設定忘却の転生者が仮面ライダーになったようです ~2次元世界へLet's Go~ 作:フォボス
俺と心愛、智乃は更衣室へと続く廊下を歩いている。
と言ってもそんなに長い距離にある訳ではないので短い会話程度ですぐに更衣室前へ着いた。
「ここです」
智乃はそう言い、扉を開ける。
智乃、心愛、最後に俺の順で更衣室へ入って行くと、右隣には木で作られた大きなクローゼットが視界に入った。
俺は初めて更衣室へ来た時、びっくりしたね。人が中に入れそうな位、大きなクローゼットなんてテレビで見たのみで現物見た事無いしな。
心愛へ視線を向けると驚いたような表情をしているので心愛自身も実際には見た事が無かったであろう。
「このクローゼットを使ってください」
智乃は3つある内、真ん中のクローゼットへ指を指す。
「ありがとう~」
「制服持って来ますね」
智乃はそう言った後、扉を開け退室する。
つまり俺と心愛は二人っきりである。ここ重要。
「わぁ~ 制服着れるんだね~ 制服っ♪ 制服っ♪」
心愛は浮き浮きとした感じで喜んでいる。
制服って聞くと征服と思い浮かぶから物騒だな…
合言葉は「我らがズヴィズダーの光を、あまねく世界に!」
というかこの場面… 俺は知っているぞ。
「はっ!?」
心愛は何かに気付いたように一番左にあるクローゼットへ視線を向けた。
やはりな。
「心愛、絶対に一番左を開けてはいけない」
「えっ、どうして?」
「その扉を開けたら…」
「開けたら…?」
心愛は深刻な表情で息を呑む。
「爆発します」
「え!?」
「なので絶対開けたら駄目だ」
「嘘だ~」
「……」
「嘘じゃないの?」
コクリと俺は頷いてみせた。もちろん嘘と判明させないよう、こちらも深刻な表情をつくる。
「えっ、えっ、どうしようっ! どうしようっ!」
その場で焦ったのか慌て騒ぐ心愛。
からかうのは限度があるが、心愛だと面白いな。智乃に対してだと、嘘ってすぐバレるから不機嫌になるしな。
「俺が解除させるから心愛は一旦退室してくれ」
「分かった!」
急いで勢いよく扉を開け退室した心愛。「はぁ…」と安堵した溜息が聞こえていた。
よし、これで安心かな。
「理世、もう出てきても大丈夫だぞ」
俺はクローゼット前で声を掛けると中でゴソッと物音がした後、ゆっくりと扉が開いた。
ん? 物音がしてから数秒しか経ってないぞ? あっ、これは…
そこまで気付いた時にはもう遅く、扉が全開となった。
「あの娘… 完全に気配を殺していたはずなのに… 何者だ…」
紫色の下着を身に纏った理世が理解できないと考え込む表情をしながらクローゼットから出てきた。
やはり胸が豊かですなぁ~! 艶々していて、もっちりとした弾力がこちらに伝わりそう! 太股も柔らかそうでなまめかすぃ! これは是非触らせて… はっ!?
「静汰も静汰だ 何故私が居るって分かったんだ?」
腰に手を当て俺へ視線を向けた。
理世よ… 誘っているのか? 狼煙を上げちゃうよ?
「こほん、理世。下着がその…」
「…わっ! 私とした事が…!」
理世は慣れた手付きで素早く制服を着用し、戸惑いの表情で静汰を見る。
「二度も見せてしまった… くっ! 嫁に行けない!」
崩れ落ち、屈辱にまみれたと言わんばかりの悔しげな感じで理世は言った。
「なら俺と添い遂げないか?」
「えっ」
見上げる理世の目は微かに潤んでいる。なんて可愛いのだろうか!
「ははっ、嘘だけどね」
「…(むすっ)」
理世は不機嫌そうな表情になり静かに立ち上がる。
最低だけど冗談楽しい。まぁ、好きだから冗談を言うってのもあるが、気さくに話せる仲ってのが一番の理由かな。
「さっきの質問だが、微かに理世の匂いがしたからかな」
「えっ、そんなに汗臭いか?」
自分の脇を嗅ごうとする理世。
いや、臭くは無い絶対に! 寧ろ良い匂いで素敵だと思うよ!
「いや、女性特有の匂いって言うのかな? 個人的には理世の匂い、好きかな」
ついこう言ってしまったが考えてみるとこの発言アウトじゃないか?
「そ、そうなのか… 私も静汰の匂いは嫌いじゃない」
「お、おう…」
なんとも言えない雰囲気に陥る、が急に更衣室の扉が開き、智乃と心愛が入ってきた。
「静汰さん。心愛さんに聞きましたが、嘘言いましたよね?」
「静汰っ! さっきのは嘘だったの?!」
「えっ? 何言ってるのかさっぱり分からないよ」
この後、智乃に真顔で怒られる俺であった―――――――――――――――
ごちうさ 2期決定情報を聞いて感涙したのは俺だけじゃないはず。