今回は、ヘスティア・ファミリア、ロキ・ファミリア、アストレア・ファミリアの同盟締結までを書こうと思います。あと、タハトの召喚獣アンケートは7/6の、午後20:00までにさせて頂きます!
三巴会談
翌日。
俺はベルとオラリオの外壁の上に来て、鍛錬をしていた。
アストレア様曰く、今日は俺達アストレア・ファミリア、ベル達ヘスティア・ファミリア、そしてリヴェリア達ロキ・ファミリアとの三巴会談があるらしい。
俺が寝た後に、【
オラリオの外壁からの景色は、空には及ばなくともとても美しい。
人の動く様子が、空よりも見れてそれもいいポイント。
ベル「ハァァァァァア!」
タハト「『天鳳』」
ボカァッ!
ベル「うっ!」
ベルの背中に回る結晶は燃え滾り、彼の持つ真っ黒なナイフにもそのエネルギーが纏われ、片手剣のような長い刀身を手にしている。
それを彼は俺に振り下ろすが、俺は手に魔力の障壁を作り、筋力とその力をフルに活用して跳ね返す。
ベル「やっぱり、義兄さんのそれ強いなぁ...」
タハト「『天鳳』は、器用と力のアビリティ、そして動体視力さえ追いつけていれば余裕で習得出来るよ。刃物相手なら、魔力を手に集中させて障壁を展開すれば無傷で攻撃を返せる。...まあ、動体視力が追いついてなければ反射出来ずにそのままぽっくりだし、アビリティがなければ、動体視力があっても体が追いつけずにさっきと同じようなことになる。 まあ、とにかく中途半端じゃだめってことだ。」
ベル「へぇ...僕にも...出来るかなぁ...」
タハト「まあ、『天鳳』を習得したところで、ベルのカウンターは強力過ぎるから、使う場面対してないんだけどな。」
ベル「あっ...うん。」
タハト「さっ、再開しよう。お前の全力、俺にぶつけろ!」
ベル「うん!」
俺は拳を構え、アイオーンとアルコーンを浮かせ、ベルももう一本の赤いナイフを抜くと、炎を纏わせ、刀身を伸ばす。
タハト「...来い!」
ベル「ハァァァァァア!」
ベルは火球を飛ばしながら突撃し、俺の懐に潜る。
その速度は並の冒険者よりも圧倒的に速いが、まだまだ遅い。
タハト「成長したね、ベル。」
俺は、正覚 阿頼耶識を敢えて使わず、単純な動体視力でそれを回避。
先に動きを知ってちゃ、何も面白くない。
タハト「『孤月』」
ベル「なっ!?」
ヒュオオオオオオオオオ!
俺は脚を思い切りベル目掛けて振り上げる。
脚の武器であり、防具でもある鎧が、空気を切り裂く音を出しながら上昇していく。
カァァァァァァン!
金属同士がぶつかる、甲高い音が響き渡る。
ベル「うわぁぁぁぁぁぁあ!?」
タハト「ナイフを直前に脚と体の間に入れた...か。なかなかの反射速度...」
ベルは吹き飛んだものの、俺はベルが直前に行った行動を見逃さなかった。
彼は『孤月』が命中する前に、ナイフを脚と体の間に入れていた。
孤月は、鎧、または膝、脛、爪先によって肉を抉り、骨を断つ、ハイキックのような攻撃。
命中していれば、確実にベルは無事では済まない。
ベルは恐らく、本能的にそれを察知し、それを軽減して見せた。
タハト「おーい、ベルー...って...」
俺は褒めようと思い、ベルを呼ぶが、返事がない。
見てみると、ベルは気絶していた。
...当然の結果ではあるんだよなぁ...
俺はベルの頬を突っつく。
タハト「起きないかぁ...」
それでも起きないベルを横目に、俺は寝転ぶ。
ベルはヘスティア・ファミリアの団長だ。
会議を初めにあたって、団長...つまりそれぞれの組織の長がいなければ、何も始まらない。
...それにしても、さっきから知ってる気配を感じるんだよな。
タハト「おーい、隠れてないで出てきたらどうだい?アイズ。」
アイズ「...いつから気づいてたの?」
タハト「ベルと一回目の戦闘の...ベルが俺にカウンターを打ってきた辺りかなぁ。」
アイズ「最初の方...」
アイズは頬を膨らまし、怒ったような仕草をみせる。
タハト「...それで?なんの用さ。」ポリポリ
俺は横になりながら、栄養補給のために持ってきたポップコーンを食べながらそう聞く。
アイズ「私と...手合わせして欲しい。」
アイズは目を少し見開き、そういった。
タハト「...」
アイズ「...」
沈黙が流れる。
ベルの嫁候補...傷付けたらベルが怒りそうなんだよなぁ...
んー...まあ、本人の申し出だからいいよね。
タハト「りょりょりょ〜!」ニパァ
俺は満面の笑みを浮かべてそう言う。
タハト「剣を取れ。早速始めようか。」
アイズ「うん。」
アイズは片手剣、デスぺレードを抜き、背中に赤い結晶を左右に3枚ずつ浮かばせ、翼のように展開。
その真ん中には、赤いリングが浮かんでいた。
そして彼女は、もうひとつの片手剣を出現させ、二刀流となって俺に剣を向ける。
タハト「...来い。」
俺も拳を構え、アイズを見る。
手足に魔力を纏い、アルコーンとアイオーンを飛ばす。
アイズ「【
アイズがそう唱えると、彼女が風を纏う。
アイズ「【エアリアル】!ハァァアッ!」
アイズは俺に突撃する。
ベルは比較的直線的、単調な動きだが、アイズは曲がったりしているため、変調がある。
ガァァアン!
タハト「比較的速い...」
アイズ「っ!」
俺はアイズに向けて下段蹴りを放つも、見事に回避される。
星のスキルは恐らく、全てに共通して【全アビリティに補正】が存在する。
その効果は凄まじく、Lv.6の彼女でも、加減しているとはいえ、Lv.7で、尚且つ星のスキルを持つ俺にここまでくらいつけている。
アイズ「ハァァァァァァァッ!」
ズババババババババババ!
アイズは二刀流で、俺に連撃を放つが、俺は正覚 阿頼耶識で先を識る事が出来る為、それを全て避ける。
アイズ「避けた!?」
タハト「【
俺がそう唱えると、アイオーンとアルコーンから無数に蒼い炎弾が放たれた。
勿論、威力も破壊力も控えめ。
ズダダダダダダダダダァン!
地面に炎弾が着弾すると同時、砂煙が上がり、視界を消す。
俺は正覚 阿頼耶識を活用し、煙の中のアイズの魂の動きを識る。
タハト「『龍爪』!」
アイズ「!?」
俺は人差し指、中指、親指を固く突き立て、魔力を込める。
そして、俺はそれをアイズに向けて放つ。
ザァァァァアンッ!
蒼い魔力が軌道を描き、アイズの首元狙って放たれる。
だが、それは寸止めに終わる。
速度はベルにはなった『孤月』よりも圧倒的に上。
視認は不可能に近い。
アイズ「はっ...!?ま...参りました...」
タハト「ふぅ...こんなもんかなぁ。どう?何か得られた?」
アイズは剣を納め、額の汗を拭った。
アイズ「やっぱり、貴方は強い。波旬との戦いから、更に強くなってる。」
タハト「そう?」ポリポリ
正直の所、自分が普通の冒険者よりも強いってのは理解してる。
あの戦いで、俺はさらに強くなった。それもわかる。
俺はポップコーンを食いながら、そんなことを考えていた。
タハト「食べる?」
アイズ「大丈夫。」
タハト「そっか。」
俺はポップコーンを全て平らげ、ベルに近づく。
タハト「おーい、そろそろ時間だぞ。起きろ。」
ベル「うっ...うーん....」
タハト「おっ、起きた。そろそろ会談だ、行こう。」
ベル「うん.....ってなんでアイズさんがここに!?」
アイズ「さっきまで、タハトと戦ってた。」
ベル「えええ!?義兄さんと!?」
アイズ「うん。すごく強かった。」
俺が思うに、2人は両片想い。
何とかしてくっつかせなきゃ(?)
タハト「あっ、そうだ。ベルとアイズ、今度二人で鍛練でもしたら?」
ベル、アイズ「「えっ?」」
2人は声を揃え、キョトンとした後、顔を赤くする。
ベル「えっ...ええっ!?それって、ふ...2人きりでってこと!?///」
アイズ「...ふ...2人きり...///」
2人は顔を真っ赤にした。
青春かな。
タハト「正直さぁ、俺教えるの凄い苦手なんだよねぇ。なんかこう...人の長所、短所を理解するまでは出来るんだけど、何となく改善する為の...語彙?が浮かばないっていうか...」
ベル「そんなことないよ!義兄さん、めちゃくちゃ教えるの上手いし...」
タハト「てかさぁ...2人のコンビネーション凄いからさ、俺じゃなく、2人でやった方が得れるものがあると思う。」
ベル「...///」
アイズ「...///」
2人とも視線を泳がせた。
やっぱり青春だなぁ(?)
タハト「まあ、取り敢えず、今日は三巴会談が先だ。片付いたら二人で考えな。」
ベル「うん!」
アイズ「わかった。」
俺たちは、ギルドに向けて歩き出した。
ギルドの会議室。
扉を開けて入ると、ヘスティア様、アストレア様、ロキ様に加え、アリーゼさん、フィンさん、リヴェリアとレフィーヤがいた。
怖い。怖すぎる。
ロキ「おっそいでアイズたん!待ちくたびれたわぁ!」
アストレア「無事に来てくれて良かったわ、タハト。」
ヘスティア「ベルくーん!」
ベル「うわっ!?」
ヘスティア様はベルに飛びかかった。
おもろいなぁ。
それを見てアイズは頬を膨らました。
恐らく嫉妬だろう。
自分の好きな男が、他の女に抱きつかれて嫉妬しないはずがない。
俺は机を中心に囲まれた椅子に腰掛け、重苦しい空気に耐える。
そんな重苦しい沈黙を切り裂いたのは、真面目な声を発したロキ様だった。
ロキ「...やっぱり、ほんまやったんやな」
ロキ様がぼそりと呟いた。
その声は、冷淡でも憤怒でもなく、どこか複雑に絡んだ感情の響きを孕んでいた。
ロキ「自分がうちの幹部二人と関係を持った...いや、心を交わしたっちゅうのは、恋やとか正義とかの美談で済む話やないんや」
リヴェリア達と俺は違うファミリアにして、幹部。
本来なら許されないんだ。
ロキ「オラリオで最強のファミリアと言われる、ロキ・ファミリアの幹部と関係を持ったっちゅうことは、このオラリオでどれだけの影響力を持つことになるか、分かるやろ?」
タハト「ええ、理解しています。」
アストレア「...」
痛いほど理解しているつもりだ。
俺は、この街でそれなりに強いとは思っている。
だから、それに見合った影響力も少なからずあるだろうが、リヴェリアとレフィーヤはロキ・ファミリアの幹部。
俺の影響力なんか足元にも及ばない程だろう。
フィン「タハト君、君がただ恋に浮かれているのなら、僕は同盟には反対だ。だが、この街の未来の為に、君自身の覚悟を見せて欲しい。」
俺は拳を握る。
頭に色々な人の顔が浮かんだ。
リヴェリア、レフィーヤ、そしてベル。
俺の人格を作ってくれた人、そして大切な人の顔だ。
タハト「俺は...この街を愛しています。俺の正義は、『救える者は救う、邪魔する奴なら排除する。』そして、『平和を破壊する者には容赦をしない。』です。この正義は、若気の至りでもなければ、ただの気まぐれでもなく、昔から決めていたことです。」
俺みたいに、前世で平和を壊されるような人が増えて欲しくないから...俺はそう思ったんだ。
タハト「……それに、俺は知っているんだ。人は脆い。けれど、その心は何よりも強い。だから、俺は皆と共にありたい。」
俺はアストレア様達の方を向くと、アストレアは驚いたように目を丸くし、その後、そっと視線を逸らした。
ロキ「……ほんまに、ええ加減にしてほしいわ」
溜め息は、苦笑に近い響きを帯びていた。
ロキ「うちのリヴェリアとレフィーヤを落として...次は何を望むん?」
答えは一つだ。
タハト「人々の...幸せを。」
ロキ「……はぁぁああ」
頭を抱えるロキ様。
横でフィンが肩を震わせて小さく笑う。
フィン「……君の言葉に偽りがないのは分かった。だが、これは派閥を跨ぐ問題だ。正式に同盟を結ぶとなれば、情報共有はもちろん、有事の際の共同作戦も辞さない覚悟が必要だ」
まずい。
一応幹部だが、同盟とか重要なことは一人で決められない。
そう思っていると、アリーゼさんが俺にサムズアップをし、任せろと言わんばかりの表情をする。
アリーゼ「団長として、アストレア・ファミリアの意見をここで言わせてもらいます。まず――」
彼女はずいと身を乗り出し、ロキ様を指さした。
アリーゼ「神ロキが言う通り、タハトは影響力が大きすぎる。それは確か。しかし、我々アストレア・ファミリアも伊達に団員抱えてないし、危険管理ぐらいはできます。」
ロキ様は眉間にしわを寄せた。
ロキ「危険管理で済む問題やないんやって。こっちはうちの幹部二人が相手なんやで!情が絡む分、余計にややこしいんや!」
アリーゼ「情を抜きにしてどうするんですか!タハトも人間なんです。恋もしちゃうし、惚れたら守りたいと思うはずです。」
アリーゼさんの目は真剣だ。
いつもの彼女とは違い、真面目に、団長としての立場が垣間見える。
フィン「アリーゼ殿。情を認めるのは必要です。ただ、それをどう街の秩序と折り合いつけるか...」
アリーゼ「その為の同盟です!」
アリーゼさんは拳を握った。
アリーゼ「同盟を組めばいい!タハトのことは、アストレア・ファミリア全員で責任を持ちます。オラリオの秩序を乱すつもりはないし、むしろ守るためにタハトを活かしたいんです!」
ロキ「アストレアは...ええ子すぎてやっぱり苦手やわ...」
ロキ様がぽつりと呟く。フィンさんが小さく笑う。
フィン「ロキ。君も、本音では同盟は必要だと思ってるんだろう?」
ロキ「...そりゃそうやけどなぁ!」
ロキ様は椅子にどっかり座り直すと、渋い顔をした。
ロキ「けどなぁ…うちのリヴェリアやレフィーヤが、その...幸せそうなん見たらなぁ...こっちは複雑なんや。ほんま。もちろん、応援したい気持ちはある。」
アストレア様は静かに息を吸い込んだ。
アストレア「...ロキ。タハトの力は確かに恐ろしいほどの脅威になる。けれど、その力をオラリオのために振るうと誓ったのは、彼自身よ。私たちは、その覚悟を信じたい。」
ロキ「......はぁ。ほんま、アンタら正義の化身みたいで敵わんわ。」
アストレアの顔が、僅かに赤くなる。
アストレア「……それに、私だって……彼を想う気持ちはあるのだから。」
一瞬、部屋の空気が止まった。
ロキ「おいおいおいおいおい!アストレアまで参戦とかやめてくれぇぇぇぇ!」
アリーゼ「ほらね〜!結局そうなるんだから!もうハーレムでいいじゃん、タハト!!」
タハト「ああ!あ!あああ!あ!」
発狂寸前。
誰か助けてー!
ロキ「はぁぁぁああ!!もうええ!団長同士で話まとめるわ!フィン!アリーゼ!あとは任せたぁあ!」
フィンさんは肩を竦め、そしてアリーゼさんと視線を交わす。
フィン「……さあ、タハト君。君のこれからをどうするか、腹を括る時だね。」
アリーゼさんはにかっと笑い、俺の背中を叩いた。
アリーゼ「心配しないで!私達はずっとタハトの味方だよ!」
俺は小さく笑い、深い息を吐いた。
タハト「頼みますよ、団長。」
今回は短めでした。
次回はフレイヤ・ファミリアの襲撃から書かせて頂きますね。
もしよろしければ、評価と感想をよろしくお願いします。
タハトに召喚獣をつけたいと思います。FFシリーズからの登場です。
-
ベヒーモス(FF14)
-
バハムート(FF16)
-
イフリート(FF16)
-
フェニックス(FF16)
-
アルテマ(FF16)
-
オーディン(FF16)
-
シヴァ(FF16)
-
リヴァイアサン(FF16)