こちら葛飾区亀有公園前派出所 サメの勢いはサメないの巻 作:青色好き
「しかし…… これだけの巨体の生物を少量のワクチンを注入しただけで無力化出来るとは……」
「まぁ、あいつの体液を使えば、どんな生き物でもイチコロだろうな」
「ぶ、部長…… それは言い過ぎですよ…………」
東京湾近くの海岸に両津達は集合しており、ジャイアントシャークは浜辺に打ち上げられて…… というより、頑丈そうな拘束具を装着されて身動きが取れない状態だ。ジャイアントシャーク程の巨体を拘束出来る道具は普通存在しないのだが……
「ふふっ、私の手にかければこの程度の発明品なんてちょちょいのちょいなのだよ」
この拘束具を造ったのは、絵崎教授だ。これ程大きな拘束具を短時間で造ったのだ。本当に天才過ぎる。
『ひえぇ…… このサメが、大ボスだったんですね……』
「何だ? お前達も来てたのか?」
『はい! 両津さんが心配になって……』
「って、お前らも来てたのかよ」
『…………ふん』
絵崎教授と共に、人間に味方するサメと、ヤマタノシャークといった両津達と戦ったサメが来ていた。前者は両津達が心配になって、後者はボスがやられた事もあり、心配になって来たのだ。
「両津、この巨大なサメ…… ジャイアントシャークは何処に収容するんだ? あまりにも大きすぎるぞ」
「まぁ、さし水産か中川の会社か麗子の会社に収容しておけば良いだろ? デカい規模の会社なんだから収容出来る土地…… というより水地があるんじゃないか?」
「いや、しかし…… こんなに大きなサメを収容出来る場所は無いですよ…………」
「確かに………… この大きさはきついなぁ…………」
「私もちょっと…………」
「なんだよ、誰も無理なのか?」
皆は無力化したジャイアントシャークを何処に収容するか話している。かなりの巨体なので何処に収容すべきか話している。しかし、今でも何処に収容するかはまだ決まらない。何せかなりの巨体なのだから、いくら中川達でも収容可能な土地は見つからないのだ。
「大ボスを捕まえましたから、これで大人しくなりますよね? 他のサメ達は僕達が捕まえましたし……」
本田がもじもじしながら発言する。
確かに敵の花魁とも言えるサメを捕まえたのだ。となれば、此方の方が有利になるだろう。それに両津達は多くのサメを捕まえているのだから、メンバーは少なくなっている…… 筈である。
「まさかと思いますけど、繁殖して勢力を増やす、何て事はありませんよね……?」
「いや、サメが脱走してからあまり期間が経ってないので、多分繫殖してない筈……」
「サメに詳しい水産会社の人が言うなら……」
『はぁ…… 俺が花魁だと、何で思ってるんだ?』
「「「「えっ?」」」」
ジャイアントシャークに装着させた翻訳機から何やら意味深な言葉が発せられる。
『俺は呼びかけや誘いに応じたサメ達を集めて人間達に下剋上しようとしただけだ』
「ワシらがそいつらを捕まえたんだ。だったらもうお前の企みは終わりだろうが!」
『あのな、“呼びかけや誘い”に応じたサメだけを集めたんだ。応じなかったり誘いを断ったサメもいるんだよ』
「な、何……!?」
この言葉を発した直後、両津達の無線から連絡が届いた。
『大変です! アメリカで空を飛ぶ巨大なサメが出現しました!』
『パソコンのネットワーク状で電子サメが暴れているとか……!』
「な、何ぃ!?」
『宇宙空間で星を食べるサメが……』
「」
次々と新たなサメの報告がなだれ込んでくる。今まで様々なサメが現れてきたが、今度のサメは更にスケールが大きい。両津と言えども簡単に止められないだろう。
「りょ、両津! どうにかするんだ!!」
「ハイィィ!?」
大原部長は両津にサメ達を止める様に命令するが、両津はいくら何でもそれは無理! と言いたそうな表情をしている。
「「「「両津!」」」」
「「「「両ちゃん!」」」」
「「「「両さん!」」」」
この場の皆が両津の名前を叫ぶ。だが、両津からしたらどれも無理ゲーだ。
『………… 俺は知らんぞ……………………』
『『『『右に同じく』』』』
サメ達も両津に任せる始末。結局両津がやるしかない状況だ。
当の両津はとんでもない状況になった事に数秒唖然とし……、そして…………
「ひえええぇぇぇ~~!! もうサメなんてコリゴリだあああぁぁぁ~~!!」
両津の叫びが、大きく木霊した。
後書きは2025年8月23日21時00分に投稿予定です。