レイヴン、コーラルリリースで別世界にすっ飛ばされる。   作:岡村優

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決戦前の静けさ…

オーブはレイヴンの働きにより、大西洋連邦を撤退させることに成功した。しかし、何度も会談要請を出していたのだが、完全に無視されていた。

 

ー首相官邸にてー

 

首相たるウズミ・ナラ・アスハは怒りを隠せない。

 

「くっ…どうあっても世界を二分したいか!」

 

「ウズミ様、傭兵2名をお連れしました。」

 

「通してくれ」

 

レイヴンと、ラスティは一室に通される。銀髪ロング、赤眼の少女がレイヴンで、金髪碧眼の爽やか好青年がラスティである。

 

「オーブ首長国連邦代表ウズミ・ナラ・アスハです。」

 

「はじめまして、私はアーキパスの傭兵部隊ヴェスパー部隊第四隊長、V.IVラスティです。」

 

「強化人間C4−621独立傭兵、レイヴン。呼び方は任せるよ。」

 

「………ラスティ君、君の横にいる少女が先ほどの?」

 

年端もゆかぬ小娘があの3機を撃退したとは信じられないウズミ代表である。

 

当然この物言いに若干の怒りを隠さないラスティ

 

「そうだ。そして、一応言っておこう。この少女はルビコンIIIで最も強い傭兵だ。なめてもらっては困る。」

 

「ラスティ、私気にしてないから怒らないで。」

 

「すまない。」

 

話題を変えた。

 

「……まずはお礼を。二人のおかげで撃退できたありがとう。」

 

「礼には及ばない。こちらも雇ってもらえたからね。」

 

「そうか…」

 

ウズミはとても複雑な心境である。なにせ、カガリよりおそらく7個以上年下の子が戦うという事に驚きを隠せず、ルビコンIIIでは最も強い傭兵と言う。ルビコンIIIとはそこまで過酷な場所なのかと思考する。

 

「まずは君たちについて聞きたいのだが…」

 

「了解した。」

 

ラスティはルビコンIIIでの状況、そしてオールマインドとの激闘の後にふっとばされてここにいることを説明した。

 

「よもや…そんな事が…しかしルビコンIIIとはこの世界よりも業が深い…」

 

「私達も驚いている。まさかこんなことになるなんてね。なあ戦友。」

 

「そうだねラスティ…所でウズミ…だっけ?これからどうするの?」

 

「どうとは?」

 

「あの人たちたぶん来るよ?国民は退避させた方がいいんじゃない?」

 

レイヴンは、地下シェルターに避難している国民を別の場所に移すべきだと暗に言っていた。

 

「…やはりそうなるか…」

 

「たぶん次は…ないよ?私達でもさばき切れるか分かんないもん。」

 

「分かった…そのようにしよう」

 

「できるだけ急いで。……私みたいな少年兵作りたくないでしょ?」

 

「心得た」

 

 

その後2人は格納庫に戻った。そして、2人はキラとアスランの会話を盗み聞きしていた。

 

「僕は…君の仲間…友達を殺した。でも…僕は彼を知らない…殺したかったわけでも無い…君も…トールを殺した…」

 

「えっ?」

 

「君もトールを知らない…殺したかったわけじゃないだろう?」

 

「うん…俺は…お前を…殺そうとした…」

 

「僕もさ…アスラン…戦わないで済む世界ならいい…そんな世界にずっといられたなら…でも…戦争は拡がろうとするばかりで…このままだと地球とプラントは互いに滅ぼし合うしかなくなるよ…」

 

「キラ…」

 

「たとえ守るためでも銃を撃ってしまった僕だから…」

 

レイヴンは走り出した。そして2人の目の前に立つ。

 

「ふーん?あっそう。ねえ教えてよ。戦いしか知らない私に平和ってのをさ。その為に戦うんでしょう?その為に私は…できることしてあげる。」

 

突然目の前に少女が走ってきて驚く2人…

 

「「君は?」」

 

「ごめん強化人間C4−621独立傭兵レイヴンだよ。」

 

「ああ…さっきの」

 

「アスランだっけ?貴方はどうするの?命令通りそこのお友達と殺し合うの?それとも平和の為に戦うの?」

 

「俺は…」

 

「私は戦うことしか知らない。平和な世界を知らない。知ってる貴方達ならどうすべきかわかるんでしょ?私にも教えてよ…平和とは何かを。…ごめん熱くなりすぎたね。ここまで感情をむき出しにしたの初めてかも。」

 

「そうなのか?」

 

「だって私…強化人間だよ?身体を改造されて戦う以外不要なものを削ぎ落とされてるから。…もちろん感情も」

 

「「!?」」

 

「そのせいで老いること無いし」

 

「「!?!?」」

 

「何だって!?」

 

「君は…そこまでして…戦うの?」

 

「だから見せてよ…羽ばたいたその先に何があるのかを…私はレイヴン…自由意志の象徴だよ。」

 

「「………」」

 

「じゃ…私は機体に戻るね?機体に接続しないと…寝れないから」

 

「「!?!?」」

 

2人にスタッガーを食らわせて硬直状態の2人を放置しスタスタと歩いていった。

 

「………訳ありのようだね…」

 

「そうだな…」

 

「2人とも…戦友が済まないな。私はラスティだ。戦友について…話しておこう。」

 

「私も聞きたいわ。」

 

「俺もだ」

 

「私も!」

 

マリューラミアスと、ムウ・ラ・フラガ…そしてカガリ・ユラ・アスハが近づいてくる。

 

「分かった。だが…私も全てを知っているわけじゃない。そこも了承してくれ。ハンドラー・ウォルターが居たら説明してくれただろうけどね…」

 

そう言って説明し始めた。ルビコンIIIで起きた全てを…その顛末を…

 

「「「「「……………」」」」」

 

「……そんな…事が…許されると言うの?」

 

「………」

 

「僕達より酷いじゃないか!それでも戦うの!?」

 

「そこまでして…何をするんだ…!?」

 

全員絶句していた。

 

「……戦友は……孤独だ。私でさえも…分からない何かを秘めている。彼女の選択が何を成すのか見守りたいとも考えている。」

 

「レイヴン…その名はルビコンIIIにおいて重要な名前だ…自由意志の象徴。戦い続ける者の称号…そして未来を見せる者だ。それを理解してほしい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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