短い
「先生っ! おはよう!」
シャーレに今日の当番である陸八魔アルがやってきた。元気でこっちも元気になるいい子だ。
いつもならこのまま書類仕事をやるところだけど今日は外回りをしなくてはいけない。
“…というわけだけど一緒に来てもらえるかい?"
「もちろんよっ! 命に代えても守るわっ!」
アルは笑顔で胸を叩く、そこまで頑張らなくてもいいけどね。あはは…。
そんなアルを連れながら私は外回りへと向かうこととなった。
“あの…アル"
「あらどうかしたのかしら」
“腕を組む必要はあるのかな…?”
アルは私の腕を抱く様にしながら歩いていた。所々から何か視線を感じるような気がするがアルは凄い笑顔だった。
「もちろんよっ、先生は一人にしたらどこに行っちゃうか分からないからね。しっかりと手を繋いでおかないといけないわっ」
アルはスタイルがいいので私の右腕がアルの胸に埋まってしまい気恥ずかしくて仕方ない。私はこれでも男なんだけどなぁ…。
そのまま歩いていると銃声が聞こえた。またどこかで銃撃戦が起こっているのだと止めに行こうとすると。
ドォンッ!
隣にいるアルが組んでいた腕を解き、真顔で銃をぶっ放した。
銃弾は先ほどまで銃声が響いていた方へと飛んでいき大爆発を起こした。悲鳴と共に銃声が鳴りやむ。
あっけに取られているといつものぺかーとした笑顔に戻りながら私に向けて声をかけた。
「これでもう安心ねっ!」
“だ、大丈夫かな…?”
そうしてその地点に向かおうとするとアルに引っ張られてくんっと足が止まった。
“あ、アル…?”
「せ、先生? 危ないわよ? もしかしたら流れ弾とかあるかもしれないし…私が片付けたから大丈夫よ?」
“そうだね、でも怪我している子がいるかもしれないしちゃんと様子を見ておかないと”
「…そう、分かったわ」
その後大きな怪我をしている生徒もおらず事後処理だけで済んだ。
そういえばその間私の後ろにいたアルは一切喋らなかったけど争っていた生徒達は何かみんな震えていた。何か怖いものでも見たんだろうか。いつもならちょっと小競り合いで銃撃戦が始まろうとしたりするのに。
その後はまたアルは笑顔で腕を組みながら外回りをしていた。また時折視線が組まれている腕に突き刺さる。
その後また時折銃撃戦に巻き込まれるがまたアルがとても冷たく感じる真顔で銃を撃ち制圧していた。まだ視界にすら入ってない状態でも制圧しているからアルってこんなに強かったんだって驚いたよ。
そのまま何も問題なくシャーレに戻った。私は書類仕事はかなり得意な方でいつも結構早めに終わるほうである。
なので特にも急いでいるわけでもないけど書類整理をしていたら紙で指を切ってしまった。
“いたっ”
「…ッ!?(ガタッ)」
思わず声を漏らすとアルは急いで立ち上がり私の元へと駆けよってきた。
そのまま私の頬に手を当てるとじっと私の顔を覗き込む。
“あ…アル?”
「……っ! ご、ごめんなさい。怪我は大丈夫かしら?」
“紙で切ったぐらいだから絆創膏を付けていれば大丈夫だよ”
「ちゃんと消毒もしないと駄目よっ」
そう言ってアルは救急箱を持ってきてくれて処置してくれた。
時折、アルはおかしくなる。
何かを確かめるように私をじっと見つめ、何かと違うことに安心して、ほっと息を吐く。
どろりとした視線を私に向け、今日も世界が狂っていないかを確かめている。
初めて会った時、アルは泣きながら私に抱き着き絞り出すように声を上げた。
全てを捨てて私達と逃げよう、今度こそ と。
あの言葉の意味は、今でも分からない。
「先生っ! 一緒に逃げましょう! シャーレもキヴォトスも全部捨てて私達と…!」
「私達は間違っていた! 私達は選択を間違えた! もう私達じゃ…!」
縋り付くようにアルは私に抱き着く、最初はあまり関わらないようにしていようだけどここまで心を許してくれるとはとても嬉しく思う。でも…
“…ダメだよ。私は『先生』なんだから”
「…■■■■」
縋り付くアルをゆっくりと離して降りてきた■■■と共に先へと歩く
色彩となった××を倒すために
・先生
書類仕事系はとても強い、別に徹夜とかしなくてもいいレベル
・陸八魔アル
滅茶苦茶強い、原作ヒナを単独で倒せる。潜在的ヤンデレ
・先生
味方してくれる子はいたがその手は一人以外取らなかった
・陸八魔アル
選択を間違えたことに早く気づけた生徒。でももう遅かった