筆が乗ったのでまた投稿します。
「ベ~ルく~ん、君がミノタウロスに襲われていたパーティの救援に向かったって聞いて心配したんだから!」
ベル・クラネルのギルドアドバイザーエイナ・チュールは怒っていた。
「ご心配をおかけして申し訳ございませんでした、でも、あそこで、何もしないという選択肢はありませんでした。」
申し訳なさそうに、でも、毅然と答えた。
「君は新人なんだよ、勉強会でも言ったよね、冒険者は冒険しちゃいけないって!」
「はい、もちろん覚えています、でも、あそこで新人という理由で逃げ出していたら、いつまでたっても上にはいけないと思うんです。」
自分の思いを告げる。
「それは、そうかもしれないけれど、とにかく無事でよかったぁ、誰に救援してもらったの?」
別の誰かに助けてもらった前提でエイナは尋ねた。
「いえ、ミノタウロスは僕が討伐しました、証人としてロキファミリアのアイズ・ヴァレンシュタインさんもその瞬間に立ち会っていました。」
簡潔に事実のみを答えた。
「えっ、えーーーーーー、討伐っぅ、本当なの、ベル君!」
驚きを隠せずにエイナはベルに尋ねた。
「はい、まだ、恩恵の齟齬はありましたが、何とか討伐できました。」
「でも、ミノタウロスって討伐レベル2になっているの、でも、ベル君レベル1って報告受けたんだけど、もしかして虚偽申告とかしているの?」
訝しむエイナ。
「それも知っています、間違いなくレベル1です、何なら、恩恵を確認してもらっても構いません。」
ベルはきっぱりと答える。
「ううん、信じるよ、ベル君は嘘をつくような子じゃないって。」
頭を振りながら答える。
「信じてもらって何よりです、それで報告の続きなんですが、僕がミノタウロスを討伐した後にアイズ・ヴァレンシュタインさんとべート・ローガさんが現れ、逃げ出したミノタウロスをすべて討伐確認しました、この魔石は僕が討伐したミノタウロスのものです、それと、また、ロキファミリアから連絡があるとベート・ローガさんから承りました、それで、先に戻っていたパーティの人たちはどうしましたか?」
ベルはとんでもないことをさらりと言いのけた。
「彼らはギルドに報告を入れてから、ディアンケヒトファミリアに治療を受けに行ったよ。全員深手だったけど何とか間に合ったのはベル君のおかげね。」
少し微笑みながらエイナは答える。
「ありがとうございます、間に合ってよかったです。」
「それで、討伐した際の詳細を聞きたいんだけど、魔法とか使ったの?」
「いえ、僕は魔法を使えません。5階層の入り口にいたミノタウロスの注意を反らすために、眼に向かってナイフを投げて、こちらに突進してきたミノタウロスと交差した瞬間にこの剣で首を斬り落としました。」
淡々と事務的に答えた。
(普通なら、もっと、騒いだり、自慢したりするものなんだけどなぁ。しかも、一撃で撃破って、また、とんでもないなぁ。)
エイナが心の中でぼやく。
「わかったわ、でも、ベル君にいうのもなんだけど、無理しないでね、無理して死んじゃったら、悲しいし。」
顔をうつむかせてエイナは言った。
「ご心配おかけして申し訳ありません、でも、自分でできる無茶で他の人を救えるなら僕はきっと、また、無茶をします、すみません。」
ベルも申し訳なさそう体を折り、しかし、譲らないように答えた。
「わかったよ、じゃあ、ベル君がダンジョンで生きていけるようにアドバイザーとして助言していくね。」
「ありがとうございます!」
二人は互いに笑いながら答えるのだった。
感想お待ちしています。