中指長姉はキヴォトスに転生する   作:HAL86

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はい。また遅くなりました。アンケートで多かった親指のレイホンは今回出しときます。関西弁口調の調節が絶妙に難しくて書くの時間かかった。あとお気に入り登録数が100突破して超嬉しいです!本当にありがとうございます!評価もなんか上がってきてて本当に嬉しいです!最初少しレイホン転生前の導入が入ります。


東部十剣 親指カポllll 小指 天退星 挿翅虎 関西弁の属性もりもりおじさん

「約束の辰時だな。」

 

そう低い声で言いながら、棍を振るうジア家のジア•チォウそしてそのチォウと共闘するダイユの姿があった。

 

「…はっ。」

 

リンバスカンパニーの面々が戻ってきたことを認識し、親指カポllllのレイホンは短く息を吐く。そして、チォウはところどころかすり傷と血の跡が見られるも、息をあげている様子は見られない。一方レイホンは、かなりの血を流し、満身創痍とは言わなくとも、十分な深傷を負っていた。

 

「こらあかん。もう完全に詰んでもーたわ。力も底をついてもうたし…子分共はみんなくたばったやろ…あないピンピンしとる奴らがまた12人も現れたんやし、打つ手なんかあらへんわぁ…」

 

自分が完全に袋小路に入ってしまったレイホンは疲れ切った表情を露わにし、げんなりとして言葉を吐き捨てる。そうして、一途の希望に縋るように、しかし堂々と言葉を紡ぐ。

 

「単刀直入に言うわ。どうすりゃ俺っちの命だけでも助かるんや?」

 

「…はぁ。」

 

その堂々たる命乞いを聞いたジア•チォウは、呆れたように目を一瞬瞑りながら、深いため息を吐く。そして、戯言だ。と一蹴するが如く、天地を穿つような力で自分の身の丈よりも大きい棍を地面に突き刺した。

 

「…それなら、挿翅虎(天退星)。一撃だけ殴られろ。没遮攔(天究星)にやったように。」

 

そう低く、地に抑え付けるような声をレイホンにぶつける。

 

「ええで。そないことより、俺っちは最後まで、その棒の包帯を解く価値すらない奴やったっちゅうことやな。」

 

自嘲するように、少し悔しさを滲ませて言葉をこぼす。相手は本気を出していない。自分は本気を出してこれか、と心から思った。おもむろにポケットからシガーを取り出し、火をつけ、深々とそれを吸い込んだ。そして、その格別な一吸いを充分に堪能した後、

 

「…打て。」

 

そう短く呟いた。

 

チォウはそれを聞き、棍をレイホンの右肩に軽く置く。そして、力を込め、短く唸り声を上げると、光の輪()が5輪も棍に現れた。レイホンは薄ら笑いを崩さないが、心の中では「そりゃ、レベルが違うわな…」と自分との力の差をしみじみと感じていた。自分が天究星に放った全力の一撃には、1輪しか現れなかったからだ。しかし、負けじとレイホンも今出せる全力の心を体に纏い、待ち構える。

 

「これがあの…天罡星の五望(ごまん)か…」

 

思わず驚嘆の声が自身から漏れ出てしまう。改めて敵わないことを自覚し、最後の最後まで足掻こうと決意し、また言葉を漏らす。

 

「ふぅ、クソ——」

 

バッシャァァァン!!!

 

ため息混じりの言葉が発せられる前に、チォウはレイホンの首をまるで果物を潰すように欠片も残さず粉砕した。東部十剣、親指カポでも最上位のllll(クォルト)などさまざまな高い地位につく人生を送ってきたレイホンはこの日この場所で命を散らしたのであった。

 

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「ん?俺っちは死んだはずなんやけど?」

 

レイホンは子綺麗な裏路地に横たわっていた。まずは状況整理を始めたレイホン。まず自分はチォウに殺されたのは間違いない。しかし、自分はこの通りピンピンしており、あまつさえ武器や服装、好物のシガーもそっくりそのまま持っている状態。その結果から導き出された答えはただ一つ。

 

「一体どないなってんねん…」

 

困惑の一言に尽きた。

 

「うじうじしててもしゃあない。一先ず光のあるところに出るかねぇ。」

 

そう独り言を言い、裏路地から出るとそこは驚きの光景だった。見渡す限り義体、女、女、女!さらに、女のほとんどは大きかれ小さかれ皆銃を持っているではありませんか!

 

「…俺っち、もしかして結構あかん世界にきてもうたんか?」

 

親指は他の指やフィクサーと比べて銃を主体で使うとはいえ、ここまでのことを「頭」が見過ごしていることはどう考えてもあり得ない、頭を抱えると同時にこの世界は自分がいた場所とは全く違うことに気がついた。

 

「おい!そこの高そうな服着たおっさん!」

 

「おん?」

 

レイホンが振り向くと、3人のスケバンがレイホンに向かって銃を向けていた。

 

「ちょっと私達金欠でよ〜?有り金全部くれたら命は助けてやってもいいぜ?」

 

「そうそう!言うこと聞いた方がいいぜ?命が惜しくねぇならな!」

 

スケバン達はレイホンに凄んで見せるが、いつもの薄ら笑いを崩さず、スケバン達に問いかける。

 

「いやぁすまんなぁ。実はここどこか分からんくてな。教えてもろてもええか?」

 

レイホンは優しく問いかけるが、スケバン達はお構いなしに脅しと罵詈雑言を浴びせてくる。いつもならガキの戯言と言って笑い飛ばすが、親指としての矜持と死にたてホヤホヤのレイホン、そうは問屋が卸さない。

 

「ところでなぁ。」

 

目を瞑りながら、取り出したシガーを吹かしながら、問いかけるように話す。しかし、先ほどの薄ら笑いは完全に消え失せていた。

 

「…ここは上下がないんか?」

 

ドスの効いた低い声が響き渡り、明らかに空気が変わる。その圧倒的な強者の風格にスケバン達は自分達がとんでもない男に喧嘩を売ってしまったとようやく認識した。

 

「お前らは何様や思て、怖いもん知らずで俺っちをカツアゲしとるんや?」

 

「は、はぁ!?テメェが誰かなんてあたし達はしらねぇんだよ!!とっととくたばっちまえ!!」

 

バン!バン!

 

ハンドガンの弾を2発放つが、既にレイホンの姿はそこにはなかった。代わりに、銃を撃ったスケバンの横に一瞬で移動し、マスクを外されていた。

 

「えっ…はや…」

 

「おぉ!マスク外したら中々の別嬪さんやないか!こりゃ少し惜しいわ。」

 

レイホンは拳を握るとスケバンの顎を鋭く殴り抜いた。すぐに脳震盪を起こし、スケバンは地面に倒れ伏す。そして、意識朦朧のスケバンの口を手で開き、舌を掴んでこう言った。

 

「上の者の気分を害すものは舌を…」

 

そして、持ち前の剣でスケバンの舌を容赦なく切り裂いた。激痛により意識が覚醒したスケバンは金切り声を上げる。

 

「もう少し静かにしてくれへんか?」

 

そう言うと、レイホンはスケバンに袈裟斬りにした。両断…とまではいかなかったが、大量の血を鮮烈に撒き散らしながら再び地面に倒れ伏した。

 

「い…嫌、何が起こって…」

 

目の前の仲間が唐突に斬られて、倒れ伏したのを見て恐怖により足が震えて動かなくなる。その様相は正に、蛇と蛙ならぬ、大きな虎と矮小な草食動物のようだった。それを歯牙にもかけず、レイホンは言葉を発する。

 

「そっちの別嬪さんもボーッとしてたら首飛んでくでぇ!?」

 

直後、レイホンの凶刃がスケバンの首に迫る。しかし、それは後ろにいたもう1人のスケバンが服を引っ張り、ギリギリ首を掠める程度におさまった。ざっくりと切れて血は流れ、満身創痍ではあるが。

 

「ク…ソ…痛えよ…」

 

「あんたは斬られたもう1人連れて逃げな。」

 

もう1人のスケバンがそういうと怪我してるスケバンが抗議の声を上げる。

 

「ふざけんな!!お前1人でどうこうなる相手じゃ…「今あいつを連れて逃げなきゃ助からない!!」!?」

 

「私のことは心配ない。だから、早く救護騎士団を目指して逃げて。」

 

「あぁ、分かった。絶対戻ってこいよ。」

 

そうすると瀕死の仲間を抱えて逃げ出し、その場にはレイホンとスケバン1人だけになった。

 

「おぉ泣かせるやんか。だけどもどうするんや?あんた1人で俺っちはとても止められへんで?」

 

「好き勝手言ってろおっさん。仲間に手を出した奴は潰すって決めてっから。関係ないんだよ!!」

 

スケバンはさっきの奴とは違い、遠距離主体の戦法へと変えた。そして、レイホンもさっきの奴らよりは強いと少しだけ警戒する。

 

「さっきの奴らとは比べものにならんなぁ!その頭の変な輪っかもさっきの似たような奴らとはちゃうからか!?」

 

レイホンの笑みはいまだに消えない。この状況を楽しんでいる。一方スケバンはこの化け物相手に全集中力を常に注いでいる。そして、その時は速攻で訪れた。

 

「でもなぁ自分…さっきから遠距離ばっかでつまらへんわ。」

 

そう言うとレイホンの姿がまた消え、

 

「もっとこっちこいや。」

 

低く剣を構えたレイホンがスケバンの足元にいた。刹那、凄まじい豪剣の横薙ぎが振るわれ空気が震える。しかし、その剣は虚しく空を斬った。しかし、スケバンは息が上がりもう限界が迫っていた。

 

「はぁ…はぁ…クソ!?」

 

「俺っちが超手加減してるとはいえ、ここまでできるなんて大したもんやで?…そろそろ終いにしよか、猫耳の別嬪さん?」

 

そうすると、赤い弾丸を剣に込める。低い姿勢で屈み、肩を上に剣を真っ直ぐ突き上げる独特の構えを取る。剣についてる5本の配管からけたたましい音とともに業火が噴き出る。

 

「ちょいと強めに斬るけど、死なんといてや?」

 

その一声に銃を盾のように構え、防御体制を取るスケバン。

 

バァン!!

 

銃声のような踏み込みと共にレイホンは踏み出し、スケバンに向かい斬り込みそれをしっかりとガードする。しかし、ガードが意味をなさずに銃が両断される。誰がこんなことを想像できようか、よってその場には鮮血が舞い、スケバンはその場で膝をつく。そして、レイホンははたまた困惑する。

 

「さっきから思っとったけど、ここの人間頑丈すぎじゃあらへんか?」

 

その問いに苦悶の表情を浮かべながら、スケバンは答える。

 

「外の人間と違って…私達は銃弾を喰らっても基本…死なない…からね。13の私でも知ってるのに…おっさんは知らないの…本当に…笑えてくるわ…」

 

「…お前自分の状況がわかってへんのか?今から…死ぬんやで?」

 

切先をスケバンに向け、そう言い放つ。返す言葉も無くなったのか、ただただ沈黙している。

 

「ほんじゃまぁ、地獄の閻魔によろしゅう伝えといてくれや。」

 

そうしてトドメを刺そうとした時、すぐ横の大通りから大きな声が上がる。

 

「あそこです!私の友達(ライバル)の杏山カズサが暴行されています!どうか助けてください!」

 

その言葉が聞こえた瞬間、レイホンに向かって1人の子供がレイホンを殴りつける。当然まともにくらうわけもなく、腕でガードするがあまりの衝撃に少し地面を滑る。

 

「クキキキキ…キャハハハハ!!!」

 

そうしてレイホンの目の前に立つのは、血みどろのようなヘイローに狂気的な笑みを貼り付け、針のような尖った羽が特徴的な女。その後ろから高身長のボンキュッボン!でデカい羽を持つ女。さっき叫んでいたちっこい女の3人。3人目はぶるっちまってるがどうやらこいつを助けたくて、必死に奮い立ってるらしい。すると、デカい羽を持つ女が声を上げる。

 

「正義実現委員会1年羽川ハスミ、あなたの事を拘束させて頂きます。」

 

どうやらここの治安維持の組織らしい。ツヴァイ協会のようなものだろう。もう1人は奇声を上げたりするだけで名乗る気はないようだ。

 

「わ、我が永遠のライバル杏山カズサを救うために、トリニティ自警団(中学生なので自称)!宇沢レイサ!登場です!」

 

とりあえずこの3人と交戦するのは間違いないだろう。と思い、レイホンは不敵に笑う。

 

「…まぁ、俺っちがこの世界でどれだけ通用するか今わかるやろ。自分らもそこそこ強い方やと思うしなぁ。…少しは耐えてくれや?」

 

ここで正義実現委員会&トリニティ自警団(自称)VS親指カポllllレイホンのマッチが成立した。




はい。スケバンの正体は元キャスパリーグこと杏山カズサでした!時期的にスケバンやってる時と合致したので出しました。ちなみに逃げた2人はただのモブスケバンです。…ご都合主義がだいぶ働いてきたけど我慢してね。設定ミスが怖い。
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