「提督が…」
「秋月さんのことが……」
「き、気になってる?」
「うんはい……」
多分、今の俺顔真っ赤。あーやっぱからかわれんのかなぁ…。と、思ったら三人ともなぜか怒ってる。なに、何事?俺なんか悪いことした?
「やめときなさい提督。あなたがいくら頑張っても振られるだけよ」
「だよなぁ……」
加賀さんに言われてうい納得しちゃったよ…。
「そもそもあんな可愛い子があなたみたいな仕事も出来ない甲斐性なしに振り向いてくれるわけないでしよう?」
「う……」
え、なに怒ってんの?
「そもそもあなたは…」
「か、加賀さん!そのくらいで…!」
榛名が止めるが遅い。俺のライフは残り0だ。
「分かった。俺が死ねばいいんだろ。死ねるか分からんが死んでみるわ…」
「ま、待って!言い過ぎたわ!」
加賀さん、さっきのは本音だろ?本音だからぽろっと出たんだろ?つまり、俺に提督やめて欲しいんだよね。なんて考えながら縄を取り出した時だ。執務室に秋月が入ってくる。
「こんにちは。提督はいらっしゃいますか?」
「いますよ?」
にっこり微笑んで俺の方を指す鳳翔さん。秋月は俺が手に縄を持ってるのに気付くと、飛びついて来た。
「だ、ダメですよ死んじゃ!生きてればいいことありますって!そ、そうだ!今度、手作りクッキーでも焼いて上げますから…」
「そうだな。死ぬのやめよう」
「早いっ!?」
縄を窓から遠投して振り返ると、不機嫌そうな加賀さんに苦笑いの鳳翔さんと榛名。ていうか加賀さんはそんなに俺に死んで欲しかったんですかねぇ……。
「それで、提督。いいですか?」
「へ?えぇ、うんはい」
ヤバイ…緊張しちゃってなに話せばいいかわからん…。
「その…この鎮守府広くてよく分からないので、少し案内して欲しいんですが…」
「お、俺が……?」
「ご迷惑でなければ…」
チラッと三人を見るが、全員目を合わせてくれない。
「ま、まぁいいけど…」
「では、よろしくお願いします!」
そのまま手を引っ張られ、連行された。
「えっと…どこに行きたいとか、ある?」
「そうですね…トイレとかは知っておかなきゃ困るので…」
「この前吹っ飛んだから今はないよ」
「そうなんで……え?吹っ飛んだ?」
「じゃ、食堂から行こう」
ふぅ…なんとか会話は出来てるな。さてここからどうするか…キチンと考えないと。うん、緊張してきた。
その頃執務室。三人は黙り込んでいた。
「あの、提督が…油断してましたね……」
鳳翔が言うと、二人は俯く。
「正直、榛名は大丈夫ではないです」
涙が落ちる。その榛名を加賀は抱き締めた。
「それはみんな同じよ。それでも提督の幸せが私達の幸せだから、応援してあげましょう?」
「………はい」