昴くんはなにもしない   作:あまも

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主人公が関われないからと飛ばしている話結構あります

寒すぎて古いスマホが死ぬ季節になりましたね……

感想、評価、いつもありがとうございます!

誤字脱字報告大変お世話になっております

閲覧ありがとうございます!


47-2:駆け抜けろ少年探偵団

 

 

 

 

 

 私の右手が満足に治らない隙に、勝手に景光くんにお引越しされてしまった件について!

 

 

 勝手と言ったが許可は出したし、全く勝手でも無いんだけど。

「治り次第そのうちやるよ」と言ってたものが、阿笠さんちでお泊まりした一晩のうちに済まされてしまった。

 

 

 ジョバンニが!早すぎるッピ!

 

 

 ……阿笠さんが嬉しそうだから、いいんだけどさ。

 

 灰原さんが終始半目で見てきてね……良いじゃん近場に私がいてもさぁ。

 隣の家ってわけでもなし。

 

 そんなわけで、新しく……元から私の部屋ではあったんだが……新しく寝床となった、阿笠さんちから近い位置にあるちょっぴりオンボロなアパート。

 

 

 その名も、木馬荘。

 

 ……木馬で出る!

 

 

 

 木馬荘の大家さんや、他の部屋の住人にご挨拶して、とはいえ怪我もまだ治ってないので大人しくすることに。

 

 満足そうな阿笠さんや、楽になったよと嬉しそうな景光くんがにこにこしているから……まぁ、いいかぁ。

 

 

 

 

 ■

 

 

 そうしてしばらく阿笠さんちで厄介となることになって、少しばかり過ぎた。

 

 

 新一くんは毎日のように事件だなんだと巻き込まれたり突っ込んだり潜り込んだりしていたが、命が危ないような怪我した、なんてものは……それほどなく。

 小林くんや新一くんから聞いたものだと……

 

 

 少年探偵団と映画の試写会に行ったら、映画の制作スタッフが同僚をやっちゃったり。

 

 少年探偵団とキャンプに行ったら、大学生のキャンプ組と仲良くなって、そのうち1人がそのうち1人をやっちゃったり。

 

 少年探偵団とひな祭りの雛人形をもらいに行ったらタイムリーに強盗に侵入され、高価な掛け軸が盗まれ……たと思いきや盗まれてなかったり。

 

 少年探偵団とまたもやキャンプに行ったら絡繰屋敷で死体と相棒殺しのトレジャーハンターとハートフル怪盗と出会ったりビックジュエル見つけたり水難事故にあったり。

 

 少年探偵団と星見山に星を見に行ったら、骨と死体を見つけて猟銃所持した犯人に襲われかけたり…………

 

 

 

 ……もしや少年探偵団、危険なのでは……?

 

 ほぼ全部の帯同を阿笠さんと小林くんに任せていたから、私は伝聞で聞くしかなかった。

 となると私の知らない話を聞いたら、同行できなかった話になるのだから必然、少年探偵団絡みの話が連続するのも頷けるんだが……にしたって。

 

 後半の2件に至っては銃を向けられたそうで、小林くんが軽く本気で制圧したらしいけどさ。

 

 ……銃ね……

 いよいよそっちの調査も本腰入れないとかな。

 クリスさんは日本来れてないし。

 

 

 大活躍した小林くんに、少年探偵団からの人気がうなぎ登り。

 “カッコよくて頼りになる強いにーちゃん”なんだってさ。

 ちなみに私の人気は、服部くんの意見と同じく“胡散臭い、頼りにできない弱いにーちゃん”である。

 ……概ねその通りなので反論できない。

 

 

 てか少年探偵団……

 

 

 い、いや、他にも事件はいっぱいあったから。

 あっちゃダメなんだけど。

 

 

 高木くんと佐藤刑事の恋物語とかさ。

 

 私の知らないところでおふたりさんの仲が発展してて、若いふたりのことは2人に任せて……というのも大変その通りなんだが。

 

 何故か……何故かね。

 

 小林くんや新一くん、蘭ちゃんや小五郎さん、由美さん、千葉くん、果ては智明くんと……

 色んな人から話だけはバンバン入って来る。

 

 月9ドラマ並の、笑いと涙とキュンキュンの詰め込まれたそれら、私はお目にかかれてないのである。

 

 

 もうプロポーズ寸前まで行ったのに、目の前で犯人取り押さえるために指輪を海に捨てることを選んだ高木くん……果たして2人は無事ゴールイン出来るのか!

 

 

 なんなの!

 警視庁のドタバタ恋模様、私も生で見てぇんだが!

 なんで私だけみんなの呟きと感想だけで追わなきゃいけないの!ずるいぞ!

 

 

 

 あと高木くんの連絡先!!!

 

 

 

 

 ■

 

 

 少年探偵団の絡まない、1番大きな事件は……そうだな。

 

 響輔くんのやつかな。

 

 小五郎さんが依頼で向かうことになった家が、私の知り合いの家でさ。久しぶりに私も行こうかなと思ってね。

 運転の練習も兼ねて、小五郎さんたちを連れて……設楽さんちの蓮希ちゃんに会いに行ったのさ。

 

 蓮希ちゃんからの依頼。

 設楽家で起きた2年前の詠美さんの事故について、私の友人にして蓮希ちゃんの叔父の、羽賀響輔くんが殺人容疑かけられてる、なんて……

 

 んなわけあんめぇよ。

 

 

 ちなみに響輔くんには私とヒロキくんで一緒に作ったゲームのBGMや、ARATAの開発したゲームのBGM頼んだりして、一方の彼からは私の無意識鼻歌や口笛や謎のフレーズについて根掘り葉掘りされる仲である。

 パクリはダメなので商用にはNG出してるけどね。心と記憶に深く刻まれてしまうメロディーだから気になっちゃうのも仕方ない。

 それでも彼は学びになるとのことで、ある意味WinWin。

 ゲームやアニメの曲、聞こうと思わないと聴けないからな。

 ︎︎名曲ばかりなのに!

 

 依頼はもちろん、小五郎さん、新一くん、そして小林くんとで再調査しても、ちゃんとしっかりバッチリ事故。

 この3人が断言したのだからそれはもう間違いない。

 

 ……あれは設楽降人と弦三朗さんたちが共謀して、響輔くんのことを恨んで、あんな事ほじくり返して来たんだろう。

 

 

 ……当時の、響輔くんの両親の身に起きた事件の真相の告発をして、音楽名門一家と謳われた設楽家の名を地に堕とした、だなんて。

 

 

 先に地に堕ちるべき所業したのは彼らだというのに。

 

 

 ……響輔くんがこの世界における他の犯人たちのように、復讐心から彼らを殺してないのが偉過ぎるくらいのことしてたくせに、あの老害(じいさま)がたはなーに寝言言いやがるのやら……

 

 

 

 

 そんで……まぁ…………最終的にはなんだか知らんが、設楽さんちで火災事故が起きた。

 

 

 ……最近の私、マジで呪われてるかもしれん。

 全部燃えるんだが。

 

 消火後の焼け跡から見つかった証拠から、降人さんの寝タバコが原因と見られた。

 ダメだよ寝タバコは。

 

 

 そこで新一くん、小林くんと一緒に響輔くんも火に飛び込み、燃える別館から弦三朗さんと降人さんの人命救助に尽力したことで、設楽家(あちら)もちょっと態度を軟化させてくれて、は、いたんだが……それでもな。

 

 ホント、響輔くんはあの家を出て良かったと思う。

 ストレス溜まりそうな感情を抑えたい時は、まず原因から離れるのが1番だよね。

 アッキーのお陰で私が学んだ事の1つである。

 

 

 蓮希ちゃんのこと、響輔くんが家から出そうと頑張ってるのは知ってたけれど、上手くいってないのも知っていた。

 

 設楽家に残された、唯一汚名の無い、これからの期待された彼女を彼らが手放さなくて……

 

 さっさと婿取らせて設楽家の名を〜とか、ホント……お家騒動ってやつは……

 

 

 響輔くんの復讐ゲージ上げる行為重ねんの、止めて頂きたかったわ。

 

 

 響輔くん、あれ景光くんと同じ、にこにこ笑顔の裏の腹の中で全部終わらせてしっかり煮詰めた感情を、いきなり最高速でぶち当ててくるタイプの男だからね。

 

 だから怖えのよ。

 

 

 聞いてて私も嫌になったし、響輔くんがいつバーサークするかもわからなかったからな。

 

 嫌がる小五郎さん押しのけて蘭ちゃんブースト掛けてもらった、妃先生大納言召喚しちゃったもんね。

 

 

 やはり妃先生。流石妃先生。

 妃先生しか勝たん。

 

 

 蓮希ちゃんも良い子だから、響輔くんのことは慕ってるけど家族のことも見捨てられない子でねぇ。

 

 妃先生挟んで、良い関係に落ち着くと良いけど。

 

 ……個人的には一旦、見捨てていいと思います。

 悪いことしたって自覚が足りないのよね、あの家。

 

 

 反省するべき!!

 

 

 ■

 

 

 組織のほうは……目立った動きはあまり見えていない。

 

 零くん曰く、現在、組織は赤井秀一が日本にいるとわかったため真剣に捜索中らしい。

 

 FBIと一緒に帰ったと思いきや、どうやらジンの釣り出し目的で赤井さんは挑発行為、組織のメンバーの視界に現れては不敵な笑みやドヤ顔披露して去るとかいう気色悪い行動を繰り返している……なんて、零くんの悪意90%な偏向報道を聞かされている。

 

 一方では赤井さん、新一くんと何やらやり取りしているようで、新一くんが度々、確認作業のような裏取り目的のような質問を、灰原さん、私、小林くんに投げかけている。

 

 ジン、ウォッカ、ベルモット、テキーラ、そして、“バーボン”。

 それぞれ関係の深い組織幹部のいる人間なので、聞くのはわかるんだが……

 

 灰原さんはなんか皮肉たっぷりに誤魔化したりはぐらかしたりすることが多い。

 もっと協力してあげてほしい。

 

 

 ……いや、最近新一くんが仕入れてくる情報の源、『ライ』って元幹部らしいよなんて……私がうっかり口滑らせたのも悪いんだろうけどさ。

 

 灰原さん、お姉さんの事騙した彼氏がそのコードネームのNOCだったことを認識しててね。

 

 お姉さんがあんな無茶な事させられ、そして粛清された……原因の1つなのだと思ってるそうで……

 

 なるほど、そりゃ赤井さんも顔合わせにくいか。

 

 ……合わせにくいか?

 どうやったって取り返せないんだから、素直に謝れよ。

 意外と女々しいな?赤井秀一。

 

 

 

 つまりはそこら辺を組織のメンバーがウロウロしてるから、景光くん(元組織メンバー)は充分な警戒を、ってね。

 おっと、報道の連中に注意警戒を怠るなとも言ってたっけ。誰が組織の人かまで教えてくれればいいのに。

 

 あとは――

 

「アイリッシュは離反したため捜索中」

 

 らしい。

 ウイスキー仲間?

 景光くんが驚いた顔してたけど。

 

 

 

 ■

 

 そうして、どれぐらいとは明確にはよくわからないが、大体の怪我が治るくらい、だろうか。

 

 あの時負った怪我のほうも、あとは右手を残すのみである。中身は確認しなきゃならないが、右手も骨は繋がってるんじゃないかな。こういう損傷だと大人しくしてれば結構早い治り。

 ……やっぱ早いスパンで事件発生し過ぎだって。

 

 

 なにはともあれ、そんなある日のことである。

 

 

 

 

 今日の新一くん、及び小林くんは、毛利探偵事務所メンバーwith妃先生マイナス毛利小五郎のメンツで、依頼人の待つ、藤枝幹雄という資産家の家に向かった。

 

 ここ、主役のはずの毛利小五郎がいない。

 

 

 ………………このたび、毛利小五郎(ダメ親父)殿が盛大にやらかしたらしい。

 

 

 

 捕らぬ狸の皮算用。

 

 達成出来るかも分からない依頼を、金に糸目付けずに依頼人が依頼して来たからと……まったく安くはない安請け合い。

 ぼったくりも良いとこな値段で請け負った。その額なんと1000万!

 

 バカなの?

 

 

 それを現場も状況も見ずに、達成できる確約も無しに先走って、入ってもいない金を使い込み、依頼人の元へ出向くまでのたった3日で300万溶かしたそうな。

 

 バカなの?

 

 

 依頼内容自体は、資産家、藤枝幹雄の嫁が、主人に殺害予告が届いたのだかどうも身内の犯行のようだから、犯人を突き止めてほしい、もちろん証拠もある……と、確かに聞いた限りでは問題はなさそうな依頼。

 達成なんて簡単簡単と、これまでの功績含めてタカをくくっていた小五郎さん。

 

 しかしいざ依頼人の元へ行ってみれば、その嫁の提示した“証拠”ってのはなんの手がかりにもならないもので、主人はタチの悪いイタズラだと憤慨して小五郎さんを追い返してしまい、調査もロクにできず…………

 

 

 これには困った小五郎さん。

 既に使い込んだ300万円、どうしたものかと。

 

 

 そこでダメ親父がトドメを決めに行く。

 何やら雲行き怪しくなったからと……

 

 競馬や競輪(一発逆転)に走った。

 そして大敗して大損。

 

 何がバカって……これら全ての出費を、あったところからではなく無かったところからスタートしている点。

 

 1週間も経たずに積もり積もった借金。

 総額にして8,057,000円なり。

 

 6桁越えは本当にダメだって。事業失敗に等しいって。1週間で作れる額じゃないよ。

 

 

 取り返せないほどの負債となってしまったそうな。

 ……私、この言葉の後車道に飛び出したまでのフレーズ聞いたことあるんだが。

 あれは、どうして旦那さんのこと信じて相談して、一緒に困難切り抜けようと出来なかったのかなって事に腹立ててたらしいな、私。

 妃先生が頑張ってくれてるみたいだが。

 

 

 

 

 いやー……小五郎さんたら、本当に。

 いつかやると思ってました。

 

 

 今回ばかりは度が過ぎている。

 

 新一くんからの呆れ返った事の顛末話を電話でされて、小林くんと2人で事務所に向かったが、本人も己のバカさ加減に呆れたのか、意気消沈して泥酔状態でソファーに寝転がってるぐでたまモードでお出迎えされてね。

 天下の名探偵の姿がこれとは、憧れている群馬のミっちゃん刑事も驚く事だろう。

 

 

 ……しかし、私も彼には恩がある。

 

 情けなくも哀れにも、うにゃもにゃもにゃもにゃ、寝言の合間に妃先生の名前を呟いて助けを求めた姿にはかわいそうになってしまい……

 

 利子が増える前に、振込み一括で全額返済は済ませた。

 

 一応伊達に元刑事やってないからか、借り入れ先も真っ当な所で危ない金では無さそうだったが、この額だとうっかり利子ついたら大変なことになっちゃう。

 

 そのまま、後で返してもらえるなら期限はいつでも……と無期限でヒョイヒョイ金を貸そうとした私の口は隣の小林くんに押さえ込まれまして。

 

 子供を2人も面倒見てる人がどうしてそんなに金に無頓着なのかと肩怒らせた小林くんであった。

 

 みっちゃんは子供に優しい男である。

 酔っ払いには容赦のない男でもある。

 それでも泥酔へべれけ小五郎ダメ親父さんに代わって藤枝幹雄について調べ始めてくれる、心優しき男である。

 

 

 一方で蘭ちゃんと私が妃先生に助けを求め、「名前を呼んで助けを求めていた」というキラーワードにお化粧整えて駆けつけてくれた妃先生。

 正直めっちゃかわいかったでsゴホン

 

 そこから彼らの関係も、一時は上手く行くか……と思いきや、ホントにあのダメ親父、嫁の目の前で他の女性(ヨーコさん)の名前を寝言で呼ぶなんて酷いことしやがったので事務所に放置してみんなで依頼人の元へ尻拭いに向かいましたとさ。

 

 

 

 どっとはらい。

 

 

 

 ちなみに私は下のポアロでお留守番でござい。

 

 何故なら金持ちの家には嫌な思い出しか無いからね!!

 

 

 

 ……あれっ、私の酷い目、だいたい服部くんが居る時に起きてる気がしてきた!!

 

 HAHAHAんなわけ……

 

 

 ■

 

 

「ありがとうございました」

 

 柔かな笑顔を心がけ、会計を済ませたママ友っぽい子連れのマダム達に会釈。

 そのうちの1人、少しふくよかな女性の足元から覗く小さな女の子と目が合ったので、手を振って「良い一日を、ちびっ子ちゃん(Have a lovely day, little one)」と声をかけると、ポッと頬を染めて、かわいい顔を隠されてしまった。

 

 あらあら。手まで真っ赤っかじゃないか。

 

 他のガキ共なんか、好き勝手に大騒ぎしたり私の右手の包帯の理由をなんでなんでと聞いてきたり、小さいくせにハイタッチ要求して私にしゃがませたりと騒がしくしているというのに。

 

 その同じグループの男の子がひとり、口を尖らせて睨み付けてくるが、お母様に頭はたかれて頭を無理やり下げられ、そのまま店を出て行った。

 

 ホー……あれはきっと、いずれ名探偵ボウヤたちの恋模様みたいな関係になるんだろうな。

 おかわいいこと。

 小さな恋物語だな。

 

 

 しかし、久しぶりに英語使ったが、外人のフリする時は便利よな。

 口下手でも、外国人みたいな面してれば「ニホンゴトテモムツカシイネー」で押し通せる。

 

 ワタシエゲレスジンネー!

 

 ……あんまりやるとあむぴに殴られるから彼の前ではやらんのだが。

 

 

「やっとお客さん、落ち着いて来ましたね」

「手伝いさせてしまってすいません、沖矢さん」

 

 先程までは店先に人が屯して、混んでるから別の店行こうか、なんて会話が聞こえるほど大盛況だったお昼時。

 ようやくひと息つける。常連客が2、3人程度の店内は打って変わって静かで暖かい。

 申し訳なさそうな梓さんに、手を振って止めて、畳んだエプロンを返した。

 

「いえいえ。この忙しい時間に置いてもらっただけでなく、上のダメ親父殿の食事まで用意して貰いましたし」

「ダメ親父殿……蘭ちゃんが言ってましたねぇ……でも話聞いてたら、確かに!」

「ふふ」

 

 上で雁字搦めに縛り上げられ、ヒィヒィ言っていたダメ親父殿の縄を解くことは妃先生から禁止されているのでね。

 手を使わずに食べられるメニューとして、分厚いハムを挟んだフォッカチオを預けて来たが、皿を回収しに行かないと。

 

 

 小林くん達を見送った後、ポアロで小林くん(お迎え)を待っていた。

 世間話しながら指2本ずつのカニカニモードでキー打ち作業を進めていたんだが、最近の話としてポアロの近況が聞けまして。

 

 

 今度新しくバイトが入るそうで、それが中々お目にかかれない高身長な男性らしい。

 

 その身長に合わせたエプロンが無いから、発注するべく古いものをマスターが引っ張り出してきて私でサイズ合わせしてる最中にお客さんが来ちゃってね。

 悪ノリして注文取ってたら、気付いたらお昼の混む時間になっちゃったので……そのままお昼の忙しい時間に置かせて貰う代わりにレジ打ちや注文を取る手伝いをしていたというわけ。

 衛生上、厨房には入れないしサーブもしてないが、そんな些細な雑用でも助かったと言ってもらえてこちらも嬉しい限りである。

 

「しかし……朝からの上の騒ぎは、ビックリしちゃいましたよ……」

「騒がしくなってしまってすいません、梓さん、マスター」

「いえいえ。毛利さんは気をつけるべき!です!無事、妃先生たちが解決して……お金の工面、出来たら良いですね!」

「ふふ。そうですね。……お皿回収してきますね」

 

 小五郎さん用の飲み物としてストローを挿したアイスコーヒーとただの水を預かり、2階の事務所へ。

 少しは懲りてくれたら良いんだが……と、開けようとノックした扉の向こうから「開けるな!!!!!」と怒号が飛んできた。

 

「へ?」

 

 二の次は酷く小さな声だったが、「いや、早く来てくれ……いや、やっぱいい、来るな、頼むから入るな!いや、だが……解いて……いや……」となにやら延々とブツブツ呟いておられる。

 

 ……何ぃ?めんどくさいなぁ。

 

「開けますね」

「おいバカ!!」

 

 だってモニョモニョ言われても困る。

 で、何があったんだい、小五郎さ――――――

 

 

 

 おおっと(Yikes)

 

 ︎︎こりゃまずい。

 

 

 





何があったかは41巻をどうぞ
あれ普通に監禁だし、あれしてからどうやって自力で脱出して縄を解いたのか知りたいです
プライドかな……


読んでいただきありがとうございました!
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