NEXT AGE   作:やげん軟骨

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第32話 職場体験③

 

職場体験5日目。

今日の集合はやけに早かった。

 

(ミリオ)おはよう!じゃあ、早速行こうか!」

 

(総護)…え、行こうかって…何処に?」

 

(ミリオ)あれ、言ってなかっけ?アメリカ!」

 

(総護)…………え?ええぇ!!!!」

 

聞いてないと取り乱す総護。

それを見てため息をつくシェアセンス。

 

(シェア)ルミリオン〜?あなたから説明していただけると…」

 

(ミリオ)ごめん!忘れてた!まあ、サプライズってことで!」

 

(シェア)はぁ…ほんと、ごめんね…」

 

とりあえず遅れるわけにはいかないので、荷物を持って空港に向かう。

そこで今回の遠征の説明を受けた。

『敵が活発化したアメリカの都市への応援』

これが今回の目的・使命らしい。

現在、世界中で犯罪件数が増えており、それの鎮圧に各国が協力している。

特にアメリカなんかは年によって治安が悪かったりするために人手が足りなくなることがあるらしい。

 

 

(総護)そんな現場に職場体験の学生が同行して良いんですかね?」

 

(ミリオ)大丈夫、先方には話通してある!」

 

不安になってシェアセンスの方を見る。

 

(シェア)コレはホントだよ。ヒーロー協会にも了承を得られた」

 

(セキュリティ)むしろあっちのほうが規則ゆるいからな」

 

シェアセンスとセキュリティの言葉にホッと胸を撫で下ろしながらキャリーバックを引き、飛行機の搭乗口に向かった。

 

 

 

 

 

 

ーアメリカー

 

_ドガァンッ!!!

 

((総護)_到着するなりコレって……てゆうか…スラム街かよ!!)

 

流石アメリカというべきだろうか?

敵もいちいち規模がでかい。

暴れ方が雑というべきか。

 

もうすでにフローターの浮遊台に乗って飛び出している。

ここ何日かパトロールと敵撃退を見てきて思ったこと。

それはそれぞれの行動が早いこと。

そして…

 

(シェア)_左!」

(セキュリティ)避難は終わってますよ」

(ミリオ)任せろぃ」

 

連携の巧さが尋常じゃない。

個性の相性も良く、相乗効果でさらに強くなっている。

透過中のルミリオンに視覚や聴覚を共有することで状況を伝え、予測をより確実なものにする。

フローターは上からの視点で状況を把握させ、周りの避難状況をセキュリティが確認。

 

総護の出る幕もなく、無事制完了かと思ったその時、

 

()こんなところで…捕まるわけにはいかないんだァ!!」_ブスッ

 

敵はエピペンのようなものを取り出し、自身の腕に刺した。

すると、目からビームが出る個性の力が増幅し、それぞれの目から一本放たれていたビームが拡散+色々な方向に曲がるようになり、一気に被害が拡大した。

再び制圧を…と身を乗り出した瞬間。

 

(???)そこまでよ!」

 

突如地震と共に暴れ回る敵を囲むように地割れが発生し、地面が陥没した。

地面が唸るような轟音が鳴り響き、立っていられないほどの揺れがその場を一瞬で支配した。

 

(???)苦戦してるようだな!ルミリオン!」

 

(ミリオ)あなたは…"アゲート・メノウ"!」

 

彼女はアメリカヒーローランキング現No.1のアゲート・メノウだった。

 

──

 

アゲート・メノウ

個性 断層

触れた物体に断層を作り出すことができる!

空気に断層を作って防御したり、地面に断層を作って地震を起こしたり、空気の層を作って膜を作ったりできるぞ!

まだまだ成長中の米国現No.1ヒーローだ!

 

──

 

(メノウ)おし、これで片付いたろ」

 

(総護)マジかよ…」

 

理不尽とも言える個性の力。

敵を囲うように地面に断層を起こして地震と共に地面を陥没させるなんて、空を飛べでもしなければ回避のしようがない。

 

((総護)_これがアメリカのトップヒーロー…)

 

(メノウ)この数の敵を短時間で…流石、日本(ジャパニーズ)No.1ヒーロー事務所だな!」

 

手をパンパンと叩いて汚れを払いながらニッと笑うメノウ。

 

(ミリオ)そちらこそ、流石ですよね!」

 

残りの敵をスターストライプの仲間と共に手分けして制圧することに。

個性使用許可は出国時に既にもらっているので、総護も参加する。

 

(メノウ)…ん?見ないのがいるな…新入りか?」

 

ルミリオンと話していたスターストライプがあらゆる武器や瓦礫を放ち、自身もワープして銃撃で敵を制圧する総護の姿を見て尋ねた。

 

(ミリオ)あぁ、彼は職場体験生なんだ!」

 

(メノウ)君が受け持ってるってことは雄英かい?」

 

(ミリオ)そうなんだよね!」

 

一際目立つ少年の背中を見て口角を上げる。

 

(総護)ふぅ…」

 

(メノウ)へぇ……ヘイボーイ、名前は?」

 

敵の制圧が完了し、アメリカのポリスに仕事を引き継いだ後スターストライプは志穏に興味を持ったのか、声をかけた。

 

(総護)(_日本語?)えと…」

 

名前とヒーロー名、どちらで答えるかを少し悩んでいると、隣にいたシェアセンスが「ヒーロー名でいいんじゃないか?」と助言してくれた。

スターストライプの方へと身体を向き直す。

 

(_へぇ…良い眼だ…!)

 

(総護)"オールセイバー"です」

 

(メノウ)"オールセイバー"…大きく出たモンだな!…気に入った!おい、ルミリオン、ちょっとこいつ借りて良いか?」

 

(総護)え!?」

 

(メノウ)雄英にはこっちから言っとくからさ!」

 

(ミリオ)……うん、行って来なよ!」

 

驚く総護とは対照的に、あっさり許可を出したルミリオン。

 

(シェア)ル、ルミリオン!?雄英から預かってる身だし責任ってもんが…」

 

オロオロしながらシェアセンスがルミリオンを説得しようと試みる。

 

(ミリオ)でも、こんな機会滅多にないんだよね…米国(アメリカ)No.1ヒーローの現場だぜ?心配いらないさ!それに…」

 

シェアセンスから志穏に視線を移す。

 

「俺たちが教えられることは日本でもう全部教えた…だろ?それに見てみたいんだ。日本と米国(アメリカ)のNo.1の現場を経験した彼が何を得るのかを」

 

(シェア)いや、まあ…そうですけど…」

 

(フローター)行かしてやろーぜ」

(セキュリティ)確かにこんなチャンスはないよな」

 

んんーと頭を悩ませるシェアセンス。

 

(シェア)…そうですね…でも、ひとつだけ。無事に帰ってくるんだよ?」

 

(総護)いやいやいや!俺そもそも職場体験体験生ですし!仮免すら持ってないですよ!?」

 

(メノウ)んなもん、こっちで仮発行すりゃ良い」

 

(総護)そんな無茶苦茶な……」

 

スターストライプはサイドキックに合図し、電話を受け取る。

1分もしないうちに電話を切って総護の方を向いた。

 

(メノウ)発行できたぞ!」

 

(ミリオ)そういえば、こっちではプロの推薦で仮免許が発行できるんだよね」

 

因みに電話先は大統領らしい。

フランクに話しすぎだろと心の中で突っ込まざるを得ない。

これが自由の国のNo. 1かと勢に圧倒される。

 

(メノウ)で、来るだろ?セイバー?」

 

(総護)……_はい!」

 

ニッと笑って送り出してくれたシェアセンス。

全員とグータッチをして、アゲート・メノウの後を追った。

 

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