サトシ「ジュンさん、どこに行ったんだろうな・・・」
ピカチュウ「ピィカ・・・」
タケシ「そうだな・・・」
ヒカリ「どこに行ったのかしら・・・?」
ポッチャマ「ポチャ・・・」
ジュンがいなくなり、辺りを探していたサトシ達。
シロナ(どこに行ったの・・・ジュン君!)
シロナは、表面上は冷静だったが、内心サトシ達以上に心配していた。
その時
ジュン「何やってんだ、皆?」
ジュンが戻ってきた。
サトシ「あっ、ジュンさん!」
ピカチュウ「ピカッ!」
タケシ「どこに行ってたんですか?」
サトシとタケシが、ジュンにどこに行ってたか聞くと
ジュン「ちょっと外で考え事しててな。気が付いたらこんな暗くなっちまって・・・悪い。」
ジュンは、考え事をしてたら遅くなったと片目を瞑りながら片手で謝罪のポーズを取った。
ヒカリ「とにかく、無事で良かったですよ。」
ジュン「ハハ・・・」
ヒカリは、無事で良かったとホッとした表情を浮かべた。
シロナ「・・・」
しかしシロナは、サトシ達とは違いどこか疑うような表情でジュンを見ていたのだった。
そして、ポケモンセンターに戻ると
カラシナ「アンタどこに行ってたんだい?」
カラシナに詰め寄られ
ジュン「ちょっと考え事をな。」
ジュンは苦笑を浮かべながら答えると
カラシナ「・・・そう。」
それ以上は言われなかった。
そして、それぞれの部屋に向かい、ジュンもシロナと一緒に部屋に入ると
シロナ「・・・ねぇ、本当の事を話して。」
シロナが、後ろから声をかけてきて
ジュン「・・・突然何だ?」
ジュンは、後ろを振り返ると疑問の表情を浮かべながら返した。
シロナ「皆を誤魔化しても、私を誤魔化せると思ってるの?」
シロナ「一体、どこで何をしてたの?」
シロナは、嘘は許さないと言わんばかりに厳しい表情を浮かべながら言った。
ジュン「・・・ったく、お前は本当に誤魔化せねーな。」
ジュンは、シロナの態度に苦笑いすると
ジュン「先に結論から言うと、アカギはギンガ団のボスだ。」
アカギの正体を言った。
シロナ「・・・そう。」
シロナは、ジュンの言葉に冷静に返した。
ジュン「お前、アカギの正体に気付いたのか?」
シロナ「いいえ。遺跡での彼の言動で怪しいと思ってたわ。」
シロナは、遺跡でのアカギの言動が怪しいと感じたと言い
シロナ「ジュン君は最初から気付いてたのかしら?彼に会ってから、ずっと警戒してたけど。」
最初から警戒してたジュンにアカギの正体に気付いてたのか尋ねると
ジュン「いや、彼に会ったのはあれが初めてだ。」
ジュン「けど・・・上手く言えねーが、どことなく嫌な感じがした。」
ジュンは、今日が初対面だったが最初から嫌な感じだったと言い
ジュン「確信が持てたのは、遺跡での発言だ。アレでアイツはギンガ団のボスだと確信した。」
遺跡でのロケット団のしらたまに対する扱いに怒ったのを見て、彼はギンガ団のボスだと確信したので
ジュン「それで、さっきアカギとバトルした。」
アカギとバトルをしたと言った。
シロナ「・・・は?」
シロナは、ジュンの言葉に一瞬理解が遅れた。
ジュン「遺跡の出来事を考えて、アイツがギンガ団のボスだと確信したからだ。だから、アイツを止めるために・・・っ!」
ジュンは、それに構わずアカギを止めるためにバトルをしたと言い終わる寸前に頬に衝撃が走り、同時に乾いた音が室内に響いた。
この時、ジュンはシロナに頬を叩かれたと気付き
ジュン「何を・・・!」
何をするんだと言おうとすると
シロナ「どうして・・・!」
シロナはジュンの胸に顔を埋めながら
シロナ「どうしてそんな無茶をするの!」
声を荒げた。
シロナ「下手をしたら、あなたどんな目にあったか!」
顔を上げると、シロナは涙を浮かべていた。
ジュン「・・・悪い。」
ジュンは、そんなシロナの姿に何も言えず、彼女の頭を優しく撫でたのだった。
そして、暫くはずっとそのままでいたのだった。
シロナ「・・・もう、良いわ。」
シロナは、少ししゃくり上げながら言うと
ジュン「そうか・・・」
ジュンは、シロナが落ち着いたと感じ撫でる手を止め離れた。
そして、暫くして落ち着いたシロナが
シロナ「・・・ねぇ、ジュン君。」
ジュン「あ?」
シロナ「あなた、他にも何か隠してないかしら?」
シロナは、ジュンに何か隠してると感じており、隠し事は不要だといった目で見た。
ジュン「・・・ハァ。」
その目に、ジュンは何も逆らえず
ジュン「シロナ。お前はこの世界を作るために生まれた最初の2体のポケモンが、ディアルガとパルキアなのは勿論知ってるよな?」
シロナ「ええ、それは勿論。」
ジュン「実はまだもう1体生まれていた事は知っているか?」
ジュンは、シロナにディアルガとパルキアの他にまだもう1体生まれていた事を知っているか尋ねると
シロナ「え!まだもう1体存在していたの!?ディアルガとパルキアの他にも?」
シロナは、驚きの表情を浮かべた。
ジュン「ああ。ディアルガとパルキアと同時期に生まれ、その2体に匹敵する力と存在感がありながら語られる事の無かったポケモン。」
ジュン「そのポケモンの名は・・・ギラティナだ!」
そしてジュンは、語られる事が無かったシンオウの伝説のポケモン、ギラティナの名を言った。
シロナ「ギラティナ?」
聞いた事がないポケモンの名前に、シロナは首を傾げた。
ジュン「まぁ、聞いた事がねーのは当然だろうな。何しろ、俺もこの前調べて初めて知ったポケモンだからな。」
ジュンは、シロナの反応に当然だと言った。
ジュン「ディアルガとパルキアと同時期に生み出された神のポケモンだったんだが、相当な暴れ者であった為、最初のものによって現実世界から、なんて言うか・・・もう一つの世界っていうとこに追放されてしまったポケモンなんだ。」
ジュン「だから、このシンオウの伝承には殆ど残らなかったんだ。」
ジュンの説明を聞き
シロナ「そのもう一つの世界っていうのは、一体何かしら?」
シロナは、ジュンが言ったギラティナがいるもう一つの世界とは何か尋ねた。
ジュン「その世界は、ギラティナ以外のポケモンや人間はおらず、時間も流れねー、空間も安定しねー、この世界の常識が通用しねーという掟破りの世界・・・」
ジュン「『破れた世界』と言うべき空間だ。」
ジュンは、ギラティナが住む世界は何もかも全ての常識と言った物が通用しない、歪んだ世界だと言った。
シロナ「・・・『破れた世界』」
ジュン「ああ。恐らくギラティナは、そこから密かに表の世界、つまり現実世界から俺達を見ているんだと思う。」
ジュン「今この瞬間もずっとな・・・」
ジュンの説明を聞き
シロナ「成程・・・因みにそのギラティナの力を発揮する何か宝玉みたいな物は存在するのかしら?」
シロナは分かったような表情を浮かべつつ、ギラティナの力が発揮出来る物は存在するのか尋ねると
ジュン「ああ、ある。けど、その宝玉はまだ見つかってない。」
存在はするが、まだ発見されていないと言った。
シロナ「まだ発見されてない・・・か。その宝玉の名前は?」
シロナは、更にその物の名前を尋ねた。
ジュン「はっきんだまだ。」
ジュンは、その宝玉の名前を答えると
シロナ「成程・・・」
シロナは、指を口元に当てながら考え込むと
シロナ「この事、ギンガ団は知ってるのかしら?」
ギンガ団は、ギラティナの事について調べてあるのか気になった。
ジュン「それは分かんねー。けど、アカギは知ってる可能性がたけー。」
ジュン「ディアルガとパルキアの伝説と、こんごうだまとしらたまについても詳しい。」
ジュン「だとしたら、ギラティナの事について何かしらの情報が入ってたとしてもおかしくねー筈だ。」
ジュンは、それは分からないと言いつつ、可能性はあると言った。
シロナ「そうかもしれないわね・・・」
シロナ「幹部達は分からないけど、アカギなら可能性はあるわね。」
シロナも、ジュンの意見に同意した。
ジュン「とはいえ、次にアイツらが何をしでかすのかサッパリ分かんねーけどな。」
ジュン「ただ言えるのは、このままじゃヤバいという事だけだ。」
シロナ「そうね・・・けど、何をしてくるのか分からないのは不気味だわ。」
シロナも、ジュンの意見に同意した。
ジュン「俺は出来る限り、ギンガ団の悪事を止めるように努力する。」
ジュン「お前は、チャンピオンの仕事に集中しろ。」
そして、ジュンはシロナにチャンピオンの仕事に集中するように言い、自身は出来うる限りギンガ団の行動を調べつつ、止めると言った。
すると
シロナ「っ!」
ぎゅっ
ジュン「シロナ?」
シロナはジュンを抱き締め
シロナ「・・・分かったわ。けど、もしあなたが危険な状態になったら、私は真っ先にあなたを助けるわ。」
シロナ「たとえ、チャンピオンの称号を捨てる事になったとしても・・・」
ジュンがピンチになったら、チャンピオンの資格を失ってしまったとしても、ジュンを助けてみせると言い
シロナ「んっ・・・」
ジュン「っ!?」
ジュンの唇にキスをした。
ジュンは、最初は驚きつつも
ジュン「・・・」
ジュンは、シロナのキスを受け入れた。
そして
シロナ「今日は、このまま一緒に寝ましょう。」
シロナに上目遣いで言われてしまい
ジュン「・・・分かった。」
ジュンはこれ以上何も言わず、シロナと一夜を過ごしたのだった。
翌日。
シロナ「サトシ君。次はどこのジムを目指すの?」
サトシ「ヨスガジムです。」
ジュン「ヨスガジムって事は・・・メリッサさんだな。」
ジュン「あの人、トップコーディネーターだから、時々ジムを留守にしてるんだよな。」
ジュンの言葉に
シロナ「・・・あなた、やけに詳しいわね。」
シロナは一瞬、嫉妬のオーラを出したのだが
ジュン「いやいや、お前も知ってるだろ?」
ジュンの冷静な返しに
シロナ「・・・ええ、そうよ。」
シロナはオーラを消し、笑みを浮かべて答えた。
ジュン「頑張れよ、サトシ君。応援してっからよ。」
サトシ「はい、ありがとうございます。」
すると
ジョーイ「シロナさん。ジュンさん。チャンピオンリーグ事務局から防衛戦のスケジュールについて、たった今連絡がありました。」
ジョーイが、シロナとジュンにチャンピオン防衛戦についてのスケジュールの連絡が来たとの連絡があったと言ってきた。
ジュン「えっ?俺も?」
ジュンは、驚きの表情を浮かべると
シロナ「あなた、一応私と同じチャンピオンとして記録に残ってるのよ。当然じゃない。」
シロナは、呆れたように言った。
ジュン「ああ、そういや俺、正式に断ってねーな・・・」
それを聞き、ジュンは5年前に正式に断るのを忘れてた事を思い出した。
シロナ「今までは少し離れるから防衛戦は無理だと私から断ってたのよ。」
シロナ「けど、帰って来たから私が報告したの。」
シロナは、今まではいなかったから当然無理な為、自分が断りを入れてたのと、今は帰っている為、現在チャンピオンとして席に座っている以上、防衛戦は受けるのだと言った。
ジュン「あ、あはは・・・それはどうも・・・」
ジュンは、苦笑を浮かべながらシロナに言うと
ジュン「因みに相手は誰っすか?」
ジョーイに対戦相手は誰なのか尋ねた。
ジョーイ「ええっと・・・オーバさんですね。」
すると、シンオウ四天王の1人で、ほのおタイプの使い手のオーバだと言った。
ジュン「へぇ、オーバか・・・分かりました。」
ジュンは、分かったと言い、受け入れた。
シロナ「分かりました、ありがとうございます。」
ジョーイ「はい。」
これに
サトシ「次の挑戦者っていうのは・・・?」
サトシは疑問の表情を浮かべながら尋ねると
ジュン「つまり、チャンピオンの座をかけたバトルって事だよ。」
シロナ「そう。つまり、日常に戻らなくちゃいけないという事よ。」
ジュンは、チャンピオンの座をかけたバトルだと言った。
ヒカリ「日常って・・・」
タケシ「でもジュンさん、シロナさん・・・」
ヒカリとタケシの心配そうな表情を見て
ジュン「ギンガ団の事は確かに気になるが、君たちにとって大切なのは・・・」
シロナ「それぞれの夢に向かって、旅を続ける事でしょう?」
皆それぞれの夢を叶える為の旅を続ける事が大事だとジュンとシロナは言った。
ジュン「そゆ事。また会おうな、皆。」
そして、ジュン達は別れた。
その道中
ジュン「オーバ・・・元気にしてっかなぁ・・・」
ジュンは、オーバの事を思い出していた。
シロナ「ええ、元気よ。相変わらずね。」
シロナは、元気だと言った。
ジュン「そっか・・・さて、どう倒そっかなぁ・・・」
と、ジュンは手を後ろの頭で組んで言ったのであった。