イヴの時間 Another Episode   作:キリュウ

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いらっしゃいませ!

イヴの時間へようこそ!

短い間かもしれないけど、楽しんでいってね!


第五話 雫の迷い

 

 

 

 

 

姉さんと喫茶店に行った次の日、僕の学校では風紀点検があった。

正直この風紀点検にはあまい意味がないように思っている。

全校生徒は朝の朝礼の時に体育館に集まるのだがそこで何か制服に学校に必要の無いものがないか

先生たちにチェックされるのだが、

まぁ何か持ってきていたとしてもどうせ教室のカバンに入れたりしているので

ここで確認したところで何かでてくることなどありは「はい、没収ね~」・・ないこともないらしい。

没収された生徒は自分の前の生徒だった。

取られたものは、音楽プレーヤーだった。

僕も学校に来るときに聞いたりしているけど、まぁ僕も教室のカバンにしまってある。

僕の番が回ってきたが、僕は割とこの学校では優秀な生徒として通っているため

先生にもそこまで厳しく確認されることもなくチェックはすんだ。

先生が次の生徒に終わった時に、突然僕の前にいる生徒が僕に話しかけてきた。

「あちゃ~ミスったわ~。ってか音楽プレーヤーぐらい許してもいいと思わね?雫」

「まぁ確かに思うけど、規則は守るためにあるからな」

この話しかけてきた生徒は東雲 大河(しののめ たいが)

入学してから割と仲良くしている生徒だ。

まぁたまたま席が隣だったのと、こいつ意外と頭が良いので時々

勉強をお互いに教え合ったりすることもある。

「でも、雫も実際持ってきてるだろ?」

「さぁどうろうな~」

 

「あんたがバカなだけでしょ?」

また突然、今度は隣の女子から話しかけてきた。

「なんだと!?俺のどこがチビデブバカだ!」

「いや、そこまで言ってないだろ」

とりあえず僕はつっこんでおいた。

この話しかけてきた女の子は柊 美桜(ひいらぎ みお)

僕の席の前に座っている子だ。性格は明るいほうで

クラスでは委員長という肩書きである。

「なんで教室においてこなかったなの?普通、あ・・・」

「なんなんですか?その、気づいちゃったみたいな言い方。

 しかも、あ、こいつバカだったみたいなニュアンス!

 ってかもうそういう意味だろ!」

この2人は中学のころからの知り合いらしい。

最初は大河から僕に話しかけてきたのが彼らと知り合ったきっかけだ。

別に何かおもしろい出会い方をしたわけじゃない。

まぁでもこの2人のおかげでボッチ学園生活を送らなくてすんだことは

正直ホッとしていた。

2人の夫婦漫才が聞いていたらもう風紀点検は終わっていて、

クラスに戻るように指示がでて今日の授業が始まった。

 

 

「ふぅ~やっと放課後になったわ~」

隣の席の大河がそう呟いた。

それを聞いた美桜が大河に言う。

「あんたはどうせこれから帰宅するだけでしょ? 少しは体動かしたら?」

僕と大河はどこの部活にも入っていなく帰宅部というもの分類されるが

美桜は中学からやっていたという女子バスケットボール部に入っている。

「いやいや~頭たくさん動かしてこれ以上体まで痛めつけるような

 そんな可哀想なことを俺はできましぇ~ん。

 ってか帰宅部なのは雫も同じだ~し?」

「いや、雫は女の子だから許されるんだよ」

僕は男だ。

「まぁ確かにそうかもな」

もう一度言う、僕は男だ。

僕がしだいにむすっとした顔になり始めると

2人は笑ってごめん、冗談だよと言ってくる。

まぁ別に怒ったりはしないが、そこまで女の子に見えるのか不思議だ。

 

「んじゃ柊は部活頑張ってね」

僕はそう言って大河と2人で帰宅することにした。

 

といっても実際に一緒に帰るのは

校門をでてすぐのところで方向が逆になる。

だから僕は大河と別れたあと、そのまま例の場所に向かった。

 

 

また来たのはいいが、正直二度目でも入りづらい。

それでも1回目よりは早く入る決心が付いた。

扉を開けて地下に続く階段を降りて、目的の場所に着いた。

『イヴの時間』

横にはそう書いてある。

なぜイブの時間という店の名前なのだろう?

まぁ考えてもわからないので後で聞こうと思い、扉を開けた。

 

 

 

「いらっしゃいませ。あ、久しぶりだね。雫くん」

入ったらこのカフェのマスターとも言えるナギさんが出迎えてくれた。

「どうも、また来させて貰いました」

僕は挨拶をしてこの前と同じ場所に座った。

「ご注文は何にしますか?」

「それじゃあこの前と同じで」

「は~い、イヴレ一つですね」

ナギさんはカウンターに戻ってコーヒーの準備を始めた。

イヴの時間の中をぐるっと見渡してみるとこの前といる人はあんまり変わっていないようだった。

ただ少し場所が変わっているだけで新しい人も特にいなかった。

だけど、良く見るとアキコちゃんがいなかった。

アキコちゃんとは少し話をしたかったので、いないのは少し残念でもあった。

 

 

すると突然足もとに女の子がよってきた。

確かこの子はえっと~そう確かチエちゃんという子だ。

シメイさんという人のおそらくお孫さんのだろう。

僕はチエちゃんにとりあえず、こんにちはと挨拶をしておいた。

するとチエちゃんは、にゃーと可愛い声で僕に笑いかけた。

なぜ、にゃーなのかはわからなかったが

その後もにゃーにゃー言っていることから口癖のようだった。

「シメイさんは一緒じゃないのかい?」

僕はいつも一緒にいるシメイさんというおじいちゃんがいないことが気になった。

すると上のほうから、

「ちえちゃ~んこっちに昇っておいで~」という声が聞こえた。

あぁ二階にいたのかとなっとくしたが、ちえちゃんは二階に昇ることなく

僕の膝の上に昇ってきた。

「あらら、雫くんモテモテだね~」

後ろからナギさんがコーヒーを持ってきてくれた。

「えっと~みたいですね」

昔からなぜか小さい子に好かれるので割と困ったりするといことは無かった。

といってもシメイさんが上から降りてきて、

どうもすいませんと言い。ちえちゃんを僕の膝の上から下ろした。

「すいませんね~ちょっと目を離すといたずらしちゃう子でして、

 でも子どもは自由にさせるのが一番だと思ってまして・・」

「いえかまいません。僕もそう思いますし。」

僕がそう言うとシメイさんも笑顔でありがとうございます、と言った。

ちえちゃんがアイスが食べたいらしく2人はナギさんと一緒にカウンターへ移動した。

 

 

僕はイヴレンドを飲みながら、もしかしたらペールに会えるのかもと期待していた。

なぜ命令外の行動をとっているのか。それが気になる。

そんなことを考えながら僕は時間をつぶしていた。

前々から少し思っていたのだが、この店のコーヒーの味はなぜか

どこかで飲んだことがあるような感じがする。

なぜかはわかわない。ナギさんにこのコーヒーの種類を聞いても僕は

コーヒーに詳しいわけではないのでおそらくわからない。

 

 

少し時間がたつとアキコちゃんがやってきた。

「あ、雫くんだ~また来てくれたんだね~」

そう言う彼女の笑顔はどう見ても人間と遜色はない。

「・・すごいね」

「え?何が?」

「・・・雰囲気が全く違う」

「え~そんな~嬉しい!」

そう言った彼女は僕の頭を思いっきりたたいた。・・痛いです。

「えっとさ、アキコちゃんは・・・」

「うん?」

「アキコちゃんには・・」

 

 

 

僕はその日、結局アキコちゃんに何も聞かず家に帰った。

一言だけ質問するつもりだった。

僕が聞きたかったのは一つだけ、

君に『心』というものは存在しないんだよね?と

そこで肯定が帰ってくるは当たり前だ。

アンドロイドには『心』といわれる物がない。

無感情なもの。そう言われ、そう認識している。

けれど僕が見ている目の前の彼女にこの質問をしても

肯定が帰ってくるようには思えなかった。

 

彼女は言った、あなたはどう思っているのって

彼女は言った、家族だからわかりたいと

 

それは、そう思えるというのは

 

 

『心』がある・・ということではないのだろうか。

 

 

わからない。彼女が特別何かシステム的にそういう物が組み込まれているのかもしれない。

だけど、一番重要なのは彼女が人間の前ではアンドロイドとして振る舞っているということだ。

あれだけの明るい会話や、活発な行動がとれるのに

普段は抑揚の無いで話したりする。

 

それはなぜだ?なぜそんなことをするのか?

 

 

そしてペールも。

 

 

君もあそこで会えば、そんな普段と違った姿を僕に見せてくれるのか?

 

 

 

僕には・・・わからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





えぇ~やっと5話!

というかペールちゃんまったく出ない!

いやこれから出していく予定なんで少々お待ちください!

それでは!

イヴの時間はまたのお越しをお待ちしています!
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