1話
ここはシンオウ地方のカンナギタウン。
ここに一人のポケモントレーナーが旅立とうとしていた。
そのトレーナーの名はジュンで、ここカンナギタウン出身のポケモントレーナーだ。
彼はこのシンオウ地方の全てのジムを制し、最後は同じカンナギタウン出身でジュン同様全てのジムを制した幼馴染のポケモントレーナーとシンオウリーグの決勝で毎年顔を合わせてはどちらかが優勝し、後に空席になったチャンピオンの座を巡ってのバトルは一進一退の激しいバトルを繰り広げた。
結果は唯一の引き分けに終わり、シンオウ地方のチャンピオンはこの2人という事になったのだった。
しかし、ジュンはそのチャンピオンの座を幼馴染に譲り旅に出る事を決めた。
ジュン「・・・さて。一通りの準備を終えたし・・・行くとするか。」
そして、ジュンはモンスターボールを取り出すとポケモンを繰り出した。そのポケモンは、どっしりとした二本足の体格と威風堂々とした大きく力強い翼を有しており、尻尾の先端には炎が大きくそして力強く燃えている。あらゆる物を全て切り裂く事が出来そうな鋭い爪を持ち目つきも鋭く精悍な顔立ちだ。
そのポケモンの名はかえんポケモンのリザードンで、ほのおとひこうタイプを併せ持ったポケモンだ。
通常の体の色はオレンジ色なのだが、ジュンのリザードンは色違いの黒色の体で、翼の内側と瞳が青緑色から暗い赤色になっている。
卵から孵ったヒトカゲの時からの付き合いで、普段は無邪気で明るい性格なのだが暴れ好きで、一度暴れ始めるとジュン無しでは手がつけられなくなってしまう事があるのだが、これまで幾たびのバトルをジュンと共に乗り越えたポケモンで、ジュンにとって半身でもあり魂のパートナーだ。
ジュン「行くぞ、リザードン。」
そう言い、リザードンの体を撫でたその時
???「行くのね、ジュン君。」
後ろから声がしたので振り返ると、そこには長く美しい金髪、銀色の目をした美少女がいた。
彼女の名はシロナで、ジュンの幼馴染で新しいシンオウチャンピオンとなったトレーナーだ。
ジュン「ああ。少し他の地方に行って、旅するわ。」
ジュン「婆さんは?」
シロナ「お祖母ちゃんは、部屋にいるわ。多分、寂しいんだと思うわ。」
ジュン「そっか・・・」
その時
シロナ「えっ?」
シロナのモンスターボールからあるポケモンが飛び出してきた。
そのポケモンは、紺色のシュッとした二足歩行の体に両腕の先には大きく鋭い爪が1本ずつあり、平たい羽が生えている。
鋭い目つきに大きな口には鋭い歯が並んでおり、背中と太い尻尾にはサメのように大きな背びれと尾びれがあった。
そのポケモンの名はマッハポケモンのガブリアスで、ドラゴンとじめんタイプを併せ持ったポケモンだ。
このポケモンは、ジュンのリザードンと一緒で卵から孵ったフカマルの時からの付き合いで、シロナにとってジュンのリザードン同様魂のパートナーだ。
シロナ「ガブリアス・・・」
ジュン「じゃあな、ガブリアス。シロナを頼むぞ。」
リザードン「リザッ!」
ガブリアス「ガーブ・・・」
ジュンのリザードンとシロナのガブリアスは、それぞれのトレーナー同様長い付き合いで、尚且つお互いを認め意識し合うライバル同士なのだが
ガブリアス「ガーブ・・・」
実はシロナのガブリアスは、ジュンのリザードンの事が好きで、寂しがるあまりいつもの鋭い目つきから涙を浮かべながらリザードンの体に擦り寄せていた。
リザードン「リザ・・・」
これには、無邪気だが暴れ好きなリザードンもいつもの鋭い目つきから優しい目にして、ガブリアスの頬に自身の頬を擦り寄せていた。
シロナ「この子がこんなに寂しがるの、あなたのリザードンにだけ。」
ジュン「確かに。けど、俺のリザードンがこんな顔すんの、お前のガブリアスにだけなんだがな。」
シロナ「そうね・・・」
そう言うシロナも、いつものクールな雰囲気を少し崩し、寂しそうにしていた。
それを見たジュンは
ジュン「んな顔すんじゃねーよ。別に永遠の別れってわけじゃねーんだから。」
ジュン「少し他の地方に行って、このシンオウに帰ってくるから。」
笑みを浮かべながらシロナの頭を優しく撫でながら言った。
シロナ「・・・うん。」
シロナは、目を僅かに潤ませていたがチャンピオンらしく堂々と顔を上げた。
リザードン「リザッ!」
ガブリアス「ガーブ!」
リザードンも、ジュン同様笑みを浮かべながら何かを語りながら左前足を器用にガブリアスの頭を優しく撫で、ガブリアスは先程の寂しそうな顔から一転しチャンピオンのポケモンに相応しい力強い表情に変わった。
ジュン「そんじゃあ、行くな。」
シロナ「ええ。行ってらっしゃい。」
そして、ジュンはシロナに出発すると言い
リザードン「リザッ!」
ガブリアス「ガーブ!」
リザードンも、ガブリアスに出発すると伝えた。
ジュン「さぁ、行くぞ!」
リザードン「リザッ!」
そして、ジュンはリザードンの背に乗るとリザードンは力強く翼を羽ばたかせ、高く青い空へと飛んで行ったのだった。
ガブリアス「ガーブー!!」
その後ろ姿を、シロナのガブリアスは腕を高く上げ鳴き声をあげた。
シロナ「いつまでも・・・あなたの帰りを待ってるわ・・・」
シロナは、リザードンの背に乗ってるジュンの後ろ姿を見て、そう呟いた。
そのまま、2人が見えなくなるまでその場にいたのだった。
あれから5年後・・・
シンオウ地方上空にて、あるポケモンが力強く空を飛んでいた。
そのポケモンはリザードンで、背には1人の青年が乗っており、誰かと話していた。
???『もうそろそろシンオウに到着なのね。』
???「はい。恐らく、マサゴタウンの近くかと。」
???『そう。頑張りなさいね。」
???「はい。」
???『それじゃあね。後、あの子に会ったら抱き締めなさい!良いですね!』
???『わ、わーってますって!」
???「そんじゃあ、切りますね!」
そして、通信を切ると
???「ったく、一言余計なんだよな・・・」
一言愚痴った。
その時だった。
バチチチチーン!!!
ジュン「ん?なんだこの音は?」
強烈な衝撃音が聞こえたので辺りを見渡すと
ジュン「んだあれ?」
そこに、強力な電撃技が何かに当たったようなものが現れた。
ジュン「行ってみるぞ。」
リザードン「リザッ!」
ジュンは、リザードンに行こうと言い、音がした方向に向かったのだった。
ムコニャ「「「ダーッハッハ!!」」」
ニャース「捨て身のボルテッカー、ご苦労ニャ!」
ムサシ「待遇改善を目指して、私達は生まれ変わったのよ!」
コジロウ「見よ!スーパー捕獲攻撃機シンオウ1号は、耐熱圧電!特殊装甲を装備し、あらゆる攻撃に対して絶対的防御を誇るのだ!」
ソーナンス「ソーナンス!」
そこには、巨大メカにでんきタイプの技、ボルテッカーで突撃した黄色いポケモンと、1人の少女がいた。
ピカチュウ「ピカ!」
ヒカリ「ちょっと!なんでピカチュウを狙うのよ!」
黄色いポケモンはピカチュウ。とある少年と一緒に旅をしてたのだが、途中はぐれてしまったのだ。
少女はヒカリ。初めてポケモンを貰い、とある目的で旅を始めていたのだ。
彼女達を襲っていたのはロケット団3人組だ。
ムサシ「そのピカチュウはね、我々ロケット団が探し求めている珍しいポケモンなのよ!」
ニャース「そのパワーが動かぬ証拠なのニャ!」
コジロウ「俺達は、珍しいポケモン強いポケモンを片っ端から集めて、最強のポケモン軍団を作るため日夜戦っているのだ!」
ソーナンス「ソーナンス!」
マネネ「マーネンネ!」
ニャース「今度はこっちの番ニャ!」
すると、ニャースはアームを操作し、ヒカリ達を襲った。
ヒカリ「ポッチャマ、バブルこうせん!」
ヒカリは、ナナカマド博士から貰ったみずポケモンのポッチャマにバブルこうせんを指示したが、全く効果が無く
ピカチュウ「ピカ!」
ヒカリ「あっ!」
ピカチュウは捕まってしまった。
ピカチュウ「ピー!」
ピカチュウは10まんボルトで攻撃したが、アームは全く壊れなかった。
ニャース「やったニャー!」
ムサシ「ピカチュウゲットてチュウ!」
コジロウ「どーんなもんだい!」
これには、ロケット団3人組は喜び
ポッチャマ「ポッチャマ!」
ポッチャマはバブルこうせんで攻撃したが
コジロウ「お前らの技は効かないって言っただろうが!」
効果は無かった。
ポッチャマ「ポチャー!」
ポッチャマはムキになって突進したが
ポッチャマ「ポチャー!」
ヒカリ「ポッチャマ!」
弾き飛ばされてしまい
ムサシ「これでも食らいなさい!」
ムサシによってやられそうになったその時だった。
ドカーン!
突然、大きな影が差したと同時に灼熱の炎が目の前に現れ、ムサシの攻撃を妨害した。
ムサシ「なっ!?」
コジロウ「なんだ!?」
そこに現れたのは、体色は黒色だが威風堂々とした大きな翼に鋭い目つきと精悍な顔つきが特徴のかえんポケモン、リザードンが上空にいたのであった。