(あーあ…やっちまったなオイ…やっちまったよ……。調子に乗ってラーメン20回も替玉したのが悪かったよ……。今はトイレの中で座っている。お腹下した)
提督はトイレで座ってる。とりあえず一回流そうと、ケツを拭いてズボンとパンツを上げた。
じゃーごぼごぼっ
で、再びズボンとパンツを降ろして便器に座った時だ。床からモグラ叩きみたいに頭が出てきた。
「しれーかーんっ!いつになったら戦艦になれるの!?」
清霜だった。
「って、なにしてんの司令か…」
その顔を間髪入れずに踏み付けた。
「オイ、俺はいつから女の子に股間見られるキャラになったよ。っざけんじゃねぇぞ」
とりあえずズボンとパンツを上げて流す。
「で、おいクソガキ。どうやってここまで穴掘った」
「青葉さんが盗撮用に地下通路作ってた!」
「ちょっと待ってろ。解体……つーか解剖してくる」
「ダメだよ!そんな事より早く戦艦にしてよ!」
「お前何回言えば分かるんだよ…お前は戦艦どころか軽巡以上になれないんだよ。お前は永遠に駆逐艦のままなんだよ、いい加減ドリームワールドから帰ってきなさい。お袋さんは心配してるぞ」
「そ、そんなあ……」
「分かったらさっさと出て行け。腹痛いんだから」
「それで!どうやって戦艦になれるの!?」
「お前話し聞いてた?もうむしろ選管になれよ。そっちのが給料弾むぞ」
「何言ってんの?今のはつまんない」
(こ、このガキ……)
と、思っても口にしない。
「いいから出て行けっての!」
提督はトイレのドアを開けると、清霜を追い出した。
「ったぁ!」
悲鳴をあげながら外に追い出される清霜。
「ちぇーっ。本当に戦艦になれないのかなぁ…いや、努力すればきっとなれるよね!」
なんて言いながら清霜は歩く。
「あら、どうかした?清霜ちゃん?」
声を掛けてきたのは神通だ。
「神通さん、こんにちは!」
「はい、こんにちは」
「神通さん!清霜はどうやったら戦艦になれますか!?」
「えっ!?え、えーと……」
目を逸らしながら汗をタラタラと流す神通。
「おーい神通、早く夜戦ー!」
「あ、ね、姉さんが呼んでるわ!私、行かなくちゃ」
「え?あのっ……」
「じゃあまたね」
そのまま神通は行ってしまった。
「なれないのかなぁ…戦艦……」
寂しそうにつぶやく清霜。
「長門さんに聞いてみよう!」
そんなわけで、清霜は戦艦寮へ。
「むっ?どうした清霜」
「実はね長門さん」
で、事情の説明。
「なるほど、そういうことか」
そんな様子を見ながら陸奥は複雑になりつつも黙っておいた。
「よし、任せろ清霜。私がお前を一人前の戦艦にしてやろう」
吹き出す陸奥。
「ほんとー!?」
「あぁ、だから早く寝ろ。もうこんな時間だぞ」
「わかりました!失礼します!」
そのまま清霜はでていった。そんな様子を寝転がりながら眺めていた陸奥はつぶやいた。
「しーらないっ」
次の日。執務室に清霜と長門がいる。なぜか清霜の背中には比叡の改二前の装備がある。
「おい、何してんの?」
「清霜は戦艦になったよ!」
「おい長門。バカにバカ吹き込んだバカはお前か?」
「いいではないか提督。目標が高いのは良い事だ」
「うん。高過ぎるよね。銀河の彼方だよね」
「とにかく、清霜は今から鎮守府前海域を出る。私が護衛に付くから大丈夫だ」
「いってらっさい。まぁ俺がいれば轟沈することはないから。くれぐれも怪我しないようにね」
そのまま二人は執務室を出た。さて、窓から様子でも見てやるか。清霜と長門は海にの前に着くと、記念すべき第一歩を踏み出した。瞬間、清霜は沈んだ。
「なにやってんのぉぉぉ!」
窓を突き破って助けた。
「ごほっ!ごほっ!し、しれーかーん……」
「何してんだオメーは……」
「もう戦艦やめた…重い…へっくち!寒い……」
そんなわけで、清霜の夢は朽ちたのだった。