目が覚めたらSAN値が見えるようになってた   作:Desktop poison

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私の性癖を詰め込みました。


日常崩壊

 

最初に選択肢を間違えたのはいつだろう。

 

血液と瓦礫が視界を潰す。

 

脳が受容できる限界を超えた危険信号を発信する。

 

俺は目前に迫る音速を超えた無数のナイフを避ける。

 

俺にそんな身体能力ないはずなのに。

 

圧倒的な絶望を伴った状況が俺の思考を阻害する。

 

最期にみたのは──

 


俺の名前は小野沢圭介。高校二年生である。


 

ジリリリリリ…ジリリ…カチッ

 

目が覚めた。なにか気持ちの悪い夢をみていたのか、身体中にベタついた汗が纏わりつく。

 

(最悪の目覚めだな…)

 

悪態をついたところで状況が変わるわけもないので、適当に汗を拭いてリビングへ降りる。

 

「あら、今日は早起きね。」

 

母さんに言われ、今日初めて時計を見る。

 

6:46

 

早いが、学校に行く準備をしていたら余裕のなくなる時間である。

 

「今日は海苔弁当ね。」

 

「やった。俺好きなんだよね、のり弁。」

 

「知ってる。」

 

あのパリッとした海苔をお米と一緒に食べることこそ俺の至福である。

 

そんなこんなで学校へ行く準備が完了した。

 

「気をつけて行って来るのよ。」

 

母さんの言葉に軽く頷きながら家をあとにする。

 

しばらくして駅に着くが、おかしい。

いつもこの時間ならとっくに電車は到着してるはずなのに。

 

電光掲示板には遅延の二文字。

 

これ、まずいのでは?

 

現在の時刻は7時30分。

 

授業が始まるのが8時30分で、ここから俺の通う九望高校まで自転車で2時間はかかる。

 

俺は覚悟を決めた。

 

自転車置場から俺の自転車を引っ張り出し、高校まで全力でこぐ。

 

 

 

俺の全力は功を奏し、残り時間15分で高校が見えてきた。

 

(あと少し…)

 

しかし、信号を無視して突進してくるトラックまでは見えていなかったようで…

 

当たり前の結果として、俺はトラックに衝突した。

 


 

多分、まだ生きてる。

 

緩やかに目を覚ますと、そこは病院の一室であった。

 

体は動く、どうやら半身不随とかは避けられたようだ。

 

周りを見渡すと、医者風の不審者がいた。

 

その男は白衣を身に纏ってはいるが、瞳孔が開ききっており、とても常人とは思えない。

 

なにより目を引いたのは、その頭頂部に浮かぶ数字だった。

 

『0』

 

どういう原理で浮かせているのか謎だが、どうやらそれは本当に浮いているらしかった。

 

意味不明である。俺が混乱しているのを見て、その不審者は笑う。

 

「はっはっは!視界が変わる程度で君がそんなに混乱するとは思わなかった!安心したまえ、私が君の怪我の瞳以外全てを直した。私がいなかったら君はもう死んでいただろうね。感謝したまえ。しかし、この私であっても、君の眼球を付け替える欲望を抑えることは出来なかった。そこで!君には私特製の義眼を装着した。どうだい?新しい眼は?君には何が視える?その義眼はね、崇高かつ深淵かつ万能で特別な義眼なんだ。使用者によって引き出せる性能に違いはあれど、現実では考えられない摩訶不思議な能力を引き出すことが出来る!どうだい?ワクワクしてきただろう?」

 

(…?)

 

目の前の博士の言うことが全く理解できない。

まるで別言語みたいだ。

 

「あの、もう少し分かりやすく説明してもらっても?」

 

「おお、すまないすまない。君が病み上がりだと言うのをすっかり忘れていたよ。」

 

「つまりだな、」

 

そして、俺はその言葉を耳にする。

 

「君は超能力を手に入れた。

わかりやすいだろう?」

 

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