IS×機動戦士ガンダムGQuuuuuuX 自由な「ソラ」 作:ミヤトルト
色々と凄いなぁ(ジークアクス9話)
今回ニャアン視点あります、こんな感じかなーと思って書いてます。
「織斑君、頑張ってるねー」
「うん、良く立ち回れてる。初めてだなんて信じられない位」
私ことマチュ、本名アマテ・ユズリハは友達のニャアンと共にさっきまでの待機室……つまりは織斑先生や篠ノ之さんと山田先生が居た部屋とは別、セシリア側の待機室でモニターを見ながら今の戦いについて語り合っている。
なんで移動したかって言えば、ぶっちゃけあんなに人が多い所だと色々と話しにくいから。
たとえば……
「ニャアンはさ、二人のどっちが勝つと思う?」
「えぇ……それ聞く?」
「うん。織斑君派はこの場に居ないし、忌憚ない意見をどうぞ」
「うん……たしかに、織斑君は良く動けてるけどさ、やっぱりオルコットさんだよ」
「お、私と同じ」
「マチュは織斑君を応援するべきじゃないの?」
「そうかな」
まぁ、たしかに最初はどっちかと言うと織斑君寄りだった。私と同じくセシリアに馬鹿にされてたし、お隣さんだし? 一応、仲も良い方だと思う。
けど、私はさっきの戦いを通してセシリアとの和解を果たしたのだ、それに名前を呼び会う仲にもなった。
ならもう、別にどっちを応援しても良いんじゃないかなーと思う訳ですよ。
「……むぅ」
「あ、ほらほら膨れないでよ。一番の友達はニャアンなんだからさ」
「それなら……良いけど」
『ハロ、ハロ』
『NYAN otikomanaide』
「勿論、お前達もね」
「むぅ」
ニャアンが拗ねるけど、私としてはニャアンにはこの学園生活で私以外の友人を作るべきだと思うんだよね。
ほら、最近の就職にはコミュニケーション能力って重要じゃん?
「……でもジオンなら、言葉にしなくても分かってくれる人いるし」
「そんな人達が少数派だから私達だって苦労してるんじゃん」
「それはそうだけど」
ニャアンが唸り始める。
まぁとにかく、まずは私の友達と友達になってみよう。てなわけでセシリアと話してみなよ。
多分私達と同じだし。
「本当にそうかな……」
「戦ってみた感じ、本物だよ。だってさ、セシリアもキラキラが見えてたみたい」
「嘘!? 本当に?」
「多分ね。キラキラが応えてくれた時、セシリアにもキラキラが応えてたから」
「そうなんだ……」
お、ニャアンの中でセシリアへのポイントが上がったかな?
キラキラは私達にとって特別な物だ。それこそ私達は2人ともキラキラが見えた、いや感じられたから仲良くなったと言っても過言じゃない。
というか、他にキラキラに反応できたのが大佐とその妹さん位しか居ないし。
大佐は男の人だし、妹さんは大人だしなぁ……
「ちょっと、楽しみかも」
「良いね良いね。それじゃ、セシリアの勝利を願って! 頑張れー! 織斑君も!」
「が、頑張れー!」
そんなこんなでニャアンと二人、モニターでアリーナの戦いを観戦に集中し始めた。
ーーーーーーーー
「……予想外だったね」
「うん……ある意味では順当だったけど」
セシリアと織斑君の戦いはかなり変則的というか、予想外というか、驚きが二、三転した結果となった。
いや、だってさぁ……
「あれだけ勝ちそうな所から負けるんだ……」
「あんなにかっこ良かったのに……」
いや、戦いは非常に見応えがあった。
セシリアのビットとか、それを捌ける織斑君とか、セシリアのミサイルビットが命中したり、そこから織斑君の機体、白式だっけ? 百年戦えそう……いやそこはどうでもいいか。
とにかく機体からロックされていた機能が単一能力で、ビームサーベルを展開した時はまさに逆転に次ぐ逆転で、これは!?
とニャアンと二人揃って声を出すぐらい燃え上がった。
なのに、最後の一撃が決まる直前に鳴ったアラームと共に織斑君は敗北。
「織斑君は何で負けたの?」
「うーん、ありそうなのは単一能力かな」
「何それ? どういう事?」
「織斑君のお姉さん……千冬選手の単一能力が自分のシールドエネルギーを使ってエネルギーを無効化する能力だったから」
「姉弟で同じ能力が発現して自爆した、か」
「うん」
うーん……なんというか……
「締まらないなぁ……」
「そうだね」
あそこまでやりきって自爆負けかぁ……
まぁ、結果は結果だ。
今はセシリアを出迎えるとしよう。
「お帰りー、セシリア!」
「お疲れ様、です」
「アマテさん? それに貴女は?」
「わ、私、ニャアンって、言います」
「私の友達! いやほら、織斑君側には人が結構いるのにセシリアの方に人がいないのは寂しいかなって思ってさ」
「そう、ですか……ありがとうございます」
「……嫌じゃ、無いですか?」
「とんでもありませんわ。誰かが待ってくれているなんて、幸せな事ですもの……」
私はニャアンから積極的に話しかけている現状に満足して、思わず恵美を浮かべる。
よーし、次の試合頑張るぞー!
てな訳で
「じゃぁ、私は次織斑君と試合だから。アリーナに出るね」
「っえ!?」
「アマテさん!? 私、聞きたいことが」
「行ってきまーす!!」
そんな言葉を受けながら、私はアリーナに射出されて自由な空へと飛び出した。
よしよし、これでニャアンにも私以外の友達ができるかも!
ーーーーーーーー
「行っちゃった……」
「な、なんという」
『マチュ、コウドウガハヤイ』
『nyan no tameda』
「うん、本当に早い」
マチュの早すぎる行動に戸惑いながら待機室の中に居た二人、私ーーーニャアンとオルコットさんは二人ともなんとも言えない空気に包まれた。
……いや、そりゃあそうだろう。
たしかに私はマチュと友達だし、オルコットさんもさっきの試合でマチュと分かりあったらしいけど、それは決して私とオルコットさんを直接繋ぐ線じゃない。
間にマチュが入ってくれれば可能性が生まれる位だ、なのになんでマチュは私達を放って即座にアリーナに出たんだよ!
気まずいよ!!
「ハァ、これでは帰ってくるまで話は聞けませんわね……」
「…………」
実際、オルコットさんは溜め息混じりにマチュの帰りを待つ姿勢に入った。
そうだろう、私だってそうしたい。
でも……
『ニャアンにも私以外の友達ができるかも!』
マチュの、友達からの期待や信頼に答えたい。
それに私だって分かってる、私自身が生きる為には他の人達とだって交流していかなければいけないことなんて。
ただ私が、人との関わりが壊滅的なまでに苦手なだけだから。
だから、一歩踏み出そう。
……それに、オルコットさんも別に悪い人では無さそうだし。
「あの……オルコットさん」
「はい? ニャアンさん、でしたか?」
「ぅ、はい。 その、マチュに聞きたい事ってなんですか?」
「マチュ?」
「あえっと、マチュっていうのはアマテの昔のニックネームで……私はその頃から一緒に居るから癖で……」
「そう、なのですか……お二人は、仲が良いんですね」
「は、はい!」
危なかった……いきなりやらかしたけど、何とか自分で戻せた。
そうだよね、普通の人から見ればマチュ=アマテ・ユズリハなんて気付かないよね。
冷静に考えると、本名の面影が殆ど残ってない気がする……いや、とにかく。
「一応、私もジオンの代表候補生だし。専用機もマチュと同じジークアクスの2号機だし……答えられるかも、ですから」
「そうでしょうか……しかし、あれは機体の話と言って良いのか分かりませんわ。あの光「! っキラキラですか!?」キラ、キラ?」
「……あ」
……やってしまった。
初対面の人から突然キラキラとか言われたら、何言ってるんだと思われるのが普通だろうに。
調子に乗ったらすぐこれだ、直ぐ様食い付いてしまう。我ながら本当に野良猫みたいだ。
『キラキラハ、キラキラダ、ガチャ「キラキラってのはさ……何て言うのかな、ソラは本当はキラキラ光ってるんだよ。それにキラキラを見ると、世界が私に応えてくれる気がするんだ!」』
「アマテさんの声ですわね。確かにあれは……」
「……やっぱり、オルコットさんもキラキラを見た。いや、感じたんですね」
「感じる……そうですわね。あれは見たと言うよりも、感じたと言う方が近い気がします」
よしっ!
ハロのフォローのお陰で何とか繋げた!
ありがとうハロ、そしてここから……どうすれば良いんだろう。
あれ、キラキラについてはさっきの録音で大体話してない? やっぱり私はいらないんじゃ……
「ニャアンさん」
「は、はい」
「その"キラキラ"について聞きたいのですが、良いでしょうか?」
「も、勿論!」
良かった、オルコットさんの方から聞いて来た。
助かった……でもキラキラって私達だって全部分かってるわけじゃない。
答えられるかな……いや、答えてませる!
「あれは、キラキラはアマテさんの機体が変わってから現れました。あれは貴女達の機体の力なのですか?」
「それは、違います」
これなら答えられる。
確かにジークアクスはキラキラを私達に見せてくれる、でもそれはキラキラをジークアクスが起こしているって訳じゃない。
「キラキラはさっきの録音にも合ったけどソラ、宇宙の事なんです。今の私達には宇宙は黒くしか見えないけど本当は……ううん、見える人達にとってはあんな風に見える」
「それは……私やアマテさん、それにニャアンさんのような人が特別だと?」
「言い方を、変えれば。ジオンではそんな人達を"ニュータイプ"って呼んでます」
「ニュータイプ……人類の新しい種という事でしょうか。そんな特別な人間達しか見れない謎の光景、そう聞くとなんだか騙されている気がしますわね」
「それは、私も思います……」
オルコットさんの気持ちは凄く分かる。
ていうか私もそう思う。
けど、キラキラがあるのは本当なんだ。
それが見えて、感じられるから私はここに居る。
ジオンの代表候補生でいられている……
「そのニュータイプというのは、あの光が見られるという事が特別なのでしょうか」
「普通の人とは脳がちょっと違うみたいです。特別な脳波が出せてそれを受け取れるのが重要で、本来は言葉の壁を越えて脳……心で分かり合うのが本質、みたいな」
「それは……随分とロマンチックですわね」
「そうですね、でも本当にそういう事ができると信じてる人達がジオンにいるんです」
「心で分かり合う……確かに、アマテさんと戦いが終わった後はそんな気がしました」
「ならやっぱり、オルコットさんもニュータイプなのかもしれないですね」
「それならいつか……分かり合いたい物ですわ」
「できますよきっと」
「ええ、ありがとうございます」
ふぅーっと、心の中で大きく息を吐いた。
良かった、話せてる。
それにオルコットさんにニュータイプのことも話せた……ニュータイプの、こと、も。
あれ、これって話して良い内容だっけ。ジオン独自の研究じゃなかった? 不味くない? 私、国の機密事項話して無い? 情報漏洩で代表候補生で居られなくなったりしない?
……急に怖くなってきた。大丈夫かな。
いや、大丈夫だ。そう信じよう。
マチュ以外の友達を作る為に!
「どうしました? ニャアンさん?」
「へ!? え、いや、大丈夫です! 本当に!」
「そ、そうですか? 何となく、焦っているような……」
「そ、そんな事は……ありますけど、大丈夫です。多分」
「多分ですか……?」
やっぱり、オルコットさんもニュータイプ……の、素質があるって感じかな。
それなら隠しても意味ないし焦ってるのは事実だけど……
……多分、大丈夫。シャリアさんとか、大佐とか、キシリア様とか、フラナガン博士とか、ジオンの中なら私の味方は結構居るし。
うん、結構本当に大丈夫な気がしてきた。
よし、マチュの応援に集中しよう!
「二人の試合始まりますよ。一緒に見ましょ!」
「え、えぇ。それは勿論ですが……本当に大丈夫です?」
「大丈夫、です!」
「それなら私は何も言えませんが……」
よし!!
そんなこんなありながら、私とオルコットさんは二人でマチュと織斑君の戦いを観戦し始める。
マチュは最初はサイコミュは押さえて、射撃と盾で様子を見るいつものスタイル。
対して、織斑君は割りと攻撃的で最初からガンガン距離を詰めている。
「オルコットさんは、二人のどっちが勝つと思います?」
「当然アマテさんです、と言いきりたいですが一夏さんのセンスは目を張るものがあります。それに単一能力があの零落白夜なら、常に勝利のチャンスがあると思いますわ」
「なるほど……ん?」
今何か、違和感が合った気がする。
これはニュータイプの読心とかじゃない、ていうか私にそれは無理だ。
マチュみたいにこっちに伝える気満々だったり、感情が大きすぎたら別だけど。
ともかく、これはただの勘というな違和感だ。
何が……あ、分かった。
「一夏さん?」
「っ!? 急に何をいうのですか!? べ、別に私が呼び方を変えて何が!?」
「うわ!? え、えぇ!? 本当に!? 意外……」
「だ、だから私の何が分かったと……あ、ニュータイプ!!」
オルコットさんが私の言葉に反応するのと同時に、オルコットさんの気持ちが私の中に溢れてきた。
強すぎる感情。その中身は焦りと、恥ずかしさ、それから大部分は……憧れ、かな。
本当に、オルコットさんは織斑君の事が……
「ちょ、ちょっと!? 勝手に人の心を読むのは止めてくださいまし!!」
「ぁ!? ご、ごめんなさい。これに関しては、強すぎる感情を勝手に受け取っちゃったというか、受けるしかなかったというかーーー」
「は、ハァ!? それほど私が一夏さんに向けている感情が強いと!?」
「あ、また言った」
「っ~~~!! ええ、そうですわよ! 何か文句でも!?」
「開き直った! いや、まぁ、私は何も……」
「でしたらもう良いでしょう! はい、試合を見ますわよ!!」
そう言ったオルコットさんは頬を赤らめながらモニターに目を移した。
……正直に言うと、以外だ。
マチュの話だと、大の男性嫌いみたいだったのに。
そんな彼女な変わるほどの影響を、織斑君は与えたってことかな……凄いな。
でも、何となくだけど、私はオルコットさんの事が知れて嬉しかった。
そんなオルコットさんも今は真剣にモニターを見ている。私も、マチュの応援の為にまたモニターに視線を戻した。
……でもオルコットさんは織斑君が好きなら、私としては織斑君を応援するのもありかも知れない。
ジフレド君は来週活躍しそうだからそれまで待機で……