設定忘却の転生者が仮面ライダーになったようです ~2次元世界へLet's Go~   作:フォボス

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第7羽 もふもふ好きな黄昏色の少女

ラビットハウスで働いて幾許か時間が経ったある日…

 

と言ったら簡単に聞こえは良いのだが、仕事ってキツい。

つい最近になってようやく慣れてきた所である。

 

そうそう、智乃が言っていたもう一人のバイトは理世だったわけで…

まぁ、漫画、アニメを見ていたら分かるんだが、お約束ありました!

下着姿でクローゼット内に隠れてたわ…

 

お互い顔見知りだったのでそんなに理世から言われてなかったのだが…

嫌われたかな? それより確かにエロかったです。※本人談

 

俺は智乃の頭に乗っている、ふわふわもこもこ、なうさぎ――――――『ティッピー』へ視線を向ける。

 

ティッピーは俺へ視線を向け、「なんだ?」とダンディな声で問うてくる。

 

ティッピーの正体はかつてラビットハウスのマスターであった祖父で、祖父の魂がメス(強調)のアンゴラウサギに乗り移ったみたいな感じだ。

経緯(いきさつ)回想は省くが、俺がその正体を知っている事に智乃、タカヒロには知られている…

 

あの時の智乃は「腹話術です」と言っていた訳だが、声優かよ。いや声優だな(中の人)

 

「何でもないです」

 

俺はそう返事をし、首を軽く振る。

 

今は智乃と共にカウンターで待機しつつお客を待っているみたいな感じ。

来る人が疎らでそんなに忙しくないのが個人的には助かる。

 

「なぁ、智乃。暇ですな」

 

俺の隣に居た智乃へそう声を掛ける。

 

「何言ってるんですか静汰さん。早くコーヒー豆持って来てください」

 

「……分かった」

 

なんか扱い酷くありませんか智乃ちゃん… お兄さん土下座すれば良いんですか?

 

俺が渋々、コーヒー豆が入った袋を倉庫から出しに行こうとカウンターから離れようとした瞬間、扉が開くと共に橙色の髪の女の子が一人入ってくる。

 

「「いらっしゃいませ」」

 

俺と智乃はお互い同じ言葉で挨拶をする。

ちょいと俺の方は上擦ってしまったのだが、それは入ってきた女の子――――――『保登 心愛』だったからであり、決して心愛の胸を見ていた訳では…

見てたけどな。あんまり胸無いね! …失礼だ。

 

心愛は指を振りながら「うさぎ! うさぎ!」と連呼しながら移動し、立ち止まったと思ったら周りをきょろきょろしている…

 

彼奴(きゃつ)… 絶対勘違いしておる!

 

「うさぎが居ない! うさぎが居ない!?」

 

案の定、心愛はその場でしゃがんで机下を覗き込んでいる。まるで隠れた獲物を捜すように念入りに… とまでは行かんか。

 

そして心愛は覗き込んでいたその顔を俺の方へ向ける。不満げな表情。

 

「うさぎが居ない!!」

 

「いや居ないだろ」

 

「なんで居ないの!」

 

「なんで、って言われてもな… 確かにラビットハウスって名前だけど必ずしもうさぎが沢山居るって訳では無いし」

 

「なんで居ないの!!」

 

「…お客様、すみませんが、どうぞお席の方へお座りください」

 

これは永遠ループになりそうな予感がした俺はそう促す。

 

「分かった!」

 

どかっと音を鳴らして椅子へ座る心愛。おっさんかよ。

 

「さて、お客様。ほらあそこに居ますよ」

 

俺は智乃の頭上へ手で示す。

 

「もじゃもじゃ?」

 

「……はぁ…? これですか? これはティッピーです」

 

丸型トレーでお冷を持ってきた智乃はお冷を机へ置き、片手を挙げてティッピーへ触れる。

 

「一応うさぎです」

 

「一応って言うかうさぎだけどな」

 

そう呟いた俺へ若干睨み付ける智乃。やだ怖い。

 

「うさぎー!」

 

興奮を隠せない表情の心愛。ころころと表情変わるよな。

 

「ご注文は?」

 

と智乃が聞くと心愛はティッピーの方へ指を指す。

 

「じゃあそのうさぎさん!」

 

「お客様、そのうさぎを飼われるならば対価が必要になりますが」

 

俺が言うと心愛は不思議そう表情で俺を見る。

 

「えーなになに?」

 

「ではまず、はだ…」

 

「非売品です」

 

唐突に会話に割り込んできた智乃の顔を見てみると無表情である。

 

「智乃よ… 俺はまだ全部は言ってない…」

 

「非売品です」

 

「ごめんなさい」

 

その場で土下座する俺。つい出来心で裸になってもらおうと…!

 

「うぇーん!!」

 

心愛はいかにも嘘泣きと分かるような大袈裟で机に突っ伏すもいきなり席から立ち上がる。

 

ちょ、びっくりしたわ! 若干心臓に悪いぞ。

 

「せめて、もふもふさせて!」

 

「コーヒー1杯で1回です」

 

「じゃあ3杯!」

 

指を3本立てて迫真した表情で言う心愛。

 

「んぉ…」

 

口を半分開いた状態で動揺してしまう智乃であった―――――――――――――――




くっ! 現実での仕事が忙しい! なんてクソゲー! さて、ごちうさ本編開始しました。心愛初対面回。あの性格が眩しすぎて俺崩壊しちまうよ…
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