ゲヘナに舞い降りた堕天使 作:シファー
「委員長とルカさんだけでアビドスの方に行っちゃたねえ…アコちゃん後であの2人から揃って折檻されるのかあ…ご愁傷様…豪華すぎて物凄く羨ましくないね」
「今までのパターンから私もイオリも無関係でいられるとは思えませんよ…副委員長は相変わらず握っている情報量が情報部より多そうで謎ですね…本当に味方で良かった…恐ろしい方です」
「私は
「そもそも私は発足初日に入部していましたし…一応報告書もスパイにならない程度の情報量ですが、副委員長から上がっているはずですが…行政官もしかして見ていなかったのですか?」
『いえ、一応私もヒナ委員長を通して目を通しましたが…『◯◯が可愛い』とか『◯◯は面倒』とか本当に他愛もない内容ばかりでしたよ…』
「今までは本当に小さい問題しか解決していなかったですからね…アビドスの問題は
「うえ、じゃあ私らのしたことって…」
「はい、思いっきり妨害行為をしたお邪魔虫ですね…そもそもアビドスのトップ小鳥遊ホシノさんは、委員長と副委員長の共通の友人で、実力も委員長に匹敵するって話もあったじゃないですか…何のための『お茶会』だったんですか!」
「あーどっかで聞いた名前だと思っていたら…」
「どうせ『アンタらの代の時はもう居ないからそこまで気にする必要ない』って言葉を真に受けて忘れていたんでしょう!お二方が認める実力者のことを現役の私達が本気で忘れていいわけないでしょうがあ!」
やばい…イオリがモノホンの脳筋になってきている・・・ここまで馬鹿だったけな?
「はあ…とにかく行政官はお2人、特に副委員長に謝って歩み寄る努力をしてくださいね?ただでさえゲヘナの枠では万魔殿と内ゲバやっている状態なのに、私達の中でまでやっていたらシャレになりませんっ
イオリも少しは自分で考えてください。貴女が来年のトップなんだからあのお二人ほどの器量は求めないから、もう少し落ち着いて自分でも考えてください。というかあんな人達がウチに2人も居ることが奇跡ですし、毎年居るわけないですからね。
足りない部分は私が補っていきますからっ」
試練は時に人を強くする。反面教師が本当に効果的にはたらく時もある。
「アビドスへようこそっ空崎委員長っ…」
「ええ、3ヶ月ぶりくらいかしらね?アヤネさん、ホシノは全然貴女達に会わせようとしてくれないから…」
ヒナはアビドス校舎に招かれていた。別にこれが初めてでもないがまだ3回目程度だ。基本3人で会うのは学区外が多いのだ。
「ヒナちゃんは強くて可愛くて頭も良くてかっこいいからねーホシノは普段はあの謎のおじさんキャラで居ることが多いから『後輩が自分よりヒナちゃんを尊敬したらどうしよう』とか思っていたんでしょう」
「そんな…私よりルカの方が強くてカッコいいし…」
「お、嬉しいこと言ってくれるねえホシノも本気になれば同じくらい強くてカッコいいんだけどね、後輩の成長促すためなんでしょうけど、もーちょい頻繁に見せてあげてもいいと思うわよ?」
「うへへぇ~おじさんはおじさんだからねぇ~」
(ニヤけまくって誤魔化せていないっ…)
(ホシノ先輩可愛いですっ)
「ホシノちゃんはなんで自分のこと『おじさん』って言うようになったの?」
「あー、あれユメちゃんのマネのつもりらしいですよ。演技でモノホンの天然のユメちゃんの真似はできないから、自分なりの気の抜けそうな『ゆるふわキャラ』を目指した結果がアレらしいですよ?」
「ええ~!?私おじさんじゃないよーっでも私を目指してくれてありがとうねっホシノちゃんっ!」
「ホシノはユメさんのことが本当に好きなのね?」
「ちがっんもぉ~ルカちゃんっ!」
後輩達は可愛すぎるホシノと天然のユメパイのコンボで腹筋が崩壊していた。ノノミは「ホシノせんぱーい、私達は一番貴女を尊敬してますよ、カワイー」とか追い打ちすんなし。
そうして対策委員会の部屋に着いて腰を落ち着ける。
「〝まずは…初めましてかな
「ええ、先生。ゲヘナ学園3年風紀委員長の空崎ヒナよ…私の友達のルカとホシノが随分世話になったみたいね、ありがとう、それでルカ…『アリウス』って何?」
「ごめん、ここじゃそれは未だ話せない。ゲヘナも無関係じゃないけどどちらかというとトリニティ側の根深い問題…それと、黒幕が【ゲマトリア】の1人なの…」
「【ゲマトリア】…確か『神秘の研究者を名乗るロクデナシの異形の大人の集団』だったっけ。似顔絵付きで貴女が大きめの学校の上層部(万魔殿以外)に危険周知させてたわね…」
マコトは利用しようとして、逆に利用されるオチが見えていたのでゲヘナでは風紀委員会でしか情報共有していない。というかアリウス相手に実際そうなっていたし。
「そうそう。今日の午前中にホシノがその1人の所に行って騙されそうになっていて危ないところだったの、自分から騙されに行ったようなものだけど」
ホシノに対して険しい視線が突き刺さる。
「あ、先生にも近い内に挨拶に来ると思うけど、マジでクズしかいないから気を許しちゃ駄目よ、あいつらババア以外は絶対先生のこと気に入るから態度柔らかかったとしてもクズなのには変わりないから。
基本私達生徒のことを使い捨ての
あいつら訳の分かんない技術持っているからなーしかもあんま用いる技術に共通点ないし」
「ルカにちょっかい出すとか流石に危機管理能力低すぎやしないかしら?」
「ん、ちょっとそいつは馬鹿すぎると思う…」
「あの黒服ですらルカちゃんには結構気遣っているように見えたのに…」
「あんまり同情出来ないですねー」
「ルカ先輩に手出ししてぶっ殺されているような馬鹿じゃどのみち長生き出来ないわね()」
「〝えーと…思っていたより危険度低い連中?〟」
「いや、そいつは連中からすら追放されるような阿呆だから一緒にしちゃ駄目よ…能力は一番面倒臭い奴だったんだけど、その、
「そんじゃまあちょい脱線しちゃったけど、貴女達の根深い問題について詳しく話していきましょうかね」
───
「砂漠に埋もれたオーパーツ…!?」
「そんな有るかどうか判らない物なんかのために私達はっ…」
「いえ、唆した黒服本人も半信半疑だったらしいけど、”ソレ”は確実に存在するわ。連中にはどうせ扱えないけど。遠くない未来で私達にも絶対に必要になるから、それに奴らの未だ手の付けていない所から凡その場所は絞り込めたから。
もう奴らには退場してもらいましょう。」
自分達を散々苦しめた悪の大企業を相手でもなんてことのないように平然と「消す」と言う。
「つくづく貴女が味方で良かったわ…」
「カイザーの命運は確かに風前の灯火だったねえ…」
次回「カイザー死す!?」