ゲヘナに舞い降りた堕天使 作:シファー
ある日の
「ぐぬぬぬぬ…ぬおおおおおおおおおぅ」
「何バカみたいに唸っているんですか、マコト先輩…」
「くそぉおおおおおおおおお
「そういう器の小さいところが、見透かされて向こうについたんじゃないですかね?最近は『羽沼マコトは自分より人気のある風紀委員会に嫉妬して陰湿な嫌がらせを続けている、トリニティでもそうそう見かけない陰湿さ、器の小さい小物だ』なんて噂も
出回っていますからね…前より確実に知名度上がっているのが皮肉なんですけども…」
「なんだと!?指差されながらクスクス笑われていたのはまさかっ…」
「本当にもう無意味なちょっかいは止めてくださいね?マコト先輩にしか攻撃しなかったヒナさんと違って『バカを止められない無能とか居る意味ある?』とか言って普通に私やサツキやチアキにも手出してくるんだから…
あんな恐い人敵に回すとか自殺行為ですよ…ヒナさんも彼女に感化されて、私達まで厳しく見られるようになってきているんですから…」
当然だがヒナがルカを止めることはない。直接的に悪いのはマコト1人だけとは理解っていても、止める気のない周りにも不満を持っていたのは彼女も同じだったのだろう。最近のイロハはマコトに対して普通に辛辣だ。
バカ1人の下らない嫌がらせで自分やイブキ達まで巻き込まれる可能性もあるのだから当然だろう。自身の求心力の低下にも、自分自身の行いにこそ原因が有るとは省みられず他人のせいにしか出来ないのが
一方風紀委員会本部でも───
「むむむむむ…うぉおおおおおおおおん」
「なに犬みたいに唸っているのアコちゃん、ルカさんの言う通り『駄犬』なの?」
「ぐぅ!イオリぃ貴女までもルカさんですかぁ!ヒナ委員長に対する敬意を失っているのではないのですかぁ!?」
「何言ってるのさ委員長とルカさんが仲良いからって…委員長は委員長、ルカさんはルカさんでしょ?嫉妬してんの?去年の始め頃は死んだ眼していた委員長もルカさんが入ってから暫くしてからは眼に見えて活き活きするようになっていったんだし…
実際委員長と同等以上に有能なんだから…委員長がルカさんにべったりなのも当然だと思うよ?委員長も前より強くなっているらしいし…私程度じゃあの人達クラスの実力を正確に量るなんざ無理だけどさ」
「ぐぅ当初は皆『元トリニティ生で大丈夫か?』みたいな感じでしたのにぃ!みーんなあの人に取り込まれてしまってぇ…」
「実際万魔殿が最近こちらに強く出てこれないのもあの人のお陰らしいじゃん?委員長は基本大人しめなこともあって議長に舐められていた節あったけど…ルカさんはかなり手が早くてアグレッシブだから…」
「タヌキ共の苦虫を潰したような顔は『いい気味です』とは思いましたけどぉ!それはそれこれはこれですぅ!」
実際能力も成果も文句のつけようが無いのだ。だからこそ腹が立つのだが。「委員長そんな顔で笑えたんですか」と思うことが何度あったか…出来れば自分の手で引き出したかったのに…
ちなみに今日非番の2人は
他ならぬ委員長本人が認めているのだから風紀委員からの畏敬を集めている。委員長は彼女にその座を譲る気もあったようなのだが、
「雑魚狩りはヒナちゃんの方が早いし、政治的にも私がトップとか有り得ないでしょう」
と言って断ってしまったのだった。彼女の戦いは派手だ。しかも誰にも真似できない。銃を使わない分手加減がし易く、周囲への被害を抑えて制圧するのも得意だ。
普段の「あの姿」でいることそのものが「
「自分達が抜けた年には抑えつけられていた反動で不良の活性化が目も当てられないレベルになる」
と見越して、後進の育成にも意欲的だ。「神秘」を意識的に扱って鍛えている彼女のノウハウは風紀委員会を一段上のステージに押し上げた。委員長も含めて。
イオリは「次期委員長」と見做されてかなり眼をかけられて鍛えられている。彼女に対してのスタンスに自分と温度差が有るのも当然か。
能力的には認めているし尊敬もしているのだ。ただ委員長関連でどうしても気に食わないのだ。ちなみにアコがルカに食ってかかると「キャンキャンうるさい駄犬」と言って横乳を指で弾かれる。かなり痛い。
何故か偶に痴女扱いされるし…とにかく天雨アコは