オラリオの娯楽の場となった映画館、その人気は遂にオラリオ1となり毎日何十~何百万ヴァリスも動くようになった。しかしそんな映画館でも閑古鳥が鳴く日がある。それが雨の日だ
中でも朝から雨の降る日は最悪で酷い時は1人も客が来ないなんて言う日もある
その理由はまずオラリオの雨具が余り発展していないこと。傘は勿論カッパも無く、急に雨が降ってしまえば取れる手段は雨宿りするかずぶ濡れ覚悟で走るかの2択しか無かった
映画館内 スタッフルーム
「やっぱり雨の日の対策した方が良いですよ」
「地球と違って車みたいな濡れずに移動できる手段があるわけでも無いですからね」
「ふむ、やはりキャラクターの絵が描かれたカッパや傘を販売してみますか」
タダシ達は閑古鳥の鳴く映画館内でそう話していた
「でもそんなのどうやって用意するんですか?物もそうですけどそう言うのも売るとなると完全に人数不足ですよ」
ミユがそう言いタダシは暫く考える、チケットと一緒に売っても良いがそれだと今でさえ長蛇の列が出来ているのにそれが更に長くなると言う事になり完全にリュウセイの負担になってしまう。それを回避するならやはりもう1人人手が欲しい、しかし
「取り敢えず物の方は問題ありません。ですが、我々の他に表に立つ者となると…………………………仕方ありません。何時もの手で行きましょう」
タダシはそう言うと立ち上がり何処かへ向かう
「あれ?マネージャー何処行くんですか?」
「いえ、人手の宛を当たりにいくのですよ」
タダシはそう言いその場を去りミユとリュウセイは互いを見て首を傾げた
タダシは映画館の地下の更に下に降りる。その腕にはブランケットの様な物が掛けられていた
最早日の光もランタンの光も無い中をタダシは迷わず進むとそこには4本の蝋燭が四隅に置かれているだけの部屋があった
タダシが懐からマッチを取り出し四隅の蝋燭に火を着けると部屋の真ん中に座り込み目を閉じる
次に目を開けるとそこは何もない真っ白な空間でタダシの周囲にはポツポツと白い玉が浮かんでいた
「………………………………この方にしましょうか」
タダシはそう言い1つの白い玉を取ると再び目を閉じ蝋燭のある部屋に戻ってくる
しかし最初と違うのはその傍らに長い黒髪の少女が一糸纏わぬ姿で倒れていた
少女はゆっくりと目を開ける
「………………ん」
「おはようございます」
「………………………………ッ!!お、おはよう、ございます」
タダシはその少女に挨拶をすると持ってきていたタオルケットを掛ける
「突然の事で驚かれたでしょう。私の名前はヤマモト・タダシ。しつれいですがお嬢さんのお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「は、はい。私は斉藤鈴と言います」
「ご丁寧にありがとうございます。そしておめでとうございます。斉藤鈴さん。貴方は当映画館の物品販売スタッフに選ばれました」
「………………………………はい?」
そうして映画館に新たな仲間が加わった
蝋燭の間
タダシのみが使える人員補充の為の場所。ミユもリュウセイもその他のメンバーも地球で死後ここからオラリオに来ている。因みにその際は皆もれなく裸である
斉藤鈴
タダシの独断と偏見で選ばれた新人スタッフ死因はまだ不明
物品販売コーナー
パンフレット・キャラグッズ等を専門に扱うコーナー
今までは皆映画を観るだけで満足し見向きもされなかった為今回は全面に押し出してみる事になった