設定忘却の転生者が仮面ライダーになったようです ~2次元世界へLet's Go~   作:フォボス

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ご注文はうさぎですか?編
第1羽 来訪した青年と着物美人


「んん…」

俺は気だるいながらもゆっくりと瞼を開けた。

どうやらベンチで横になって気を失っていたようだ。肩や腰がやけに痛い。

起き上がって端座位になる。変身は解除されていたようだ。

 

「さて… 此処は何処だ…」

 

周りを確認する。目に留まったのは水を上方へ噴出する大きな噴水。「大きいな…」と不意に呟いた。

噴水周辺にも視線を向けると、小さく特徴的な耳の小型動物が沢山居た。体毛で見た目がモフモフしており触り心地がとても良さそうな… って普通にうさぎだよな。可愛い。

白、茶、灰色と様々な色のうさぎ達がじっと身体を動かさずに居たので俺はその内の一匹である茶色のうさぎを抱っこしてみた。うへへ… フワフワしてるよ…

 

「ほんと一体、此処は何処なんだろうか…」

 

神様からの転生特典?で様々な2次元を行けるようになった俺はあの真っ白な空間から今居るこの場所へ飛ばされたわけだが、場所を予定せずに来てしまった。

 

「でも最近、こんな風景見たような…」

 

そう言った後、「おいで~ おいで~」と女性の声がしている事に気づく。

俺は抱っこしていたうさぎを地面へ下ろし、ベンチから立ち上がる。足音が出ないよう注意しながらそっと噴水の後ろ側を覗き込む。

 

そこにもうさぎ達が屯していたが、噴水をバックにしゃがんでいる人物 ―――――――緑色の着物の上に何故か肩フリル付きエプロンを着けており、長髪で前髪が両眉にかかる所で軽い弓状に切り揃えられている女の子が居た。右の横髪には可愛らしい花の髪飾りが付けられている。

栗羊羹が刺さっている棒を左手で握っており、その羊羹を白いうさぎの真ん前でゆっくり揺らして「おいで~ おいで~」とうさぎに対し言っている。

 

この光景を見た俺は思わず…

 

「うぉーい!? 俺ごちうさの世界へ来てしまったのか!?」

 

彼女は確か『宇治松 千夜』だったよな。って事は『ご注文はうさぎですか?』の世界なのか。

 

周りに配慮せず出してしまった俺の大声を聞き、顔をこちらへ向ける女の子。

 

「あら? 不審者?」

 

「違うわ!」

 

「うふふ、冗談です」

 

「初対面で冗談を言えるとは… なかなかできないと思うんだけど…」

 

「それもそうね~ まぁ、ここで話もなんだし、あそこのベンチに座りましょうか」

 

と、千夜は近くのベンチへ近づき腰掛ける。

俺も続いてそこへ座る。女の子の隣へ座るとかどんなリア充だよ! あぁ、良い匂いが風に乗ってくるよ…

 

「やっぱり、不審者?」

 

「だから違いますよー 勘弁してください」

 

(まぁ、芳しい匂いの虜になっていたのは事実ですけど)と俺は内心付け加える。

 

「さて自己紹介しましょうか」

 

千夜は上品な笑みを浮かべる。

 

「俺は…」

 

ん? 待てよ? 俺転生したから名前って変わるもんじゃ… でも神様から新たな名前を貰ってないし… まぁ、今の名前でも支障は無いか。

 

「俺は間藤静汰です」

 

「静汰くんっていうのね~ 可愛らしい名前ね。 私は宇治松千夜よ」

 

「か、かわ… 宇治松さんは可憐で繊細そうな感じがするよ」

 

可愛い名前とか初めて言われたわ。しかも女の子に。恥ずかしいけど嬉しいかな。

 

「千夜でいいわよ~ 私も静汰くんって呼ぶから」

 

「良いんですか。では、こほん… 千夜さん」

 

「んー まだ堅苦しい気がするから千夜ちゃん、って言って?」

 

マジかよ! ちゃん付けだって!? ハードルたっけぇ…

というか千夜さん、何か期待しちゃってる顔してるで…

 

「では……… 千夜ちゃん…」

 

間を少し空け、覚悟を決めてちゃん付けで言った。

 

「あらあら、可愛いわね~」

 

顎に手を添え、うっとりしちゃっていらっしゃいますよ千夜さん。

絶対S気質の可能性あるよね!

 

「うふふ、もっかい言って?」

 

可愛い笑顔は罪! 抗えないぜチクショウ!

 

「…千夜ちゃん」

 

「何回も言って?」

 

こうなったらヤケクソだァ!

 

「千夜ちゃん!千夜ちゃん!千夜ちゃん!千夜ちゃん!千夜ちゃん!」

 

赤面しているのを感じながら言う俺。公開処刑みたいになってる気が…

 

「満足した~」

 

「こっちは恥ずかしい思いしたよ…」

 

「ありがとう。あっ、そうそうお礼にこの羊羹どうぞ」

 

と銀セロ袋で包装されている物を俺に近づけたので受け取る。

綺麗に銀セロ袋の上部分を切り取ると羊羹が見えた。

 

「栗羊羹か…」

 

「静汰くんもしかして嫌いなの?」

 

ちょっと悲しそうな顔をする千夜。

 

「いや、羊羹大好きですよ。でも栗羊羹は食べる機会が無くって珍しいなって思っただけですよ」

 

「そうなんだ。 良かった~」

 

「いただきます」

 

そう言って俺は栗羊羹を思いっきりかぶりつく。程よい甘さが絶妙で思わず笑みを浮かべる。

 

「おいしい?」

 

「うむ、今まで食べた羊羹の中で一番おいしい。この栗もかなり拘ってるとみた」

 

「気に入ってくれた? それ私が作ったの」

 

「手作りなのか」

 

「えぇ、それは特に私の自信作…」

 

と間を空ける千夜。

 

「幾千の夜を往く月… 名付けて『千夜月』! 栗を月に見立てた栗羊羹よ!!」

 

「ネーミング、いいセンスだ」

 

思わず言ってしまったが、何故かカッコいいと思ってしまう… 惚れた。

 

「和菓子作りが趣味なの?」

 

「えっと、私喫茶店で働いているの。甘兎庵って喫茶店だけど知ってる?」

 

「んー 名前は知ってるけど行った事は無いかな」

 

行った事は無いが内装とかはアニメとかで知ってるんだけども。

 

「そうなの。じゃあ今度招待するわ~」

 

首を傾げてニコニコする千夜。

 

「分かった。楽しみだ」

 

 

 

 

 

 

と俺に今後の予定が出来た――――――――――――――――――――




千夜ちゃん可愛いよ千夜ちゃん。着物にエプロンって凄い合うよねそう思うよね。前髪ぱっつん可愛い最高だし制服姿の黒タイツも最高prpr! それはさて置き、ごちうさ編始まりましたね。原作、アニメも見てたのですがあの作品で本来出ないはずの男性キャラを絡ませるのが地味に難しい… まぁ、個人的なんですが(笑)
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