シンジのポケモンの手当てを開始したジュンとシロナ。
ジュンはまず、ドダイトスの体を診ていた。
ジュン「ここも熱持ってんな・・・お前のガブリアス、やり過ぎたんじゃねーのか?」
ジュンは、ドダイトスの甲羅の木を触って熱があるのを確認し、傷薬をかけた。
シロナ「私は常に本気よ。たとえ誰が相手でも。」
ジュン「そうか・・・って、他のポケモン達はもう診終わったのか?」
シロナ「ええ。ほら・・・」
ジュンの言葉に、シロナは肯定し、見せるとそこには、治療を終えたマニューラとヤミカラスが、気持ち良さそうに寝ているのを確認出来た。
ジュン「相変わらず手際が良いな・・・」
シロナ「フフッ・・・ありがとう。」
すると
サトシ「でも、ガブリアスのかわらわりは、ドダイトスの頭に命中したんですよね。何故頭以外にも傷薬を?」
サトシは、何故傷薬を頭以外にかけているのかをジュンとシロナに尋ねた。
ジュン「ああ。かわらわりはな、全身に衝撃が広がる技なんだよ。」
シロナ「当たったところだけじゃなく、体中を診てあげないとダメなの。」
ジュンとシロナの知識に
タケシ「成程・・・」
ヒカリ「流石お2人とも。何でも知ってるんですね。」
タケシとヒカリは舌を巻いた。
この時シンジは
シンジ「・・・」
ただ腕を組むだけで、ポケモン達に特に声を掛ける様子は無かった。
そして、ヒコザルの番になり
シロナ「ヒコザル、お薬飲んで。」
ヒコザル「ヒコッ・・・」
シロナは、ヒコザルに薬を飲ませ
シロナ「上手に飲めたわね。偉いわ、ヒコザル。」
優しく声をかけた。
ジュン「少し休みな、ヒコザル。」
ジュンは、ヒコザルに休むよう声をかけ、ヒコザルは横になって休んだ。
サトシ「ヒコザル、気持ち良さそうだな・・・」
サトシ達は、ヒコザルが気持ち良さそうに寝てるのを見て、笑顔を浮かべた。
この時
ムサシ「このまま、あのポケモン達を放っとくわけにはいかないわね。」
コジロウ「俺達がゲットして、仲間にしてやろうぜ。」
ニャース「きっと皆もそれを望んでるはずニャ。」
ソーナンス「ソーナンッス!」
ロケット団3人組が、こっそりと様子を伺っていたのだった。
ジュン「シンジ君。治療は終わったぞ。」
シンジ「ありがとうございます。」
シロナ「それにしてもあなたのポケモン達は、よく鍛えられてるわね。」
ジュン「特にあのドダイトスの力は流石だな。俺のリザードン以外のポケモンの攻撃で膝をつくガブリアスなんか初めて見たぞ。」
シロナ「ええ。確かにあのドダイトスは見事だったわ。」
ジュンとシロナは、ドダイトスの実力を高く評価した。
これにシンジは
シンジ「俺が最初に貰ったポケモンです。」
最初に貰ったポケモンだと言った。
ヒカリ「そうだったの!」
タケシ「ナエトルから育てたのか?」
シンジ「ああ。それからホウエン、ジョウト、カントーのリーグを周りましたが、優勝はまだです。」
ジュン「あのマニューラとヤミカラスは、旅の途中で捕まえたのか?」
シンジ「はい、そうです。」
サトシ「ヒコザルは?」
シンジ「シンオウに戻ってからだ。」
ヒコザルは、シンオウに戻ってから捕まえたと言い
ジュン「ほぉ・・・!」
シロナ「それは凄いわ・・・!」
ジュンとシロナは、驚きの表情を浮かべた。
シンジ「でも、ジュンさんもそうでしたが、シロナさんも強かった。」
シンジ「お2人のエースポケモン、リザードンとガブリアスだけでも倒すという目標は、達成出来ませんでした。」
それを聞き
ジュン「シンジ君に聞きてーんだけどさ。さっきのシロナとのバトルでは、ガブリアスのギガインパクトが発動するまで他のポケモン達で捨て駒にしつつチャンスを窺ってたでしょ?」
ジュンは、ガブリアスのギガインパクトの欠点を把握し、発動するまで他のポケモン達を捨て駒にする戦略をとったのではないかと尋ねると
シンジ「はい。その通りです。流石に見抜いてましたか。」
シンジは、素直に認めた。
ジュン「やっぱり・・・」
これに激しく反応したのはサトシで
サトシ「お前!」
タケシ「やめろ、サトシ!」
タケシは、サトシの肩を押さえて止めた。
しかし
サトシ「お前、それでポケモン達の気持ちはどうなると思ってんだよ!」
サトシ「そんな勝ち方したって、それはお前だけの勝ちじゃないか!」
サトシの怒りは収まらず
シンジ「どんな形でも勝ちは勝ちだ。」
サトシ「違う!ポケモン達と頑張って勝つのが本当の勝利だ!」
サトシ「何でポケモン達を大事にしないんだ?」
シンジと激しくぶつかった。
シンジ「甘やかすからだ。あのヒコザルだって、強くなれる筈なのに、まだ力を出し切れていない。」
シンジは、ヒコザルのポテンシャルは認めているが、実力を発揮出来てない事に少しヤキモキしていた。
サトシ「力を引き出したいなら、ヒコザルを信じろよ!そうすりゃ応えてくれる!」
サトシは、ヒコザルを信じてあげれば、ヒコザルは必ず期待に応えてくれると言ったが
シンジ「ぬるいな。」
サトシ「何!ポケモンバトルで大事なのは、ポケモンとの絆だ!それが無くて強くなれるもんか!」
ピカチュウ「ピカピカ!」
シンジ「お前はお前で好きにやれ。俺は俺のやり方で強くなる。」
シンジは冷静に返した。
この2人のポケモンとの向き合い方や価値観のぶつかり合いの様子を見て
ジュン「なあ、シロナ。」
シロナ「何?」
ジュン「何だか、嘗ての俺達に似てるな。」
シロナ「フフッ・・・そうね。」
ジュンとシロナは、昔を懐かしむように見ていた。
そして
ジュン「おい、君達。」
サ・シ「「ん?」」
シロナ「ちょっと付き合ってくれない?」
ピカチュウ「ピッカ?」
ジュンとシロナは、ある場所に連れて行ったのであった。