中指長姉はキヴォトスに転生する   作:HAL86

12 / 26

お久しぶりです。はい、本当に。自分の作品の評価見たら赤から黄になっててびっくりしすぎて死にました。まぁこれからも自己満で書いていくので読みたい人は読めるとこまでお付き合いください。感想の返信は少しずつ返信して行きます。更新はまたしばらくないです。すいません。アンケートの結果ですが、ヤン君は単品でいずれ出します。

P.S.あけおめ。


Cの甘言

Cの甘い言葉に、ホシノの精神は確実に揺らいでいた。

 

「君は、このアビドスを守るために努力してきたよね?

でもさ……頑張って、頑張って。それで、何か変わった?」

 

……これから変える。

私は、まだこれから――。

 

「どうやって?」

 

Cの声は、優しく、残酷だった。

 

「今の君は精一杯やっている。でもね、一人には限界がある。

君は全部を一人で抱え込んだ。その結果がこれだ」

 

ホシノの胸が、締め付けられる。

 

「本当に大事な時、君の側には誰もいなかった。

君を大好きだった先輩も、ようやく信じられそうになった“大人”も」

 

……お前に、私の何が分かる。

 

「それに君は、恵まれている」

 

その一言が、深く刺さった。

 

「イレギュラーな大人が介入したおかげで、

君は“本来進むはずだった絶望”を回避できたんだ」

 

恵まれている……?

一体、何を――

 

「見せてあげるよ」

 

視界が白に塗り潰される。

 

浮かび上がったのは、砂漠に一人立ち尽くす影。

それは、紛れもなく――自分だった。

 

光を失った瞳。

足元には、ユメ先輩の盾。

 

喉が、引き攣った。

 

「これが、君の辿るはずだった未来だ。この世界線の君は、間に合わなかった」

 

そ……んな……。

 

「何一つ、救えなかったんだよ」

 

絶望が、影のように心にまとわりつく。

輪郭が、崩れていく。

 

「苦しい? 胸が痛い?頭が真っ白になる?」

 

Cは、愉しむように囁く。

 

「それでいい。正しい反応だよ。

だって君は――“大人”になろうとしたんだから」

 

……おとな……?

 

「守るって言葉を信じられず、

それでも誰かを守ろうとして、結局何も守れなかった」

 

黒い靄に覆われたCの顔。

その口元だけが、歪んだ笑みを浮かべていた。

 

「でもね」

 

その声が、耳元まで迫る。

 

「後悔も、罪悪感も、責任感も……もう抱えなくていい」

 

「全部、ここに置いていこう」

 

「君が壊れない形で。

君が、本当に望んだ姿で」

 

「私は、君の絶望を否定しない」

 

「さあ――“理想の未来”を、別の形で完成させよう」

 

──理解してしまった。

 

大抵の大人は、私たちを助けてくれない。

 

先輩だけが、例外だった。

イレギュラーに救われた存在だった。

 

私は救えなかった。

 

喧嘩して、遠ざけて。

 

別の世界では、死なせてしまった。

 

耐えられるはずがなかった。

 

だから、目を逸らした。

 

心を誤魔化した。

 

……結果が、これだ。

 

もう傷つかない為に。

 

全てを救うために。

 

ユメ先輩を救うために。

 

邪魔な“大人”を、排除する。

 

ピシャリ……バリン。

 

ホシノの心は、その瞬間、音を立てて砕け散った。

 

「……ったく」

 

私は舌打ちをし、拳についた血と砂を軽く払った。

 

「雑魚如きが、私の家族に気安く触れやがって。本当に卵になるのか……面倒な話だ」

 

黒服の言っていた“殺せない”という話は本当らしい。

時間が経てば、あの卵からまた復活する――想像するだけで気が重い。

 

「さて……ホシノの手当てを――」

 

その時だった。

 

岩陰に、ほんの一瞬だけ“影”が揺れた。

 

「……チッ」

 

考えるより先に、拳を叩き込む。

岩の上半分が、音もなく粉砕された。

 

「うひゃあ!!」

 

飛び出してきたのは、情けない声をあげるほど元気な――ユメだった。

 

「……“うひゃあ”じゃない。留守番してろって言っただろ」

 

「え、えっと……やっぱり着いていこうかなって……」

 

「後で説教な」

 

「ひぃん……」

 

軽口を叩きながら、私はホシノのいた方向へ振り向く。

 

――そこにいるはずだった。

 

だが。

 

「……あ?」

 

確かに、いた。

 

だが、違う。

 

ホシノの身体は、歪み、引き伸ばされ、変形し、次第に“鳥”へと変わっていく。

 

巨大な翼。

 

隼のようなシルエット。

 

ピンク色の羽毛に、歪んだ光。

 

私もユメも、言葉を失った。

 

「……人が怪物に変わる。まるで都市の“ねじれ”そのものじゃないか」

 

「アマ姉……あれ、本当にホシノちゃんなの?」

 

間違いない。あの色、あの気配――ホシノだ。

 

だがユメには、そう見えない。

 

現実は時に、受け入れるにはあまりにも残酷だ。

 

ホシノは、ゆっくりとユメへ視線を向けた。

 

縺帙s縺ア縺?..縺カ縺倥〒…繧医°縺」縺

 

意味の分からない言葉。だが、そこに宿る感情だけは分かった。

 

――安堵。

 

しかし、その視線が私に向いた瞬間。

 

縺翫→縺ェ…謨オ…豸医∴繧搾シ

 

空気が、変わる。凄まじい殺気が、全身を貫いた。

 

「……やっぱりな」

 

私は鎖を握り、指の骨を鳴らす。

 

「ホシノ。これで三回目だぞ。私に殺気を向けるのは」

 

一歩、前に出る。

 

「今回はな。クソ野郎の依頼を軽率に引き受けた――私の責任でもある」

 

拳を構える。

 

「さあ来い。本気で喧嘩を売るとどうなるか……今一度、その身に刻み込め!」

 

繧ョ繝」繧「繧「繧「繧「繧「繧!!!

 

断末魔のような鳴き声と共に、ホシノは空へと舞い上がった。

 

「ユメ!」

 

「は、はい!」

 

「援護に徹しろ。――まだ、お前の出る幕じゃない」

 

「分かりました!助けが必要な時は、いつでも!」

 

大楯を構える姿は、頼もしい。

 

だが今は、私の仕事だ。

 

ホシノの姿が、夜空に溶ける。

 

――高い。

 

「……何をする気だ?」

 

次の瞬間。

 

空が、裂けた。

 

眩い光。隼となったホシノが、金色の軌跡を描いて突進してくる。

 

「嘴で貫くつもりか?」

 

私は踏み込み、防御姿勢を取る。

 

「掴んでやる!」

 

――ガシッ!!

 

狙い通り、ホシノを捕らえた。

 

そのまま叩きつけようとした、その瞬間。

 

羽が、飛んだ。

 

「……!?」

 

熱。

 

――焼ける。

 

「あっつ!!」

 

反射的に、手を離してしまう。

 

ホシノの体は、異常なほどの高熱を帯びていた。

一瞬で、皮膚が焼ける。

 

「……面倒な能力だな。」

 

今度は距離を取る。発光する羽が、次々と飛来する。

 

「よっと。」

 

私はその攻撃を難なく避ける。弾速は銃弾以下。だが、着弾地点は轟々と燃え盛る。

 

「……なるほど」

 

目を見る。

 

「オッドアイじゃない。両方とも――黄色か」

 

熱と光。なら、青は――。

 

「悪いが、長引かせる気はないぞホシノ!」

 

腕の強化刺青が、紫に輝く。

 

踏み込み、跳ぶ。

 

「そぉらぁ!!」

 

突進してくるホシノに、拳を合わせる。

 

――叩き落とす。

 

「……ッ!」

 

地面に叩きつけた、その瞬間。

 

冷気が辺りを覆う。

 

「……!」

 

肌に刺すような感覚を襲う。右腕が、一瞬で凍りついた。

 

「……来たか」

 

氷柱が、形成され、射出される。

 

「この野郎!」

 

左腕で弾く。

砕けた氷が、砂に散る。

 

だが止まらない。

氷柱が、雨のように降り注ぐ。

 

砂漠の夜の冷え込みの冷え込みによって、寒気がより一層骨に刺さる。

 

「……そろそろ終わらせるぞ。」

 

全身の強化刺青が、一斉に紫色に輝いた。

 

紫のオーラが、私を包む。

 

サングラスをかけ、ただ一言だけ――言い放つ。

 

「死ぬなよ」

 

――ドォン!!

 

地面が陥没するほどの跳躍。

 

一瞬で、距離を詰める。

 

「!?」

 

氷柱が放たれる。

だが、すべて拳で弾き飛ばす。

 

そして――目の前。

 

「――終わりだ」

 

ドパァン!!

 

拳が、右目を叩き潰す。

 

破裂音。

悲鳴。

 

続けて、左。

 

ドパァン!!

 

もう一度、潰す。

 

両手を組み、振り下ろす。

 

――ドォン!!

 

空中での一連の動作。

ホシノは、そのまま地面へ叩き落とされた。

 

「ホシノちゃん!!」

 

ユメが駆け寄る。

 

巨大な身体。

潰れた両目。

胴体から溢れる血。

 

血溜まりが、砂に広がっていく。しかしまだ、ホシノの体は肉が形成される音と共にぐちゃぐちゃと音を出して再生して行く。

 

拳を握り直し、構えをとる。

 

ホシノに攻撃しようと拳を振り上げる。しかし、ユメが私とホシノの間に体ごと割って入る。

 

「ユメ、ホシノは…もう」

 

「もう…なんですか?助からないっていうんですか?」

 

ユメは私を睨みつける。この状態でもホシノを救うことを諦めていないようだ。…このまま殺してしまえば苦しませずに死なせることができるというのに。

 

「2人きりに…させてくれませんか?」

 

ユメはそんな馬鹿げたことを言い出した。私は断ろうと口を開いた。

 

「…危険ならすぐにホシノを攻撃する。好きにしろ。」

 

私が口に出たのはこんな甘い言葉。都市で自分は甘いと自覚してはいたが、この世界に来てここまでぬるくなったことに自分でも驚いた。私はその場に2人をおいて、少し離れた。

 

———————————

 

「ホシノちゃん…聞こえる?」

 

ホシノは苦しそうに声をあげる。この状態でもホシノははっきりとユメを認識しているようだ。

 

「喧嘩しちゃった日、覚えている?私が大人に騙されすぎて、ホシノちゃんが怒ったときのこと。」

 

ホシノは静かに聞いている。

 

「水も食料もコンパスも何も持たずに、おまけに星一つ見えなかった悪天候の中、1人で砂漠に行ったあの日、流石に死んじゃうかと思った。」

 

けどねと言って言葉を続ける。

 

「それを助けてくれたのが、大人のアマ姉だった。でもね、それは単なる偶然だったんだよ。私は…運が良かっただけなの。」

 

(ち……が….う、…わた…し…が……せんぱいを…アビドスを……まも…ら…な…….きゃ)

 

ホシノの声がはっきりとユメに聞こえてきた。

 

「ホシノちゃんは私を含めてアビドスの全てを守ろうとするよね。でも、ホシノちゃんは1人じゃないよ。私やアマ姉がいる。他の誰かに頼ってもいいの。」

 

ホシノの体が少しずつ揺らぎ始める。

 

「だからね…3人で少しずつ協力してやっていこうよ。家族みたいに、信じる事ができるのはまだ先だとしても、1人で抱え込む必要は全くないの。」

 

ユメの声が震える。涙がホシノに溢れる。ただ一言、それはホシノに対する決定の言葉を紡いだ。

 

「私は…私は、ホシノちゃんに…死んでほしくないよ…!」

 

この時、ホシノは理解した。私はやっぱり1人じゃないと。助けてくれる大人も中にはいると。同時に自分はこの2人を信じきれていなかったと。ホシノは決意する。もうあの声に騙されないと。ホシノはもう…迷わない。

 

ホシノの揺らぎがいっそう強くなる。そして、ホシノの体は徐々に隼の形から元の形に戻って行く。

 

それを見たユメはホシノを抱きしめ、涙を堪えて言った。

 

「おかえり…ホシノちゃん。」

 




心が引き裂かれたホシノ
レベル??? 危険度???
部位 頭 胴体 左翼 右翼

パッシブ

太陽の目
毎ターン相手に火傷を3付与、相手の火傷合計値が20を超えている場合、20未満になるまで加算コイン+1 減算コイン-1を得る。

月の目
自身の体力が50%未満になると発動。相手の火傷を全除去、代わりにその分だけ相手に[凍結]を付与。相手の凍結が15以上の場合、強力なスキルを使用。

諦念と絶望:ホシノは深く絶望している。体力が1以下のとき、梔子ユメがいないと……

大人への憎悪:相手が大人の場合、加算コイン+5 減算コイン-5を得る。大人じゃない場合、最終威力-5

特殊デバフ:凍結
凍結3毎に束縛を1付与。凍結分、ホシノからの被ダメージが増加、与ダメージが減少。(凍結1毎に2%、最大30%)

雑だったかなぁ。本当にこんなアホみたいな文しか書けなくて申し訳なくなってくる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。