逃げた瞬間、加賀さんに艦載機で堕とされて海に落下した。仕方ないので泳いで帰る。途中でイワシやらわかめやらを踊り食いしたりしたが、なんとか鎮守府に着いた。
「クッソ…なんでこんな目に…」
だが、途中で見慣れない女の子が俺の背中に乗っていた。
「あの…誰ですか?」
「秋月型防空駆逐艦、一番艦、秋月。ここに推参致しました。お任せください!」
「いやお任せくださいじゃなくて…なんで俺の上に乗ってるんですか?」
「いわゆる、道中ドロップという奴では?」
なるほどな…しかしあれだ。大和の子供時代みたいな奴だな……。ちょっと可愛い。いや別に好きとかそんなんじゃないよ?ただちょっと今までにない感覚が、ね?
「よろしくお願いしますね」
にこっと微笑まれた。ヤバイ、どうしよ……。む、胸の鼓動が…いかんいかんいかんいかん!俺ごときに女の子が振り向いてくれるわけがない!爆死したいのか俺は!そもそも結婚どころか女の子との関係をもう諦めてるじゃん!それなのになにを今更……止まりやがれぇぇっ!俺の心臓ぅぅぅっっ‼︎‼︎
「あの、提督?」
「はい!ごめんなさい!」
「や、なにがですか?それよりもう鎮守府着きましたけど…」
「はい!間も無く!鎮守府でございます!」
何言ってんの俺……。
「ふふふ…面白い方ですね。提督」
やめろ…俺に浄化して欲しいのかお前!ムリィィィィッッ‼︎‼︎もうダメだ死ぬぅぅぅぅっっ‼︎‼︎‼︎
「て、提督?」
「なにをしているのかしら」
聞き慣れた声がして振り返ると加賀さんが仁王立ちしている。
「その子は誰?」
心なしかイライラしてんな。
「私は秋月型防空駆逐艦、一番艦、秋月。ここに推参致しました。お任せください!」
「あら?どうして艦娘がそれと一緒にいるのかしら?」
はいどうも。それです。で、なんか二人で話し込むこと数分。秋月は先に鎮守府の中に入った。
「加賀さん……」
「どうしました?」
「大事件だ。執務室に来てください」
「……どうか、したの?さっき天津風があなたを探していたのだけれど」
「それよりも遥かに大事件だ。俺の中で革命が起きた」
「………?」
執務室。加賀さん、鳳翔さん、榛名がソファーに座っている。三人のまえには紅茶。俺の珍しいもてなしに三人は戸惑っているようだ。そりゃそうか。でもね、俺も相当戸惑ってるんです。
「あのさ、相談なんだけど……絶対に誰にも言うなよ?」
「は、はぁ……」
「いいから早く話してください」
戸惑う榛名と急かす加賀さん。
「マジで誰にも言うなよ?」
「分かりましたから」
「ホントにだよ?」
「初恋した小学生ですかあなたは」
その瞬間、俺の心臓は跳ね上がった。な、なぜだ……。
「な、なんで分かった?」
「「「は?」」」
「あの、秋月が…ちょっと…気になってて………」
「「「………は?」」」