オラリオで映画館を運営する転生者達の話   作:寝心地

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第25話

今日も今日とて平穏な街オラリオ、そこでご機嫌な様子で歩く1人の冒険者と身の丈以上の大きな鞄を背負うサポーターの少女がいた

 

彼らはベル・クラネル、そしてリリルカ・アーデ

 

最近パーティを組む様になった2人は先日イレギュラーで9階層に上がってきたミノタウロスをベルが倒しLv.2となった

 

そのお陰で収入も増え生活に余裕が出来た2人は気晴らしに映画館を訪れた

 

カジノ等の様に大金が消し飛び借金漬けになる様な心配もない映画館は堅実な者や小心者、そしてベル達の様に生活に余り余裕がない者達の娯楽としても人気がある。勿論それ以外からの人気も確固たる物だが

 

「いらっしゃいませ」

 

ベルとリリルカが映画館に入ると何時もの様にタダシが出迎えてくれる

 

「こ、こんにちは。あの、また映画を観たいんですけど」

 

「はい、どの様な映画をお求めでしょう?」

 

「それが、リリは2回目だし僕も【アメイジングスパイダーマン】を見終わってしまって。今日は何か別の映画でも観ようと思うんですけどどんな映画があるのか…………」

 

「ジャンルはベル様の希望で英雄譚にしたのですが」

 

「ふむ、それでしたら此方は間違いございません」

 

タダシはそう言ってなかなかの厚さのファイルを取り出し1ページ目を開く

 

「【仮面ライダー】?」

 

「はい、此方は【仮面ライダーシリーズ】と言う作品を映画館仕様にしたものです。これらは約45~50話程で構成されておりそれぞれが独立した設定や舞台を持っておりますが共通しているのは全員が仮面ライダーと言うヒーロー(英雄)であると言う事です」

 

ヒーロー(英雄)………………それにします!!」

 

「ありがとうございます。しかし此方には少々問題がございます」

 

「問題?」

 

「はい、まずは映画にジャンルがあるように仮面ライダーシリーズにも大きく3つの括りがございます。【昭和ライダー】と【平成ライダー】そして【令和ライダー】です」

 

「ショウワにヘイセイにレイワ?何が違うのでしょう?」

 

「此方は技術の進歩の違いと考えて頂ければ幸いです。【昭和ライダー】はCGと呼ばれる技術が殆ど無く話の中で行われている行為は実際に演者が行っているのです」

 

「つまり目の前で起こっていることと変わらないと言う事ですか?」

 

「ふむ、少々説明が難しいですがその認識で問題ございません。そして【平成・令和ライダー】はCGと呼ばれる技術が発達し【昭和ライダー】には無い迫力のある戦いが期待出来ます」

 

「つまり現実的な英雄の話かより過激な英雄の話と言う事ですね」

 

「う~ん。迷うな」

 

「お二人の年齢ならば【平成ライダー】か【令和ライダー】をお勧めします」

 

「じゃあ【平成ライダー】の方でお願いします」

 

「かしこまりました。更に平成ライダーは20の物語に枝分かれしております。今回は最初の【平成ライダー】クウガをお勧めします」

 

「じゃあそれで」

 

ベル達はチケットとポップコーンと飲み物を買いシアタールームに入る

 

ベルは映画泥棒が始まる前からソワソワしていた

 

本編が始まり古代の遺跡が発見される所から始まり五代雄介と一条薫の出会いを経て遺跡の怪物【グロンギ】と五代雄介が遺跡から発掘されたアークルを使い変身する戦士【クウガ】との死闘が描かれていく

 

「何とも血生臭い戦いをする戦士ですね」

 

【クウガ】と【グロンギ】との戦いにリリルカは華やかさは無いなと思いチラリとベルの方を見るとキラキラと子供の様に目を輝かせるベルがいた

 

「リリ!!あの人凄いね!!」

 

「はい?」

 

「だってどんなに傷付いてもどんなにピンチな場面でも笑顔でさ!!ああ言う人がきっと本当の英雄何だよ!!」

 

「はぁ………………リリには良く分かりませんけど」

 

その後も場面は進み2人は五代雄介がするサムズアップの意味を知る

 

『五代雄介、こう言うのを知ってるか。古代ローマで『満足出来る』『納得出来る行動をした者』にのみ許される仕草だ。お前も、これに相応しい男になれ。お父さんが亡くなって、確かに悲しいだろう。でも、そんな時こそ、お母さんや妹の笑顔の為に頑張れる男になれ。何時でも誰かの笑顔の為に頑張れるって凄く素敵な事だと思わないか?先生は…………先生はそう思う』

 

「…………………………リリ」

 

「はい」

 

「僕も、リリや神様の笑顔の為に頑張れる男になるよ」

 

「…………………………はい、期待してます」

 

ベルはそう誓いを立て2人はクウガの物語を最後まで楽しんだ

 

「いかがでしたでしょうか?」

 

「はい!!とっても楽しかったです!!」

 

「良い経験になりました」

 

「それはようございました。またのお越しをお待ちしております」

 

「はい!!他の仮面ライダーの話も観に来ます」

 

ベルがそう言うと2人は仲が良い兄妹の様に映画館を出ていった

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