もし、俺が提督だったら   作:単品っすね

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提督攻略会議

 

 

 

俺は、加賀さんに携帯を取られ渋々仕事をしていた。気が付けば時刻は14:32。そーいや昼飯食ってねぇや。今更だが、俺は軍服を着てない。私服で仕事をしていた。そのまま、財布とか色々持って飯を食いに行くことにした。

鎮守府には食堂があるのだが、あんな艦娘達が集まる場所にいたら気まずくて死んでしまう。よって、どっかその辺のラーメン屋に行くことにした。執務室を出ると、駆逐艦の子達が待っていた。えっと、名前なんだっけな…陽炎と不知火だったか?

 

「提督、なんだっけ?」

 

「な、なにがですか?」

 

「ほら、あのじゅげむとかいう猿の名前」

 

「すいませんお忙しい中、陽炎がどうしても確かめたいというので」

 

「不知火が先に提督に聞くって言ったんでしょ!?」

 

「はあ?なに言ってるんですか?」

 

うーわ…目の前で喧嘩は面倒だからやめてくれ。

 

「えっと、じゅげむじゅげむうんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンクフェザリオンアイザックシュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二は逆剥けが気になる感情裏切りは僕を知ってるようで知らないのを僕は知っている留守スルメめだかカズノコ肥溜めめだか…今のメダカはさっきと違うやつだから、池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺビチグソ丸」

 

「ほら不知火の言った通りじゃないですか。あとでジュース一本ですよ陽炎」

 

「わ、分かったわよ。ありがと提督。で、これからどこ行くの?」

 

「……飯」

 

「え?遅くない?」

 

「陽炎、察してあげなさい。提督は知り合いが少ないから一人で食堂にいるのが気まずいんです。だから時間をズラしてるんですよ」

 

お前が察しろ。そういうこと本人の前で言うんじゃねぇよ。まぁ食堂なんて行かないんですけどね。

 

「じゃ、そういうことだから」

 

そのまま去ろうとする俺の横に陽炎がついてくる。

 

「私達もお昼まだなんだよね。だから一緒に行こ?」

 

「や、それはちょっとアレだから無理」

 

なんでだよ。そんなに仲良くねぇだろ。俺を気まずさで圧迫死させるつもりか。

 

「えーいいじゃん。ただでさえ提督は艦娘とあんまり仲良くないんだし」

 

分かってて誘ってんのかよ。

 

「や、俺そのあとにアレだから。ちょっとジャンプとか立ち読みするから」

 

「あ、私もジャンプ読みたい!」

 

「そ、その後スポーツジムとか…」

 

「不知火もお手伝いします」

 

こ、こいつら…俺を逃がさない気か。これ以上は向こうに「嫌ってる」と、思わせかねない。それで傷付けるのは気が引ける。

 

「分かったよ……」

 

俺がそう言うと、陽炎は夜神月の如くニヤリと笑って見せた。不知火は無表情。

 

((計画通り))

 

 

 

 

 

 

ことの発端は、加賀が提督の携帯を没収してすぐのことだった。第一艦隊の加賀を除く五人が艦娘を集めて「提督攻略会議」を開いたのである。わらわらと食堂に入ってくる中、加賀は諦めに近いため息を付いた。

 

「なぜ私まで…」

 

「いいじゃないですか。私も提督と仲良くなりたいと思っていたし」

 

隣で赤城がニコニコしながら言った。それを横目で見つつ、またため息をつく加賀。

 

「はーい!じゃあ提督の攻略会議始めまーす!」

 

前に出てるのは瑞鳳。その号令でおしゃべりしていた艦娘達はとりあえず前を向く。

 

「えーっと、とりあえず提督と仲良くなること。これが目的なので、誰か提督の好きな物だったり趣味だったりを教えてください」

 

いつの間にか用意されたホワイトボードには「提督の趣味・ガンプラ」と書かれている。一番に元気よく手を上げたのは吹雪だ。

 

「はいはーい!私、遠征の報告の時に見ちゃったんですけど、パソコンでなんか白髪の侍のお話見てました!」

 

「白髪のサムライ?」

 

なにそれ?と、言わんばかりに首を捻る艦娘達。一人だけ分かってる夕張が言った。

 

「それ、銀魂じゃない?」

 

その台詞が聞こえると、「あっ!銀魂知ってる!」「てめぇらぁっ!それでもキ○タマ着いてんのかぁぁぁっ!」「はわわわっ!ぎ、銀魂なのです雷ちゃん!」と、そこら中から声が上がる。

 

「なら、それを利用するに限るわね」

 

瑞鳳が言うと、全員がうーん…と、考える。また夕張が言った。

 

「だったら、銀魂に出てくる猿の名前にじゅげむじゅげむうんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンクフェザリオンアイザックシュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二は逆剥けが気になる感情裏切りは僕を知ってるようで知らないのを僕は知っている留守スルメめだかカズノコ肥溜めめだか…今のメダカはさっきと違うやつだから、池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺビチグソ丸っていうのがいるんだけど、それの名前をまるで思い出すかのように『なんだっけ?』って聞いて見て、そこから話を広げればいいんじゃないかな?」

 

それを言った瞬間、空気が凍り、一部の軽巡は若干引いてる。

 

「なんで夕張っちはそんなの覚えてるの?」

 

「気持ち悪いクマ」

 

「ひ、ひどい!結構覚えるの苦労したんだからね!」

 

「別に覚える必要ねぇだろ」

 

そう言われてしまうと、夕張はズーン…と、音がしそうなほどにおでこを机に置いて涙を流した。

 

「でも、それを利用するのも有りかも…例えばほら、そのじゅげむ…なんとかって奴のフルネームを聞いて見て、そこから話を広げるの」

 

瑞鳳が言うと、「おぉっ!」と声が上がる。ここで、誰も「提督がその猿を知らなかったら?」と、言わない辺りが単純だ。

 

「じゃあ、今の実験その一をやりたい人?」

 

はいはいはい!と、色んなところから手が上がるので、くじ引きの結果、陽炎と不知火がやるようになった。

 

 

 

 

 

で、今に至る。私(陽炎)と不知火は鎮守府の外で待ってる提督の元へ行った。

 

「すいません。遅れました」

 

不知火が言うと、提督はコクッと頷いて出発。あ、あれ?わざわざ私服に着替えて来たのに感想無し?

 

「提督、どう?」

 

「……なにが?」

 

「な、なんでもない……」

 

あー…さらに鈍感入ってるのねこの人……。横をチラッと見て、不知火とアイコンタクトを図るが、特に気にした様子はない。まぁ、元々無表情な妹だからね。

そのまま歩くこと10分。き、気まずい!な、なんで!?なんで二人とも黙々としてるわけ!?こういう時ってなんか雑談するものじゃないの!?これ以上、無言が続くと、私が発狂しそうになる。でも、こんな空気でなに話せばいいのか……。

 

「提督、よろしいのですか?鎮守府を空けてしまって」

 

おぉ!不知火が声を掛けた。勇者だ。

 

「大丈夫。と、思う。常に自己判断に任せてるわけだし」

 

「それならいいのですが…」

 

で、また押し黙る。チラッと不知火を見ると、かなり気まずそうな顔をしてる。てかよく見たら提督、イヤホンしてるし。で、でもせっかく不知火が頑張ってくれたんだし、私も少し勇気を出そう。

 

「て、提督。どこでご飯食べるの?」

 

「哲○」

 

「あー…あのラーメン屋?だっけ?」

 

「うん」

 

また黙る。なんでよ!

 

「そ、そういえば提督銀魂好きなんだねー」

 

「おう」

 

「誰が好きなの?」

 

「総悟」

 

「どの話が面白かった?」

 

「紅桜か吉原か金魂」

 

「あーあれね…うん、あれは面白かった……」

 

「………」

 

だ、だめだー!会話が続かない!どうしてそんなに素っ気ないのよ!この人怖い!不知火もどうしたらいいのかわからないであわわって顔してるし…。

いつの間にかラーメン屋に着いていた。

 

「うわっ!替え玉50円!?やっすいねー」

 

「確かに安いですね。ラーメン自体も500円ですし」

 

提督は一人で食券を買う。そして、私に1000円札を渡して来る。

 

「好きなの買っていいぞ。替え玉したかったら言って」

 

「おごってくれるの?」

 

「え?うん」

 

なんだ、結構優しい所あるじゃん。

 

「ありがと」

 

「ありがとうございます」

 

お礼を言うと、プイッと顔を背けてさっさと席に座ってしまう。あ、照れてる。

私達は私達で食券を買うと、提督の前に座る。お店の人が来た。

 

「面の固さどうします?」

 

「コナオトシで」

 

「………」

 

「………」

 

え?面の固さってなに?戸惑ってると、提督がその辺にあったなんか紙っぽいのを見せてくれる。紙には柔らかい方から、やわらかめ、ちょいやわ、普通、ちょいかた、かため、バリカタ、ハリガネ、コナオトシと書いてあった。

 

「普通で」

 

「あ、私も普通」

 

その間、私達は無言。提督が水を入れてくれたりしたが、やっぱり空気は重く、なにも話せない。と、思ったら今度は、提督が漫画を読んでいた。

 

「なに読んでるの?」

 

聞くと、無言で鞄から「べるぜ○ぶ」の1、2巻を渡してくれる。わーい、と私はその1、2巻を手にして読む。

 

「不知火も読むか?」

 

今度は「ギャグマ○ガ日和」の1、2巻を不知火に差し出す。

 

「あ、ありがとうございます」

 

不知火と交換しながら漫画を読んでいたが、ギャグマ○ガ日和は女の子に見せる漫画じゃないでしょ……。提督、普段こんなの読んでるんだ……。

 

「お待たせいたしました」

 

私達の前にラーメンが三つ、置かれる。うわぁ、美味しそう。提督は私達から漫画を回収。

 

「いただきます」

 

それだけ言ってゾボボボッと麺を啜る。考えたら、私も不知火もラーメン食べるのは初めてかもしれない。

 

「あ、美味しい…」

 

「だろ?」

 

声を掛けてくれた。そういえば、コナオトシってどんな感じなんだろ…。今、私が食べてるのが普通。その六つ上。少し気になった。余りにじーっと見過ぎてたせいか、提督が少し気まず気に聞いてくる。

 

「あ、あの…食べたい?」

 

「え?あ、べ、別にいいよ!」

 

「そう」

 

気が気かねぇなこの提督は!

 

「不知火は一口食べたいです」

 

不知火がそう言うと、提督はそのままラーメンを不知火の前に出す。

 

「へ?」

 

「え?食べるんじゃないの?」

 

「や、あの…箸…」

 

「自分のあるだろ」

 

うーわ…鈍感レベルも高いわこの人……。不知火は顔を真っ赤にしながら麺を啜る。味とか分かってないんだろうな…。

 

「なんていうか…歯に張り付く麺ですね…」

 

「分かるわ」

 

ラーメンを食べ終わった後、BOOK○FFとコンビニに寄って、漫画とオヤツを買った後、鎮守府に戻った。

 

 

 

 

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