オラリオで映画館を運営する転生者達の話   作:寝心地

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今回は【マトリックス】に脳を焼かれた結果変な方向に目覚めたアイズの話


第12話

フィンとの訓練(無意味)の後、アイズはそれでも諦めきれず1人映画館に入り浸り本(【マトリックス】資料集)を読み漁りレフィーヤとリヴェリアに無茶振りしつつ訓練を重ねた結果

 

「フゥ~…………………………ハァ!!」

 

「あの子はまた変な事を」

 

「アイズたんにあの映画見せたの失敗やったかもな」

 

「様になっとる分余計に質が悪いのぅ」

 

ネオの様になることを諦めきれ無かったアイズはカンフーに手を出し見様見真似で会得した。更に厄介な事にアイズにはその手の才能もあったようで剣以上に使いこなしている様にも見えた

 

その為リヴェリアも止めろと強く言えずかといってこれ以上アイズに変な方向に進んで欲しくないとも思うと言う板挟みにあっていた

 

「まぁ、アイズたんが強くなったと思えば良いんちゃう?」

 

ロキがそう言いフィンとガレスはそれに同意し深く考えない様にすることにした

 

しかし、アイズの暴走はそれだけに止まらず更に映画館に入り浸り今度はカンフー映画を観る様にもなった

 

特に【ベストキッド】に登場する主人公の師範の言葉

 

『人生の全てがカンフーにある。服をどう着るのか、どう脱ぐのか。人との接し方にも。全てがカンフーだ』

 

アイズはその言葉に感銘を受け文字通り全ての動きを意識する様になった。衣服の着脱、食事、睡眠、そして戦いの中にも

 

【マトリックス】から強さとカンフーの基礎を学び【ベストキッド】からは己のあり方と心を学んだ

 

ダンジョン18階層 リヴィラの街

 

アイズ達が依頼を受けリヴィラの街に立ち寄ると何やら騒然としているのに気付き街を取り仕切っている男、ボールスに話を聞くと街で殺人事件が起こったらしくアイズ達も手を貸すことになった

 

アイズも事件を調べていくとルルネと言う冒険者の持つ気味の悪い宝玉を狙っての事件だと分かり犯人と思われる謎の赤髪の女が襲ってきた

 

「クッ!!」

 

相手はアイズ以上の力と速度を持ち劣勢に追い込まれていくが風を纏い再び盛り返す

 

「今の風……そうか、お前がアリアか」

 

「ッ!!何でその名前を……」

 

アイズが問い質そうとした時、突如宝玉が奇声を上げ近くの植物型モンスターに寄生すると巨大な化物に変わり街を襲い始めフィン達が対処に追われる、アイズも加勢しようとするが犯人の女が襲ってくる

 

「貴女の相手をしてる余裕は無い」

 

「無理にでも付き合って貰う」

 

「……………………嫌」

 

アイズは剣を地面に突き刺し構えを変える

 

「貴様は剣士じゃ無かったのか?何だその構えは?」

 

体を半身に左手は後ろに伸ばし右手は目線の高さに、手は開手で指は伸ばす

 

女が凄まじい速度でアイズに迫りアイズはそこに手を合わせ受け流し肘打ちと蹴りでダメージを与える

 

「何故だ⁉私の方が速度もパワーも上の筈だ。なのに何故押されている⁉」

 

「あなたの方が速くて強くても私は自分を信じてる。それに貴女のそれはただの暴力、私の武術とは違う。だから私の方が強い」

 

蹴りで顎をかち上げ肘打ちで脳を揺らす。相手が膝を付いた隙を見逃さず膝蹴りを2発放ち回し蹴りで止めを指す

 

アイズの放つ技はどれも映画を観て覚えた物だがアイズが放つ事で映画と同等或いはそれ以上の威力を発揮していた

 

「クッ!!剣士に見せかけた格闘家だったのか、予定変更だ。ここは引かせて貰う」

 

「ッ!!待って!!」

 

逃げていく女を追い湖に着くと女は躊躇わず水の中に飛び込みアイズは足を止める。浮かんでくるのを待ったものの女は浮いてくる事は無かったがアイズは満足半分疑念半分と言った顔を浮かべていた

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