中指長姉はキヴォトスに転生する   作:HAL86

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カヤ、お前は連邦生徒会の違和感に気づいたんだな…感動してさ、俺、涙が出そうだよ…まぁそれはそれ、これはこれなので牢屋に入っておいてもろて。

皆さんは射影戦闘HARDルフォ何ターンで倒せましたか?作者は19ターンでした。ルフォ含め雑魚も固いしマジで苦労しました。ロージャの氷の脚は必須に感じました。(小並感)


高らかな警笛

「さぁ、始めようぜ。」

 

ジャラジャラと鎖を鳴らしながらマティアスが近づく。

 

「早くきてくれない? うち、お得意様がいるから困るんだけど。」

 

その言葉を合図に、マティアスが飛び出す。

 

先ほどヒナを吹き飛ばした飛び蹴りを、少女はロボトミーE.G.O「笑顔」のハンマーで受け止めた。

 

「これくらいは防ぐんだな。やるじゃねぇか。」

 

「どうも。でもそんな油断してたら……」

 

 少女は義足を弾き飛ばし、ハンマーを大きく振りかぶる。

 

「怪我するよ?」

 

 地面を叩きつける瞬間、マティアスは身を引いてかわした。不意に笑い声を上げる。

 

「ハハ! その程度の速さじゃ、いくら振っても当たんねぇぞ!」

 

 少女は言葉を気に留めず、ハンマーを振り続ける。地面が砕けるほどの強打だが、マティアスにはかすりもしない。

 

「なんだ? これ以外芸がないのか?」

 

 早々にワンパターンに飽きたマティアスが、不用意に距離を詰めてきた。

 

 しかし少女の態度は崩れない。むしろ、わずかに笑っているように見えた。

 

「さっきの言葉、もう忘れたの? 油断しないでって。」

 

同じような打撃——だが今度は違った。

 

 ハンマーが地面に叩きつけられた瞬間、赤黒い血と泥のようなものが飛び散る。

 

 油断していたマティアスは完全には避けきれず、それを浴びてしまった。

 

 「なんだこりゃあ? 臭ぇし汚ねぇな。俺のこの白いスーツ、どうしてくれるんだ?」

 

 スーツが汚れたことにマティアスは腹を立てる。それを見越したように、少女があからさまに挑発する。

 

「自分が油断してただけでしょ? バカなの?」

 

 額に青筋を浮かべ、マティアスが低く唸る。中指の長兄にとって、報復を信条とする者にとって、これは十分な挑発だった。

 

「また帳簿に書くことが増えたな。テメェは簡単には殺さねぇ!!」

 

 今度は踏み潰そうと身長差を活かして迫る。その一撃は深く荒々しく、地面に大きな破砕痕を残した。

 

「オラ! オラ! オラ!」

 

……しかし、攻撃が全く当たらなくなっていた。

 

 赤黒いものを浴びてから、マティアスの動きが明らかに鈍っている。

 

「どうしたの? 当てられない?」

 

「テメェ…!」

 

 怒りに任せて伸ばした腕を少女はかわし、横薙ぎにハンマーを振り抜く。

 

直撃を受け、マティアスが吹き飛んだ。

 

「ふぅ……少しはダメージ入ったかな?」

 

 仰向けのマティアスは、しかし無造作に起き上がった。

 

「…毒かなんか知らねぇけどよ。デバフってのは趣味が良くねぇんじゃねぇか?」

 

 額の青筋を隠さず、彼は背中の鎖巻きの剣に手を伸ばした。

 

遺物:レーヴァテイン

 

 過去に長兄と長姉を殺し、手に入れた大剣。マティアスの体躯に匹敵する長さと、並外れた肉体強度がなければ扱えない。普段は鎖で性能を封じている。

 

その剣を握った瞬間、雰囲気が一変した。

 

「さぁ、行くぜ?」

 

単純な袈裟斬り。少女はハンマーの柄で防ぐが——

 

「!? グッ……!」

 

 剛力がのしかかり、少女はハンマーごと地面に叩きつけられた。

 

「ガハ……なんて力……」

 

「たかがこれしきで壊れんなよ!!」

 

 踏み潰しの連打が続く。怨恨を込めたスタンピングは踏むほどに重くなり、少女の口から苦悶の呻きが漏れた。

 

「これで終わりだな!」

 

最後の踏みつけ——その瞬間、少女が初めて大きく回避した。

 

「チ…少し遅かったな。だけどよ、その腕と体で何ができんだ?」

 

 少女の左腕はグシャグシャに潰れ、右目は潰れ、左脇腹は抉れていた。誰が見ても戦える状態ではない。本人も片膝をつき、肩で息をしていた。

 

「はぁ、はぁ……全く、これだから連◽️◽️◽️会◽️は、こんな奴を呼んで一体何考えてんのよ。」

 

(? なんだ? うまく聞き取れねぇ。)

 

「ん? あぁ、気にしないでよ。こっちの話だから。それより、あんたにはこの装備じゃ勝てなさそうだね。」

 

少女は笑顔ハンマーを地面に置き、瞬時に消滅させた。

 

 代わりに現れたのは、大きな目玉のついた大剣。黒い笑顔の服が真紅に染まり、腹部に大きな目が浮かび上がる。

 

ロボトミーE.G.O ミミクリー

 

「俺の体にビリビリくる程の殺意の塊…! いいじゃねぇか!?」

 

 マティアスがレーヴァテインを構えるのを見て、少女はミミクリーを突き出した。

 

ザン!!

 

 鉄を斬るような音とともに、マティアスの体が薄く切り裂かれた。

 

「グ…テメェ。」

 

 本能で避けたとはいえ、傷がすぐに再生していくのを見てマティアスが目を丸くする。

 

「おい、なんで傷が治ってやがる?」

 

少女が不敵に笑う。

 

「この武器は、相手に攻撃を与えた分だけ使用者の肉体を再生させる。それだけさ。」

 

「なんだそりゃ? 新しい特異点か?」

 

一瞬だけ少女の顔が陰った。

 

「違う。そんな便利なものじゃない。私がいた時も、今この時も、それは変わらない。」

 

(まぁ、特異点も一概に便利とは言えないけど……)

 

「…まぁいい。俺のこの剣も一つラッピングを剥がすぜ。」

 

 マティアスが剣を振るう。鎖が千切れ飛び、太陽のように熱された橙色の刃が姿を現した。

 

「開始早々だが、焼け死ぬ時間だ!」

 

灼熱の余韻と重い蹴りの連打に、ミミクリーのリジェネ効果があるとはいえ、少女の息が徐々に上がっていく。

 

「はぁ…はぁ…クソ、もうこれしかないか。」

 

その言葉を待っていたように、マティアスが急接近した。

 

「そろそろ終わりにすんぞ。」

 

「こっちのセリフだよ。」

 

 激しい剣の撃ち合い。レーヴァテインの熱量が上がる中、終わりは突然訪れた。

 

「そろそろ!」

 

ガン! 真正面から受け止める。

 

「この状況にも!」

 

ガンッ! 疲労で体勢が崩れる。

 

「飽きたぞ!」

 

ガキン! ミミクリーごと上に弾かれ、胴体がガラ空きに。

 

(上に弾かれた……! けど、このままの勢いで袈裟斬りで決める!)

 

「はぁぁぁ!!!」

 

防御を捨てた捨て身の攻撃。しかし——

 

「ハハ!! ガードが空いたな!」

 

 短い笑い声とともに、マティアスはなんとレーヴァテインを投げつけた。

 

ズブリッ!!

 

「ゲゥ……! ァ……」

 

 鳩尾に鈍い音を立てて突き刺さる。少女が必死に腕を動かそうとした瞬間——

 

ドン! ガン!

 

 マティアスが地面を蹴り、最高速度で突進。刺さった剣をさらに蹴り飛ばした。

 

「ブルズアイだな!!」

 

ドォン!!

 

 少女はレーヴァテインごと後方の建物に叩きつけられ、壁にトマトを投げつけたような血痕が広がった。

 

「ハァ…ハァ…」

 

 風前の灯となった少女に近づき、マティアスは剣を引き抜いた。もはや声も出ない少女を見て、がっかりしたように言う。

 

「一つ剥がしただけでこれか? 前戦った特色の方がよっぽど強かったな。」

 

 右足を上げ、トドメを刺そうとしたその時——

 

「…れ…から。」

 

「あん?」

 

「これだ……から。お前みたいな…奴とは……戦いたく……なかったんだ。」

 

E.G.O覚醒 地獄への急行列車

 

“列車が来るぞ。切符を切らなかったお前を地獄に送るためのな。”

 

 黄土色のポータルがマティアスの目前に出現し、列車が轢きつけた。

 

ポォォォォォ!!!

 

「おわ!!」

 

 強烈なGに晒され身動きの取れないマティアスを、列車は別のポータルへと運ぶ。

 

「さぁ、そのまま遥か遠くへ行け。2度と顔を見なくてもいいように。」

 

 少女の言葉に、マティアスはポータルに入る直前叫んだ。

 

「これも帳簿に書き加えておくからなぁー!!」

 

 捨て台詞を残し、マティアスは消えていった。

 

「ハァ……全く、本当…死ぬかと思った。」

 

 少女は元の普段着に戻り、懐からKの印字が入った緑の液体が入った注射器を取り出した。

 

「よっと。」

 

 躊躇なく体に刺し、注入する。みるみるうちに致命傷だった傷が癒え、ため息をつきながら立ち上がった。

 

「…都市の指をここまで集めるなんてね。あいつは何がしたいんだか。」

 

 頭の中で空色の髪の完璧超人を思い浮かべ、少女は静かにその場を後にした。

 

 なお、怪我をした風紀委員会や一部野次馬の不良たちは、しばらくの間、アビドスの長姉をひどく恐れたという。

 





地獄への急行列車君を覚醒E.G.Oとして出してみました。お前育成中の職員幾度となく轢き殺しやがって、シバくぞほんま。

えっ?ダンテェのPDAがないのになんでできるかって?そりゃお前…なぁ?

ちなみにマティアスは異空間に飛ばされてるような書き方してますが、めっちゃ遠くに飛ばされただけです。しかし、列車に思いっきり轢かれたので結構怪我してます。

そして、気づきました。小指の扱いが絶望的に難しいことに。
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