片田舎の兎も剣聖になるのは間違っているだろうか?   作:Nm

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今日の投稿はこれで以上です。

楽しんでいただければなによりです。


逢瀬

 ヘスティアが神会(デナトゥス)に連行されていた頃、一方ベル・クラネルはギルドへ来ていた。

 

「わかっていたけど、ベル君の場合どう判断したらいいか、困るなぁ。」

ギルドでのベルの担当アドバイザーエイナ・チュールはベルの技量とレベルのアンバランスさに困惑していた。

 

「ご迷惑をおかけして、すみません、でも、僕自身も効率的にステイタスを上げるには、上層では心もとないし、でも、中層以降では装備や仲間が足りないし。」

ベルは自身のステイタスアップの計画が難航しており、痛しかゆしの状態だった。

 

「素直に同盟ファミリアの助力を受けるのはどうかな?」

 

「それも考えたんですが、僕が単独で動く際、どうしても制限が出ちゃって、でも、装備を整えるにも、いつまでも、この同盟があるわけじゃないので、資金もあまり出せない状態でして、あまり高額な装備はちょっと・・。」

 

「なるほどねぇ、それならベル君、明日予定空いているかな、紹介したいところがあるんだ。」

 

「明日は午前なら空いていますが、紹介したいところって?」

 

「ふふっ、それは明日のお楽しみだよ。」

エイナがほくそえんでいた。

 

 

 

翌日-。

 

ベルは広場の銅像前で待ち合わせをしていた。

 

「おーい、ベル君!」

いつもとは装いが異なるエイナがやってきた。

 

「おはようございます、よく似あっていますよ、エイナさん、眼鏡はなくても大丈夫ですか?」

ベルはデートの際、女性をほめる様にしていた、なぜなら、先生が養母さん(かあさん)とデートをした際、ほめることをせずに、不機嫌になった養母さんにノータイム福音(ゴスペル)を与えられ、それを何事もなく先生は回避しての応酬になったことがあった、ベルはその教訓を生かして、女性とデートする際ほめることを忘れないように心に刻んだ。

 

「ありがとう、ベル君、なんか、慣れていない?」

エイナは嬉しそうに笑いながら訪ねる。

 

「僕の場合、小動物的にかわいがられることが多かったので。」

少し昔を思い出し辟易するベルだった。

 

「それじゃあ、行こっか。」

 

「はい、お手をどうぞ、お嬢さん(レディ)。」

そういって自然にベルは左腕を差し出す。

 

「・・・やっぱり、慣れてる・・。」

エイナは不満そうにしながらも、差し出された手を取るのであった。

 

 

 

「向かっているのって、バベルですか?」

 

「そう、ヘファイストスファミリアのお店だよ。」

 

「え、でも、ヘファイストスファミリアで買い物できるくらいの大金なんて持っていませんよ。」

 

「大丈夫、ちゃんと策はあるから。」

エイナはいたずらっぽく笑いながら言った。

 

 

 

「流石、ヘファイストスファミリアの武具・防具ですね、どれも、一級品だ。」

ベルは関心してウィンドウショッピングをエイナとともに楽しむ。

 

「目的は上の階だけど、ここも見ていこっか。」

 

「はい。」

 

「いらっしゃいませ、お客様。」

 

「少し見させていただいてよろしいですか?」

エイナが店員に尋ねる。

 

「もちろんです、剣聖のお弟子様に御覧いただけるとは光栄です、こちらよろしければ、試し切りをいかがでしょうか?」

店員が剣の試し切りをすすめる。

 

「いいんですか?」

 

「私も見てみたいな。」

 

「わかりました。」

店員に渡された剣を抜いて剣を確認した。

 

(これって・・・、まぁ、いいか、集中-。)

 

エイナは素人ながら、ベルの纏う空気が変わったのを察知した。

 

「・・・っ!」

 

シュン!

 

ベルは剣を上段に構え、巻き藁を両断すると、斬られた藁は乗ったままだった。

 

「ほう、相変わらずの腕前じゃのう、ベル。」

後ろにはいつの間にか眼帯を掛けた、褐色の女性、ヘファイストスファミリアの団長、椿・コルブランドが立っていた。

 




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