オラリオを照らしたい蒼い星   作:インビジブルです男

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こんばんはー!
今回はアニメ第1話終了まで書きたいと思います!
それでは本編どうぞー!


第8話:機械仕掛けの馬と犬っころ

機械仕掛けの馬と犬っころ

 

翌日。

俺は朝早くに起きたので、昨日作った腕と足の装備、名付けてシリウス装備をロングコートの上から着て、手紙を残して早速性能を試しにダンジョンへ向かった。

 

タハト「いってきます。」

 

カチカチに作ったってのに信じられねえ程に動いても音がしない。

強いて言うなら布が擦れる雑音くらいしか聞こえない。

強いな...しかも魔力を込めたら力が倍増する作りにしてるから格闘攻撃力もバッチリ。最高かな?ちなみにちゃんとアルコーンとアイオーンが収まるくらいのスペースが手首あたりにある。ちゃんと取り出せないと魔法打つ時にやばいからなぁ。

 

俺が大通りに出て、ダンジョンへ向かうと、何処からか強烈な視線を感じた。後ろを振り向くと、そこにはベルがいた。

 

タハト「あっ」

 

ベル「あっ」

 

まじか。

こいつ朝早すぎだろ。

いやでもこいつからこんな強烈な視線を送れるはずないんだよなぁ...

昨日発現したアレがあったとしてもあんな強烈な気配出せるはずない。

いや、明らかに人間如きが出せる気配ではなかった。出せるとしたら神の誰かだろう。いや、そんなこと考えていても意味は無い。

 

タハト「よっ。ベル。こんな時間からダンジョンか?」

 

ベル「うん!昨日、スキルが発現してさ。それを試そうと思って!」

 

タハト「おお、あれな。使いこなせればこの街で最強の冒険者も夢じゃ無いんじゃね?」

 

ベル「そんなことないよ...そうだ!今日、一緒にダンジョン行かない?」

 

タハト「いいね!乗った!」

 

俺はベルとダンジョンに行くことを決める。

 

シル「あの〜」

 

タハト「んあ?」

 

ベル「えっ?」

 

俺は声が聞こえた方向に目をやるとそこに居たのは鈍色の髪を持つ少女だった。

 

ベル「どうかしましたか?」

 

シル「あの、これ落としましたよ。」

 

そう言って彼女が手渡したのは魔石。

あれ?ベルも俺も昨日全部売り払ったはず...

 

ベル「すみません、ありがとうございます。」

 

タハト「俺からも礼を言う。ありがとう。」

 

ベルはそう言うと魔石をポケットにしまって、目的地へ向かおうとする。

 

シル「冒険者の方ですよね?」

 

タハト「うん。」

 

シル「こんな早くからダンジョンへ行かれるんですか?」

 

タハト「俺は早く起きたからだけど、こいつは...」

 

ベル「ええ。いつもできるだけこの時間にダンジョンに行くようにしてるんです。」

 

ベルがそう言うと、ベルの腹の虫が大きく鳴く。

 

タハト「ああっと...」

 

ベル「あは....」

 

すると、その鈍色の子はベルに弁当を渡す。

どっから取りだしたんや。

 

シル「大したものじゃありませんが!」

 

ベル「そんな、悪いですよ!初対面の人にお弁当なんて!それに、これあなたの朝ごはんじゃ...」

 

タハト「こぉれは...結構...面白い展開になってきたなぁ...」

 

おもろいなぁ。

人の色恋沙汰はいつ見てもおもろいからな。

てか俺が考えすぎなだけか?まあいいや。

 

シル「気にしないでください。私の方は、お店が始まったら賄いが出ますから。その代わり、今夜の夕食は是非お2人で当店で!約束ですよ?...ダメ...ですか?」

 

あー!

並の男なら惚れるやつですね!

ベルくん大丈夫!?息してる!?

 

ベル「わ...わかりました...」

 

タハト「ベル、金なら気にすんな。俺が出す。」

 

シル「うふふっ!ありがとうございます♪」

 

こうして俺らはその店、『豊穣の女主人』での夕飯の約束をして、ダンジョンへ向かった。

 

 

ーダンジョン第1階層ー

 

タハト「ベル、今回はどこまで行くつもりよ?」

 

ベル「18階層まで行こうかなぁ?」

 

タハト「ベル、お前はまだ来て半月くらいだ。お前があのスキルを手に入れたってことを他の神にバレちゃいけない。7階層以降の敵は俺に任せろ。大した敵のじゃなければ魔石はあげるから。」

 

ベル「わかった。」

 

こうして俺らはダンジョン攻略を進めた。

途中ドロップアイテムが沢山あったからがっぽり儲けたのは別の話。

そうして俺らはあっという間に17階層へ到達した。

 

 

ーダンジョン17階層ー

 

 

タハト「ゴライアスくんは...まだリスポーンしてないぽいな。」

 

ベル「最近、ロキ・ファミリアの方々が遠征に行ってるらしいからねえ...」

 

タハト「まあ都合がいい。ちょっと18階層観光してからとっとと戻るか。」

 

俺らはゆっくり18階層へ向かった。

 

 

ーダンジョン18階層 リヴィラの街ー

 

タハト「如何にも治安の悪そうな...」

 

ベル「砥石たっかぁ!?」

 

俺たちはリヴィラの物価の高さに戦慄していた。

しょぼい砥石が1万3000ヴァリスという馬鹿みたいな値段してんのよ。おかしいだろおい!?

 

タハト「金はあるけど買う物ねえな。性能の割に高すぎる。」

 

ベル「というか、今気づいたんだけど、その腕と脚の防具、どこで買ったの?」

 

タハト「あーここで聞いちゃうかそれ。」

 

ベル「なんか良くなかった!?」

 

タハト「別に聞かれて悪いことじゃないしいいよ。これは俺が作った装備でね。結構いい性能してるぽいのよ。」

 

ベル「本当!?じゃあその武器も...」

 

タハト「そうそう。こいつら性能いいのよ。俺が強くなるにつれてこいつらも強くなるからほとんど壊れないと思うぞい。」

 

ベル「いいなぁ...」

 

タハト「そのうちお前にも作ってやりたいところなんだが、お前の人生だ。お前の見つけた鍛冶師に作ってもらうのがいいんじゃないか?」

 

ベル「確かに。今度どこかで見てみる!」

 

タハト「おっけい。じゃあとりあえず一旦別れるか?」

 

ベル「うん。1時間後にまたここで集合しよう!」

 

タハト「わかった。」

 

俺達はひとまずリヴィラを別々で観光することにした。

でも俺の目的は観光じゃない。ここにいるはずのアズールさんに挨拶し行くのが目的だ。気配はそう遠くない。俺はその気配を辿って歩いていると、開けた場所に出る。そこに居たのは、14年前と全く変わらないアズールさんと、アズールさんに着いていた腕輪と同じ色の金属で身体を作られた橙に光る眼をもつごつい装甲的なので覆われた機械仕掛けの馬だった。

 

タハト「アズールさん。久しぶり。」

 

アズール「誰?...って、タハトくん。久しぶりです。お元気でしたか?」

 

タハト「お陰様で。そこの馬は?」

 

俺は機械仕掛けの馬について質問する。

その馬は本物の馬の鬣にあたる部分が橙の炎のような物に置きかわっていて美しかった。

 

アズール「この子ですか。この子はニルヴァーナ。私が巨星創器(ウェポンクリエート)で生み出した子です。」

 

アズールさんがそう言うと、ニルヴァーナは鼻を鳴らして俺に近づくと、俺に頬擦りをした。

 

タハト「あれ?」

 

アズール「あら、懐きましたか。初対面だと蹴飛ばされるか、炎を吐かれるかなんですけど、あなたに懐いてよかったです!」

 

タハト「つまり?」

 

アズール「私は力の殆どをあなたに託しましたが後悔はありませんし、力がないからこの子をお世話するくらいしかできません。この子は、力があるものとその仲間しか背にのせないのです。」

 

タハト「なるほ...ど?」

 

あっこの流れってまさか...

 

アズール「この子をあなたに託したいと思います!」

 

タハト「またか。」

 

アズール「移動手段も残焔(ミラージュ)くらいしかなくて大変でしょうし、2、3人なら全然運べますよこの子。」

 

タハト「あら便利。貰おうかな。」

 

アズール「じゃあ撫でてみてください。所有権が変化するはずです。」

 

彼女の言う通り、ニルヴァーナの頭を撫でると、橙に光っていた場所が全て蒼くなる。そして白い身体は一気に黒くなり、ニルヴァーナは嘶きを上げる。

 

タハト「かっっっっっこよ」

 

アズール「そうでしょう?」

 

ニルヴァーナは俺の隣に座り、その機械の体を休ませた。

まるで生物かのような...機械とは思えない動き。前世のAIを思い出すぜ...

 

アズール「ちなみに、彼は指示を出すと高速移動形態に変化するので、急ぎの時は使って見てくださいね!」

 

タハト「じゃあ早速使ってみるか。そろそろ時間だし。」

 

俺がそう言うと、ニルヴァーナは変形し、バイクの形になる。

めっちゃかっこいい。男なら誰しも憧れる変形ロボ...まさかこんなとこで目にできるとは...

 

タハト「わあ...」

 

アズール「じゃあ、私もそろそろダンジョンから出ますね。もし何かあればミアハ・ファミリアに所属しているので用があれば尋ねて下さいね〜♪」

 

アズールさんはそう言うと鼻歌を歌って歩いて帰っていった。

なんなんだあの人。14年前から老けてないようだし、俺と同じ不老スキル持ちなのかな?

俺は考えるのをやめて、高速移動形態のニルヴァーナを駆り、ベルとの集合場所へ向かった。

 

ベル「義兄さーん!お待たせー!...ってえええええええええええええ!?」

 

ベルはこっちに来た途端、大声を出して驚く。

そりゃそうだ。見慣れない二輪の乗り物があったら誰だって初めは驚く。

そして何よりこの世界は外部の力、例えば馬とかがないと乗り物は動かせないし、できたとしても多分魔石が大量に必要になるだろう。それに、ニルヴァーナは元々機械仕掛けの馬だし変形したらもっと驚くだろう。

 

ベル「何これ!?滅茶苦茶かっこいいんだけど!?どこで買ったの!?」

 

タハト「あー、知り合いに譲ってもらった。ほれ、ニルヴァーナ。こいつはベル。俺の義弟だ。」

 

俺がそう言うと、ニルヴァーナは元々の黒い機械仕掛けの馬の姿に変形し、ベルに頭を下げる。頭いいなこの子。

 

ベル「すごい!すごいよ義兄さん!」

 

ベルはすごい興奮しているようだ。

14歳だもんな。こういうのに憧れても無理は無い...っていうか、俺も前世からずっとこういうのに憧れてたし、大好物だ。

正直のところ、こういうのメカメカしいの嫌いな男性はいないと思う。

 

タハト「ニルヴァーナ、こいつをお前の背中に乗せてもいいか?」

 

ニルヴァーナ「フルルル!」

 

俺がそう聞くとニルヴァーナは鳴き声を上げながら首を縦に振り、脚を畳んで俺たちに乗るように促す。いい子や。

 

ベル「失礼しまーす...」

 

タハト「よっこいしょと。」

 

ニルヴァーナ「ヒヒぃぃぃぃぃぃぃぃン!

 

俺達はニルヴァーナの背に乗ると、ニルヴァーナは機械音の混じった嘶きを上げ、走り出した。

 

高速移動形態じゃないのにも関わらず、その速度はとても早く、気づけばダンジョン18階層から出発し、しばらく10階層で色んなモンスターを殴り飛ばして暇を潰した。夜まで時間あるしね。

 

街に出ると、色々な人からキラキラした目で見られた気がするが、そんなこと気にせず、ニルヴァーナは俺の指示通りベルとヘスティア様のホームに到着した。

 

タハト「また後で『豊穣の女主人』で会おうぜ!」

 

ベル「うん!また後で〜!」

 

ベルはそう元気に挨拶すると、走ってホームに入って行った。

 

タハト「俺らも帰ろうぜ、ニルヴァーナ。」

 

ニルヴァーナ「フルルル!」

 

ニルヴァーナはそう鳴くと、高速移動形態になった。

 

タハト「さっ、見せてもらうぜ!お前の性能!」

 

ブロロロロロロロロ...ブォォォン...

 

ニルヴァーナからバイクの排気音が聞こえると、俺はニルヴァーナのハンドルを掴み、スロットルを全開にする。

 

ブォォォオォォォン!

 

タハト「うおっ!?」

 

するとニルヴァーナはウィリーしながら直進する。

さっきの速度より全然速く、俺は余りの速度に驚くが、丁度いい。ホームに着くのは一瞬だろう。

俺はニルヴァーナのコントロールを取り戻し、アストレア・ファミリアのホームへ向かった。

そして10分も経たずしてホームに到着した。

ホームに入る前に、俺はニルヴァーナに通常形態になるように促すと、ニルヴァーナはまたも馬の姿に戻った

タハト「ニルヴァーナ、ここが俺達の家だ。」

 

ガチャッ

 

タハト「ただいまー」

 

ライラ「おっ!おかえり!...なんだその後ろの...黒い馬?みたいなの...」

 

やっぱ聞くよねそりゃ。

めちゃくちゃ目立つもんな...

 

タハト「知り合いから譲ってもらったものっす!賢くて速いっすよ!」

 

ライラ「へぇ...かっこいいな!タハトのイメージカラーって言うのか?それがふんだんに使われてる感じ..」

 

タハト「あっそうだ、今日は義弟と飯食って来るんで夕飯は自分たちで作れますか?」

 

ライラ「任せろ!タハトに教えて貰ったから全員できるはずだぜ!」

 

タハト「了解っす!じゃあ、ちょっとしたらまた出ますんで。」

 

ライラ「はいよー!」

 

暫くして。

 

タハト「それじゃ、行ってきますねー!」

 

ライラ「いってらー!」

 

俺はニルヴァーナに乗って豊穣の女主人へ向かった。

滅茶苦茶目立って面白かった。

暫くして、早めに着いたぽいので中から客がワイワイ騒いでいる店の前で待っていると。

 

ベル「おーい!」

 

タハト「おっ。きたきた。ほら、入るぞ!」

 

シル「冒険者さん!そして執行者(ヴェネーター)!来てくれたんですね!」

 

店から鈍色の髪を持つ少女が現れる。

 

シル「自己紹介がまだでしたね。私、シル・フローヴァです。」

 

彼女が自己紹介をすると、店内のカウンター席へ案内される。

料理の匂いが食欲をそそるぜ...今度再現でもしてみようかな。

そしてしばらくすると、俺達の目の前に馬鹿みたいな量のパスタが置かれた。

 

タハト「うおっ...こんな量出てくるのは想定してなかったわ...」

 

ベル「あっ...あっ...」

 

ミア「あんたらがシルの知り合いかい?白い方は冒険者の割に、可愛い顔してるねえ!それに、まさか執行者(ヴェネーター)まで一緒とはね!」

 

ベル「ほっといてください!」

 

タハト「ベル、今朝も言ったが、今日は俺がいる。金のことは気にせずじゃんじゃん食え。」

 

ドンッ!

 

ベル「はっ!?」

 

おっと。新しい料理が運ばれて来ちまった...まあ俺なら食える。余裕よ。

こちとら料理の研究で無限に色々食ってるんじゃ!この程度じゃくたばらんぞ!

 

ミア「足りないだろう?今日のオススメだよ!」

 

ベル「いや頼んでないですって!」

 

タハト「ベル、何度も言うけど金は気にするな。俺が払う。もし残しそうなら俺に任せとけ。」

 

ベル「義兄さん...!」

 

うるうるした顔でこっちを見るな!

面白いし義弟が幸せな姿を見るのは嬉しいことだ。

今度小遣いでもやろうかね

 

ミア「若いのに遠慮しなさんな!」

 

ベル「義兄さんみたいにいつかは奢ったりできるようになりたいなぁ...」

 

すると、シルがこちらに近づいてくる。

 

シル「どうです?楽しめてます?」

 

ベル「圧倒されてます...」

 

タハト「美味いなぁ...」

 

シル「ウフフッ!楽しめてそうで何よりです!私の今夜のお給金も期待できそうです。」

 

タハト「俺君みたいな煩悩に塗れた人、嫌いじゃないよ。いいんじゃない?」

 

ベル「良かったですね。」マガオ

 

シル「この店、色んな人が来て面白いでしょう?」

 

確かに、筋肉ムキムキマッチョマンにご老体エルフ、シアンスロープとか色々いんな。俺もハーフエルフだし色とりどりと言ったところか。

 

シル「沢山の人がいると、沢山の発見があって、私、つい目を輝かせちゃうんです!知らない人と触れ合うのが趣味というか、心が疼くというか。」

 

ベル「けっこう()()()()こと言うんですね。」ズルズル

 

ベルはナポリタン?を啜りながらそう言った。

すると。

 

アーニャ「ニャア!ご予約のお客様ご来店ニャー!」

 

おっと。ロキ・ファミリアの連中か。

あのエロ爺(ゼウス)に父さんや母さんの仇...

クソっ...

 

ベル「義兄さん?顔が怖いよ...?」

 

タハト「あ?ああ、ごめんな。つい父さんや母さんの事を思い出して...嫌な奴が浮かんだというかな。ベル、先に言うがお前が逃げようとしても無駄だ。俺が何とかする。

 

ベル「どういうこと?」

 

無意識のうちに顔が変になったみたいだ。

そして、ロキ・ファミリアの連中は店内に入ってきて、その後ろには【剣姫】もいる。

 

ベル「あっ...!」

 

ガシッ

 

俺はベルの裾を掴む。こちとらLv.5のステイタスオールSS以上だ。ぬけだせるわけが無い。

そして連中を見ると、周りがガヤガヤ騒ぎ始める。

 

ロキ「みんな!ダンジョン遠征ご苦労さん!今夜は宴や!思う存分のめぇ!」

 

赤髪無乳の女神、ロキがそう言うと、メンバーたちは乾杯をする。

 

ベート「っしゃあ!飲むぜ!」

 

ガレス「乾杯。」

 

レフィーヤ「乾杯です。」

 

タハト「美味そうだなぁ。」

 

俺はベルを掴む手を離し、酒に手を伸ばして飲む。

 

シル「ロキ・ファミリアさんはうちのお得意様なんです!彼らの主神、ロキ様がここをいたく気にいられたみたいで」

 

綺麗な人多いんだなぁ。

てか女子多くない?なんでよ?

 

暫くすると。

 

ガンッ!

 

ベート「よっしゃあ!アイズ!そろそろ例のあの話、みんなに披露してやろうぜ!」

 

タハト「ベル。」

 

ベル「ん?」

 

タハト「何か言われても逃げるな。笑われたとしても堂々としろ。羞恥なんてものはクソ喰らえだ。」

 

ベル「分かったけど...なんで?」

 

タハト「アイツ、なんか勘違いして嫌なことを言いそうだ。」

 

ベル「...」

 

アイズ「あの話?」

 

ベート「あれだって!帰る途中で何匹か逃したミノタウロス!最後の1匹、お前が5階層で始末したろ?」

 

アイズ「えっ?あれは私じゃなくて...」

 

ベート「そんでほれ、その時居たトマト野郎のいかにも駆けだしのヒョロくせぇガキが、逃げたミノタウロスに追い詰められてよ。そいつ、アイズが首切ったくっせぇ牛の血を浴びて真っ赤なトマトみてぇになっちまったんだよ!」

 

アイズ「だから...あれは私じゃなくて...」

 

タハト「クソがよ...何も見てねぇ癖して適当なこと言いやがって...」

 

ベル「...」

 

ベート「それでそのトマト野郎、叫びながらどっかに行っちまって、うちのお姫様、助けた相手に逃げられてやんの!ハハハッ!情けねぇったらねえぜ!!」

 

タハト「ベル、ちょっと席外す。」

 

ベル「ん?ああ、うん。」

 

何言ってくれてんだあのガキ。玉潰すぞ。

 

ブォン!

 

俺は残焔(ミラージュ)を使ってその野良犬の後ろに回ると、肩を突っつく。

 

タハト「ちょいちょい」

 

ベート「ああっ?」

 

リヴェリア「貴公は...執行者(ヴェネーター)!」

 

タハト「何の話してるのかなぁって気になってね。」

 

ベート「ああ!アンタも知ってるだろ?5階層で合図に助けられたトマト野郎!」

 

リヴェリア「いい加減にしろ、ベート。そもそも17階層でミノタウロスを逃したのは我々の不手際だ。恥を知れ。」

 

ベート「ああ!?ゴミをゴミと言って何が悪い!」

 

タハト「ちょっとさぁ...俺一応その君が言うトマト野郎って奴の義兄なんだわ。それに、ミノタウロスを倒したのは彼女ではなくアイツだ。現地に居なかったくせに適当なこと抜かしてんじゃねえぞ。」

 

我慢の限界だ。

こいつは勘違いが酷すぎる。一から扱いてやらないとこれからも他人をバカにして生きていくようなクソッタレになる。躾してやろう。

 

ベート「何だお前?俺とやるってのか?ああっ!?

 

タハト「1つ教えてやろう。アイツはお前なんぞより何倍も強い。例えお前が2人...いや、5人いたとしても無傷で殺せるだろうよ。」

 

ベート「はぁ?んなわけねぇだろ!」

 

タハト「じゃあ証明してやろうか。ベル、こっち来な。」

 

ベル「わ...分かった。」

 

タハト「あっ、ちょっとまっててな。」

 

俺は残ったナポリタンを持ってきて野良犬に見せる。

 

タハト「食う?」

 

ベート「要らねえよ!」

 

タハト「そっか。」

 

俺はそれを一気に食い終わる。

 

タハト「美味かった。ミアさん、ごちそうさん。金は置いておく。釣りはいらんよ。」

 

俺は結構な額が入った包みをミアさんに差し出す。

 

ミア「いいのかい?」

 

タハト「勿論。従業員の給金にでも使ってくれ。」ニッコリ

 

ミア「あ、ああ。」

 

タハト「ベート...と言ったか?」

 

ベート「そうだが?」

 

タハト「今から闘技場を借りに行く。お前とお前の言うトマト野郎をぶつけるのさ。」

 

ベート「...上等だよ!やってやる!」

 

タハト「君たちも来る?」

 

俺はロキ・ファミリアの連中を見てそう言う。

 

フィン「...じゃあ行かせて貰うよ。」

 

冒険者「おっ?なんだなんだ?」

 

タハト「早速行こうか。」

 

俺はガネーシャ・ファミリアが運営する闘技場へニルヴァーナに乗って向かい、貸出を申請して、無事通ったので、ベルとベートを控え室に向かわせた。

 

タハト「ベル、ごめんな。俺の勝手でお前をあんなカスと戦わせることになってしまって。」

 

ベル「いいよいいよ。それに、お爺ちゃんやお婆ちゃん、そしてアルフィアさんにザルドさんたちの無念も晴らしたいしね。」

 

暫くすると、両者とも闘技場の真ん中に立ち、睨み合っていた。

 

ガネーシャ様曰く、「壊しても請求するからいくら壊しても構わないゾウ!」との事だ。ちな、破壊した分は負けた方に払わせることになっている。




ちなみに、ニルヴァーナのモチーフはSAYING ZONE x 33 INDUSTRY 「一行千里」シリーズ 赤兎馬。変形ロボほどいいものはないぜ...

タハトの近接攻撃手段

  • 短剣
  • 長剣
  • ショットガン
  • 鍛え抜かれた格闘技術
  • ナイフ
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