SeventhStratos   作:void0

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息抜きのはずがガチに、ちくせう

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プロローグ

___この無限に広がる平行世界のどこか

 

そこには、おとめ座銀河団によく似た銀河団と、銀河系によく似た銀河が存在する

 

さらに、その銀河の腕の一つには、私達が住む太陽系や地球によく似た、いや、酷似した恒星系が存在していた

 

その恒星系の第三惑星のユーラシア大陸にあたる大陸上部の研究所

 

そこではとあるアンドロイドの新型試作機の製造が行われていた

 

「新型パシフィクスFT-prototipe……所長の私に隠れてこんなものを作っていたとは……」

 

この研究所の所長が見つめる先には、アンドロイドと表現するのが難しいほど精巧に作られた、黒髪の少女形アンドロイドが沸き立つ特殊金属……ジレッド金属の溶液の中に浮かんでいた

 

 

パシフィクス・ドール。ここではそう呼ばれている

 

 

このパシフィクス・ドール(ここから先、パシフィクスと表記)、どうやら研究所の一部所員が所長に報告せずに製作したようだ

 

「所長、すいませんでし「私にも作らせろ!」たってはィ!?」

 

「当たり前だ、技術者として面白そうな研究には手を出す。当たり前じゃないかね?」

 

「は、はぁ。ただ正直助かりました。私達では再現できないところがあったので……」

 

隠れて作った所員は、お叱りを受けると思っていたのだが、所長もこのアンドロイドに興味を持ったようだ

 

どこの技術者もやはりHENTAIである

 

「当たりまえだ。人類の体機能をパシフィクスで再現するなど夢物語以外の何でもないぞ。しかもそれで搭載された機能を使って、人類と交配が可能など……どうしてこのようなものを作ろうと思ったのだ?」

 

「やっぱり地球や宇宙船っていつか壊れるじゃないですか。パシフィクスは頑丈なので、万が一人類が滅んだ際のバックアップを作ろうかと……彼女には多大なストレスをかけますが」

 

どうやら所員達はこのパシフィクスに、人類の新陳代謝、生殖などの生体機能を実装しようとしているようだ

 

しかしこの所員達、未来を見すぎである。惑星が滅びるまでの膨大な時間。その時間内で何が生まれるか分からないのに、バックアップを作ろうとするなんて無駄もいいところである

 

「というかイオ・ミトコンドリアの出力を平常時は機能停止寸前までカットし、戦闘時のみ通常出力にする、この構想はかなり難しい話だぞ……できるのか?」

 

「ええ、9割方出来てます。が、最期の調整が……」

 

「なるほど……とにかくやるぞ!」

 

「ハイ!」

 

軽く会話をおこなった後、所長と所員達は新型パシフィクスの製作に取りかかった

 

 

 

____この話から10年後____

 

 

 

 

機械的な鎧の前に二人の無表情な少女とあの研究員達と所長が居た

 

「よし、最期、二人ともドール・フレームとの融合を開始!」

 

「「了解」」

 

少女達が鎧を付けると、空間にディスプレイが投影され、ディスプレイに写っているゲージが溜まり始めた

 

「「ドールフレーム、融合率2.5% 機能に問題ありません」」

 

そう、所長と所員達の努力が実り、2体のパシフィクスFT-Prototipeが完成したのだ

 

「よし!よくやった!」

 

「ようやく私達の努力が実りましたね!お前ら!今日は私からの驕りだ!飲むぞ!」

 

「「「「ウォォォ!」」」」

 

「まぁ、何故か内部構造が同じはずのPrototipe1は稼動しなかったがな」

 

しかし、この完成したパシフィクスFT-Prototipe、2号機と3号機である

 

Prototipe1は2と3と外見以外の構造が全くといっていいほど同じなのにもかかわらず起動しなかった

 

原因はパシフィクスの初動用のエネルギーを生み出すイオ・ミトコンドリアが起動しなかったことである

 

「コアも取り出せないほど肉体に定着してしまったから処分するしかない、か……」

 

「所長ー、この旧型フレームとドレスどうしますー?」

 

「丁度いい、Proto1と一緒に処分してしまうか。お前ら、飲みに行く前にProto1を処分するぞ」

 

所長はそう言うと、Proto1が入ったカプセルのコード類を取り外そうとして、コードの根元を持った手に力を入れた

 

次の瞬間、研究所内に警報が鳴り響いた

 

「な、何事だ!」

 

「少し待ってください……所のデータバンクがハッキングを受けたようです!」

 

どうやら鉄壁を誇る研究所のセキュリティが突破され、データを一瞬でコピーされたようだ

 

「何!?」

 

「犯人を追跡します……は?」

 

ハッキングの痕跡を辿っていった所員が変な声をあげる

 

「今度はどうした!」

 

「ハッキングを仕掛けた相手が判明したのですが、それが、その……このパシフィクスなんですよ」

 

「……まぁいい、すぐにこいつを破棄すればいいだけのことだからな。悲しいことだが」

 

そういうと所長は今度こそカプセルのコードを抜き、廃棄所にカプセルを運んでいった

 

そしてカプセルとパックドレス2着、旧型フレームであるダイアモンドとグリーンベリルと零式32型改、試作フレームであるラピス・プロトタイプは試作廃棄施設である、「相違次元廃棄装置」によって、陽子、電子、中性子レベルまで分解された……はずだった

 

元よりなぜ普通に処理しなかったかというと、廃棄装置のテストを兼ねていたからである

 

が、やはりそこは試作、本来ならば分解されつくすところが、どういうことかは分からないが超遠距離を繋ぐワームホールと化したのだ

 

つまり、廃棄したパシフィクスとフレームは一時的に量子まで分解され、超遠距離を移動しただけなのだ

 

そして、そのパシフィクスがたどり着いた先は……平行世界の地球だった

 

カプセルとフレームがワームホールから吐き出され、地面に接触すると、接触した衝撃でカプセルが破損、カプセルからジレッド金属の溶液が流出し、パシフィクスFT-prototipeは冷たい外気に晒された

 

地面への接触、及び外気への接触による刺激のせいなのか、稼動しなかったはずのイオ・ミトコンドリアが稼動し始め、パシフィクスの稼動に必要なエネルギーを生み出し始める

 

そして、FT-prototipeはその開かないはずの目を開けた

 

 

FT-prototipeは起き上がり、辺りを見渡し___なお、FT-prototipeシリーズは最初からある程度の思考能力と言語を覚えていることをここに明記しておく____何かを探すしぐさをする……と思ったらパックドレスを掴み、装着する

 

「……融合開始。現時点、食物が手に入る可能性、5%。よって、ドール・フレームとの融合によって、イオ・ミトコンドリアを活性化するのを推奨……ドールフレームzeroType32_Custom発見。融合開始他」

 

誰に言うも無く、呟くとFT-prototipe____これ以降、暫定的に彼女と表記する____は、周囲を探り、零式32型改を見つけると、装着し、融合を開始する。

 

それと同時にイオ・ミトコンドリアの出力が戦闘時設定になることによって食物が不要になり、餓死の心配が無くなった

 

その後、彼女は1週間ほどをかけ、零式32型改との融合率を上げていくことになる

 

 

蛇足だが彼女、かなり幸運である。パックドレス、ドール・フレームがかなり近い場所に出現していたのだから

 

他のフレーム3機は、彼女とは離れた場所に吐き出され、行方が分からなくなっていたのだ

 

 

 

 

 

そして一週間ほどの期間が経過した

 

彼女と零式32型改の融合率が70%を超えた頃

 

零式32型改のレーダーに多数のミサイルと戦闘機、そして、人型の何かが写りこんだ

 

「……戦闘機確認、生命反応確認。人形、生命反応有り……ミサイルの破壊を開始」

 

どうやらミサイルを破壊することにしたようだ

 

零式32型改のスラスターが火を吹き、彼女は、生まれて始めて、空を飛んだ

 

そして、彼女が剣を思い切り振り下ろすと、衝撃波が生まれ、一瞬にしてミサイルの十分の一が爆炎を上げ、粉砕された

 

 

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