昴くんはなにもしない   作:あまも

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これ100話ってマジ?
100話までに木馬荘燃やせると思ってました。だらだらと長くてすいません。
100話記念になんかあるかなと思ったら主人公さえでませんでした。
よく考えたら0章の関係で既に超えてるorまだ迎えてないくらいなので結局特に何もないです。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。反応が無ければ書けていないので、読んでくれている方がいるからかけているものになります。こんなよくわからん文章を見てくれてありがとうございます。

閲覧ありがとうございます!


43-3:すれ違う知人

 

 

 

 

 *

 

 

 ハル程ではないしゼロの方がこういった作業は上手いだろうが、今日は現場に来たのが目暮警部と高木刑事だったのが良かった。

 

 特に、目暮警部がパソコンの扱いに慣れていない様子で、高木刑事にそれを指摘され、躍起になり…なんてゴタゴタまで起こしてくれたので、宥めたり助言するついでにパソコンに近寄れたのでとても助かる。

 

 パソコンで日記の確認中に、江戸川くんが成りすました毛利探偵によって、板倉さんによる、囲碁で表現された点字を利用した直接的な答えの書いてある彼のダイイングメッセージへと皆の注意が向いている隙に、データのコピーを取ったフロッピーディスクを入手。

 

 コピー元を、「一応これも証拠ですよね。お忘れなく」なんて言いながら高木刑事に渡せば、ミッションコンプリートだ。

 

 こういう楽な作業なら、いつでも歓迎なんだが。

 

 

 犯人だった相馬さんの、人の心の移り変わりと、積もり積もった恨みからの犯行、との自白。

 昔の夢を、何度も何度も先延ばしにされ……

 そんな状態で、あんな完成度の高い、名人級のCPUとも戦える、現代将棋……特に最高難易度ではかの現最強、羽田名人のようなハチャメチャな強さを見せてくる将棋ソフトを見せられて……たまったものではなかっただろう。

 

 

「あのソフトを見た時、思っちまったんだ。『これは、あの時のオレたちが目指したものだ』ってな。……奴と、オレなら、きっと……あんなものが……作れたはずなのに……どうして……」

 

 

 板倉さんの遺体の形に沿った白テープの前に膝を突き、泣きながら蹲った相馬さんは、まるでそこに倒れた板倉さんに謝罪するかのように見えた。

 

 

 ……これは決して、ハルのせいで起きた事件ではない。

 

 ただ、相馬さんにとっては……ハルの公開した無料ゲームが、『お前には、もうこれは二度と作れない』と……指摘するようなものに感じられたんだろうか。

 

 

 *

 

 

 

 毛利探偵は警察と共に事情聴取と事後処理、蘭さんが残りの依頼人2人である、須貝さんと内藤さんとの依頼料の相談をしている間、先にホテルのロビーまで降りて皆を待っていると、江戸川くんがポツリと呟いた。

 

「スバルさんはさ、どうしてベルモットを手伝っているの?」

「……さあ。俺も、散々関わるのはもう止めろって……言ってるんだがな。バーボンの件で、何か代わりを要求されているのか、脅されているのか……とはいえ、普段のあいつはそんな様子でもないし……」

 

 どうも、『顔が良い』だけではないようなんだが、何故あんなにもあの女を慕っているのかわからない。

 

 しばしの沈黙。どうやら、江戸川くんはまたひとりで考えてしまっているようだ。

 

 ハルは自分に好意的な人間に対しては積極的な態度を取るが、逆ならばまず離れて関わらないし、さらに攻撃されたなら可能な手段でもって報復を必ず返す。

 あれは、やってもらったらやり返すを信条にしているから、その程度の差は度外視で、どんな些細なことにも必ず返している。

 

 報恩も、報復も、いっそ恐ろしい程に徹底的に。

 

 確か……伊豆の旅行で溺れかけた時、偶然居合わせた見ず知らずのカップルが助けてくれたからってだけで、彼らにグアム旅行をペアでプレゼントとかしてたんだったか?

 目出度くゴールした彼らの結婚式にお呼ばれしたが、『事故が起きては悪いから』と断っていたのは覚えている。

 どういう理屈でその発言なのかはわからない。

 

 一方では、バレンタインに異物混入ケーキを自分や友人宛に送り付けてきた相手へ、ホワイトデーに個人情報とバレンタイン前後1週間のそれぞれの行動を事細かにみっちりと印刷された書類の束を封筒に入れて、相手の家のポストに消印無しで投函していた。

 というか、投函に関しては手伝わされた。

 ……悪用は……してないらしいが……全部で何件あったんだあれ。

 

 とにかく、お返しはきっちりとする男である。

 

 

 ……そう考えると、ベルモットへ相応の“恩義”を感じているからそれを返しているのだろうが……ここまでとなると、あいついったい、何をされたんだ?

 

 ちょいと、裾を引かれる。

 見下ろすと、江戸川くんが真剣な顔で見上げてきていた。

 

「……小林さんもだけど、もしも俺たちを組織に売るようなら――」

「それは無い」

 

 その言葉は、食い気味に遮った。

 

 ハルが普段から工藤新一や灰原哀の扱いからして大事に思っているのがわかる。

 ゼロも、FBIの誘いを断った点においては灰原哀を評価したらしい。

『保護は受けるべきだとは思うがな』と、彼女のために用意した書類をはためかせながらつまらなそうに言っていた。彼女の頭脳は、適切に育てれば国のためになる、とか考えてたんだろうか。

『逃げたらひとつ、進めばふたつ、ってやつですね』とはハル。

 あいつが“逃げ”に否定的ともとれるような事を言うはずないので、どうせまたなんかゲームやマンガから持ってきた言葉なんだろうが、中々良い言葉だと思う。

 ……あいつ、その言葉を灰原さんの前で使ってないだろうな?逃げることを否定する意味ではないと思うが…

 

 俺が2人を裏切ることは無い以上、億が一有り得るとすれば、“バーボン”がやむを得ない事情で灰原哀や工藤新一を狙うしかない状況で……だろう。

 そうなれば、バーボンだってゼロとして、俺たちや、工藤新一本人に協力を頼むだろうし……うん。

 

「うん、無いな。もしも可能性が出てきてしまったなら、その前に相談するよ」

「……そうやって断言されると、わからなくなるんだよね」

 

 へにゃと、江戸川くんが困ったように眉を下げる。

 血の繋がりは全くないのに、そんな笑顔はどことなくハルにそっくりだ。

 

 “バーボン”やベルモットのことを信じて無謀で無茶な行動をされては困るが、どうか、俺たちのことは信じてほしい。

 

 俺だって、この利口で危なっかしい子どもたちの事は気に入ってるんだ。

 

 嫌われたくはない。

 

 ハルなんかは逆に、あまりにも特にベルモットのことを信じきってしまっているが…………まだ、まだ矯正はできるはず……

 

 *

 

 後ほど、阿笠博士の研究所でこの板倉さんの日記を見るために再度合流することにして、蘭さんや目暮警部たちも降りてきたので内緒話は一旦ここまで。

 

 すっかり遅くて周囲も暗いし、雪も降り出したことだから、送ろうかと申し出たが、「少し歩けば家だから」と蘭さんは江戸川くんと手を繋いで帰っていった。

 

 

 ……蘭さんも、なにやら考えたいこと、そして愚痴り(はなし)たいことがある様子だったので、彼らを遠くから見守るに留める。

 

 きっと、賢くてもまだまだ小さい、江戸川少年に、だからこそ話せる事もあるんだろう。

 

 江戸川くんにつけた盗聴器からは、『離れている間に、人の心なんて簡単に変わってしまうものか』と、先程の相馬さんの言葉を悩んでいる言葉が聞けた。

 いつまでたっても戻ってこない新一くんが、もうとっくに蘭さんの事なんて少しも気にしてないのでは?……なんて気持ちを、不安に思っている事を吐露していた。

 

 ついこの間、ハルがゼロと、俺へ向けて放った言葉を思い出す。俺たちが心配するのと同じように、ハルも俺たちの事が心配なのだと。

 

『思い出してくれたなら、それでいいんです。

 何回だって構いませんが、なんとしてでも“心配”と“安心”で1セットにしてくださいね』

 

 ……心配してくれている人がここにいることを、ちゃんと思い出せ、と。

 無事でよかったと、言わせて欲しいと。

 

 確かに、お互い様というのは頭から抜けていたな。

 ここのところ、あいつはベルモットと旅行に行くだの、フランスで組織の何某に会ってくるだのと…警戒のケの字も無かったから。

 ……でも、そうか。俺も爆弾のある場所に突っ込んで、ゼロも首都高を駆け抜けていた。

 

 どんなに親しかろうが、何してるか、教えてもらえないのはやっぱり辛いものがある。

 

 

 雪の振る中、道路の向こうでは蘭さんからの不安を、震える声で聞かされた江戸川くん(工藤新一)が、『コナンくんが新一なら良かったのに』なんて言われている。

 

 あの、なんでもできると思っている少年は、愛する彼女に改めてどう思って、そして何を言うのやら、と、その答えを楽しみにしていたんだが。

 

 彼らの進行方向、遠目にも見えた、電話ボックスから出てきた男。

 

 

 …………ライ?なんで?

 

 

 蘭さんと江戸川くんのことでも見に来たのか?

 

 このタイミングで出てくるとは。

 これでは、江戸川くんが変な警戒をしてしまうだろうに。

 

 となると、偶然だろうか。

 ……そういやあいつ、携帯持ってなかったっけな。

 

 ……しかし、警戒する江戸川くんをよそに蘭さんが口火を切った。

 しかも、ライも蘭さんも、まるで知り合いかのような口ぶり。

 

 相変わらず、わかりにくい言葉の中に涙を拭っていた蘭さんへの労いと慰めを滲ませながら、ひとりで雪の振る中にライは去っていった。

 

 ……こうして聞いてると、本当にあいつ、わかりにくいな。

 

 話の流れを無視して、頭に浮かんだ事をその時々に口にしてあちこちに飛んでいく上、意味のわからないネタやセリフを全く別な所から引用してくるせいで話の内容に一貫性がないハルと違って、ライはライなりに1本の話の中で会話してるつもりなのがタチが悪い。

 今の話だって、辛い環境にめげずに妹のために頑張って気丈に振舞って、それでも愛した男の前で少しだけ弱音を零したのであろう宮野明美(女性)の存在を知らなきゃ、ただ単に蘭さんの事をバカな女だと貶したようにしか聞こえないだろうに。

 

 てか仮にも彼女(愛した女)の事を“バカな女”って言うなよお前。

 

 ……江戸川くんが、慌てて今すれ違った怪しい男との面識を訊ねたのに答えた蘭さん曰く、昔、彼に会ったことがある、と言う。

 

 

 その時、彼はFBIと背中に書かれたジャケットを着ている人物と一緒にいたから、怪しい人ではない、と。

 

 

 ……いや……そこからバレるのか……

 蘭さん、本当に予想外だな……

 

 

 俺の車の横を、奴はタバコふかしながらすれ違いざまにちらりと目線を寄越したが、ふいと逸らされた。

 どこへともなく去っていく後ろ姿は、颯爽と、ともとれるが、俺から見れば“とぼとぼとあてもなく”、だ。

 

 ……勝手にひとりで彼女のこと思い出して、勝手にひとりでバツ悪くなってんじゃねーぞ!

 

 

 そういうところ、女々しいよなぁ、ライ。

 ああいう姿、ゼロに見せたらゼロだって少しはライのこと、人間味あるじゃんとか思うだろうに…。変にカッコつけたがるんだから。

 

 

 *

 

 

 なんだかんだ、ライによって考えが別に逸れたお陰か元気を取り戻した蘭さんが、振り返った拍子に路肩に寄せた俺の車を見つけ。

 

「やっぱりこんな雪の中、帰すのは偲びないよ」

「それじゃあ……お願いします」

 

 と、改めて車に乗せることに成功。無事彼女を事務所まで送り届けることが出来た。

 

 さて、この後どうする?江戸川くん。

 

 車を降り、事務所に向かう彼らにチラチラと、件のデータをコピーしたフロッピーディスクを振って見せると、江戸川くんは事務所に向かう蘭さんに何事か言った後、戻ってきた。

 

「ちょっと待ってて!すぐ戻るから!」

 

 そう言って、毛利さんちに駆け込んでいってものの3分もしないで、階段を2段飛ばしで駆け降りてくる。危なっかしいな。

 

 バタバタと助手席に乗り込み、「ハカセんち!パソコン借りよう!」と言うので、仰せの通りに。

 なんでも『新しいゲームをオススメされたから、泊まり込みでやってくる!』と蘭さんに言って出てきたそうな。

 

 元々、そのお誘いのために小林さんは今日事務所に来てたんだってさ。

 へぇー、小林さん、そうだったんだぁ(棒)

 

 ……君、ゲーム苦手なくせによくゲームを口実にするよな。ハルのせいか?

 

 

 道中の話は、やはり先程の怪しい男。

 

「あの人が…小林さんを助けたっていう、組織に潜入していたFBIの人?」

 

 そりゃFBIまでわかってたら、バスジャックの時の気配やらと含めて答えには辿り着くだろう。

 

「正解。彼の昔のコードネームは『ライ』だよ」

「『ライ』……『バーボン』、それに、『スコッチ』。前聞いた時も思ったんだけど、3人とも、ウイスキーの名前だったんだね」

「良く知ってるな。そうだよ」

 

 偶然か、それとも狙いがあったのか…ウイスキーの名前で3人集まって、3人ともNOCだったってのは笑えるが。

 ククと喉を鳴らしていると、居心地悪そうに助手席でもぞりと、江戸川くんが動いた。

 おっと、ちょっとスコッチが出てたか。

 

「……もしかして、『アイリッシュ』、とかもいる?」

「君、本当に酒を良く知ってるな。…ハルより詳しいんじゃないか?」

 

 酒の知識がろくに無いハルは、ビールすらアサヒのスーパードライ以外良く知らない。

 なぜかそれだけはCMとか名前は覚えてるようで、ジョッキのビールを見るとメーカーも銘柄も関係無しに必ず「アサヒ スーパードライ!」と巻舌を絡めて叫ぶ。

 あれは…なんなんだろうな。

『クセになってんだ』とか言ってたが。

 張り切って乾杯するみたいに掲げてから、呑むでもなしに返してくるし。

 ……っと。『アイリッシュ』の話だったな。

 

「『アイリッシュ』ね。…いたよ。今も組織にいるかは、わからないが」

「どんな人?」

「そうだな……俺がいた頃にいたやつは――」

 

 俺から組織についての情報を聞き出そうという気合いの熱量をヒシヒシと感じるが、『アイリッシュ』のことなら警戒のためにも教えても問題ないだろう。

 俺から提供できるのは、俺のいた当時の物しかない。

 

「眉毛が特徴的な、屈強な男だ。実行部隊として何度か一緒に行動した事もある。体術も銃器の腕前もかなりレベルが高く、潜入や工作も得意。実力は間違いなくあるだろうな。

 性格は、あの頃話した分には…悪人なのは間違いないが、仲間思いでどこか気前のいい、ストイックな人間だったように見えた」

 

 少なくとも、ゲーム感覚でターゲットや、ターゲット以外にすら気軽に弾を撃ち込む、トリガーハッピーなあの狙撃手の2人のようなイカレ具合ではなかった。

 

「まともそうなほうではあったよ。ハルが好きそうな感じ」

「そりゃクセのありそうな人だな」

 

 確かにクセはあったが、今こうして組織から離れ、あちこち回っているとわかってくる。

 彼自身は外の国の血が入ってそうな顔立ちだったが、マフィアのやり方より……どことなく日本のヤの付く自由業な方々のような、仁義やケジメなどを大事にしているように見えた。

 

「確か元々組織の一員の…そうそう、ピスコの子飼いで、ピスコのことを親の様に慕っていたのだっけな。だから――」

 

 

 …………俺と江戸川くんの間に沈黙が流れた。

 

 俺も、自分で言ってて、嫌なことに思い至ったし、江戸川くんも俺の言葉にひゅうと息を呑むのが聞こえた。

 

「ピスコの?」

「……ああ」

 

 阿笠博士の研究所の裏口についたんだが、車から降りる手が出ない。

 ちょっと待てよ……

 

 俺の知っている『アイリッシュ』がまだあの男なら、彼は確かに組織に忠誠的ではあれど、それ以前にピスコの事を殊更尊敬し、彼のために、力になれたらとしみじみ語っていた。

 そしてジンのことは大多数の構成員の例に漏れず、偉そうにしていていけ好かない、と嫌っていた。

 

 失態の積み重なりにより、とはいえピスコが粛清されたと聞いて、しかもそれがジンの手によるものだと知って……あんなにピスコの事を慕っていた男が、黙って組織に従っていられるか?

 

 あの男、独自に調べるルートも持っていた。当時のあのパーティーでの出来事の後片付けは、バーボンがひと通りやっている。

  そうだ、バーボンは何も言ってないのだから、まだそういった行動は見られない、ということだろう。

 ……1度、バーボンに聞いてからか?

 

「…もしかして、何かマズイ?」

「…………いや……“バーボン”に言えば、今の『アイリッシュ』について調べてくれるだろうから、その情報を待ってから判断しよう」

「……そっか。わかった」

 

 俺の慎重な態度に、江戸川くんも気を引き締めてくれたようだ。

 ベルモットの件が片付いた矢先ではあるが、もしかしたらもっとマズイ男が動いていたかもしれない。

 

 これが杞憂なら良いが……

 最近忙しくしていた、バーボンがあちらで頑張ってくれているうちのひとつに、『アイリッシュ』の暴走のセーブが含まれてたら、またより一層申し訳なくなるな。

 

 

 *

 

 板倉さんの日記の不自然な余白から読み取れた、謎の大男と、女王のような口調の女の存在。

 

 正体不明な相手から、約1年近く、不法侵入や監視され続けて心労が嵩んでいたのだろう。

 組織の要求をのんでしまった彼は、しかしそのソフトを“人間のために”断念したのだと……

 

 そうして、高飛びのための資金集めにああして3社から複数のゲーム開発を受注して……

 

 

 

 灰原さんの目がない隙に、と読んでいたが、彼女が風呂から上がって地下に降りてきてしまったので日記はここまで。

 この間の埠頭での一件で、灰原さんから俺への警戒がまた振り出しにもどってしまったため近寄ってこないが、2人の「海外小説の翻訳が、何通りかあって……ネットでそれを読んでいた」という言い訳を疑わしく見ていた。

 そして俺へと目を向ける。

 

「で、あなたは何故いるのかしら?」

「あ、俺?江戸川くんを迎えに来たんだよ。夜だし、外も雪だしね…」

「……そ。別に隣に泊まれば良いんじゃないかしら。ま、いいわ……あまり大騒ぎしないようにね…」

 

 手のひらに隠してあくびをひとつ。それで彼女は上へと戻って行った。

 どうやら見逃されたらしい。

 

 ……さて。

 

「行くのか?江戸川くん」

「うん。お願いしていい?小林さん」

 

 椅子から飛び降りた彼を見下ろせば、不敵な笑みが見上げてくる。

 こっちはなにやら、前よりも信頼度が上がったような気がするのは気のせいでは無いように思える。

 

「ほっといて勝手に行かれても困るからな。ハルからも見てろと頼まれてるし」

「ははは……」

「お、オイオイ新一、小林くん……行くってどこに……」

 

 乾いた笑いの彼の横で、まだよくわかっていない阿笠博士が慌てている。

 

「決まってるだろ?」

「決まってはないけどね。

 その板倉さんの別荘に行って、この……システムソフトを先に手に入れてしまおう、ってんだろ?江戸川くん」

「ああ。そして、午前0時に送られてくるってメールを受け取る……いい?」

 

 一応確認を取ってくれているが、本人は行く気満々らしい。

 なるほど、ゼロはこうなると見越して、『見張れ』と言ってきたのか。

 これはどうせ止めても、勝手に阿笠博士に頼んで向かってしまいそうだ。仕方ない。

 

「博士は、灰原さんの事を見ていてください。俺が彼と板倉さんの別荘に向かうので」

「やった!」

 

 喜んで飛び上がっている江戸川くん。無茶はさせないためにも、ちゃんと見ておかないと……

 

「じゃ、じゃがその別荘の場所はわかるのか?」

「おっちゃんが、板倉さんの居場所を探してる時にゲーム会社の人達に行きそうな場所を聞いてたんだ。その中に群馬の別荘についてあったぜ」

「ただこの大雪……念の為、博士も車、動かせるように……起きていていただけると助かります」

「う、うむ……」

 

 雪の中の群馬の山奥、となると、どんなに気をつけていたって路面状況によってはもしかしたら、事故るかもしれないからな。注意して安全運転で行かないと。

 

 

 





この後はそれほど変わらないと思います。
何故ならシステムがわからないからです。
教えてくれください!!


木馬荘までは頑張りたいですね

読んでいただきありがとうございました!

ーーーーーー

一方その頃
コロセウムのプレイはノアズ・アークサポート(チート)を利用してちゃちゃっとクリア。本人曰く、「“私”にやらせるゲームじゃない」とのこと。
30分と掛けずにコロセウムを終わらせた後、ヴァイキングをプレイ。海賊として、ブリッグ船で東郷ターンと単身突破を駆使してとりあえずの鹵獲を繰り返し、大船団を形成中。“7つの海を冒険する”を忘れているのか、 それともイギリスに近寄りたくないのかカリブ海から離れない。

プレイヤー:「コロセウムはやっぱりちょっと野蛮ですよね。人と人とで見世物としてのデュ…決闘なんて良くない。ああいう血なまぐさいのは、描写での制限ではなくちゃんとプレイヤー自体に年齢制限付けて、描写はゴアグロしっかり描写しないとチープになりがちです。そして痛みへの制限に上限があるコクーンのタイトルとしては完全に不向きですね。これはオススメしかねます。私の主観も含みますが、このままであれば『ゲームとして』は全く面白くないと思います。再検討を。

 ヴァイキングは中々楽しみが多くて良いですね。まず自分の船、拠点やマイホームが作れるのはいい。特に拠点の庭とマイホームは、ここだけ独立させても売れますよこれ。海も、この水の表現なども大変リアルで、再現度はとても素晴らしいです。コクーンの描画力の最高の使い道だと思います。ただ、あまり一般向けではない。犯罪を推奨する設計になっていますね?悪事を成せば成すほど上位に、というのは良くない。こちらは逆に、ペナルティなどで制限をかけるべきです。こんな戦法が可能では、『世はまさに大航海時代!』になってしまいます
 ……ところでタカの目は使えないんですか?武器は二丁拳銃と二刀流で最高なんですけど、ダートがもっと種類が欲しいですね。」
管理:「……あの、お兄ちゃん。なんでいつも新しい土地に行くたびに高い所に登るんだい?あとなんでそんなにするする登って……それ、パリやローマでもやってたじゃない。そんな所に立って、危ないよ。ビューポイントの開放?そんなシステムは無いよ…?」

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