前回までの三つの出来事
一つ!メダルの怪人が誕生
二つ!浮浪の男、火野栄司が謎の腕アンクと魔法つかいプリキュアと遭遇
そして、三つ!栄司は、オーズに変身した!
カウント・ザ・メダルズ
現在、オーズが使えるコアメダルは。
タカ・コア×2、バッタ・コア、カマキリ・コア、トラ・コア
浮浪の男である火野栄司は、謎の腕であるアンクと魔法つかいプリキュアと遭遇した。
カマキリヤミーと遭遇し、栄司はオーズとなり、カマキリヤミーを撃破した。
だが、アンクはみらいの兄である信吾に憑いたのだった。
「それより、さっきの刑事さんを!」
「そうだった!今、救急車を…………!?」
「俺も…………っ!?」
リコがそう言うと、みらいが信吾の元に駆け寄ろうとする。
栄司も駆け寄ろうとすると、ある光景が目に入る。
それは、アンクが信吾の右手についていた事だ。
「えっ…………!?」
「ちょうどいい体を見つけた」
栄司が困惑する中、アンクはそう言う。
すると、閉じられていた信吾の目が開く。
「…………これで少しは…………マシに動ける」
「えぇぇぇ!?」
「お兄ちゃん!?」
「えっ!?お兄ちゃん!?もしかして、あの子達がプリキュアなの!?」
「あっ!?」
アンクがそう言うと、信吾の姿が変わっていき、髪の毛も変わる。
栄司が驚いていると、みらいは思わずそう言い、栄司は反応する。
「何やってんの!?」
「まあ…………仕方ないよ」
「あ……………こう?」
リコがそう反応する中、ことははそう言う。
栄司は、斜めになっていたオーズドライバーを平行にすると、変身解除する。
みらい達も変身解除すると、アンクは栄司に近寄り、オーズドライバーを外す。
「お前…………どうして?どうやって刑事さんに…………!?」
「腕が…………!?」
栄司がそう聞きながら、アンクがついていた右腕を上げるが、そこには普通の腕しかなかった。
リコが困惑しながらそう言うと。
「この体は俺がもらった。あの格好じゃ不便だからな」
「貰ったって…………!お兄ちゃんはどうなるの!?」
「どうなっても良いだろ。どうせ死ぬ寸前だったんだ」
「そんな…………!?」
「モフ……………!?」
アンクはそんな風に言う。
それを聞いたみらいがアンクにそう聞くと、アンクは素っ気なくそう言う。
ことはとモフルンがそう言うと。
「……………おい。お前、何してる?それに触るな!」
アンクはそう言う。
そこには、タカカンドロイドがセルメダルを咥えていた。
1匹が飛び立つと、沢山のタカカンドロイドが現れて、セルメダルを一枚ずつ回収する。
1匹が飛び遅れると。
「ふざけるな!それは俺のだ!」
「あれって…………?」
「タカ…………?でも、どういう事?」
「分かんない…………」
「タカが一杯モフ〜!」
アンクはそう言って、そのタカカンドロイドからセルメダルを奪う。
みらい達がそう話す中、アンクは栄司とみらい達に近寄る。
「…………おい!今の何だ?」
「知らないよ。それより刑事さんを…………!?」
アンクがそう聞くと、栄司はそう答える。
アンクが栄司を突き飛ばすと。
「どうも妙だな……………封印されてた間に、何か起こってる」
アンクはそんな風に言う。
それを見ていた後藤は、ライドベンダーでその場から去る。
一方、セルメダルを咥えたタカカンドロイドは、鴻上ファウンデーションへと向かい、テーブルにセルメダルを置くと、缶の状態に戻る。
ちなみに、里中エリカと校長は、鴻上が作ったケーキを食べていた。
「見たまえ、里中君に校長。たった1日でこれだよ」
「セルメダルが…………」
テーブルに集まったセルメダルを見て、鴻上会長と校長はそんな風に言う。
すると、鴻上会長の足元の床が開き、ガラス張りのケースが出てきて、そこにはセルメダルがあった。
「……………やはり、私のライフワークの為には必要なのかもしれないね。グリードも…………オーズも」
「あっ」
鴻上会長はそのセルメダルを見ながらそう言うと、里中エリカはチョコプレートを割る。
校長は。
「……………彼女達にも、事情を説明する必要があるかな」
そんな風に呟いていた。
その頃、栄司達は、どこかを歩いていた。
「…………なんか、ごめんね。こんな事に巻き込んじゃって」
「い、いえ!気にしないで下さい!」
「それにしても…………あのアンクって、自由気ままよね…………」
「あっ、アイスキャンディーを勝手に…………」
「えっ!?」
栄司はそう謝ると、みらい達はそんな風に言う。
すると、アンクは勝手にアイス屋からアイスキャンディーを取り出していた。
「ちょっと、アンタ!何してんの!?」
「あ〜!すいません!お金払います!」
「全く…………3本だから、三百円ね」
店主が怒りながらそう言うと、栄司はすぐに間に入り、アンクの代わりにお金を払う。
「すいませんでした。ちょっと待てって!」
「さっきから質問してるんだから、答えなさいよ!」
「俺たちは800年ほど前に作られたコアメダルを元に生まれた、グリードと呼ばれる長い間封印された……………」
栄司が店主に謝りながら、アンクの元に向かうと、リコはそう叫ぶ。
それに対して、アンクがそう言うと、栄司とみらいが口を開く。
「ちょっと待って!全然分かんないし…………」
「私が聞きたいのは、お兄ちゃんの事だよ!」
「大丈夫だ。こうやって俺が時々食わせてやる」
「食わせてって…………!?」
「何だ?俺も味は感じてるぞ。……………これが冷たくて美味いのは分かる。それとも…………こうして食えば納得か?」
栄司がそう言い、みらいがそう聞くと、アンクはそう言う。
アンク曰く、時々食べさせれば問題ないそうだ。
みらいが困惑していると、アンクはそんな風に言いながら、グリードとしての腕を出して、アイスを取り込んでいく。
「おおおおい!やめろって!でも、取れた!良かった〜!」
栄司はすぐにアンクの方に向かい、腕を抑える。
すると、アンクの腕が取れる。
「お兄ちゃん!」
「俺が離れたら、十分も保たないぞ。そいつの命」
「えっ!?」
「嘘っ!?ちょっと待って!くっつけ!くっつけ…………!!」
みらい達が信吾に駆け寄る中、アンクはそんな風に言う。
みらい達が驚く中、栄司はすぐにアンクを信吾にくっつけようとする。
その後、無事にくっつく事が成功した。
「お兄ちゃんが…………!?」
「みらい…………」
「はぁ…………離れたら保たないって…………じゃあ、もう刑事さんは…………」
みらいはその事にショックを受けて、リコがそう呟く中、栄司はそう言う。
すると、アンクは栄司にアイスを突っ込む。
「食っとけよ。お前も保たないと困る。メダルを集める為にもな」
アンクがそんな風に言うと、タカ・コアとセルメダル2枚を取り出す。
それを見ていたことはが口を開く。
「さっきのカマキリみたいなのみたいに、メダルでできてるの?」
「あ?……………ヤミーか。メダルにも二種類あってな。コアメダルと……………セルメダルだ。いいか、そのアイスキャンディー。今、お前が食っている部分がセルで、棒がコアだ。コアを中心にセルがくっついてるのが、俺たち………封印されてたグリード。そこのそいつが倒したヤミーは、棒のないアイスだと思っとけ」
「……………グリードにヤミー…………」
「意外と分かりやすいわね」
ことはがそう聞くと、アンクはそう説明していく。
意外と分かりやすい説明に、リコはそう呟く。
その頃、鴻上美術館で盗みを働こうとした二人組は。
「いやぁ〜…………酷い目に遭ったな。これも泥棒なんかしたから、罰が…………」
2人は入院しており、包帯などが巻かれていて、1人はそんな風に言う。
すると。
「そんなわけねぇだろ。何かのトリックだよ、トリック。おい、それよりな。もっと良い仕事があんだよ」
「何だよ…………?」
1人はそんな風に言うと、ある事を話そうとする。
「今度はな…………現金輸送車を襲う!」
「現金輸送車!?」
「ああ」
「俺、もう良いよ!」
1人はそんな風に言う。
全く懲りておらず、現金輸送車の襲撃を目論んでいた。
だが、もう1人は懲りたのか、乗り気ではなかった。
「バカ!金だぞ、金!もう輸送ルートだって分かってる!」
「…………あれ?お前、何だそれ?」
「えっ?」
その1人はそんな風に言う。
すると、もう1人はその男のおでこに、メダルの投入口がある事に気づく。
すると、セルメダルとコアメダルが集まっていき、怪人の姿になる。
ウヴァだ。
「うわぁぁぁぁ!?」
それを見た人たちは、腰を抜かして逃げ出していく。
「その欲望…………解放してやる」
ウヴァはその男に近寄ると、セルメダルを投入する。
すると、ヤミーが生成される。
「うわぁぁぁぁぁ!?」
2人が腰を抜かす中、ヤミーは立ち上がる。
一方、他のグリード達は。
「ウヴァがまたやるらしいね。セルメダルだって大切なのに…………余裕あるよね」
「少なくとも、あいつのコアメダルは2枚、オーズに使われてるのは確かだもの。じっとしてられないでしょ?」
カザリとメズールはそう話す。
ウヴァのコアメダルであるカマキリとバッタが一枚ずつ、栄司とアンクの元にあるのだ。
その為、焦っているのだと分析する。
一方、ガメルは虫を追う中、木につくと、その木を殴る。
「ふんっ!あれ…………?」
「コアメダルさえ揃っていれば…………今頃、この世界を好きに飲み込めていたものを…………」
ガメルが首を傾げる中、メズールはそう言い、カザリは寝転がる。
その頃、栄司達は。
「俺たち、グリードに重要なのはコアメダルだ。そいつが封印されてる間に何枚か無くなった。棒がなきゃ、アイスはくっつかない。だから、誰1人、完全な復活は出来ないってわけだ」
アンクはそう言う。
実際、グリード達はメダルが何枚か消えている事には気づいているのだ。
「仲間のコアは、お前が持ってきちゃったんだろ?」
「タカのメダルがあなたのだとして、トラにバッタにカマキリ」
「少なくとも、その3枚を持ち逃げしたって事よね?」
「少しな。俺はたったこれだけしか元に戻ってないんだ。奴らにもハンディがないと嘘だろ。先に好き勝手させるか…………!」
栄司、みらい、リコがそう聞くと、アンクはそんな風に言う。
実際、他のグリードが五体満足なのに対して、アンクは右腕だけだ。
アンクは右手を握りながらそう言う。
すると。
「あっ…………お母さんからだ」
「どうしたのかしら?」
「もしかして、お兄さんの事モフ?」
みらいのスマホに着信が入る。
連絡主は、みらいのお母さんである朝日奈今日子だった。
みらいは応答する。
「どうしたの?お母さん」
『みらい、落ち着いて聞いて。信吾が行方不明になったの』
「えっ!?」
『大丈夫だと良いんだけど…………』
「そうだね…………分かった。ありがとう」
みらいがそう聞くと、今日子はそんな風に言う。
みらいはそう返答する。
その頃、ある現金輸送車は。
「うわぁぁぁぁ!?」
その現金輸送車にヤミーが襲撃をかける。
ヤミーが現金輸送車を横転させると、その中に入っていた現金を食べていく。
そのヤミーの中で、セルメダルが生成されていく。
すると。
「……………メダル。セルメダルの音だ。来い!お前らもな!」
「ちょっ…………!?ちょっと!?」
「ちょっと、どこに行くのよ!?」
「待って!」
「追いかけよう!」
「モフ!」
アンクはヤミーが動き出した事に気づき、栄司を連れていく。
みらい達は、栄司とアンクの後を追う。
その頃、とある銀行では。
「お待たせいたしました。…………キャアアアア!?」
「何やってる!?」
すると、銀行にもヤミーが現れた。
警備員の1人が抑えようとするが、吹き飛ばされてしまう。
人々が悲鳴を上げる中、ヤミーは金庫の方へと向かう。
ヤミーは金庫をこじ開けると、その中に入っていた金塊を取り込んでいく。
「何あれ!?」
「金を取り込んでる…………!?」
「あいつも何とか言う怪人か?」
「ああ、ヤミー。棒のないキャンディだ」
その銀行に栄司達が到着すると、みらいとリコはそう言う。
栄司の質問にアンクがそう答えると、栄司は手を出す。
「…………何だ?」
「メダルだよ。変身するんだろ!?」
「そうだよ!早く倒さないと!」
「まだだ。今倒しても、メダルは一枚しか手に入らない」
「えっ…………!?」
「奴は餌を食って成長する。その後に倒せば何十枚も…………うまくいけば百枚単位で落とす」
「でも…………あいつが食べてるのは…………!」
「欲望だ」
「えっ?」
アンクがそう聞くと、栄司はそう言い、みらいもそう叫ぶ。
すると、アンクは栄司とみらい達を止める。
セルメダルを稼ぐ為には、もう少し成長させる必要があるのだ。
栄司がそう言うと、アンクはそう言う。
みらい達が首を傾げていると、アンクは口を開く。
「セルもコアも、メダルの元は…………人間の欲望」
「人間の欲望…………!?」
アンクはそう語る。
セルメダルもコアメダルも、人間の欲望から生まれたのだ。
それを聞いたみらい達は驚愕の表情を浮かべる。
その頃、鴻上ファウンデーションでは。
「欲望!なんて純粋で素晴らしいエネルギー!ケーキも…………テーブルも…………家もビルも…………街も国も!全て人の…………欲しいという思いからできた欲望の塊…………!そうだろう!?後藤君!校長!」
「クリームを飛ばすな……………」
鴻上会長は、クリームを泡立てながらそんな風に言うと、後藤と校長にそう叫ぶ。
飛んできたクリームに対して、校長がそう言うと、里中が現れる。
「その一つから招待状です。高層ビルの竣工記念パーティー」
里中は、鴻上会長に招待状を渡しながらそう言う。
それを受け取った鴻上会長はクリームを里中に渡すと。
「素晴らしい!赤ん坊は生まれた時に欲しいと言って鳴く!生きるとは…………欲する事なんだ!その最大にして最高の力から生まれたメダルを!最大限に集めた時!手に入るのは……………無限大…………!」
鴻上会長はそう言うと、クリームの絞り袋を手に、テーブルの方に向かうと、∞の文字を書くようにクリームをテーブルに出す。
すると。
「よりも……………更に大きい……………オーズ!」
鴻上会長は∞の横に更に一つ丸を書く。
すると、そんな風に叫び声を出す。
その頃、ヤミーを見ていた栄司達は、ヤミーからオトシブミのような怪物が現れるのを見ていた。
「欲望…………」
「グリードもヤミーも、人間の欲望から生まれたの…………!?」
「待つんだ。奴がそれをメダルにして溜め込むまで」
栄司とみらいはそんな風に言う。
グリードもヤミーも、人間の欲望から生まれた事には、みらい達は思うところがあるのか、何とも言えない表情を浮かべていた。
すると、オトシブミヤミーはどこかへと移動する。
「追うぞ!」
「ちょっ!?」
アンクがそう言って、オトシブミヤミーを追いかけると、栄司やみらい達も追いかける。
その頃、とあるビルのパーティー会場では。
「皆さん!鴻上ファウンデーションより、お祝いのケーキが届きました!」
鴻上ファウンデーションから届いたケーキを出すと、人たちは拍手をする。
その頃、近くのビルから人が逃げていると、オトシブミヤミーがビルを食べていた。
そこに、栄司達も到着する。
「最高だな!こいつは稼げる!」
「おい、早く変身しないと!」
「このままじゃ、人たちが!」
「奴がこのビルを食ったらな…………!」
アンクは嬉々としてそう言う中、栄司とみらいがそう言う。
すると、アンクはそう言う。
それを聞いたリコは。
「じゃあ、中の人達がどうなったって良いって言うの!?」
「そんな…………!?」
「おい!」
リコがそんな風に言うと、ことははショックを受けて、栄司がそう言うと、アンクは栄司の顔を掴む。
「勘違いするな。お前達の役目は、メダル集めとそいつのサポートだ」
「えっ?」
「セルメダルが居るんだよ。とにかく待て」
「…………もう我慢出来ない!行こう!」
「ええ!」
「うん!」
「モフ!」
アンクは栄司達に対して、そんな風に言う。
すると、みらい達は動き出す。
「「キュアップ・ラパパ!ピンクダイヤ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「キュアップ・ラパパ!エメラルド!フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」
みらいとリコがモフルンと手を繋ぎながらそう叫ぶと、ピンクダイヤのリンクルストーンがモフルンにつき、モフルンのお腹に現れたハートマークからあふれた光が2人を変身させていく。
そして、ことはもリンクルスマホンにリンクルストーン・エメラルドを装填して、フェリーチェという単語を書くと、変身していく。
「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」
「ふたりの魔法!キュアマジカル!」
「あまねく生命に祝福を!キュアフェリーチェ!」
「「「魔法つかい!プリキュア!」」」
3人はプリキュアに変身すると、オトシブミヤミーへと向かっていく。
「おい!?…………まあいいか」
「どういう意味だよ!?」
「すぐに分かるさ」
アンクはそんな風に叫ぶが、すぐに思い直す。
オトシブミヤミーはどんどん大きくなっていく。
「皆さん、逃げてください!」
「ハァァァァァ!」
「ふっ!」
みらい達は、中に残っていた人たちを逃がしていく中、オトシブミヤミーにも攻撃をしていく。
だが…………。
「あれ!?攻撃が効かない!?」
「どうなっているの!?」
「分かんないモフ!」
「このままだと、ビルが崩れます!早く皆を連れて脱出しましょう!」
オトシブミヤミーには、攻撃が効かなかった。
それには困惑するが、人々の避難を優先したのか、人たちを助けていく。
その頃、栄司とアンクがビルから出ると、オトシブミヤミーが外壁に出てきて、ビルが倒れる。
隣のビルにぶつかると、そのビルのパーティー会場にいた人たちは慌てて、逃げ惑っていく。
アンクは栄司に話しかける。
「確か……………楽して助かる命は無いって言ったな。ただで助かる命もないんだよ。俺の言う通りに動け!」
「お前…………!」
アンクは、栄司がオーズに変身する前に言ったセリフを言うと、そんな風に命令する。
栄司が何かを言おうとすると。
「皆!あのビルにいた人たちは?」
「皆、助けました!」
「ねぇ、どういう事なの!?あのヤミーに攻撃が効かないんだけど!?」
「言っただろ。ヤミーは人の欲望から生まれた。ヤミーは同じ力を持つオーズしか倒せない」
栄司がそう聞くと、ことははそう答える。
みらいがそんな風に聞くと、アンクはそう答える。
それを聞いたリコは。
「はっ!?何よそれ!?なら、早く栄司さんをオーズに…………!」
「ヤミーは人間の欲望から生まれた。つまりは、人間の自業自得だ。お前達の欲望がヤミーを生み出したんだ」
「それは…………!?」
リコはそんな風に叫ぶと、アンクはそんな風に言う。
人間の欲望がヤミーを生み出したのだから、自業自得なのだと。
それに、リコが反論出来ないでいると。
「それにしても、800年寝てる間に人間は変わったな。欲望が更にデカく、大きくなった!しかし、よく今まで滅びなかったな。こんなデカいモン抱え込んで」
「「「………………」」」
アンクはそう語り、みらい達は何も返す事が出来なかった。
人間の欲望がヤミーを生み出したというのが、重くのしかかったのか。
すると、栄司が口を開く。
「……………泣いてる」
「何?」
「泣いてるんだ」
「栄司さん…………?」
栄司はそんな風に口を開く。
それには、アンクやみらい達も首を傾げる。
栄司の脳裏には、ある光景が映っていた。
それは、ある少女を助けようと必死に手を伸ばす栄司。
だが、それも虚しく、ミサイルが飛んできて、その爆発に飲み込まれていった。
それを思い出した栄司は、手を握ると、ビルの方へと駆け出していく。
「おい!」
「栄司さん!?」
「変身してないのに、何を!?」
「危ないモフ!」
「えっ!?」
それを見たみらい達はそんな風に叫ぶ。
あまりにも無謀な行動だからだ。
栄司は、非常階段から中に入り、上へと上がっていく。
オトシブミヤミーは、倒れたビルを伝って、隣のビルへと移動する。
「うわぁぁぁぁぁ!?」
パーティー会場にいた人たちが逃げる中、オトシブミヤミーが現れて、1人が腰を抜かしてしまう。
栄司は階段を駆けていた。
すると、オトシブミヤミーは逃げ遅れた1人を掴む。
「助けて!」
その人がそう叫びながら手を伸ばすと、栄司はその手を掴み、引っ張り出す。
すると、揺れが起こり、助けた人が逃げる中、栄司は。
「うわぁぁぁぁ!?」
栄司は崩れた場所から外に放り出される。
何とか、柱の一部を掴む。
「うわっ!?」
だが、左手が外れてしまう。
なんとか掴まろうとしたが、なかなか届かない。
すると、アンクが手を掴む。
「バカにも程があるぞ!お前に死なれたら困るんだがな…………!」
「お前…………刑事さんから離れたら…………!」
「人の心配をしてる場合か。さっさと変身しろ!」
アンクがそう毒づく。
アンクは信吾から離れており、栄司がそう言う中、アンクはオーズドライバーを取り出す。
すると。
「その前に約束しろ!俺が変身したい時は、絶対変身させる!人の命より…………メダルを優先させるな!でなきゃ…………二度と変身しない!!」
栄司はそう叫ぶ。
アンクの姿勢には、思うところがあるようで、条件を設けてきた。
一方、みらい達は。
「大丈夫ですか?」
「急いで逃げて!」
「は、はい…………!」
みらいとリコがそんな風に言う中、逃げ遅れた1人が逃げていく。
すると。
「あれ!」
「栄司が壁にぶら下がってるモフ!」
「嘘!?」
「ええっ!?」
ことはとモフルンが気づいて、そんな風に叫ぶと、みらいとリコはそんな風に反応する。
一方、栄司の条件を聞いたアンクは。
「ちっ!…………ったく!あ?」
「うわぁぁぁぁ!?」
「栄司!」
アンクは舌打ちをする。
すると、オトシブミヤミーが屋上についた衝撃で、栄司は落下する。
アンクは栄司の元に着くと、オーズドライバーを装着させる。
「ほら!」
「約束するのか!」
「ああ、分かった!早くしろ!」
アンクがメダルを渡すと、栄司はそう叫ぶ。
アンクは根負けしたのか、そう答える。
すると。
「変身!うわぁぁぁ!?ううううっ!止まれぇぇぇっ!」
『タカ!トラ!バッタ!』
『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』
栄司はオーズに変身すると、トラクローを展開して、壁に引っ掛けてスピードを落としていく。
何とか、着地に成功する。
「助かった…………」
「あなたね!いくら何でも無茶しすぎよ!変身もしないで、建物の中に入るなんて!」
「ごめん…………」
「マジカル!説教は後にしよう!」
「誰か来るモフ」
「えっ?」
栄司がほっと一息吐く中、リコは無茶をした栄司を叱る。
みらいがそう言う中、モフルンはある存在に気づく。
それは、ライドベンダーに乗った男だった。
ライドベンダーから降りると、その男はヘルメットを外す。
乗っていたのは、後藤だった。
「あ?」
「誰?」
「ある方からの誕生日プレゼントだ」
「誕生日プレゼント………?」
アンクとみらいが首を傾げる中、後藤はそう言って、箱を栄司に渡す。
それを開けると、中には剣と五枚のセルメダルが入っていた。
「何?」
「セルメダル!?」
「どうして…………?」
「すっげぇ…………!」
「かっこいい…………!」
「モフ!」
箱にセルメダルが入っているのを見て、アンク、リコ、ことはが首を傾げる中、栄司、みらい、モフルンはそう言う。
その剣は、メダジャリバーと呼ばれる剣だった。
「メダルを……………あそこにある自販機に使え」
「…………大丈夫です。喉、乾いてないし」
「急げ」
「何で自販機に…………?」
後藤はそう言うと、栄司にセルメダルを渡す。
栄司はそう言いつつも、ライドベンダーの方に向かう。
「これ?」
栄司はそう聞くと、セルメダルを投入して、その自販機のマルチTaSセンサーに触れる。
すると、その自販機はライドベンダー・マシンバイクモードに変形する。
「うぉぉぉ!?」
「自販機がバイクに変形した!?」
「どうなってるの!?」
「凄いモフ!」
「ええ…………!」
ライドベンダーがバイクに変形して、栄司達は驚いた。
「バイクだ!かっこいい!」
「瓦礫が落ちてくるよ!?」
「離れるモフ!」
栄司がライドベンダーに跨りながらそう言うと、瓦礫が落ちてくる。
栄司達はすぐに離れると、居た場所に瓦礫が落ちる。
「これもプレゼントだそうだ」
後藤さんはそう言うと、ライドベンダーを自販機の状態に戻す。
セルメダルを取り出して、青い缶の部分を特定の順番で押す。
『タコカン!』
その音声とファンファーレと共に、大量の缶が出てくる。
後藤がその缶の一つのプルタブを開けると、タコの形に変形し、残りの物も変形していく。
タコカンドロイドだ。
「タコだ!ねえ、タコタコ!ほら、凄いよ!」
「本当だ!いっぱい居るね!」
「あれって…………さっき見たタカのアレに似てるわね…………」
「じゃあ、あのタカのアレと同じ?」
「イテッ!?」
タコカンドロイドが動き出したのを見て、栄司とみらいがそう言う中、リコとことははそう話す。
すると、タコカンドロイドは一体がアンクにぶつかりつつも、橋を作っていく。
「おおぉぉ!すっごい!」
「剣にもメダルを入れておけ」
「剣…………?誰だか知らないけど、ありがとう!」
栄司がそう言う中、後藤はそう告げる。
栄司は後藤に礼を言いつつ、タコカンドロイドの箸を使って、オトシブミヤミーの元に向かう。
「わぁぁぁぁぁ!?」
まだ逃げ遅れた人がいる中、その人達のいる部屋の天井が崩れると、そこにオトシブミヤミーの姿があった。
「セイヤーッ!」
栄司はタコカンドロイドの橋から飛び出すと、メダジャリバーでオトシブミヤミーに攻撃する。
セルメダルが飛び散る中、アンクは必死にセルメダルを回収していた。
「うわっ!?うわぁぁぁぁ!?」
オトシブミヤミーは、栄司に攻撃して、ライドベンダーとメダジャリバーを落とす。
オトシブミヤミーが栄司を見ていると。
「栄司!ったく!何やってんだ!ほら!」
「ちょっと油断した」
アンクは呆れつつも、カマキリ・コアを栄司に渡す。
それを受け取った栄司はそう言うと、ドライバーを真っ直ぐにして、トラ・コアを抜き、代わりにカマキリ・コアを装填する。
そして、オースキャナーでスキャンする。
『タカ!カマキリ!バッタ!』
その音声が鳴ると、真ん中がトラからカマキリに変わり、カマキリソードを展開する。
「はっ!ふっ!はっ!うっ!?ふっ!セイヤーッ!」
栄司はカマキリソードを使って、オトシブミヤミーに攻撃をしていく。
セルメダルが飛び散る中、オトシブミヤミーは倒れる。
「やっぱり使いやすいな、これ!」
栄司は、カマキリソードを持ちつつ、そんな風に言う。
すると。
「うわっ!?うわぁぁぁぁぁ!?」
オトシブミヤミーがいきなり頭を上げて、栄司がそれに当たり、落ちてしまう。
すると、タコカンドロイドが連結していき、栄司の足を掴むと、地面に激突する寸前で止まった。
「ううっ!?助かった……………。ふぅ。あっ、ちょっと、そのまま我慢して…………!?」
『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』
栄司はほっと一息つくと、メダジャリバーが刺さっていることに気づく。
栄司はそう言うと、メダジャリバーを回収する。
すると、凄まじい勢いでタトバコンボに変わりつつ、オトシブミヤミーの元に戻っていく。
「ハァァァァァ!はっ!」
栄司は屋上に戻りつつ、オトシブミヤミーの上に乗り、メダジャリバーを突き刺す。
オトシブミヤミーは、ダメージを受けたのもあって、屋上から降りる。
栄司も落ちるが、タコカンドロイドがトランポリンの形になり、栄司は無傷で着地する。
オトシブミヤミーが向かってくる中、栄司はジャンプしつつ、ライドベンダーにセルメダルを入れて、バイクに変形させる。
「あいつ…………!」
「凄い!けど…………」
「なんか、妙に戦い慣れている気がするのよね…………」
「そうだね…………」
「モフ?」
それを見ていたアンクは感心するようにそう言う中、みらい達は、オーズに変身したと言っても、割と日が浅い栄司が戦い慣れしているのに疑問を持った。
栄司がオトシブミヤミーの前で止まると。
「……………あ。メダルを入れるんだっけな」
栄司はそう言うと、三枚のセルメダルをメダジャリバーに投入し、メダレバーを操作する。
すると、クリスタルユニットにセルメダルが入る。
ライドベンダーのアクセルを吹かせると、オトシブミヤミーの方に向かい、オトシブミヤミーの下を通りつつ、斬撃する。
「ついでにこれも!」
『トリプル!スキャニングチャージ!』
栄司はそう言うと、オースキャナーをメダジャリバーにスキャンする。
そんな音声が鳴ると同時に、オトシブミヤミーの下から出る。
「うぅぅぅぅぅっ!セイヤーッ!」
栄司は外に出ると、メダジャリバーで一閃する必殺技、オーズバッシュを発動する。
すると、周囲の空間ごと、オトシブミヤミーが斬れる。
周囲の空間はすぐに元に戻るが、オトシブミヤミーはそのまま爆発して、セルメダルを放出する。
「こんなにたくさん……………」
「凄いよ!」
「まさか、周囲ごと斬るなんて…………!?」
「どういう仕組みなんですか!?」
「いや、俺に聞かれても…………」
「俺のメダルだぁぁぁ!!」
栄司がそう言う中、オーズバッシュの威力に驚いたみらい達がそう聞く。
栄司も困惑する中、後藤はライドベンダーに乗って去り、アンクは必死にセルメダルをかき集めていた。
その後、栄司達は。
「はぁ〜…………どうにかして、刑事さんを助けないとな…………」
「そうだね。私たちも力を貸すよ!お兄ちゃんを助けたいし!」
栄司がそう言う中、みらいはそう言う。
そんな中、リコとことはは。
「…………グリードもヤミーも、人間の欲望から生まれた…………」
「……………」
リコがそう呟く中、ことは何とも言えない表情を浮かべる。
一方、アンクは。
『……………ったく。何で人間がセルメダルを集めてるんだ?』
何故、カンドロイドがセルメダルを集めている事に疑問を持っていた。
こうして、波瀾万丈な生活が始まる。
今回はここまでです。
今回は、第二話の話です。
グリードもヤミーも、人間の欲望から生まれたと聞いて、まほプリ達は迷いの中にいた。
そんな中、オーズはメダジャリバーを手に入れた。
次回は、第3話の話になります。
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