こちら葛飾区亀有公園前派出所 サメの勢いはサメないの巻   作:青色好き

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お盆だからゆっくり小説書きてぇ……


第12話:最終決戦、終焉

 ジャイアントシャークは陸上自衛隊がいる陸地を目指して泳いでいる。自衛隊はもう直ぐジャイアントシャークが上陸してしまう恐れから後退する準備をしているようだ。だが、ジャイアントシャークの移動速度が早いため恐らく後退は間に合わない。

 

 ジャイアントシャークが泳いでいると、後ろから何か気配を感じる。何かが近づいている。先程潰した自衛隊共か、それとも少し離れた場所を飛んでいた人間共か。まだ諦めていないのか。

 そう思い、一度後方を振り返った。

 

 すると、後方には…………

 

 ドルフィン刑事の潜水艦が猛スピードでジャイアントシャークに接近しているのだ。

 

 グオオオォォォォ…………

 

 この潜水艦は何を考えているんだ?

 

 このまま破壊されたいのか?

 様々な疑問が思い浮かぶが、取り敢えず破壊するか。

 

 ジャイアントシャークは大声を出す準備をする。息を吸い、照準を潜水艦に向ける。あれを壊して陸地に上がるか。ナマズのように地上でも長時間呼吸する事が出来る。それで一暴れして人類に自身の力を見せつけよう。そして我々サメこそが地球の支配者かつ霊長である事を知らせるとしよう。核兵器? 我が皮膚の前では爆発も放射線も無意味だ。

 

 さて、あの潜水艦を……

 

 ジャイアントシャークが潜水艦を破壊しようと潜水艦の方を向いた。

 

 その時だった。

 

「ドルフィンちゃん! 今だ!」

 

 キュウ―♪

 

 ドルフィン刑事が飼育しているイルカ達が突然何か黒い物体を、尾鰭で打ち付ける要領で投げてきた。一体何を投げてきたのだ? 人間達、というより軍人が使う手榴弾のように見えるが……?

 

 だがこれ諸共破壊すれば良い。直ぐに超振動波を……

 

 ジャイアントシャークが超振動波を放とうとした、その時だった。

 

 その手榴弾と思しき物から強力な閃光が発した。

 

 ッ……!?

 

 あまりの眩しさにジャイアントシャークは瞳を閉じてしまった。閃光も激しいが、同時に発せられる爆音も響く。あまりの音量に耳の感覚もおかしくなっていく。

 もしや今のは…… 光と共に音を出す爆弾か?

 

 ジャイアントシャークの推測通り、イルカ達が投げたのはスタングレネードという音と光を出して相手を混乱させる武器だ。それをジャイアントシャークに使った事で混乱させることに成功させたのだ。

 

 おのれ……! 小癪な……!

 

 ジャイアントシャークは人間から攻撃を受けた事に苛立ちを覚えるが、直ぐに反撃しようと態勢を整え始めた。光と音による感覚の崩れは無くなりそうだ。

 

 何を…………

 

 こんな事をして奴らは何をしようとしているのか。何も考えず我武者羅にやっているようには見えない。何か考えがあっての事。奴らは一体何をしようとしているのだ。周辺を警戒したいのだが、閃光と音のせいで上手く周辺を見る事が上手く出来ず、音もよく聞こえない。こうしている内にあいつらは何かしようとしているかもしれんのに……!

 

 ジャイアントシャークが何とか周囲の状況を確認しようとした、その時だった。

 

「今だ! 両津!」

 

「おぅ!」

 

 上空から戦闘機に乗っている両津がジャイアントシャークに向かってスカイダイビングで降下しながら接近を始めた。

 

「ドルフィンちゃん達がスタングレネードを使って目くらましを続ける。今の内にあのサメに向かって来い!」

 

「私の脱出用パラシュートが……」

 

「いやいや、予備がまだあるから大丈夫よ!」

 

 どうやらドルフィン刑事がイルカ達にスタングレネードを投げ続けてジャイアントシャークの足止めをして、その間に両津がジャイアントシャークに接近するようだ。スカイダイビングで降下するのだが、どうやら月光刑事と美茄子刑事の脱出用パラシュートを持っていっているようだ(勿論2人の分はちゃんと残している)。

 

「よし! これならあいつのところに行けるな!」

 

 両津は慣れたような要領でジャイアントシャークに接近していく。両津はこれまでに何度もスカイダイビングをした事があるため、これ位の事はお茶の子さいさいだ。重力に引かれるようにどんどんジャイアントシャークに接近していく。

 

 ジャイアントシャークはスタングレネード攻撃を続けている。その間に両津はどんどん接近していく。

 

 ジャイアントシャークはドルフィン刑事とイルカ達の攻撃を避けるように、違う方向を向いた。このままではジャイアントシャークは逃げられてしまうだろう。だが、

 

「先輩! こっちも手伝います!」

 

 中川達が援護に駆け付けてくれた。

 

「両ちゃん! こっちも足止めをするわ!」

 

「ひええぇ!? これってどうやって使うんですか!?」

 

「確か…… スタングレネードです!」

 

「わしらがこういう武器を使う事になるとは……!」

 

「水産会社の私達はこんな物を使う日が来るとは……!」

 

 中川や麗子達も本田・残念・部長・さし水産の人達も協力してジャイアントシャークの足止めをしている。ドルフィン刑事から譲り受けたスタングレネードで攻撃している。光と音の連続攻撃でまともに動けない。

 

 ならば、水中に!

 

 海上では埒が明かないと判断したジャイアントシャークは水中に潜った。水中であれば奴らはいない。止む負えずこの場を離れて違う場所から上陸しよう。そう考えたジャイアントシャークは更に水中に潜って行く。

 

 すると、ジャイアントシャークの目の前に、小さな潜水艦が現れた。そういえば人間達の内の一人は潜水艦に乗っていたな…… だが、水中であればスタングレネードを投げる事は出来ない。ミサイルを撃てるかもしれないが自身には効かない。直ぐにあの潜水艦を破壊して……

 

 すると、潜水艦の前方に映像が表示された。

 

『そこの大きなサメよ、私達は争いを好んでいない。落ち着いて投降して欲しい』

 

 その映像に映っているのは、海パンを着ている人間。海パン刑事と言ったか。映像を出して、一体何をするつもりなのか。

 

『さぁ、話し合おうじゃないか。その証拠に、今から私は防備になる』

 

 そう言うと、海パン刑事は自身の海パンに手を伸ばす。

 

 おい、まさかコイツ……!?

 

 ジャイアントシャークは直感で感づいた。

 こいつ、この小説がR-18小説指定になるような事をするつもりだと。

 

 ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!!

 何を考えているんだ、あの人間は!?

 そんな事をすれば大変なことになるぞ!?

 

『む、何処に行くつもりだ?』

 

 そんなものを見たくないと言わんばかりに即座に急上昇をする。

 

 直ぐに海上に出て来る。直ぐにこの場から離れなければ。

 すると、鼻の辺りに何かの感触を感じた。

 

「よし! ようやく辿り着いたぜ!」

 

 ジャイアントシャークの鼻の辺りに両津がしがみついていた。どうやら浮上した直後に鼻に着地したらしい。先程まで展開されていたパラシュートがジャイアントシャークの鼻に垂れ下がっている。

 

「悪さをしようとするサメにはお仕置きだぞ!」

 

 両津はジャイアントシャークの鼻を思いっ切り噛みついた。釘すらも抜ける程の力を持つ両津の噛む力はジャイアントシャークの皮膚でも大なり小なりのダメージを与える。

 

 ぐ、オオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォ!?

 

 強烈な痛みがジャイアントシャークに伝わる。全身が怪獣並みの大きさである。その巨体で両津の一噛みにより物凄く痛がっている理由は何か。

 それは、サメの鼻に神経が多く集中しているからだ。それに生物の電気を感知するロレンチーニ器官もある個所でもある。サメは此処が弱点で、此処を触られるとサメは弱くなってしまうのだ。

 

 両津が以前捕まえたタコシャーク達から聞いた、弱点らしい弱点とはこの事なのだ。

 

 おい! そこを触るな!

 

「おっ! やっぱり此処が弱いか! なら、最後はこれだ!」

 

 すると、両津は懐に隠し持っていた注射をジャイアントシャークの鼻に刺した。その注射器には何かの液体が入っており、それをジャイアントシャークに思いっ切り刺した。鋭い針を通して中の液体がジャイアントシャークに注入されていく。

 

 グっ!? オオオオオォォォォォ……!?

 

「よしっ! 効いてきたな!」

 

 中の液体が注入されると直ぐに異変が起きた。何やら力が抜けていく。いや、体が痺れている? 或いは痙攣をしている……? 次々と体の各所に異変が起きている。一体何だ? どうなっている!?

 

「りょ、両津、一体何を入れたんだ?」

 

「あの~…… 両津さん、一体何を注入したのでしょうか? 注入した直後に直ぐに効果が出るなんて…………」

 

 両津が乗っているジャイアントシャークに少しずつ近づいていき、大原とさし水産の人は両津に訊ねる。

 

「この注射器には『リョーツGPXワクチン』っていう、ワシの抗体が入ってるんだ! 人間に注入したらほぼ耐えられないが、体力も頑丈さも高いから、これを注入したら気分が悪くなって止められると思って、さっき抽出したんだ!」

 

「えぇ!? 何時の間に!?」

 

 どうやら両津は少し前に自身の体内に入っている「リョーツGPX」を抽出して、それをジャイアントシャークに打ち込んで注入していたようだ。

 

 な、何だと………… 体が痺れて動けん………………!

 

 ジャイアントシャークはどんどん体が痺れてしまい、動かなくなってしまう。それは、即ち、無力化したという事であろう。

 

「動かなくなったわ! と言う事は……」

 

「あぁ! これで無力化したぜ!」

 

「よ、良かった~!」

 

 両津達はこれによって、超巨大サメであるジャイアントシャークの無力化に成功した。それを聞いた一同は皆安堵の声を浮かべた。

 

 こうして、ジャイアントシャークの事件は幕を閉じた。




休日となると外出すべきか家でのんびり過ごすか、どっちにするか迷う……

次回は2025年8月16日21時00分に投稿予定です。
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