片田舎の兎も剣聖になるのは間違っているだろうか?   作:Nm

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筆が乗っているうちに投稿します。

楽しんでいただけるとうれしいです。


神宴

 「まったく、ベル君は最後に特級の爆弾を投下するね、まぁ、同盟が結べてよかったけど、それより、お昼のベル君とのデートよかったぁ、ドレス、だけじゃなく、装飾品まで買ってもらっちゃった。」

ウキウキ気分でヘスティアが今回の神宴が行われる場所、ガネーシャのホームへと向かう途中、お昼のベルとのデートを思い出していた、ベルのデートでの様子はまさに騎士のようだった。

 

「おっと、ベル君に恥ずかしくない神様でいなくちゃね。」

最初、ガネーシャのホームに入るのに抵抗があったがこれも、ベルの夢をかなえるため、と思い我慢して入場した。

 

「ヘスティアがちゃんとドレスを着ているわ!」

 

「嘘だろ、あの貧乏神がなんで!」

 

「なんでも、ヘスティアの子供が稼ぎまくっているらしい。」

 

「でも、稼いでいると言っても、レベル1だろ、そんな、たいした額じゃないだろ?」

 

「ところが、さらに、興味深いうわさがあってだな、なんと、ヘスティアの子供がレベル1でミノタウロスを倒したって噂もあるらしい、ギルドでその話をしていたってうちの子供が言ってた。」

 

「おいおい、そんなわけないだろう、レベルが1の差があっても力の差が絶望的なのに、新米がなんとかできるものじゃないだろ。」

 

「ヘスティアが自身の眷属を改造したってのは?」

ヘスティアの眷属、ベルのことに関しての噂でヘスティアは目立っていた。

 

(やっぱ、こうなるよね。)

 

「ありえないわね、ヘスティアが眷属を改造、ないに決まっているでしょう。」

赤い髪のショートヘアに眼帯を付けた女神が反論した。

 

「ヘファイストス、久しぶり。」

ヘスティアが嬉しそうにヘファイストスに近づく。

 

「あんたも元気そうね、ヘスティア?」

駆け寄るヘスティアに笑いかけるヘファイストス。

 

「おーう、ドチビ、ファイたん、ドチビはちゃんとドレスできよったなぁ、確か、極東のことわざに馬子にも衣裳ってあったけど、このことやな。」

黒いイブニングドレスを着たロキがやってきた。

 

「当然だよ、なんだって、僕のベル君が選んでくれたドレスだからね、あと、ほめてないだろ。」

ヘスティアのドレスは青を基調にし、スカートは幅が広いフレアスカートになっており、まるで、どこかの貴族令嬢のようだった。

 

「あんたたち、いつの間に仲良くなったの?」

ヘファイストスが二柱(ふたり)に尋ねる。

 

「「仲良く(うなんかあるかい!)なんかない!」」

ロキとヘスティアがハモる。

 

「うちんとこと、ドチビんとこで、同盟結んでん。」

 

「ふぅん、ヘスティアとロキが同盟結ぶなんて興味があるわ、やっぱり、ヘスティアの眷属が理由?」

そこに銀髪と比喩がないほどの美貌を持つ黒のドレスを着た女神、フレイヤが現れた。

 

「久しぶりね、ヘスティア、ロキ、ヘファイストス。」

フレイヤが三柱(さんにん)に挨拶を交わしながら訪ねる。

 

「やぁ、フレイヤ、君にも話があったんだ。」

 

「何かしら、ヘスティア?」

何もわからない風にフレイヤがヘスティアに尋ねる。

 

「ヘファイストスと君にも同盟を組んでほしいんだ。」

ヘスティアが単刀直入に話した。

 

「あんた、同盟ってどういことよ?」

訝しむヘファイストス。

 

「あ~、詳しく話すと長ぅなるからかいつまんで言うと、ダンジョン内でトラブルがあってな、そのトラブルを解消したヘスティアの子の甲斐あって、ペレとドチビんとことうちんとことで同盟結んでん。内容としてはドチビんとこがうちらやペレのとこの子にさらなる技術向上のための教練を施してくれることになってん。」

ヘスティアだけでは話にならないと思いロキが参加する。

 

「技術提供?ロキのところには不要だと思うのだけど?」

フレイヤが尋ねる。

 

「それが、ドチビんとこ子供が規格外でな、噂になっているミノタウロスをレベル1で討伐した話、あれ、全部ほんまやねん、もちろん、ドチビは眷属を改造なんてことしとらん、うちが直接ドチビの子に聞いたから間違いないわ。」

 

「あの噂、本当だったの、ヘスティア?」

驚愕しながらも尋ねるヘファイストス。

 

「ロキの言っていることは本当だ。」

 

「さらに言うと、そのドチビの子があの剣聖の弟子で免許皆伝もろたそうや。」

 

「!剣聖ってあのレベリオの?」

フレイヤが尋ねる?

 

「そや、その他にも同門に神速や竜双剣もおってな、その学んだ技術をうちらに教えてパワーの底上げを図ってんねん。」

 

「神速や竜双剣ですって、都市外でレベル7の有名どころじゃないの!」

ヘファイストスがさらに驚愕する。

 

「でも、わからないわね、なぜ、ヘスティアの子はそんなにオラリオのことを気にかけるのかしら?」

フレイヤは解せないと思い尋ねる。

 

ロキとヘスティアは目配せし、うなずくと、先日、神宴まで内密にしてほしいとベルが話した、最大の爆弾をこの場で投下する。

 

「一つは師匠である剣聖の技術がオラリオでも通じることを証明するため・・、もう一つは両親が討伐できなかったモンスターを討伐して敵討ちしたいんだって。」

 

「後半からいきなり俗っぽくなったわね、それで、その子はどんなモンスターの討伐をしようとしているの?」

フレイヤが冷静にまた尋ねる。

 

「黒龍・・・。」

ヘスティアが重々しく答えた。

 

「っ!黒龍を討伐できなかった・・・、そう、あの子は・・・。」

場が一気に緊張し息をのむ。

 

「察しがついていると思うが、ベル君の両親はゼウスとヘラの眷属で父親の方は黒龍討伐で、母親は病気で亡くなっている。」

 

「ロキ、その事知っているの?」

ヘファイストスがロキに問いただす。

 

「うちらも昨日の夜、会談してペレとともに知った、それと、前もって言っとくぞ、ドチビんとこにちょっかいかけようと思とる奴はうちにも喧嘩売ることになるってなぁ。」

ロキは細い目を開け、周囲の神々に脅しをかける。

 

「なるほど、過剰なまでの情報の爆弾ね、わかったわ、でも、うちの子たちに認めてもらってからね。」

フレイヤは努めて冷静を装いながら答える。

 

「それは、大丈夫じゃないかな、君のところの女神の戦車(ヴァナ・フレイヤ)もよく知っているだろう?」

ヘスティアがフレイヤに言い放つ。

 

「どういうことかしら、ヘスティア、アレンが何を知っているの?」

フレイヤが少し狼狽える。

 

「別に君が何しようと僕やベル君に危害をもたらさなければ、いいんだ、でもね、もし、ベル君に何かしようと考えているなら・・・。」

ヘスティアがフレイヤに近づき、耳元でささやく。

 

()は、()の権能を使ってでも君を燃やし尽くす・・・。」

ヘスティアはフレイヤを見つめ宣言する、その気配に周囲の神はヘスティアの本気を知った。

 

「正気?」

フレイヤが気押されながらも尋ねる。

 

「当然だ、冗談で私がこのようなことをいうものか。」

ヘスティアが悠然と答える。

 

「他の神にも宣言する、もし、私や私の眷属を害しようと思うなら、私だけでなく、妹のヘラも容赦しない。」

ヘスティアが場を制して宣言する。

 

「ゆめ忘れるな。」

そうして、ヘスティアはその発言を終えて気配を鎮める。

 

「ヘファイストス、頼みがあるんだ?」

いつもの雰囲気で話すヘスティア。

 

「いきなりね、それで、頼み事って何かしら?」

ヘファイストスはため息をつきながら、ヘスティアの気配の高低差に驚きながらも尋ねる。

 

「僕の眷属、ベル君に剣を打ってほしいんだ。」

 




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