ノッブとカッツに愛されて夜しか寝れないトッキ   作:星乃 望夢

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第九話 織田兵站の軍神 織田信時

 

 松川の戦いは末盛より届いた土田御前の文にて決着した。

 

 内容は、逸った勝家が勝手に出陣したのであり、主思いの勝家の気持ちを汲んで釈して欲しいのと、病に伏せた信勝はこちらで面倒を看るので返して欲しいと。

 

 それを読んだノッブは怒るわけでもなく大爆笑していた。

 

 俺はもう呆れて物も言えなかった。

 

 カッツを追い詰め、けしかけた土田御前がいけしゃあしゃあと吐かしやがって。

 

 勝家どころか林とも通じて俺を悪者に仕立て上げようとしていたのは分かっている。

 

 林も潜在的にノッブの敵なのは知ってたよ。

 

 前の村木砦での戦いでも出陣前に文句言って帰った時から目を付けていたが、やっぱりやりやがったよアホが。

 

「して、どうする信時」

 

「誰が帰しますか。兄上は我が守山にて病が完治するまで面倒を看ます」

 

「あ、あの、姉上、信時、僕は……、ひぃっ!?」

 

 取り敢えず煩いカッツには壁ドンして正面から睨みつけてやる。

 

「の、信時……?」

 

「減らず口を吐かずに、黙って手前の言う事を聞いてくださいね。あ・に・う・え?」

 

「は、はひっ」

 

「ひゅー♪ おー、こわ。こわやこわや」

 

 呆れてはいるものの、俺は精神的に限界を超えた信勝をわざわざDVのクソ親の所へと返す気は毛頭ない。

 

 ノッブはアレだし、俺は側室の子、長男の信広兄上も俺と同じ側室の子、となれば普通の信勝が土田御前に一心に愛され育てられたから、信勝が土田御前の肩を持つのは最早仕方がない。

 

 だが、この守山では俺が法だ、黙して従え。

 

 その気になれば城のひとつやふたつ落とせるんだぞこちとら。

 

 ただそれやると、ただでさえ弱兵の尾張に付け入る隙を三河や今川に与えることとなる。

 

 美濃の斎藤義龍もこちらへと攻め入る可能性がある。

 

 今は内乱で徒に兵を殺している暇などない。

 

 しかし仕掛けられたからには徹底的に叩いてやらねば遺恨が残る。

 

 その遺恨が後にこちらの寝首を掻きに来るやもしれん。

 

 ならば勝家の首を落とす事も考えた。

 

 謀反人を赦せば、また謀反を起こされる可能性がある。

 

 日本一謀反を起こされたかもしれない織田信長への謀反を許さない為の見せしめが要る。

 

 だが、柴田勝家は織田家において活躍する武将なのは俺も知っている。

 

 今、勝家の首を落とすと、その勝家の仕事を誰が代わりにやる。

 

 俺には無理だ。

 

 俺のやれる事は現代兵器を再現して現代戦術をぶつける初見殺しだ。

 

 それに、俺は出来る出来ないで言えば出来る方ではあっても、根っからの武将ではなく文官の方が性に合っている。

 

 だからこそ、武将として暴れられる人材が減ると困る。

 

 結局、俺はノッブの鶴の一声に従うという体で下がり、柴田勝家は生き残った傷病兵と共に末盛に返した。

 

 あっちこっち傷ついて血だるまみたいな感じだったが、まさかあの爆撃の中で五体満足で生きていたのは驚愕というか、運が良かったのか。

 

 4度の絨毯爆撃を生き残れた悪運か、はたまた人類史に必要だから生かされたのか。

 

 何処までやれば人理に反して抑止力が動くのかのチキンレースも試していたが、それでもエミヤや魔神沖田さんでもやって来るのかと思いながら好き勝手させて貰った。

 

 戦国時代には本来存在しない空軍を作り、空爆をやっても出て来なかった。

 

 これは勝手な俺の妄想だが、ひょっとして俺のやっている事は何れ人類が到達する技術の先取りであるから見逃されているのではないか。

 

 人類史にとって織田信長の天下人への道は約束されており、その為の道筋は結果さえ変わらなければ割と自由の利くオリチャーでも構わないのではないか。

 

 だが、織田信長の死が人類史にとって確定であれば、それを覆す事をした時、それは剪定事象として修正の為に刺客が送られてくるのではないか?

 

 信長の死因、本能寺の変を起こす明智光秀を殺そうとしたら、もしかしたら人理の敵として見なされ、守護者を送られてくるのではないか。

 

 ならば今、光秀を殺しに行くわけには行かない。

 

 富国強兵の為、少なくとも京都上洛までは手を出さない。

 

 俺が今死ぬと、富国強兵の政策が狂い、ノッブに余計な負担を掛ける。

 

 だから今は雌伏の時。

 

 そう俺は、自らを納得させ、松川の戦場後のデコボコな地面を整備し、討ち死にした兵の首を清め、火葬して骨を埋めた。

 

 身体はまぁ、火薬の為の硝石丘として利用させて貰った。

 

 俺は戦国の倫理観なんて分からない。

 

 理解しようと頑張ってはいるものの、やっぱり理解するのは難解だ。

 

 だから戦国マインドに合わせられるキャラクターを頭に置く事にした。

 

 まぁ、ドリフのお豊とかノブノブなんだけどにゃー。

 

 だからノブノブのやった事、お豊のやった事、言動や思想が俺の戦国時代での判断基準と倫理観を補強してくれる。

 

 とはいえ、謀反されたのに一度は赦すノッブはホントに甘い。

 

 有力な家臣を殺すと、弱兵の尾張で天下統一なんて無理がある。

 

 あっちこっちの大名も粒揃いの家臣を揃えているのは分かる。

 

 ただそれでも人材発掘が上手いのか、在野の天才がゴロゴロ居るのか。

 

 織田信長の家臣は後世にも名を残す有力武将が軒を連ねている。

 

 上杉謙信、武田信玄、伊達政宗、徳川家康、今川義元、毛利元就、浅井長政、石田三成──。

 

 パッと思い出せた戦国武将は、やはり大名は思い出せてもその家臣については思い出せない。

 

 しかし織田は信長に明智光秀、豊臣秀吉、柴田勝家など、パッと思い出しても一気に四人の名が出て来るのだから、色々とあっても後世に伝わるという意味ではビッグネームの宝庫ではあると思う。

 

 しかし、弟の通具が襲い掛かって来たのだから、当主で兄の秀貞もスパッと斬れば良かろうに。

 

 二心あれども使わなければならないという織田家の今の現状はどうにかならないものか。

 

 こんな事になるんだったらもっと戦国時代の織田家について勉強すれば良かった。

 

 そうは考えても後の祭りだ。

 

 そもそも織田信長の弟に転生するなんて誰が思うさ。

 

 俺に出来ることは広く浅い現代知識で、信長の天下取りの一助を担う事。

 

 影武者としての働きを成し遂げる事。

 

 その為にはやれるだけの事をやる事だ。

 

 守山領内に宣教師の願いで教会を造り、そして信者が寝泊まりする僅かな土地ながら宿舎を造った。

 

 宣教師は主にポルトガルやスペインからやって来る。

 

 だが中にはイギリスやヴァチカンからもやって来る者も居る。

 

 欧州圏は今や大航海時代と植民地拡大に着手しており、アメリカ大陸にも入植を行っているという。

 

 イギリスの宣教師を通じて英語からスペイン語、スペインの宣教師を通じてスペイン語からポルトガル語、ポルトガルの宣教師も合わせてラテン語を憶えヴァチカンとの宣教師ともやり取りをする。

 

 そして駐在官を置き、大使館として機能させ、欧州圏との窓口とする。

 

 時計や貴重なあちらの道具、果てには船まで贈られたり買わせて貰ったが、やはり魔術的な物に関しては秘匿されているというか、聖堂教会的には魔術は異端判定食らうからおいそれと魔術に関しての探りは入れられない。

 

 というか、今の戦国時代は十五世紀真っ只中で、ダ・ヴィンチちゃんの言だと聖堂教会はかなり過激派だったらしいから、間違っても魔術師だったりする事は口には出さない。

 

 本業は陰陽師だけど、あちらからすると東洋魔術に分類されるだろうから、口が裂けても陰陽師とも言わない。

 

 異端審問に掛けられて死にたくないし。

 

 だから相手が聖堂教会の人間でない時は符術での翻訳をしているものの、それでもある程度自力で喋れて話を理解出来る程度の語学を身に付けなければならなかった。

 

 なんで戦国時代に転生して前世よりも勉強して多言語バイリンガルにならなきゃならないんだ。

 

 や、ノッブが自力で全部覚えたから、影武者の俺も喋れないとおかしくなるから、喋る為に勉強しなくちゃならなかったんだ。

 

 ま、家康が幕府作ったらキリスト教は禁止になるから今の内に頑張れ。

 

 少なくともこの守山と清洲だと信者集めは苦労するだろうが。

 

 こっちは欧州圏へのロビーとして利用するだけで、キリスト教布教には協力しない。

 

 代わりに公的な活動拠点を貸与しているだけでも、今の日本ならば有り難い存在であるはず。

 

 ましてや教会まで建てたんだから文句はないだろう。

 

 布教活動は認めるが、それに協力はしない。

 

 それをちゃんとしておかないといつの間にか俺がキリスト教信者で領主が認めて布教しているとされたら堪ったもんじゃないからだ。

 

 ま、そういうバカはサクッと捕まえて、抗議と共に詐称罪で刑に処す。

 

 ちゃんと言ったのに裏でやるバカが居るんだこれが。

 

 まぁ、守山と清洲以外で布教しようとすると最悪袋叩きにあって殉死するからな。

 

 仏教と土着信仰、神道国家の日本無礼るなよ。

 

 あちらからすれば未開の極東の島国の異端信仰だろうが、こちらからすればあちらが異端だ。

 

 宗教戦争おっ始めるには数が少なすぎるから出来ないだろう。

 

 布教する為の信徒を増やしたくても、本国から連れてきたとしても宿舎に限界がある。

 

 宿舎を拡げてくれと言われるが、そもそも守山の領地はそんなに広くはない。

 

 そして異国の地での活動拠点を狭い領地の土地を割り振って、さらに教会まで建てているのだから、これ以上は無理だと突っぱねる。

 

 しかも守山の周りには清洲、末盛、那古野、熱田、織田弾正忠家の支配力が盤石ではあるが、それでも末盛は反信長派の一大勢力。

 

 正直守山以外に出て布教活動すると死ぬぞと忠告はしてある。

 

 ノッブもキリスト教布教に対しては特に何も言わない。

 

 認めるわけでもなく、否定するわけでもなく、中立である。

 

 ノッブが何も言わないから、布教活動を理由に人々を扇動すれば解散させるぞとは俺が注意しておいた。

 

 あちらはアウェーなのを頭では分かっていても、未開の地の猿に教えを授けてやっているという傲りが見え透けている。

 

 白人至上主義はどうやら既に手遅れの様だ。

 

 俺の忠告は、現代人故の親切心だ。

 

 それを無視したり、反故するのならばあとは知らん、勝手にやれ。

 

 こちとら精神科医開業したり産婦人科併設して薬局まで置いたり、熱田で船造るのに忙しいんじゃ。

 

 乾ドックを造るのにひたすら土を掘る。

 

 初手鉄甲船を造るため、さらに大型の船を造るため、ひたすらふかーくながーく、掘って掘って掘りまくる。

 

 長さ330m、横幅60mと、戦国時代に造るにはいささか巨大過ぎる船。

 

 織田信長が苦戦した村上水軍の事は昔テレビで見たことがある。

 

 その村上水軍がなんなのかは分からないが、この時代の木造船を踏み潰せる程度の大きさと頑丈さを求めると、最初はイージス艦の様な駆逐艦や巡洋艦を考えた。

 

 だがあれは現代技術と装備があるから活きるもの、今の時代の武器に合わせるなら、もっと物が積めて、兵力を積める船が欲しくなる。

 

 単純な輸送能力、さらに武器を相当載せても安定する船。

 

 輸送艦ならタンカーだなと思い付き、そこからタンカーの大きさはと思い出し、結果そんな巨大な船を建造する事となった。

 

 この時代の日本の船は竜骨が無く、外洋航行能力は酷く限定的。

 

 近海や瀬戸内海の様な場所を航行させられる能力があれば良いらしい。

 

 ウチの尾張も内海を移動する船は幾つかあった。

 

 しかし木造では火矢に弱い。

 

 ならば火矢や戦場を席巻する鉄砲に強い船を造らなくてはならない。

 

 欧州経由で購入した南蛮船の全長は45m程、それに比べたら約7倍もの船を造ろうと言うのだから果てしない挑戦とも言える。

 

 数隻に分けて建造した方が安上がりで戦力増強も容易いだろうが、一つの街が載るほどの船となれば、それだけで周りはこの船を畏怖するだろう。

 

 デカい事は単純故に明快であり、相手にその威容を示すにはうってつけなのだ。

 

 だからこそ、造る価値がある。

 

 とは言え、家の図面を描いた事はあっても、船の図面に関しては書けるとは言えない。

 

 船の構造については昔軽く勉強した事がある。

 

 それを思い出しながら四苦八苦し、船大工とも話し合って設計図は出来た。

 

 だがその巨体さ故にいくら長い材でも30mから50mが限度だ。

 

 鉄を用いたとて、こんな大規模な鉄工品を造るのは不可能性であり、ブロック工法をやったとして、重すぎるブロックを吊り上げるクレーンが無ければどうにもならない。

 

 故にこれを力技で解決する。

 

 先ず土を船の外郭の形に掘る。

 

 そして掘った船の外郭に沿うように木枠を組み、木枠にコンクリートを流し込む。

 

 固まったら掘った船の外郭と固まったコンクリートの間に熔けた鉄を流し込む。

 

 鉄が固まったら木枠を外してコンクリートを砕き、さらに船の形とコンクリートの間に挟まれ、熔けた鉄で焼かれた木枠を剥がせば船の形の金型の完成となる。

 

 まぁ、こっそり魔術を使ってあれこれコンクリートや鉄が行き届かない場所が出来ないようにした。

 

 その巨大な金型の周りの土を掘り、形を整え、金型の中に内装を取り付ける。

 

 金型を形成する時に、あとから部材を組み付けられる様に仕口を出来るようにしておく。

 

 あとは仕口に合うように加工した継手のある鉄部品を付け、熱した釘や鉄栓で錫と鉛を溶かして溶接する。

 

 今有る物から頭を捻ってどうにかして現代の形にする。

 

 頑張れば出来なくない絶妙な技術はあるのが厭らしい。

 

 しかしまず船の金型を造るための熔かした鉄を流し込み続ける為に乾ドックの両脇と船の船首にたたら場を建て、出来るだけ均等に鉄が行き渡る様にする。

 

 鉄を流し込んだ時にその流れが均一に行き渡る様に魔術や符術で調整する。

 

 この時が一番気を使う大変な作業だった。

 

 基礎が出来てしまえばあとは船大工と鉄を加工する鍛冶師の仕事だ。

 

 全ての完成まで5年費やした。

 

 だが、それもあって完全鉄製大型タンカーは完成した。

 

 外装は全て鉄、厚みも問題なく鉄砲の貫通は許さない。

 

 そして内装も鉄尽くし。

 

 唯一船を動かす為の動力となる帆は木製であり、そこには鉄製の板を打ち付けた。

 

 帆船としては物凄く遅い。

 

 なにしろ300mを超える巨体だ。

 

 さらに内部には揚陸艇、大砲や各種武器に調理場や宿舎、何もかもを揃えて兵員は7000人は乗れるだろう。

 

 街一つを載せて海上を航行する巨大軍艦。

 

 巨大過ぎる故に浅瀬に乗り込む事は出来ないが、それは揚陸艇に任せよう。

 

 揚陸艇にも大砲や大筒を備えておけば強襲揚陸艇として使える。

 

 また、ウチの石火矢限定で弾丸の改良を施した。

 

 石火矢の弾丸も鉄砲と同じく円形の弾丸だ。

 

 それを現代の銃弾と同じ弾頭の形にした。

 

 弾頭を潰してダムダム弾は、ちとやり過ぎだろうし、石火矢に求めるのは攻城能力。

 

 つまりは石壁を貫通する能力であれば弾頭を尖らせた。

 

 本当は火縄銃にも使いたいのであるが、そうすると鉄砲の威力が上がり過ぎて不味いことになるのではないかと自重した。

 

 なにより空気抵抗が減ると射程距離が向上し、ウチの空軍が撃ち落とされるリスクが上がる。

 

 故にバカスカこれから戦場を席巻する鉄砲に使うのではなく、あくまでも攻城兵器である石火矢に使う。

 

 今はHEAT弾の開発もしているが、雷管が無いから火打石で代用出来ないかと模索しているものの上手くいかない。

 

 起爆が上手く行けばパンツァーファウストが造れるのであるが、そこは試行錯誤を続けるしかない。

 

 導火線が使えれば簡単であるが、導火線が弾頭内の火薬に着火して炸薬するタイミングを測る扱い辛い武器では駄目だ。

 

 目標に命中した瞬間に炸裂する簡素な武器でなければ駄目だ。

 

 パンツァーファウストが造れれば、そこからRPG-7も目指せる。

 

 既に新型石火矢を改良、自走砲とし装甲板で囲った人力陸上戦車は造り上げた。

 

 弾と火薬の装填を後ろから行う事の出来る後装式に改良。

 

 人力故に動きは遅いわとても疲れるわ息苦しいわと大変だが、敵陣を前にして矢も鉄砲も効かない装甲板に守られているというのは無敵感を齎し、落ち着いて戦うことが出来る。

 

 近接防御は火縄銃や長槍を突き出して等一応の対策はしてあるが、随伴歩兵と合わせれば機械化歩兵として申し分ないだろう。

 

 形は加工と生産を最優先としたためにヘッツァーの様な角張った車体となったが、それでも傾斜装甲により跳弾を見込める上に、先ず矢は刺さらない為、盾を持った歩兵随伴ならば余程の事がなければやられる事はないだろう。

 

 密集すれば騎馬隊であっても蹴散らす事は叶わず、馬防柵の代わりにもなる。

 

 相手の足軽が近づこうとも、近接防御や随伴歩兵で対処も出来る。

 

 同じ手を使われた時は、おそらく砲の性能で決まる。

 

 こちらは新型石火矢だが、この石火矢の製造法は厳重に管理・秘匿している。

 

 真似るなら従来の大砲、あるいは大筒となるか。

 

 攻城用の石火矢となると少し厳しいか。

 

 傾斜があるとは言え、真っ直ぐ放たれれば弾けるとは思うが、それが曲射の山なり弾道だと最悪凹むし壊れるだろう。

 

 ちなみに人力駆動は鎖とギアを使った自転車方式である。

 

 ハンドル操作と駆動は後輪の四輪戦車は装輪車である。

 

 履帯を使いたかったが、そうなると重すぎてペダルを漕げない。

 

 走破性に難がある。

 

 重くて輸送能力も限定される。

 

 平原でなければ使えない事も充分に考えられる。

 

 四輪である為、塹壕を掘られたら乗り越えて進軍する事が出来ない。

 

 前面装甲だけの野砲も考えた。

 

 だが、剥き出しの野砲で砲手を危険に晒すよりはマシだろう。

 

 そうして陸軍を強化し、超大型軍艦を造り、空軍の練度を上げる。

 

 タンカー造ったから財政が傾きかけた為に色々と大変だった。

 

 なにしろタンカー造りながら他の新兵器開発だってやっていた。

 

 クロスボウも輸入し、日本の弓矢に互換性のある新型を開発した。

 

 クロスボウの矢は木を加工する太矢であるが、それを日本の細矢を発射する仕様に変更する。

 

 なにしろ鉄砲は高い上に火薬も使う、鉛玉も使えば金食い虫である。

 

 クロスボウは弓矢と鉄砲から生産ラインを流用出来る。

 

 武士は武芸として弓矢の扱いを修める。

 

 だが足軽、歩兵ともなれば農民や下層階級の足軽は使えて刀、狩人でなければ弓矢を扱えぬ。

 

 しかしクロスボウならば素人でも強力な弓兵へと変える。

 

 鉄砲の時代が来ようと数を揃えるのが間に合わなければ、刀一本で突っ込んで玉砕させている余裕は無か。

 

 ならば強力な弓兵を揃えれば消耗が減る。

 

 長槍、盾、クロスボウ。

 

 それだけ持たせば素人でも武者を殺す。

 

 自軍の犠牲は最小限に、敵には最大の損害。

 

 盟主王の言葉は戦争の真理の一端でもある。

 

 故に頭捻って、知恵を絞り出す。

 

 織田信長の影武者、兵站の軍神信時の力、この戦国の世に轟かせてやろうとも。

 

 

 

 

 

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