好奇心で首を突っ込んだら攻略難易度ルナティックの黒幕美少女に目を付けられた件   作:ああああああ

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評価、感想ありがとうございます。


最近の高校生はロックだな (小並感)

1:イッチ

友達の友達が半年間停学になったわ。実質、退学では?

 

2:名無しのパンピー転生者

何が起きた?

 

3:イッチ

飲酒、喫煙、器物破損がばれたらしい。本人曰く、はめられたそうだよ。

 

4:名無しのパンピー転生者

役満

 

5:名無しのパンピー転生者

当たり前

 

6:名無しのパンピー転生者

はめられた?

 

7:イッチ

当事者の坂下はそんなことはしていないと証言したけど、教師が問答無用で停学にした。

 

8:名無しのパンピー転生者

あ、そういう感じね

 

9:名無しのパンピー転生者

うわー、問題になりそ

 

10:名無しのパンピー転生者

治安悪くない?イッチ、前回の事件から何日経った

 

11:名無しのパンピー転生者

 

12:名無しのパンピー転生者

ラスボスのせい

 

13:名無しのパンピー転生者

事件の8割に絡んでるなら今回もラスボスのせいやろ

 

14:名無しのパンピー転生者

外したときが怖いな

 

15:名無しのパンピー転生者

時々無関係もあるから

 

16:名無しのパンピー転生者

そんなことよりサブヒロインの攻略はどうだ?

 

17:名無しのパンピー転生者

飲酒とか喫煙とか、やる奴はやるけどな

 

18:イッチ

そんなことだと!?こっちはラスボスの取り扱いで手一杯だ!サブヒロインの攻略は計画中!冬に向けて攻略してクリぼっちをやめる

 

19:名無しのパンピー転生者

狙いは誰や?

 

20:名無しのパンピー転生者

おすすめは一つ年下の穂波ちゃんやで?一番癖がなくておすすめ。指折りの美少女。

 

21:名無しのパンピー転生者

サブヒロイン8人もいるの多くね?

 

22:名無しのパンピー転生者

攻略できるのは6人だけど

 

23:名無しのパンピー転生者

ちなみに朝凪結芽以外で攻略難易度が高いのはイッチの同学年の如月小夜。ルートは20と多めでバットエンドこそないものの、ハッピーが3ルートしかないから基本ノーマルで終わる。絶対に行けると思ってたらいきなり目の前から消えてエンドロールのクソ仕様。宇宙猫と化したわ!!!!!

 

24:名無しのパンピー転生者

あれは阿鼻叫喚だったな。朝凪結芽が出てくるまでは彼女が最高難易度ヒロインでした。

 

25:名無しのパンピー転生者

ちなみに如月にはモチーフがいて、脚本の初恋相手らしい。

 

26:名無しのパンピー転生者

変態すぎる

 

27:名無しのパンピー転生者

>>23 ぜひ、攻略してくれ。面白そ

 

28:名無しのパンピー転生者

>>23

絶妙にきしょ

 

29:名無しのパンピー転生者

配信者が発狂してたやつな

 

30:名無しのパンピー転生者

お前ら、事件に興味なさ過ぎだろ

 

 

 

 

放課後、職員室の扉を開けた語は、担任の佐々木が教卓で一人、難しい顔をしているのを見つけた。

 

「先生、坂下の件で、少しお時間をいただけないでしょうか」

 

語の声に佐々木は顔を上げた。その表情には普段の明るさはなく何かを深く憂いているようだった。

 

「風見か。どうした?」

 

「坂下の停学の件なんですが、もし差し支えなければ停学の理由を教えていただけませんか?噂は聞いていますけど」

 

佐々木先生は腕を組み、深くため息をついた。

 

「風見、お前もか………」

 

「注目の的ですよ、この話。ちゃんと説明しないと生徒は納得しないと思います」

 

「わかっているがそれを決めるのはオレじゃない」

 

「では先生が言える範囲で話してくださいよ」

 

「………詳しくは話せないが、坂下が飲酒、喫煙をしたことについては、事実として確認された。有力な証言があったんだ」

 

「有力な証言?」

 

「ああ、木坂が現場を見たらしい。つまらん嘘をつく生徒じゃない」

 

「………それだけですか」

 

それはただの依怙贔屓では?そう思った。一人の証言を信用し過ぎであり、根拠に欠ける。

 

「いや、動かぬ証拠があった」

 

「動かぬ証拠、ですか?」語は問い返した。

 

「そうだ。誰が撮ったのかは不明だが、SNSに奴が飲酒している動画と写真が出回っていた。もちろん、すぐに削除されたが一部の生徒がそれを生徒指導部に送ったんだ」

 

佐々木はそれ以上語ろうとしなかった。代わりにその写真データを語に転送した。確かに飲酒に喫煙をしている彼が映っている。語は探究心が刺激され、いつの間にか笑みを浮かべていることに気が付けなかった。

 

 

 

 

職員室を出た語は、情報通で知られるクラスメイトの美咲が、自販機の前でスマホをいじっているのを見つけた。彼女はいつも、何かしらの情報を嗅ぎつけては、それを面白おかしく分析し、噂ではそれを売買している。

 

「美咲、ちょっといいか?」

 

「ん?おー、カタリっちじゃん!おひさー。誰かのゴシップでも嗅ぎつけてきた?」

 

視線をスマホから上げて、薄く笑った。その声はいつになく楽しげだ。派手な格好に似合いの明るすぎる笑みである。

 

「楽しそうだな」

 

「気分は獲物を罠にはめたハンターの感じ!気分さいこー」

 

そこには悦楽が滲んでいる。

 

「坂下の件、知ってるよな?」

 

「もちのロンだよ!今激熱のカタリっちは何をご所望かな」

 

激熱?素朴な疑問をスルーして、語は美咲の目を見た。

 

「坂下の件だ。実は友達から相談を受けててな。調べてるんだ。本人は停学を認めてないし」

 

「友達、ね。名前を言わない辺り流石だね。それで~、何を知りたいのかにゃ?」

 

「坂下と木坂について。俺はよく知らないから」

 

「ふーん。事件の概要は聞いた?」

 

「大体は。坂下が少し離れた公園で飲酒しながらタバコやってたのを木坂に見つかったって。それよりも、二人の関係性を聞きたい」

 

「………木坂君はねー、坂下君と同じバドミントン部でライバルなんだよ。二人とも去年は全国大会に出場してる。木坂君が努力型の優等生に対し、坂下君はかなり真逆。練習はよくサボり部員への当たりも強い。だけど、坂下君は全国ベスト8で、木坂君は9なんだなこれが。雑誌で特集も組まれてるよ」

 

画像を見せられる。どうやらSNSでも紹介されているらしい。まあ、高校生の部活だから大した閲覧数はないが。

 

「なるほど、仲が悪そうだな」

 

「お察しの通りねー。でねでね?面白いのはここからで、木坂君は坂下君が好きだった女の子と付き合ってるんだー」

 

拗れに拗れそうな話が出てきた。美咲はひどく愉しげである。

 

「ちなみ、今回の件どっちが嘘をついてると思う?」

 

「さあな?現状じゃわからん。ただ、証拠写真がある以上坂下が不利。教師の木坂贔屓もどうかと思うが………」

 

そう言いつつ、美咲を無視して語は写真を見つめる。

 

「………ッ!」

 

語は再度、スマホの写真を食い入るように見てニヤリと笑みを浮かべた。

 

「もう少し話が聞きたい。木坂と繋いでくれないか?」

 

暴きたいという衝動だけが彼を興奮させていた。美咲は顔が広く友達100人なんて規模を通り越している。木坂とも知り合いだと踏んだ。

 

「高いよ?ここまではただのサービスなんだから」

 

「いくら?」

 

「およ?払う気あるんだー。だけどお金じゃないよ、私が欲しいのは。欲しいのは弱み(情報)

 

「払えるような情報はない」

 

「あるでしょ。カタリっちさ~、結芽とどんな関係なのにゃ?」

 

声のトーンが変わった。口調以外は先ほどの少女とは似つかない。少しだけ気温が下がったような錯覚を覚えた。

 

「知り合いだ、大した接点はない」

 

「ダウト、カタリっちは結芽と二人で演劇部の劇を見に行ってる。そうでしょ?それだけじゃなくて、カフェにもいたよね?人の口に戸は立てられても、私の目からは逃げられないよ?」

 

その目には確信があった。しかし、証拠がない以上シラは切れる。

 

「もし本当のことを言ってくれれば、噂にならないようにしてあげる」

 

ああ、これが本題だ。この女はこれを切り出すためにここで待ち構えていたのだ。そう直感した。

 

「結芽は男子、女子問わず大人気の女の子だから、バレたら色々大変だゾ?」

 

ニヤニヤと笑みを浮かべる美咲に軽い殺意を覚えながらも溜息を吐いた。

 

「わかった」

 

「やった!高レア情報ゲット~」

 

高いテンションで美咲が笑い、跳ねたり万歳なり、全身で喜びを表現する。廊下から漏れ出る照明を背に浴びて、細い髪に光を透かしながら。対照的に死んだ目をする語は、溜息を吐いた。

 

 

 

 

放課後の廊下は、部活動に向かう生徒たちの声が遠ざかり、夕焼けの色に染まり始めていた。語は、溜息を吐きながら廊下の窓に寄り掛かる。

 

「情報代、高くついたな」

 

その時、背後からひっそりとしかし確かな存在感を伴って声がかけられた。

 

「何を調べているのでしょうか」

 

振り返ると、そこに立っていたのは結芽だった。長い黒髪が夕日に透け、彼女のミステリアスな雰囲気を一層際立たせている。色素の薄い瞳が、少年を静かに見つめていた。

 

「………大したことじゃない。ただの頼まれごとだ」

 

語は咄嗟にごまかそうとしたが、結芽はふわりと微笑んだだけだった。その笑みには、一切の悪意も好奇心も感じられず、ただただ全てを見透かすような透明感があった。

 

「手伝ってあげますよ?聞き込みには根気と人望が必要です。私がいれば楽に終わります。私、人望がある完璧な女子高生なので」

 

結芽の声は自信と過信と、僅かな揺らぎがある。彼女はゆっくりと語に近づき、隣に並んで窓の外の夕焼けを眺めた。

 

「何が目的だ?」

 

「個人的な事情です。君と似たような事情かもしれませんよ?輝夜ちゃんとは友達ですから」

 

そう言うと結芽は再び語に視線を戻した。彼女の瞳はまるで深い湖のように底が見えないがその奥の狂気が恐ろしい。

 

「輝夜って?」

 

「木坂君の彼女ですよ」

 

「ああ、そう言えばそんな感じだったな。友達が多いんだな?」

 

語が戸惑いながら言うと、結芽は少しだけ首を傾げた。

 

「普通ですよ?」

 

「イメージと合わない。もっと孤高の女だと思ってたんだけど」

 

「人を型に嵌める人は嫌いです」

 

「自分を美少女にカテゴライズしているじゃん」

 

「私はいいのです。美少女ですから」

 

「あっそ」

 

こうして、探偵ごっこのお供にラスボスが加わったのだった。

 

 

 

 





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