異能バトルがメインなエロゲに転生したけどセッ○スは全てが終わってかららしい   作:おわり

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◆百合ルート/バックボーン③

 

『卒業以来だね、君に会うのはさ』

 

ニャハハハハと少女が笑う。その笑い声は暗い倉庫に反響し、響き渡る。

 

『私はね〜ずっと君に逢いたかったんだ〜』

 

少女はまるで熱に侵された様な表情で頬を染めてまるで愛を囁くかの様に言葉を紡ぐ。息を荒げ、男に近づく彼女の姿は側から見ればそう言う関係に見えてもおかしくは無かった。

 

唯、それが真実であるかどうかは別である。

 

『ずっとず〜っと。君を殺したかったんだ〜!!学校じゃ人殺しは速攻退学だったけど、戦地じゃ敵を殺せば英雄扱いだし〜。まぁ?まさか、こんな簡単に捕まえられるとは思わなかったけどね〜』

 

少女は縄に縛られて身動きが取れない男を、上から下までまで視線を落としもう一度高笑いをする。何が起きて男は捕まったのか、何故彼女は殺意を抱くまで、男を嫌っているのか。

 

その事を説明出来る人間は此処には居なかった。男は意識を失っていたし、少女は元から話す気も無いのだから。

 

『それじゃあ、厄介なことされる前に君には死んで貰おうかな〜』

 

少女が、ベルトに刺していたナイフを取り出し男のシャツを開け、胸へとゆっくり這わせて近づける。そしてそのまま、勢い良く心臓目掛けてナイフを刺そうとする。

 

……直前に、彼女の手は止まった。そして速やかにナイフをケースにしまい、近づいてくる足音に対して自然に笑顔になり声のトーンが上がる。それは、彼女が求めていた人間だと分かっていたから。

 

『まだ殺さないよ、今はだけどね』

 

少女は笑う。手に入ったのなら、後は時期を待つだけ。全てを晒し、女の敵として男を担ぎ上げそれが全世界に認められれば。

 

『私の"全人類百合化計画"、君にはその礎となって貰うんだ〜』

 

私の身体と彼女を汚したんだもの。女装して不特定多数の人間に見られながら、女としての快楽を身体に覚えさせてメス堕ちさせてやる。そんな姿を見れば、皆男に対しての幻想が消える。少女はそう信じて、やって来た彼女に対して満面の笑みを浮かべた。

 

改めて彼女の自己紹介をしよう。

 

彼女の名前は、白百合・フェミニスタ・愛。

 

顔の良い淑女を死ぬ程愛し、男を心底嫌うだけのそこら辺にいる普通の少女だと、彼女は思っている。

 

サイコレズと言われたり、ローズと趣味が真逆なのに、ある意味愛が同棲しているのでローズとセットで与党と野党とプレイヤー達からは呼ばれていた。

 

これが異能戦争クライマックス!!である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

最悪だ。

 

その学校の名前を聞いた時点で、俺は嫌な予感がした。校長が偶然通りかかった生徒に声をかけ、その生徒の姿を見た時点で全てを確信した。

 

この世界は俺が最後にプレイしたエロゲ、異能戦争クライマックス‼︎だ。キャラの姿、そして設定。全てに既視感(デジャヴ)がある。

 

何で気づかなかったんだ?主人公の設定なんてまんまだ。薄い本では知らないオッサンよりも、見知った主人公の姿が多く描かれた。

 

そう、俺はエロゲの主人公に転生してしまった。最初からエロい思考が脳を埋めて息を吸う様にセクハラをしたのもきっとこのせいだと思う。そうと分かればヤる事は一つである。

 

と言いたい所だけど、悲しい事に異能戦争クライマックス!!は()()エロゲである。パッケージにはちゃんとR18の表記はあるし、ちゃんとそう言う描写だって豊富で、各キャラに対してスチルも複数枚存在する。

 

それなのに、界隈の評価は良く無い。どれぐらい良く無いかと言うと、世界中の紳士達が集う一年に一度の祭典"全米が泣いた(意味深)ゲームランキング"で堂々の最下位(ビリ)になった程度には良く無い。

 

それは何故か。答えは簡単、メインストーリーをクリアするまでヒロインのそう言った行為や描写は一切描かれないから。

 

イラストレーターとそう言う契約でも結んだのかと思うぐらいに、いくらヒロイン達が滅茶苦茶えっちな格好していてもそう言う展開にはならない。故にプレイヤー()達は口を揃えて言うんだ。

 

『俺達は主人公にこのゲームはエロゲだと誤認させる催眠をいつの間にか掛けられたのか?』

 

ってな。最近のエロゲは、プレイヤーに忖度してやる前からそう言うシーンが開放されていて敷居が低くなっているが、このゲームはちゃんとメインイベントを終わらせて、ストーリーを完結させないと絶対解放出来ない様になっている。

 

なのに、このゲームクソむずいんだよ。やっと学園生活が始まって、校長から推薦されたヒロイン達とお近づきしようとして。話しかけると選択肢で催眠が出てくる。

 

初見のプレイヤーはそれが地雷な事に気付けず、しかも運営もオススメと墨を付けてついでに太鼓も叩いてくる勢いで現れる。これに乗らないのはむしろ馬鹿しかいない。だからそれに多くのプレイヤーが乗っかり。

 

「くっそ、撮るなよ……殺せ!」

 

『そんな事言わないでよ。可愛いねぇ〜そっちの姿の方が私は好きだよ。好きになっちゃいそう、まぁ私はローズの方が好きだけどね。ほら、ほら。脱いじゃいなよ。ほぉら、君の可愛い(女の子な)所、私や他の人に見て貰いなよ』

 

「うっ、」

 

その時には何も起きない。問題は、卒業した後だ。戦場で敵として彼女と会う事になる。その時には、既に通称百合ルートに入っている。百合ルートの場合、彼女と戦うと必ず負けイベントになり捕虜になる。そして拘束された主人公が男として精神的に殺されくっ殺して、女装しメス堕ちするまでの過程を細かい心情と共にヌルヌルとLive2Dアニメーションで描かれた。そして、メス堕ちした後、かつての部下の前で……。終わりです、もう殺して下さい。

 

俺はエッッッッな目に逢いたいんじゃなくて、エッッッッッな事したいんだよ!やばい、どうにかしないと。取り敢えず百合ルートは避けないと。

 

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