この素晴らしい世界に福音を!~……いやいやいや!? 俺、乗るとか無理だから!?~ 作:李忠成
どうも!魔王を倒してニートライフ復帰かと思いきや、日本に帰ってきちゃったカズマです。
あの日、俺はウィズの魔道具店でまったりしていた。ようやく平和になった世界で、アクアが店の魔道具を触るまでは。
「ちょ、アクア!?勝手にボタンさわるなよ!?」
「大丈夫よカズマ!これは『世界浄化体験装置』って書いてるから、きっと世界がもっと平和になるやつよ!」
何が大丈夫なのかちっとも分からないが、
いや絶対違うだろ。ってか、なんだその胡散臭いネーミング。
俺は慌てて、アクアから魔道具を取り上げた。
「お前は何回やらかせば気がつくんだ!」
「離しなさいよヒキニート!私は女神なのよ!?世界の平和のために働くのが、」
魔道具が暴走、光が俺を包み――
「「あ!」」
……気がつけば、見知らぬ駅のホーム。足元にはカバン。手には手紙。
“シンジ君へ、ココに注目。私が迎えに行くから待っててネ”
なんだこれ?
宛名には「碇シンジへ」と書かれていた。
「 ……なんで碇シンジ?」
状況がまるでわからないまま、俺は駅をふらふらと歩き出した。どうやら“俺”は“碇シンジ”としてこの世界で生きるハメになったらしい。よし、アクア。お前、後で絶対泣かせる。
とりあえず、迎えに来てるはずの“ミサトさん”とかいう美人を探す。美人、ね。ちょっとだけテンション上がった。が――
俺はどこに行けばいいんだ?
取り敢えず駅を出たはいいものの目的地、待ち合わせ場所が分からない。
街の方に行ってみるか?
爆発音。
めぐみんの爆裂魔法ほどでは無いが激しい爆発音が鳴り響いた。
見てみると人型の巨人が山から降りてきていた。
「なんじゃありゃー!!」
慌てて物陰に隠れる。
巨人に向かってミサイルが何本も放たれていた。
「ひぃぃぃ!せ、『潜伏!』」
スカ
「スカ、じゃねぇぇ!何?俺スキル使えないの!?無理だから!?こんな戦争やってる世界でスキル使えないとか無理だから!?」
そこに1台の車が現れた。
「お待たせ!乗って!」
振り返るとそこには、大人の色気をまとったナイスバディな美女が! おっと、これはアタリか!?
まて、今までのことを思い出せ。
何度騙されてきた?
ここは冷静に相手のことをよく聞くんだ。
「か、葛城さんですか?」
ちくしょう!緊張して声が震える。
「ミサトでいいわ。時間が無いわ!早く乗って!」
周囲ではまだ爆発してるし、空から謎の飛行機がバンバン何かを撃ってる。
一体なんなんだこの世界は!?
日本じゃないのか!?
それとも俺がいない間にこうなったのか!?
こんな世界でスキル使えないとか無理だからぁぁぁあぁあぁぁぁあぁぁぁあぁあぁぁぁあァぁあぁぁぁあぁぁあぁっっっ!?