く腰掛けて、体を背もたれに預ける夏油。
ゆっくりと目を閉じて意識を沈める。
そんな様子を知らず、指揮官室の扉を小さくノックする。
ラピ「指揮官、いらっしゃいますか?」
ラピの声に応答する声は無い、カードキーをかざして自動ドアを開き、椅子に座りながら就寝している夏油を見る。
起こさないよう両手に抱えていた資料と資料に関する説明を記したメモを残して去っていく。
再び静かになって数分後、再びドアは開かれる。
マリアン「指き...寝てるのでしょうか...?」
声を直ぐに抑えてゆっくりと歩み寄り、夏油の顔を覗き込むマリアン。
ベッドにあった布団をそっと掛けて、耳元で小さく呟く。
マリアン「お休みなさい。」
外気温で冷えていた体に、優しい温もりが夏油を包む。
更に意識が深く沈んで行く。
最も、冷えこんだ空気と意識は炸裂した爆発で一緒に吹っ飛んでいったのだが。
夏油「!?」
鼓膜を突き破る勢いで響き渡った爆発音に、夏油は体が飛び起きて椅子から転げ落ちる。
ベッドで寝ている中、腹を踏まれて起こしてくる所業が可愛く思えてくる。
ネオン「師匠! どうですか新しい弾丸の威力!!」
夏油「ぁぁ...凄まじいな、平和な世界が一瞬で崩壊するほど...」
ネオン「ふふん! やはり素晴らしい物ですね火力は。」
夏油の返答に誇らしげに胸を張るネオン、呆れながらも今回の行動に苦言を呈する。
夏油「今度からはちゃんとノックしてくれ。」
ネオン「分かりました、ノックした後に発射しますね!」
夏油「違う、そうじゃ無い。」
何とかノックして何をするのか説明した後、外に出て見せるようにと釘を刺した。
無理矢理起こされたものの眠気は残っており、今度はベッドで就寝する。
アニス「指揮官様〜シャワーと炭酸水...」
今度はノックもせずアニスが入ってきた。
夏油が寝ていると一目で気付き、他に誰もいない事を確認して抜き足差し足で近づく。
アニス「起きて...無いわよね...?」
夏油の表情を確認して寝ていると判明した後は、スマホを取り出して寝ている夏油と一緒に自撮りする。
ウキウキしながら撮影した写真を見ると満面の笑顔のアニスと、アニスと同じようにピースサインを向けながら微笑んでいる夏油だった。
アニス「しっ、指揮官様!?」
夏油「おはよう。」
アニス「さっきまで寝てたんじゃ...!」
夏油「いや寝てたんだが、とんでもない起こされ方をされたんでね...。」
アニス「あぁ...部屋が汚れてたのはそういう...。」
部屋をもう一度見渡すと、爆発痕のような黒い跡が残っており片づけられているがかなり汚れていると分かる。
この惨状を作り出した張本人がネオンだと察知して、シャワー室を借りて炭酸水を拝借した後アニスは静かに去っていく。
カーテンの隙間から光が差し込まれて、寝れなくなった夏油は引き出しからアイマスクを取り出して改めて就寝する。
再び床について目を閉じる夏油、今度は天井の鉄板が一枚開かれて一人指揮官室に入ってくる。
クエンシー「あら教官さまってばお眠り中?」
夏油が絶賛睡眠中だと分かった瞬間目の色を変えて部屋の中の物を物色し始める。
パソコンを弄っても面白い情報や秘密も無く、クローゼットには私服が何着かと新調したての軍服と腹部に穴が空いている軍服、そしてこれらの服と全く毛色が違う袈裟ぐらいしかない。
変わっているといえば変わっているが、クエンシーにはそそられるような秘密が見つからない。
仕方なく財布の中身を物色して、クーポン券を何枚か拝借した。
クエンシー「これ美味しいのよね~、教官さまごめんね~。
最後に寝顔を~...」
指揮官室から立ち去る前に、珍しく昼寝している夏油の寝顔を確認しようとアイマスクを取り外すクエンシー。
取り外すと目をしっかりと開いている夏油と見合ってしまい、外したアイマスクをそっと戻す。
クエンシー「それじゃあ私はこれで」
夏油「このまま帰らせるとでも?」
このままクエンシーは夏油に捕まり、ポリたちA.C.P.U.に連行された。