お楽しみいただければ何よりです。
縦横無尽に飛び回り、ベルは市民に攻撃してきそうな触手を察知して斬る。
そして、さらに大型の植物型のモンスターとロキファミリアのアイズ、ティオナ、ティオネ、レフィーヤが対応していた。
「市民の護衛は僕がします、ロキファミリアの皆さんはモンスターにだけ集中してください!!」
ベルがどこから出るのかと思われるくらいの大声でロキファミリアに作戦を伝える。
「了解したわ、頼むわよ!」
ティオネが返答する。
(向こうは大丈夫そうだな、それじゃあ、集中-。)
ベルは瞬時に集中の深度を高め、周囲を探索する。
カタッ。
シュン!
地面のかすかな振動を察知し、紙一重で当たらない場所へ移動し、触手を斬る。
(この剣すごい、剣が壊れないよう、手加減する必要がないな。)
ベルは剣の切れ味に驚いていた。
「あっ!」
「いやぁぁぁぁ!」
触手は縦半分に切り裂かれ、子供は難を逃れた。
「怪我はしていませんか、歩けるなら、ギルド職員の方が避難誘導しています、それに従って避難してください!」
「ありがとうございます!」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
母子は礼をして去っていった、そして、無事であることを見送り、また、別の場所へと駆け抜けていくのだった。
キィン!
(!これは、周囲が一瞬で凍っていく、あのメンバーこんなことができそうなのは、レフィーヤさんか・・・、すごい!)
巨大な植物型モンスターを一瞬のうちに氷像に変わった。
(避難も終わった、僕もロキファミリアに合流しよう。)
ベルは周囲を確認し市民が避難し終わったのとモンスターがいなくなったことを確認してから、植物型モンスターに対処していたロキファミリアメンバーの元へ向かった。
「皆さん、ご無事、というわけじゃなさそうですね、
ベルはレフィーヤが怪我をしていることを察知し、回復薬を渡すと、魔法による氷結現象について楽しそうに話す。
「うっ、ありがとうございます、別にすごくなんて・・・、それに、最初、怖くて詠唱ができなかったんです。」
レフィーヤが回復薬を煽り、うつむきながらつぶやく。
「でも、勇気を出せた、だから、あのモンスターを倒せた、それは、すごいことですよ、僕、魔力持ってないので、魔術師や魔法士って憧れているんですよ!」
ベルは我が事のように喜んだ。
「あなた・・・、あんなトンデモ剣術が使えるじゃないですか?」
少し呆れたようにレフィーヤがベルに言う。
「僕も頑張りましたが、ここまで導いてくれた、先生たちがすごいんです!」
憧れの存在を語るときの様子はまるで英雄譚に憧れる子供のようだった。
「自分は自分、他者(ひと)は他者ですよ、あまり、周りと比べ過ぎても、しんどくなっちゃいますよ?」
ロキファミリアでの鍛錬でレフィーヤは自分に自信が持てないでいたことには気づいていた、境遇が似ているため何とか力になれないだろうかと思った。
「っ!あなたに何がわかるんですか、そんなすごい
レフィーヤは自分のコンプレックスに触れてくるベルに苛立ちの声を上げる。
「ちょっと、レフィーヤ、落ち着いて。」
ティオナがいさめようとするが、ベルはそれを止める。
「完全に理解はできません、ただ、レフィーヤさんは昔の僕に似ていて、ほっとけないんです、僕も昔から強かったわけじゃない、すごい先生や兄弟・姉妹弟子たち僕より後輩なのに僕の先を行く弟子たちに自分はこれでいいのかって、自分が流派の評判を落とすんじゃないかって不安になりました、そして、自分だけが取り残された感じがして、それで、無茶もいっぱいして周りの人に心配を掛けました・・・。」
ベルが思いだすように自分のことを語り出す。
アイズたちもその言葉に聞き入る。
「でも、先生は言ってくれたんです、人は一人一人違うんだ、強くなる過程やコツなんかも全員ばらばらで、ふとした拍子に、一気に駆け上がる子や、逆にのんびりと、あきらめずに一歩づつ歩んでいく子もいる、ガーデナント流の哲学は『勝つ必要はないが、決して負けないこと』だ、
ベルがかつて不安に思っていたことをレフィーヤ達にさらけ出す。
「強くなることを楽しむ・・・、私にも、できますか?」
レフィーヤがそっとつぶやく。
「きっと、できますよ。」
レフィーヤに自信をもってベルは答えた。
(強くなることを楽しめ・・・か、ベル、君はすごいね。)
アイズは自分の強くなる
感想お待ちしております。