オラリオの街で一際異彩を放つ建物、映画館
その前に何やら重々しげな雰囲気を放つ一団が現れる
「それじゃあ、皆準備は良いな?」
先頭にいた人物の言葉に一団の全員が頷き映画館の中に入っていく
中に入るとタダシが出迎え一礼してくる
「いらっしゃいませ」
「来たぞ、タダシ。例の物を人数分頼む。後、金は出すから俺達が観るシアタールームを貸し切りにしたいんだが。これだけ神が居ると子供達にも迷惑だろうしな」
「かしこまりました。貸し切りですので騒ぐのは結構ですが出来るだけ散らかさない様にお願い致します」
タダシはそう言うと奥に引っ込み一団はそれぞれのチケットを手に軽食販売コーナーで各々ポップコーンや飲み物を買うとシアタールームに入っていくどうやら他に客は居ない様だ
全員が席に座り映画泥棒が終わると本編に進んでいくと1人が声を上げる
「もう止めてぇ~!!うちはこんなんちゃうから~!!名前が同じの別人やから!!と言うか性別すら違うから~!!」
そう言って糸目の女神、ロキは顔を真っ赤にしながら叫ぶと他の客、もといロキを連行した神々は大笑いだった
今彼らが観ているのは【アベンジャーズ】或いはMCUと呼ばれるシリーズの作品
事の発端はとある神が映画館で【マイティソー】を観たことがきっかけだった。その作品はロキの兄、トールをモチーフにした映画と言う事もありあっという間に神々の間で噂になった
そこで神々はその作品を観てみようと思い立ち映画館に押し寄せた、その時マネージャーであるタダシが彼らにこう吹き込んだ
「これらの作品は今までの映画に無かった複数の作品の主人公が同じ世界に存在しているのです。それらは全て映画化され時に一緒に戦う事になります。いかがでしょう?先に個人の映画をご覧になっては」
タダシのこの言葉に全ての神々が同意し彼らは互いのネタバレを防ぐため一緒に観る時間を決めると言う事になり今日がその日なのだ
そして今日は今までの中でも特別で漸くヒーロー達が一同に介する【アベンジャーズ】第一作を観る日なのだが敵はあろうことかロキと言う男神であり何と言うかとても残念な奴だった
【マイティソー】の時は兄ソーがオーディンに追放されオーディンが長い眠りについたのを良いことに強力な兵器を勝手に使いあろうことかソーにぶちのめされ最後はソーに協力しながらも宇宙の彼方に消えた
更にアベンジャーズではまだ王になることに拘り謎の杖を使い散々【アベンジャーズ】を掻き回しまくる
そんな姿を観れば同名の神であるロキの羞恥は計り知れないのだが、中でもロキの羞恥が最大になったのは
『止めろ!!下等な連中がよくも!!私は神だぞ!!獣め!!お前らごときがこの私にっ!!』
ロキはフルボッコにされ地面に叩き付けられ最後はボロ雑巾の様に捨てられ放心し
『それでも神か』
とハルクから吐き捨てられた
「いやあああああああああああああ!!!!嘘や嘘や!!うちはこんな事言わん!!やらん!!」
「それでも神かwww」
「ダッハッハっハッハッハッ!!ロキ!!お前今の言ってみてくれよwww獣め!!ってやつwww」
「トールとオーディンも此方に来たら今の話ネタにしてやろうぜwwww」
「「「「「さんせ~い!!」」」」」
「ヤメロォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
その後、物語は進みアベンジャーズは見事、ロキと彼が連れてきたチタウリの軍を退けロキはソーに連れられアスガルドに戻りアベンジャーズはそれぞれの生活に戻って行った
「いかがでしたでしょうか?」
「「「「最高だった!!」」」」
「おい、タダシ。自分こうなること分かっててうちに黙ってたやろ⁉」
「はて、何の事やら」
「クッ!!もうウチがこんな目にあう事は無いやろうな?」
「さて、それはどうでしょう」
「キー!!食えんジジイやでホンマ」
「又のご利用お待ちしております」
タダシは終始笑顔のまま神々を見送った
明日は他作品の執筆をするのでお休みです