ラベル剥がしスプレー、スクレーパー、軍手。そして、ビニールシート、養生テープ、ゴーグル、マスク。
スクレーパー2
==== この物語はあくまでもフィクションです =========
私の名前は野本由起夫。姪の名前は如月来夢(らむ)。
私は、脊柱管狭窄症が進み、車椅子生活になった。私と大姪との同居生活が始まったのだ。
母が亡くなった後、私は徹底して『終活片づけ』をしていたので、大姪(妹の孫)は2階に居住した。
私が母と同居していた時の名残の『ナースコール』を復活して、私は必要時に大姪を呼ぶことになった。
月曜日。朝。
前回の一週間後だ。
今は、日の出が遅く、日の入りが早い。
だが、前回と違って慣れているから、大姪は言われなくとも前夜に前準備をしていた。
ラベル剥がしスプレー、スクレーパー、軍手。そして、ビニールシート、養生テープ、ゴーグル、マスク。
今回は、浴槽のヘリだ。ヘリは2カ所あるが、1カ所は幸い普通の様子だ。
全てを除去するのではなく、大姪が嫌がる『ウニウニ』だけ。
正直言って、こんなに「変化」するとは思っていなかった。
粘着テープの類いは、急に温度が上がったり下がったりすると、悲惨な姿になる。
アラーム替わりに使っていた、。昔のケータイは、遂に「滅んだ」。
人生、諦めも肝要だ。
時間は幾らでもある。少しずつやればいい。そう言ってある。
大姪の学校の時間のこともあるが、スプレーには、シンナーが入っている。
匂いが充満したら、なかなか消えない。
それに、万が一「シンナー依存症」になったりしたら、親族に顔向け出来ない。
それなら、いっそ、軽めの作業に徹した方がいい。
念の為、横で見ていた。
手際がいい。
20分で切りあげさせ、2人で朝食にした。鼻うがいの後、である。
シンナーあおのもではないが、鼻の粘膜、目の角膜、悪い影響を与えかねない。
私も、以前使った後、大変な思いをした。
だから、放置したままの浴室だった。
浴室は、まだまだ、やるべき掃除の箇所はある。
焦ってはいけない。焦る必要もない。取りあえず、大姪が来て大助かりだ。
夕方、帰宅した大姪は尋ねた。「私が作業していた時、反応した?」「しない。」
「でも、綺麗になった。風呂も綺麗になったが、お前も綺麗になった。」
「今、『お前も綺麗になった』って言った時、反応した?」「した。」
しまった。
笑いながら、2人は食事をした。
―完―
※スクレーパーは金属ヘラです。竹ヘラより手入れが楽です。
ホームセンター、100円均一の店で売っています。
スプレーは、100円均一には無いかもしれません。
ホームセンターでなくとも、インターネットで買えます。
ホームセンターで購入する時は、店員さんによく相談しましょう。
万が一「シンナー依存症」になったりしたら、親族に顔向け出来ない。
それなら、いっそ、軽めの作業に徹した方がいい。
念の為、横で見ていた。