これまでの出来事は。
グリードが復活し、火野栄司はアンクからオーズドライバーを受け取り、仮面ライダーオーズに変身して、魔法つかいプリキュアと共に戦っていく事に。
カウント・ザ・メダルズ
現在、オーズが使えるコアメダルは。
タカ・コア×2、バッタ・コア、カマキリ・コア、トラ・コア
オトシブミヤミーを倒したオーズとプリキュア。
その翌日、朝日奈家では、みらいが家族と一緒に朝食をとっていた。
「それにしても…………信吾は大丈夫かしら…………」
「行方が分からないらしいからな…………」
「そ、そうだね…………」
みらいの両親である朝日奈大吉と朝日奈今日子はそんなふうに言うと、みらいは何とも言えない表情を浮かべる。
『言えないよね…………お兄ちゃんがグリードっていう怪物に体を使われてるって…………』
みらいはそんな風に考えていた。
現在、行方不明の兄が、アンクに体を使われている事を言えないと。
その頃、市街地では。
「何かの撮影か?」
「何あれ?」
「知らね。テレビの撮影じゃね?」
そんな風に、野次馬がスマホを片手にそんな風に言う。
視線の先には、警察官がたくさんいて、その警察官の視線の先には、ウヴァ、カザリ、メズール、ガメルの4人がいた。
「僕たちグリードが封印されてる間に、人間達は変わったんだよ。かなり面倒くさくなってる」
「そうね…………愚かさは同じみたいだけど。悲しい事」
それを見ていたカザリとメズールは、そんな風に話をする。
すると。
「全く…………!どこへ行ってもこれか。ずいぶんうるせぇな」
「ふんっ!」
ウヴァがそんな風に悪態をつくと、ガメルは顎の部分から象の鼻のような物を伸ばして、一台のパトカーに突き刺す。
そのパトカーを引き寄せると。
「ふんっ!」
「ううっ…………!」
ガメルはそのパトカーの中に乗っている警察官に襲い掛かろうとして、その警察官はパトカーから降りる。
だが。
「ふんっ!」
「うわっ⁉︎」
ガメルによって壁に叩きつけられ、投げ飛ばされる。
警察官が投げ飛ばされると、他の警察官がガメルに向かって発砲する。
「うぅ…………!」
「ふんっ!」
ガメルは銃撃を受けるが、特にダメージを受けた様子はなかった。
すると、ウヴァがジャンプして、警察官達に襲いかかる。
メズールが警察官の方に向かおうとすると。
「メズール…………!俺、セルメダルが足りなくなってきた……………」
「あなたは消費が早いから…………ほら、分けてあげる」
ガメルがメズールにそう話しかけると、メズールはそう言い、右腕をガメルの方に向ける。
すると、メズールの体からセルメダルが出てきて、ガメルの中に入る。
「アンクを追うのも結構だけど…………セルメダルも集めないとね」
「分かってるよ。ふっ!」
『うわぁぁぁ⁉︎』
メズールがそんな風に言うと、ガメルはパトカーの上に乗り、黄色い風を起こす。
すると、それを受けた警察官とパトカーは、吹き飛ばされる。
「今度は僕がやる。きっと簡単だよ。人間達は変わったけど、その欲望も変わった。とてつもなく大きく…………底なしにね」
カザリはそんな風に言う。
その頃、とある中華料理屋では、周囲の人たちが、とある1人を見ていた。
その1人が座っているテーブルには、空き皿と料理がたくさん並んでいた。
その人は、小皿に大皿の料理を盛っていくと、食べていく。
「うん〜…………!美味い!」
その人物は、そんな風に言う。
その頃、栄司は公園の水でパンツを洗っていた。
「ふぅ〜…………みらいちゃんも大丈夫かな…………。あんなお兄さんの姿を見ちゃったから……………」
栄司はそんな風に呟きながら、パンツを洗っていく。
すると、近くの木に登っていたアンクは。
「んなのどうでもいいだろ。いざとなったら、あいつらを消せばそれで済む」
「………………」
アンクはそんな風に言う。
それを聞いた栄司は、アンクを睨む。
2人の関係は、危うい均衡の上に成り立っていた。
その夜、コンビニでは。
「よいしょ!」
「いらっしゃいませ!」
そのコンビニでは、中華料理店で大食いをしていた男が、コンビニ弁当を大量に買い込んでいた。
「ハンバーグ弁当が一点。焼きそば弁当が一点」
「これも…………二つで!」
店員がそう言う中、その男はホットスナックを見ながら、そんな風に言う。
そして、弁当などを買い終えると。
「うん、美味い!うん!最高〜!」
その男は、公園で弁当を食べていた。
そんな風に言っていると、メダルが当たる音が聞こえてくる。
その男が、その音がした方を向くと。
「っ⁉︎」
「ふっ!ふふっ」
「うわっ…………⁉︎あっ…………⁉︎」
男の目の前にカザリが現れて、そんな風に後ずさる。
すると。
「…………その欲望、解放しろ」
カザリはそう言うと、その男にセルメダルを投入する。
すると。
「ああっ…………⁉︎うわぁぁぁぁぁ⁉︎」
その男がそんな風に呻き声を出すと、体から包帯が出てきて、その男に巻き付いていく。
すると、男の顎に包帯が付き、目が黄色く光る。
その翌朝、弁当の配達員が弁当を配達しようとして、トラックに着く。
「ふぅ〜…………うん?」
その配達員が、トラックの荷台が開いている事に気づいて、トラックの荷台の方に向かうと。
「うわっ⁉︎」
カザリにセルメダルを投入された男が、弁当を貪っている姿だった。
それを見た配達員は。
「何だアンタ⁉︎おい!何やってんだ!おい!」
「ううぅぅぅ!」
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
商売に欠かせない弁当を食べられているのを見て、配達員はその男を引き剥がそうとする。
だが、鬱陶しいと言わんがばかりに、その男は配達員を人間離れした力で吹き飛ばし、弁当を貪っていく。
その間、セルメダルが生成されていく。
すると、アンクが目を開き、木から降りる。
「……………栄司。来い」
「えっ⁉︎ちょちょ…………ちょっと待って!みらいちゃん達も呼ばないと!」
アンクはそう言うと移動を開始して、栄司はそんな風に言う。
その頃、リコは。
『人間の欲望から、ヤミーやグリードが生まれた……………』
そんな風に考えていた。
それは、オトシブミヤミーの一件にて、アンクから言われた言葉だった。
『ヤミーは人間の欲望から生まれた。つまりは、人間の自業自得だ。お前達の欲望がヤミーを生み出したんだ』
『それにしても、800年寝てる間に人間は変わったな。欲望が更にデカく、大きくなった!しかし、よく今まで滅びなかったな。こんなデカいモン抱え込んで』
アンクが言った言葉が過ぎったのだ。
これまで、みらい達魔法つかいプリキュアがヨクバールなどは、無機物を元に闇魔法によって生成され、クロノウストの一件では、アイルの思い出から生成されたり、デウスマストの眷属を利用したりなど、グリードやヤミーとは性質が異なるのだ。
すると。
「っ!」
リコが持っていたスマホから着信音が鳴って、リコはスマホを取る。
画面には、『朝日奈みらい』の文字が書かれていた。
「みらい?どうしたの?」
『リコ、すぐに来て!栄司さんから連絡があって、ヤミーが現れたみたい!』
「えっ⁉︎わ、分かったわ!」
リコがそう聞くと、みらいはそう言う。
栄司は、みらいにヤミーが現れた事を伝えたのだ。
それを聞いて、リコはすぐに動き出した。
その頃、弁当を貪っていた男の前に、栄司とアンクが到着する。
すると。
「栄司さん!」
「皆!来てくれたんだ!」
「ええ!」
「ヤミーは?」
そこに、箒に乗ったみらいとモフルン、リコ、ことはがやってくる。
すると、アンクが口を開く。
「居た。ヤミーだ」
「この間と全然違う!」
「あれって…………人間モフ?」
「ってか、人間でしょ⁉︎」
「中にいるんだよ。あれは人間に寄生するタイプだ」
「寄生…………⁉︎」
アンクがそんな風に言うと、栄司はそう叫ぶ。
モフルンがそう首を傾げると、リコはそう叫んだ。
アンクはそんな風に説明する。
あの男の中に、ヤミーが寄生しているのだと。
それを聞いたことはが驚いていると。
「寄生した人間の欲望を暴走させて、そいつをメダルにして溜め込んでるって訳だ」
「えっ…………⁉︎」
アンクはそんな風に言う。
それを聞いて、みらいは驚く。
その男をよく見ると、右腕に僅かにセルメダルが映って膨張しており、明らかに様子がおかしかった。
「あれはまだまだ育つな。もっと食わせてメダルでぶくぶくにさせてから…………」
それを見たアンクは、そんな風に言いながら、タカ、トラ、バッタの3枚のコアメダルを投げていた。
すると、栄司はその3枚のコアメダルを取る。
「そんなの待てないね!」
「行こう!」
「ええ!」
「うん!」
「モフ!」
栄司はそう言うと、オーズドライバーを腰に装着する。
そして、みらい達も変身しようとする。
栄司は、タカ・コアとバッタ・コアを装填し、トラ・コアを真ん中に装填し、ドライバーを斜めにしつつ、オースキャナーを取る。
そして、オースキャナーをスキャンすると。
「変身!」
「「キュアップ・ラパパ!ピンクダイヤ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「キュアップ・ラパパ!エメラルド!フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」
栄司、みらい、リコ、ことははそう叫ぶ。
みらいとリコがモフルンと手を繋ぎながらそう叫ぶと、ピンクダイヤのリンクルストーンがモフルンにつき、モフルンのお腹に現れたハートマークからあふれた光が2人を変身させていく。
そして、ことはもリンクルスマホンにリンクルストーン・エメラルドを装填して、フェリーチェという単語を書くと、変身していく。
『タカ!トラ!バッタ!』
『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』
「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」
「ふたりの魔法!キュアマジカル!」
「あまねく生命に祝福を!キュアフェリーチェ!」
「「「魔法つかい!プリキュア!」」」
栄司は仮面ライダーオーズ・タトバコンボに変身して、みらい達も、魔法つかいプリキュアに変身する。
アンクが近くの台に登ると。
「おい!その人から出てこい!」
「ちょっと!もう食べるのはやめて!」
「これ以上はダメよ!」
栄司、みらい、リコの三人がそう言いながらその男に向かう。
すると、男はダンボールを投げつけてくる。
「はぁぁぁぁぁ!」
「っ!炎も吐けるのですか⁉︎」
「ヤミーの力を使えるモフ?」
そして、男は炎の球を放ってきて、攻撃してくる。
それを見たことはとモフルンがそう言う中。
「ハァァァァァ!」
「栄司さん⁉︎」
栄司はメダジャリバーを取り出すと、炎の球を防御しつつ、その男に近づく。
だが、メダジャリバーで斬りつけるのではなく、抑え込んでいく。
「ううっ!おい!出てこいってば!戦えないだろ!」
「何で出てこないの…………⁉︎」
栄司はそう言うが、ヤミーは出てくる気配がなく、栄司は男に掴まれる。
それを見て、みらいが困惑していると。
「そいつは成長するまで出てこない!やるなら人間ごと斬れ!」
「ええっ⁉︎」
「そんな…………⁉︎」
「そんな事…………出来るわけ無いだろ!」
「出来ないわよ!そんな事!」
アンクはそんな風に叫ぶ。
男に寄生しているヤミーは、まだ未成熟個体にある模様であり、出てこないのだった。
それを聞いたみらいとことはがそう言う中、栄司とリコはそう叫ぶ。
人間に攻撃出来ない事もあって、栄司達は劣勢気味になっていた。
それを見ていたアンクは、右腕を本来のグリードの状態にすると。
「ふっ!」
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
「一体、何を…………⁉︎」
栄司達と男の間に降りると、顎を掴んで資材に押し付ける。
それを見たことはがそうつぶやく中。
「まだパワーは大した事ないみたいだな!」
アンクはそう言うと、その男を地面に倒す。
すると、アンクはその男に攻撃しようとする。
「やめなさい!」
「相手は人間なんだよ⁉︎」
「約束したよな⁉︎人の命よりメダルを優先しないって!」
「知るか!いい加減、どっちが命令する立場か覚えろ!」
それを見て、みらい、リコ、栄司はアンクを止めようとする。
栄司がそう言うが、アンクはそう吐き捨てる。
すると。
「がぁぁぁぁ!」
「危ないです!」
その男は炎の球を発射すると、ことははそう叫び、防御魔法で防ぐ。
ことはが防御魔法を解除すると、ヤミーに寄生された男は居なくなっていた。
「居ないモフ!」
「まずい…………!逃げた…………!」
「どうしよう⁉︎」
「どうすれば…………⁉︎」
それを見たモフルン、栄司、みらい、リコはそう言う。
すると、そこにライドベンダーに乗った男が現れる。
その男はライドベンダーから降りると、ヘルメットを外す。
そして、ライドベンダーを操作すると、自販機状態にする。
「これを使え」
「そうか!バイクで!」
その男…………後藤がそう言うと、栄司はそう言って、セルメダルを投入して、ライドベンダーの状態にする。
「でも…………どこに行ったのか分からなくない?」
「何で戻す?タカにヤミーを追跡させるんだ」
「あっ…………そういう事か」
みらいがそう呟くと、後藤はそう指摘して、栄司は自販機状態に戻し、メダルホルダーからセルメダルを取り出そうとする。
それを見たアンクは。
「おい!メダルを無駄に使うな!今の返せ!無効だ!」
「…………一回は一回だ。消費したら戻らない」
「何?」
「そりゃあ…………自販機だもんね」
「そうね」
「入れたお金は戻ってきませんからね」
「モフ。それが自販機モフ」
アンクがそう言って後藤に詰め寄ろうとすると、後藤はそう言う。
それを聞いたアンクがそう言う中、みらい達はそう話す。
そんな中、栄司はセルメダルを投入して、タカカンドロイドのボタンを押す。
『タカカン!』
栄司は、出てきたタカカンドロイドを取り出すと、プルタブを開く。
すると、タカの形状に変化する。
「変形したモフ!」
「悪いけど、ヤミーを探してくれる?」
それを見たモフルンがそう言う中、栄司はそう言うと、タカカンドロイドは先ほどの男を追跡していく。
すると。
「お前、何者だ?たかが人間が、何でメダルの力を使える?」
「あなたは一体…………?」
「ふっ。
アンクがそう言うと、ことはもそう聞く。
すると、後藤はそう言いながら、拳銃を取り出して、アンクに向ける。
「拳銃⁉︎」
「ふっ。進化ってのは…………デカすぎる自信の事か?」
「ちょっ、ちょっ!2人とも、落ち着いて!」
「そうですよ!」
拳銃を見て、みらいが驚く中、アンクは挑発気味にそう言う。
すると、栄司とみらい達が間に入る。
それを見て、後藤は拳銃を仕舞うと、ライドベンダーに乗って去っていく。
それを見ていた栄司達は。
「どういう人なんだろ?いつも助けてくれるけど……………」
「味方…………何だと思うけど…………」
「確かに変わったらしいな」
後藤を見送った栄司とみらいはそんな風に言うと、アンクはそう言う。
『たかが人間も進化したという事だ』
「…………こっちにもその必要があるか」
「アンク?」
「何してるの?」
アンクは、後藤の言葉を思い出しながらそう呟くと、グリードとしての右手の人差し指を頭に当てる。
それを見て、リコとことはがそう聞く中、アンクは人間がどのように進化していったのかを確認していた。
その頃、鴻上ファウンデーションでは、パソコンの画面にライドベンダーから送られたアンクの映像が映っていた。
すると、鴻上光生が口を開く。
「今のところ、非常にいいバランスだよ!里中君!校長!力はあるが…………技術と知識のないオーズと、力、技術、知識はあるが、グリードやヤミーへの対抗手段が無い魔法つかいプリキュアを、我々ライドベンダーと…………何とグリードの1人が補完している。メダルが増えるのに…………これ以上素晴らしい環境はない!」
鴻上光生は、そんな風に言う。
オーズと魔法つかいプリキュアを、ライドベンダーやアンクによって補完する今の関係を見て、満足げだった。
すると、セルメダルを積み重ねていた里中エリカが口を開く。
「確かに…………増え方は加速しています」
「それに、今の彼女達に、グリードやヤミーへの対抗手段が無いのも事実だな」
「後藤君には当分…………監視とフォローを続けてもらおう。…………さて!今日が誕生日の者は⁉︎」
それを聞いていた里中と校長がそんな風に言うと、鴻上光生はそんな風に叫ぶ。
それを聞いた里中は。
「はい。総務に1人…………」
里中はそう言うと、メモを取り出して、確認していく。
その頃、栄司達は。
「おい!どこ行くんだよ⁉︎」
「俺の家だ」
「えっ?お前、家なんて…………⁉︎」
栄司がそう聞くと、アンクはそんな風に答える。
すると、栄司達はあるマンションに到着する。
「ここって…………!」
「みらい、知ってるの?」
「ここは…………お兄ちゃんが一人暮らししてるマンションなの」
「もしかして、刑事さんの…………?」
マンションを見たみらいは、そんな反応をする。
リコがそう聞くと、みらいはそんな風に答える。
そのマンションは、信吾が一人暮らしをしているマンションだったのだ。
すると、アンクが口を開く。
「こいつは俺だ。つまり、俺の家だ」
「いや、そうはならないでしょ…………」
「そもそも、どうやってここが分かったんだよ⁉︎」
「自由に出来るのは体だけじゃない。頭の中もだ」
「記憶を覗けるって事…………⁉︎」
アンクがそんな風に言うと、リコはそう突っ込む。
栄司がそう聞くと、アンクは頭を指で叩きながらそう言う。
アンクは、信吾の記憶も確認していたのだ。
アンクが建物の方に向かうと、栄司達もアンクを追いかける。
信吾の部屋に入ると、リコは口を開く。
「それで、何をするつもりなの?」
「調べないとな。セルメダル集めてる人間と…………封印されてる間に無くなったコアメダル。…………進化した方法で」
リコがそう聞くと、アンクはそう答えて、パソコンを見る。
その頃、ヤミーの宿主になっている男は。
「あぁ…………!もっと食い物を…………!」
そんな風に呟きながら、街を彷徨っていた。
食欲が暴走して、制御が効かなくなっていたのだ。
その後、とある飲食店に向かった男は。
「いらっしゃいませ。一名様ですか?」
「食い物を…………!食い物を食わせろ!」
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
入ってきた男に店員さんが対応すると、その男はそう叫ぶと、厨房の方に入っていく。
「何だお前は⁉︎」
「勝手に…………うわっ⁉︎」
「食い物…………!」
厨房に入ってきた男に、料理人達が止めようとすると、人間離れした力で吹き飛ばされ、厨房にあった食べ物が食べられていく。
その様子を、外からタカカンドロイドが見ていた。
一方、アンクがパソコンを操作している中、栄司はアンクに話しかける。
「おい…………!壊すなよ!」
「こいつの記憶を使えば、すぐに覚える。趣味だったらしいからな。
「そうなの?」
「うん。私のお兄ちゃんって、筋金入りのデバイスマニアだから…………」
栄司がそう言うと、アンクはそんな風に言う。
リコがそう聞くと、みらいはそう答える。
すると、アンクは信吾の記憶を辿る。
「なるほど…………!最近、隠れて買った道具が…………この辺りに…………」
アンクはそう言うと、信吾の部屋のクローゼットを探る。
そんな中、栄司はみらい達と話をしていた。
「みらいちゃん、ごめんね。あいつ、遠慮なく漁っちゃって……………」
「ううん。まあ、結局はお兄ちゃんの体だから、大丈夫だけど…………」
栄司がみらいにそう謝ると、みらいはそんな風に答える。
すると、モフルンが口を開く。
「皆、どうしたモフ?」
「ああ、いや…………」
「何かあったの?」
モフルンがそんな風に聞くと、みらいはそんな風に言う。
みらい、リコ、ことはの三人は、何か思い詰めている様な表情を浮かべていたのだ。
栄司がそう聞くと。
「……………グリードもヤミーも、人間の欲望から生まれたって言ってたじゃない」
「ああ…………確かに」
「ちょっと、思うところがあって…………」
リコとみらいは、そんな風に答える。
グリードもヤミーも、メダルでできていて、そのメダルは人間の欲望と関係していた。
それを知って、みらい達は思うところがあるようだった。
アンクが信吾が買った最新のスマホを調べていると、窓にタカカンドロイドが現れる。
「ヤミーが見つかったのか⁉︎」
「行こう!」
「ええ」
「うん!」
「モフ!」
タカカンドロイドを見て、栄司がそう聞くと、ことは、リコ、みらい、モフルンはそう言う。
その頃、ヤミーに憑依された男がいる飲食店では。
「もう滅茶苦茶だ…………!」
「警察!すぐに警察を呼んでくれ!」
「は、はい!」
その男が食料を貪るのを見て、店員達はそんな風に話す。
1人が警察を呼ぼうとすると。
「ううっ!」
「うわっ⁉︎」
ヤミーに憑依された男は、ボウルを投げつけてくる。
たまたま近くにあったお盆でガードすると。
「しゃあああ!ああ…………!」
「うわぁぁぁぁぁ⁉︎」
猫みたいに威嚇すると、店員の方に迫ってくる。
そんな悲鳴を出す中、扉が開き、缶が転がってくる。
それを見た男は。
「飲み物…………!」
それを見て、すぐに転がっていく缶を追いかけていった。
「今だ!すぐに扉を閉めて!」
「は、はい!」
それを見た店長がそんな風に言うと、店員が扉を閉める。
缶がどこまでも転がっていく中、突然、缶が転がるのをやめて、自立する。
「うわぁぁぁぁ!」
男はその缶に飛びついて、飲もうとしてプルタブを開ける。
すると、缶が動いて変形する。
その缶の正体は、タコカンドロイドだったのだ。
タコカンドロイドは、男に向かって墨を吐く。
「あぁぁぁぁぁ⁉︎」
その墨を浴びた男は、目を手で覆い、狼狽える。
すると。
「大人しくしろって!」
「これ以上はダメだよ!」
栄司とことはがその男を抑える。
すると、タカカンドロイドがお肉を持ってくる。
「ほ〜ら!お肉だよ!」
「早く出てきなさい!ヤミー!」
「食い物〜!」
お肉を出して、みらいとリコがそんな風に言うと、その男はそう叫ぶ。
すると、男からヤミーが分離していく。
「出てきた!」
「よし!このまま……………!」
「ヤミーを引き出せれば…………!」
「あとはヤミーを倒すだけ!」
それを見た栄司達は、そんな風に言う。
欲望を刺激させて、ヤミーを男から分離する作戦に出たのだ。
すると。
「っ⁉︎うぉぉぉぉ⁉︎」
「うわっ⁉︎」
「アンク⁉︎」
アンクが栄司とことはを掴むと、そのまま男から引き剥がす。
みらいが驚く中、アンクは男を倒して、食べ物を与える。
「おお…………!あむっ!」
食べ物を受け取った男は、それを貪っていく。
すると。
「ちょっと!何するのよ!」
「あと少しで、ヤミーをあの人から引き剥がせたんだよ!」
「言ったろ。このヤミーはまだデカくなれる」
「お前…………!まだそんな事を⁉︎」
「問題あるか?食ってるだけなら、周りで誰も死なない」
「でも…………この人はどうなるの!」
リコとみらいがそんな風に文句を言うと、アンクはそんな風に言う。
栄司がそう言うと、アンクはそう述べた。
実際、営業妨害になったりはしているが、人が死ぬ事態にはなってないのだ。
ことはがそう叫ぶと、アンクは口を開く。
「ふっ。あの時にも言ったが…………これは自業自得だ。いいか?ヤミーのせいでこうなったんじゃない。この人間の持ってる欲望のせいだ。欲望に塗れて死ねるなら本望だろ」
「そんな…………⁉︎」
「「「……………」」」
「モフ……………」
アンクはそんな風に言う。
あくまで、欲望に飲まれた男の自業自得だと。
それを聞いて、栄司はそう言い、みらい達は黙り込んでしまう。
実際、アンクの言う事は間違っていない事は分かっており、内心複雑に思っていた。
すると。
「うわぁぁぁぁぁ⁉︎」
「なんか…………膨らんでる?」
「ダメだ…………!おい!メダル出せよ!出せって…………!」
「ふっ!」
「うわっ⁉︎」
「栄司さん!」
その男は突如、体が膨張し始めていたのだ。
それを見て、リコがそう呟く中、栄司はアンクにそう言う。
すると、アンクは栄司を突き飛ばす。
みらい達が栄司に駆け寄ると。
「
「…………っ!」
アンクは栄司達に対して、立場は自分の方が上だとアピールする。
みらい達は、それを聞いて黙り込んでしまう。
今の自分達では、ヤミーに攻撃が通らないのだから。
すると。
「やめろ…………!それ以上食ったら死ぬ………!」
「うわぁぁぁぁ!」
「っ⁉︎」
「栄司さん⁉︎」
栄司はそう言うと、その男が食べるのをやめさせようとする。
すると、栄司はその男に投げ飛ばされてしまう。
だが、栄司は男につかみかかる。
「……………バカが」
「もう…………見てられない!」
「やめて!」
アンクがそう呟く中、みらいとことははそう叫ぶ。
だが、栄司は男に掴み掛かるのをやめなかった。
たとえ、何度殴られ、投げ飛ばされても。
「栄司、やめとけ。お前のほうが先に死ぬぞ」
「そうよ!オーズに変身してないのに!」
アンクとリコはそう叫ぶ。
ヤミーが憑依している事で、人間離れした力を発揮する男に、生身の栄司が立ち向かうのは、自殺行為とほぼ同じだった。
すると。
「それでも…………!」
「ううっ!」
「うわっ⁉︎」
栄司はそう言うと、男に掴み掛かる。
だが、男に吹き飛ばされ、柱に叩きつけられる。
栄司は口を開く。
「それでも………!何も出来ないよりは………!」
栄司はそんな風に言う。
脳裏には、オトシブミヤミーの時と同じく、少女がミサイルの爆発に巻き込まれる光景が映っていた。
「バカ!無謀にも程があるでしょ!」
「栄司さん、無茶しないで!」
「そうだよ!」
「それで死んじゃったら、元も子もないモフ!」
みらい達は栄司に駆け寄ると、そんな風に叱責する。
あまりにも無茶をする栄司に対して。
すると。
「あぁぁぁぁぁ…………⁉︎」
「うぅぅぅぅぅ…………!」
その男がそんな呻き声を出すと、男からヤミーが出てきて、男は倒れる。
包帯を巻いたような見た目のヤミーは、姿が変わっていき、肥満体型の猫の姿をしたヤミーへと変貌した。
「あっ…………⁉︎」
「猫のヤミー…………⁉︎」
「ちっ!」
それを見た栄司、みらい、アンクはそんな風に反応する。
すると、ヤミーは栄司達に襲いかかってくる。
栄司達は、ネコヤミーの攻撃を避けていく。
それを見ていたアンクは。
「ちっ!またこのパターンか…………!栄司!」
アンクはそんな風に言うと、タカ、トラ、バッタの3枚のコアメダルを栄司に投げ渡す。
栄司はネコヤミーを蹴りつつ、3枚のコアメダルを受け取ると、ネコヤミーの攻撃を躱す。
「行こう!」
「ええ!」
「うん!」
「モフ!」
栄司はオーズドライバーを腰に装着する中、みらい達はそう言う。
そして、みらい達も変身しようとする。
栄司は、タカ・コアとバッタ・コアを装填する。
すると、ネコヤミーが攻撃してきて、躱しつつ、トラ・コアを真ん中に装填し、ドライバーを斜めにしつつ、オースキャナーを取る。
そして、オースキャナーでスキャンすると。
「変身!」
「「キュアップ・ラパパ!ピンクダイヤ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「キュアップ・ラパパ!エメラルド!フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」
栄司、みらい、リコ、ことははそう叫ぶ。
みらいとリコがモフルンと手を繋ぎながらそう叫ぶと、ピンクダイヤのリンクルストーンがモフルンにつき、モフルンのお腹に現れたハートマークからあふれた光が2人を変身させていく。
そして、ことはもリンクルスマホンにリンクルストーン・エメラルドを装填して、フェリーチェという単語を書くと、変身していく。
『タカ!トラ!バッタ!』
『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』
「ふたりの奇跡!キュアミラクル!」
「ふたりの魔法!キュアマジカル!」
「あまねく生命に祝福を!キュアフェリーチェ!」
「「「魔法つかい!プリキュア!」」」
栄司は仮面ライダーオーズ・タトバコンボに変身して、みらい達も、魔法つかいプリキュアに変身する。
「はっ!」
「ハァァァァァ!」
「ふっ!」
「ハァァァァァ!」
栄司達は攻撃をしていくが、ネコヤミーの贅肉によって、ダメージが通らなかった。
「嘘だろ…………⁉︎」
「攻撃が効いてない…………⁉︎」
「あの脂肪に跳ね返されてる!」
「みたいですね…………!」
「モフ〜!どんだけ太ってるモフ⁉︎」
それを見て、栄司達はそう言う。
栄司達は攻撃していくが、やはり脂肪によって跳ね返されて、ダメージが通らなかった。
栄司はトラクローを展開すると。
「ふっ!はっ!」
栄司はトラクローで攻撃していくが、やはり脂肪に跳ね返されて、苦戦していた。
すると。
「私たちも!」
「攻撃が効かなくても、サポートは出来る!」
「ええ!」
みらい達はそう言うと、動きだす。
「リンクル・ペリドット!」
みらいがそう叫ぶと、リンクルストーンが変化する。
そして、無数の木葉をネコヤミーに向けて発射する。
それを受けて、ネコヤミーが怯むと。
「リンクル・タンザナイト!」
リコが動いて、リンクルストーンを変化させる。
すると、強力な閃光を放つ。
魔法つかいプリキュアは、リンクルストーンを変化させる事で、魔法を使えるのだ。
「凄い!俺も!ハァァァァァ!」
栄司はそう言うと、トラクローを元に戻すと、バッタレッグに力を貯める。
すると。
「ハアッ!はっ!」
栄司はバッタレッグの力でキックをしていく。
すると、栄司が攻撃する度に、ネコヤミーからセルメダルが出てくる。
「攻撃が効いてる!」
「もしかして…………セルメダルを剥ぎ取れば、ダメージを与えられるんじゃ!」
それを見たみらいとリコはそう話す。
いくら脂肪で攻撃を跳ね返せても、セルメダルを剥ぎ取られれば、無事では済まないと。
栄司の攻撃で、ネコヤミーは吹き飛び、反撃とばかりにエネルギー弾を放つと。
「リンクル・ピンクトルマリン!」
ことははそう叫び、防御魔法を使う。
エネルギー弾がその盾に防がれていると。
「今です!」
「ありがとう!ハァァァァァ!」
ことはがそう叫ぶと、栄司はバッタの力でジャンプして、ネコヤミーに接近して、キックを叩き込んでいく。
ネコヤミーが倒れて、みらい達が栄司の方に向かう中、栄司はオースキャナーでもう一度スキャンする。
『スキャニングチャージ!』
その音声が鳴ると、エネルギーが足に溜まっていき、足の形がバッタの形に変化する。
「ハァァァァ…………!ハアッ!」
栄司はそう叫ぶと、大きくジャンプをする。
すると、栄司とネコヤミーの間に赤、黄色、緑のリングであるオーラリングサークルが出てくる。
栄司がネコヤミーに向かってキックを放つと、どこからともなく、コンクリートの柱が現れる。
「えっ⁉︎」
「コンクリートの柱⁉︎」
「どこから⁉︎」
「モフ⁉︎」
それを見て、みらい達はそんな風に困惑する。
栄司は、コンクリートの柱を破壊しつつ、決めようとする。
緑のオーラリングサークルを通過して、最後のコンクリートの柱を破壊すると、3つの円が浮かぶ。
「ふっ!」
「うぅぅ…………!」
「倒せてない!」
「あの柱で妨害されたから…………!」
栄司が着地して、ネコヤミーの方を見ると、ネコヤミーはセルメダルを出しつつも、健在だった。
それを見て、みらいとリコがそう言うと。
「お前を邪魔した奴が居るんだ」
「えっ…………⁉︎」
「カザリ。お前だな?」
「フッ………フフフ…………!」
アンクがそう言うと、栄司はそう反応する。
アンクの視線の先には、カザリの姿があった。
「久しぶりだね。アンク」
「グリード…………!」
「あれが…………!」
「グリードの内の一体みたいですね…………!」
「モフ…………!」
カザリがアンクにそう言うと、みらい達はそう言う。
栄司とアンクとみらい達、カザリとネコヤミーは対峙する。
果たして、どうなるのか。
今回はここまでです。
今回は、オーズの第3話に相当する話です。
みらい達は、これまでに戦ってきた怪物とはあまりにも性質が異なるヤミーやグリードに、思うところがある模様で。
そんな中、人間に寄生するタイプのヤミーが出現する。
そして、栄司とみらい達の前に、カザリが現れる。
果たして、どうなるのか。
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