一般通過異世界転生者:あなた 作:ID:Am88n712
この曖昧な何かが、何者なのか。
その答えに、あなたはひとつ思い当たる事があった。
ヤレカの腕の中、少しだけ身をよじって来た道を振り返る。
ルワ・ザンガラには存在しない、ブロック塀に囲まれたアスファルトの道。そこを歩む中で、あなたは様々なものを見た。その、何の変哲もない路地、そう言われてあなたが思いつくような当たり前の日本の道の中に、いくつもおかしな物が混じっていたのを覚えている。
たまたま偶然思い起こされたとは思えない程度には一貫したそれらは、外部からの干渉を受けて……つまりはこの曖昧なものの影響により想起させられたものたちなのではないだろうか。
わたしはだれ?
ただ問いを発し続けるものへ、あなたは向き直った。正解かどうかはわからないが、あなたが感じた最もそれらしい回答を口に乗せる。
| 選択肢分岐 |
| 何者でもない |
動物でも、魔物でもない。ヒトでもない。
ヤレカは幽霊と言ったが、霊と呼ぶには命が足りていない。死なねば霊になれない以上、この相手が真実幽霊であるとは、あなたには認め難かった。
曖昧な何かは、何者でもない。
すなわち、命になれなかったもの。母の胎から生まれる事さえできなかったものの成れの果てだと、あなたは答えた。
「あ、それはクリティカル」
あなたの返答を聞いたヤレカの、そんな反応が全てを代弁していた。
違う。違う。違う違う違う。
曖昧なものはその身を震わせて否定の叫びを上げた。自己の定義を求める問いかけへの返答をもって、曖昧なものから確かなものへと変貌を遂げるはずだったそれは、しかし何者でもないと規定されてしまったがために、不定形の体をさらに不定形に崩していく以外の未来を失った。
腐肉がグズグズと溶けるように、ほんのわずか残っていた人体の名残も消えていく。
違う、と何かはそれでも嘆き続けた。
こんな未来は違う。望んでいない。こんなものになど決してなりたくはなかったのだと。
そんな何かの苦しみは、小さな刃の一閃で止められた。
どのようにやったのかはわからない。だが、あなたを抱き留めていたヤレカの右腕がいつの間にか振り切られ、手に持つナイフには何かの肉片のようなものがわずかに付着していた。
「あんまり長く苦しめるものでもないからね」
切り裂き殺したのだろうと、事後にようやく気付ける絶技が振るわれたのだと、あなたはぼんやりと理解した。
曖昧な何かはその死をもって溶け消えていく。そして、あなたが引きずり込まれた……いや、足を滑らせて転落した、この曖昧な世界もまた意味を失って崩れ始める。
「目を閉じて、眠るみたいに身を任せるといいよ。大丈夫、気付いた時にはもういつもの世界だから」
あなたの視界がヤレカの手で塞がれる。
言葉に従って目を閉じ力を抜けば、あなたの意識は緩やかに落ちていった。
「……なんだよ、何もいないじゃん」
あなたの意識を呼び戻したのは、そんな声だった。
いかにも拍子抜けしましたと言った風の、拗ねたような声色。それはあなたの真後ろ、数歩ほどの距離から発せられている。
「ねーちゃーん、何も出てこねーぞー」
振り向けば、そこにはマランがあなたを見て唇を尖らせていた。比喩ではなく、実際に唇をニュッと突き出しての抗議である。ブー、という音が今にも漏れてきそうだ。
辺りは、いつの間にか正常に戻っている。
日本の風景に侵食された街並みも、曖昧に形を変え続ける何かも、もうどこにもいない。
先程までの光景と体験がまるで嘘だったかのように、綺麗さっぱりと。
広がるのは白い石の地面と、同じく白い壁に囲まれた行き止まりの小さな広場だ。真上を見上げても、月など出ていない。
マラン達の態度も、今ここにたどり着いたばかりで、何も不自然はなかったと言わんばかりだ。
「お姉ちゃん、大丈夫? なんかボーッと歩いてなかった?」
だが、そんな言葉を漏らしてこちらを気遣う妹のさらに向こう、パチリとウインクをあなたへ飛ばすヤレカが、真実を無言で語ってくれている。
口元を隠すようにかざされたヤレカの手にはナイフがある。暗闇の中、その刃にうっすらとこびりつく物が、何故だかハッキリと目に映った。
非日常の最後のかけら。それはヤレカがナイフを軽く振って落とせば、音も立てずに地面に落ちて、そして跡形もなく消えていった。
あなたは一度深く呼吸した後、大丈夫と妹に返した。次いで、夜も遅いからちょっと眠くなってきたのかも、と誤魔化す。
あの曖昧な場所に居る間も、現世のあなたが消えていたわけではないようだ。原理はわからないが、都合はむしろ良い。あの不安定で不気味なところに弟妹を積極的に関わらせたい理由などない。
この行き止まりの路地では、結局何も起こらなかった。
そういう事にしておく方が何かと良いだろう。
そうして、自分が眠気に襲われていただけということにしてしまうと、不思議なもので本当にあくびがこみ上げてきた。
口元を隠して、ふわぁ、と。
あなたがひとつこぼすと、つられたように怖がりな方の妹もあくびをする。うつっちゃった、とはにかむ妹と、あなたはランタンの明かりの中で笑い合った。
「そろそろいい時間かもね。みんな眠くなってきたみたいだし、帰る?」
ヤレカの提案に。
「そーね。お父さん達にバレないうちに戻らないとだし」
「うん……私、ちょっと眠いかも」
妹達は賛成し。
「えー! まだ本物の幽霊出てきてねーのに」
やはりと言うべきか、マランは反対した。まだまだ元気いっぱいなマランはもう少し夜の街を探検したいと駄々をこねている。
| ランダム分岐/マランの説得 |
あなたの社交技能 レベル2 マランの社交技能 レベル0 成功率70%
1〜3で失敗 4〜10で成功
1d10=5 |
その意見を、あなたは無理に押し潰そうとはしなかった。
あなたはマランに向き合い、ならせめて休憩をしないかと持ち掛ける。ちょうどよくこの場は行き止まりの路地なのだ。壁に身を預けて座り込むと、四方を囲まれている閉塞感がなんとなく落ち着きを与えてくれる。
……正直なところ、先ほどの体験のおかげでこの行き止まりには忌避感の方が強くはあるのだが、まぁ隠すのはさほど難しくもない。
「んー……! まぁ、ちょっとだけなら……」
あなたの説得を、マランは大人しく聞き入れてくれた。
そうしてあなた達は皆で集まって壁によりかかり、休憩を始める。お供は魚の燻製だ。腰に下げた袋から取り出したそれを5人で分け合い、めいめいむしってしゃぶる。
燻製は良く乾燥しているために、夜食は必然的に無言のうちに行われた。
そして、それこそがあなたの狙いだった。
カクン、カクンと、マランの首が揺れている。段々と湧いてきた眠気によって、船を漕いでいるのだ。
いかにマランの元気が有り余っているといえど、まだまだ幼い子供だ。一度大人しく座らせてスイッチを切り、オマケにお腹に物を入れてやればこうもなる。
「マランも眠いんじゃん。やっぱ帰ろーよ」
「…………やだ。もうちょっと、だけ……」
それでもまだ粘ろうとはしていたが、もう限界はほど近いようだった。
| ランダム分岐/おんぶ |
あなたの運動技能 レベル3 マランの基礎重量 レベル0 成功率80%
1〜2で失敗 3〜10で成功
1d10=7 |
そんなマランを、あなたは背におぶった。
あなたとマランの年齢差は1歳だけだが、幼い頃の1歳の差は大きい。成長の早いマランよりもあなたは幾分大きく、普段から運動をして鍛えていることもあり、屋敷までを背負って連れて行くのは問題なさそうだ。
そのまま歩き始めると、いつしかあなたの背中からは細い寝息が聞こえるようになる。マランの両腕は、甘えるようにあなたにしっかりしがみついていた。
「……お姉ちゃん、もしかして狙ってた?」
中々鋭いところのある妹に、笑みを返して無言で肯定すると、流石お姉ちゃんと目を輝かせてくる。
曖昧な世界では散々な失態を演じたあなただったが、どうやら弟妹達の前ではしっかりと振る舞う事が出来そうだ。姉の威厳は守られるようである。
さて、ここからは後日談となる。
あなた達はその後、何事もなく屋敷に帰りついた。抜け出していた時間は3時間程度のものだろう。あなた達の夜間の探索はスムーズなものであり、安全と考えていた範囲を超える事はなかった。
ヤレカの警戒と先導のもとであなたの部屋へ辿り着き、5人でまとめてあなたの寝台に飛び込んだ後はただ眠るだけであった。大人達にバレずに夜の街を巡り歩いた達成感に妹達はやや興奮気味ではあったものの、襲いかかってきた眠気はそれ以上の強敵であったらしい。
マラン達の目的は、ある程度は達成された。
幽霊を見つけ、捕獲し、こんなものは怖くないと最年少の妹に見せつける企みこそ残念ながら、彼らの目的よりもあなたの安全を優先したヤレカの手により秘密裏に失敗させられたものの、代替となるものはいくつも手にしている。
幽霊なんて結局いなかった。噂はどれもいい加減なもので、正体は分かってしまえばバカバカしいものばかり。そう示すだけの証拠は十分揃っている。
おかげで、夜にトイレに行けずに未だおねしょをしていた最年少の妹は、今では誰かについてきてもらえれば夜中でも用を足せるようになったようだ。
また、余談ではあるがあなた達が捕まえた猫は屋敷に居着く事となった。元野良らしく媚を売るような事はないが、十分腹が満たされていれば盗みを働く事も牙を剥く事もなく、気が向いた時には屋敷の住人に体を撫でさせてやる度量を見せている。
そうして、そんな日から少しばかり経ったある日。
アレは結局なんだったのかと、あなたはヤレカに尋ねた。
「ふふ。ネタバレになっちゃうよ? 自分で調べなくていいの?」
ヤレカはそう問い返してきたが、あなたは正直懲りていた。知識欲の求めるままに動いた結果、ふらふらと危険だったろう何かに近付いて行ってしまったわけであるから。
ヤレカが言うにはあのままでも致命的な事は起こらなかったというが、全くの無事に終わる事はまずなかっただろうというのは流石にわかる。
助けが来なければどうなっていたのかと考え、夜中の寝台で身を震わせた回数は片手の指には収まらない。それをわかっての事か、ヤレカが連日連夜あなたの部屋を訪れて隣に潜り込んできてくれているのは、正直なところありがたかった。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶという。
そこから考えればあなたは愚者だったわけだが、経験しても学ばない、などという愚者未満ではなかったようだ。
ちょっとした気晴らしにと、ヤレカはあなたを連れて屋敷の屋根に登った。
傾斜がなく真っ平なそこであなたは座って海を眺め、ヤレカは屋根の端を歩く。足を乗せるには小さく不安定な出っ張りを行く様にあなたは本能的な不安を覚えるも、ヤレカに関しては心配する意味がない事も十分わかっている。
「はじまりに、混沌と呼ばれる渦がありました。そこには何もかもがあり、けれど同時に何もありませんでした」
そのままヤレカは語り始めた。
あの幽霊もどきは何だったのかという問いに直接答えるものではない。けれど必要な話なのだろうと、あなたは耳を傾ける。
「それは可能性でした。これから何かになるかも知れない、今はまだ何でもないものたちでした」
それはこの世界の神話だった。教会かどこかを訊ねればすぐにでも聞くことの出来る、遠い昔の創世の話。
あなたはふと、転生の際に垣間見た空間を思い出す。有と無が混ざり合いながらも矛盾なく……否、矛盾しながら矛盾しないという全く意味不明な、あとわずかでも滞在していれば魂自体が発狂していただろうあの空間は、もしかしたらこの神話が語る混沌だったのかも知れない。
「次に、言葉がありました。言葉は神であり、神は言葉と共にありました。神は言葉をもって可能性に形を与えました。万物は言葉によって形をもち、形をもった物の中で、言葉によらず形をもった物はありませんでした」
ヤレカの言葉は続く。
その語り口は柔らかく穏やかで、子供に語り聞かせるようなそれだった。
「それが全部の始まり。可能性に名前をつけて、一つの形に定める。この世界はそういう風にできてるの」
これは、この世界で一番下にある法なのだとヤレカは言う。
物理の法則も何もかも、大前提となるこのルールの上に積み重なったテクスチャに過ぎない。まず名前があり、その後に中身が埋められる。あなたが降り立った世界はそういうものなのだ。
「ここで問題です。このルールに沿った、この世界独自の技術とはなんでしょう?」
唐突なクイズに、あなたは少しだけ考えてすぐに答えにたどり着いた。
片手を胸の高さに上げ、皿の形を作り、唱える。
ただ、ヤレカはにっこりと笑った。
「正解。魔法はこのルールを使ってるの。神様の言葉で名前がつけられたら、まだ何でもない可能性はその通りに振る舞うようになる。じゃあ、ここで第二問」
屋根の端につま先で立ち、体の後ろで手を組んであなたを見やる。
「魔法を使う時に名前をつけられている、その可能性って何でしょう?」
薄々勘づいてはいながらも、目を逸らしていたそれに、あなたは視線を向ける事となった。
魔法はいつ使えるようになるのか。どのような経緯で魔法が発現するのか。
あなたがそう尋ねた時、大人達は揃って言葉を濁した。もう少し大きくなれば分かると、あなたにはそう言うばかり。大人達の間ではまだ教えるには早いと目配せをしあい、もし教えるならそっちに頼みたいとやんわり押し付け合う空気があった。
そんな様に、あなたは前世で見覚えがあった。
まるで、そう、どうやったら赤ちゃんが出来るのかと子供に尋ねられた時のようだと。
あなたが無意識に下腹部を……きっと子宮や卵巣のあるだろう場所を撫でると、ヤレカは、正解、と呟いて教えてくれた。
まるで、ではなくそのものだったわけだと、あなたは苦笑した。
これから命になるかも知れない「可能性」を消費して、命ではなく現象に引き換える技術。それが魔法なのだとヤレカは言う。
「魔の法なんて
言われてみれば全く、その通りではあった。
「魔法は凄い技術ではあるけど、不完全なものなの。神様の言葉なんてものを人間みたいなちっぽけな生き物が完璧に扱えるわけがないから当然だよね。例えば今の魔法」
ヤレカがあなたと同じく唱え、やはり何も起こらない。
「お腹の中の卵子がもし生まれていたのなら、水を汲んできてくれたかも、なんていくらなんでも効率が悪すぎるよね。別に卵子1個で魔法1つってわけでもないけど、本当に生まれてたのなら魔法の1000個でも釣り合わないくらいの事は出来てるはず。つまりね、そこにはロスがあるの。利用しきれなくて、捨てるしかなくなったものがね」
ヤレカは言う。
ヒトが魔法を扱えば扱うほど散り積もっていく、無価値な
「それが、あなたの出くわしたものの正体だよ」
あなたは屋根に座ったまま膝を抱え、ため息を吐いた。
なんとも気の重くなる話だった。今日も無闇に青い空と海が恨めしくなるほどに。
視界の端、海辺の作業場では女衆が魚を捌いているのが見える。漁師仕事には魔法が不可欠だ。
「魔法を使うほどアレが生まれるっていうのは、あんまり知られてないよ。教会の人たちとか、国の偉い人とか、魔法の研究してる人には常識だけどね。こういう辺境の街なら、生活を楽にしてくれる上に使ってると生理とか性欲を抑えられる便利なものっていう認識」
そのための代償を、大人達が知らないだろう事が、良いのか悪いのかさえ判断がつかない。
わかるのは、世の中にいくらでもある、どうしようもない事の一つなのだろうということだけ。
ただ、わかったところで、あの路地で聞いた、こんなものになどなりたくなかったと存在しない喉から絞り出されていた言葉なき叫びが思い起こされるのを止められない。
そのまましばし、無言で海を眺める。
程よく暖かい海風に、燦々とそそぐ陽光。心地良く過ごすための条件は揃っているはずなのに、今は生温かく気分を害するものとしか感じられなかった。
「……あなたがアレに抵抗出来なかったのは、もしかしたら波長が合っちゃったのかもね」
沈黙を破ったヤレカの顔を、あなたは見上げる。
「今のあなたはこの世界ではきっと、何者でもないから」
その指摘は実に的を射ていた。
前世の記憶を持って生まれたあなたは、子供にすらどこかなりきれていない。体が求めるままに親に甘える事も出来ず、弟妹には同じ立場ではなく保護者めいた目線で接している。
かと言って、大人とも到底呼べない。
体の問題は当然として、精神や魂の面でもだ。あなたの前世はおよそ18年で終わった。ほんの数年前の日本ならば成人とすら認められない年齢である。生前の自身が成熟した人格を持っていたなどと言えるほど、あなたは無知ではなかった。
そしてその上、転生などという特殊な事情故に、世界自体に馴染んでいない。
生まれ故郷の市場を眺めて異国情緒を感じている時点で、観光客気分だったのは否めないところだ。ここ、ルワ・ザンガラで生まれた人間なのだという自覚は正直な話、あまり持てていない。
どこか浮ついた、何者でもない半端な身分。
それが、今あなたが自覚したあなた自身だった。
「でも、似てるだけで違うのは覚えておいてね。あなたは何者でもないけど、それは
自覚が気分を沈ませようとするのを止めたのは、やはりヤレカだ。
あなたに何か悪い事が起きようとする時、必ず彼女が助けてくれる。それは雨が空に上らないのと同じぐらい、当たり前の法則だった。
「ふふ。フワフワしてた足、地面についたでしょ?」
指摘されて、あなたは気付く。
異世界。魔法。新しい人生。そういった特別なものによって生まれ、生誕からずっと続いていた高揚は、ここに来てなりを潜めつつあった。
単純に、わかったのだ。
どれほど華やかな言葉に装飾されようと、あなたが生きるここはひとつの世界だ。美しいだけのものではない。ただの、あなたも慣れ親しんだ現実の続きなのだと。
「足が地面についたなら、歩いていけばいいだけだよ。ゆっくりでも、寄り道しながらでも。休憩したいならしてもいいしね。なんならピクニックでもしよっか。私がお弁当作ってあげる」
ヤレカはどこまでも楽しそうに展望を語る。
屋根の上を踊るように歩き、あなたはどんな道を行き、どんなものになるのだろうかと。その様を一番近くで眺める権利を、当然のように誇りながら。
「ねえ」
そうして最後に、ヤレカはあなたの頬を両手で包んで、まっすぐに瞳を見つめながら囁いた。
「あなたはだあれ?」
「わかった時はきっと、私に真っ先に教えてね」
風のようにふわりと離れたヤレカは、クスクスと笑みをこぼす。どこか異国の伝承にこんな妖精が居るのではと、そんな荒唐な想像があなたの中から浮かぶ軽やかさであった。
そのせいだろうか。沈みかけていた心はどことなく軽くなってくれていた。
遠く、空の彼方を大きな海鳥の群れが飛んでいく。
ルワ・ザンガラには四季はないが、時節の区切りはある。回遊する魚を追って、海鳥、エトは飛び立った。エトの季は終わり、次の一区切りがやってこようとしている。
きっと、墓地であなたが見つけたエトの雛も、空を行く群れに混じっている事だろう。
その成長と巣立ちの早さが、今のあなたにはほんの少しだけ羨ましく感じられた。
| 幼少期編 育成結果 |
| 面倒見+1 知識欲+1 戦闘意欲+1 |
運動技能レベル3 社交技能レベル2 戦闘技能レベル4 |
| あなたの性格変動 |
中立 → 中立(やや混沌寄り) 中庸 → 中庸
ルールと感情の優先度はその時次第 他人の都合と自分の利益の優先度はその時次第 何事にも柔軟で臨機応変だが、信念に欠ける |
| 従者の感情変動 |
愛情 → 愛情/庇護
あなたを慈しみ、守らねばならないと感じている |