オラリオで映画館を運営する転生者達の話   作:寝心地

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第29話

【戦争遊戯】が幕を閉じオラリオは再び何時もの日常に戻った

 

以前と違う事と言えばオラリオ史上最大の番狂わせ(ジャイアント・キリング)が起きた事だろう

 

賭けをしていた者はその結果に一喜一憂し当事者である【ヘスティア・ファミリア】と【アポロン・ファミリア】はそれぞれその恩恵と代償を支払う事になった

 

尚、映画館スタッフも全財産を【ヘスティア・ファミリア】に全賭け(フルベット)し個人としても映画館の運営費としてもウハウハである。タダシ曰く『最初から勝てると分かっている戦いに望まない物はマヌケか臆病者だけです』らしい

 

日常に戻った事で映画館への客足も戻りスタッフは皆忙しなく働いているととある一団が入ってくる。今話題の【ヘスティア・ファミリア】だ

 

「やぁ、タダシ君」

 

「いらっしゃいませ。本日はどの様な映画をお探しでしょう?」

 

「ああ、【戦争遊戯】が終わったからね。お祝いに映画でも観ようと思ってね」

 

「でしたら今の皆様にピッタリの映画がございます」

 

「タダシさんから薦めてくるのは珍しいですね」

 

「ええ、今の皆様だからこその映画がございましたので。勿論他に観たい映画がございましたらそちらを観て頂いても結構です」

 

「折角だから君のお勧めを見せて貰うよ」

 

「それでその映画はどんな物何ですか?」

 

「それは此方の映画になります」

 

タダシは何時もの様にファイルを取り出し【ヘスティア・ファミリア】に見せる

 

「【ブライトン・ミラクル】?」

 

「はい、此方の作品はラグビーと言うスポーツで実際に起こった話を元に作られた作品になります」

 

「ラグビー?」

 

「聞いたこと無いですね」

 

「此方は15対15で行うスポーツで楕円形のボールを指定の陣地まで運ぶ競技となります。この競技は【最も大番狂わせが起こらない競技】と言われる程大番狂わせが少なくまさにスポーツ史に残る偉業となったのです」

 

「へぇ、面白そうだ。それにするよ。皆もそれで良い?」

 

ヘスティアが尋ねると皆が頷く。人数分のチケットとポップコーンと飲み物を買い席に座る

 

暫くして映画泥棒が終わり本編が始まる

 

内容は【ニホン】と言う国のラグビーの代表に選ばれた男達が辛い練習を耐え世界一にも輝いた事のある【ミナミアフリカ】と言う国と戦い勝つと言う物語

 

弱小と呼ばれた所から厳しい練習を耐え抜き大番狂わせを起こした部分がつい先日の【戦争遊戯】の自分達と重なりベルとヘスティアは特に感慨深い表情をしていた

 

「いかがでしたでしょうか?」

 

「僕達も外から見たらこんな感じ何なのかな?」

 

「多分そうなのでは無いでしょうか?」

 

「しかし熱い試合だったな。最後の最後に同点を狙うんじゃなくて逆転を狙うとか」

 

「とっても楽しかったよタダシ君。また頼むよ」

 

「はい、またのご利用お待ちしております」

 

タダシはそう言うと【ヘスティア・ファミリア】は新たに手に入れた本拠地に帰っていった


オラリオの娯楽を一手に担う映画館

 

そんな映画館を煩わしく思う1つのファミリアがあった。正確にはそう思うのはそのファミリアの主神のみで眷族達は好感か悪くて無関心だ

 

しかしその女神にとって客を取られる事はそのまま力を失う事と同じだった

 

「映画館を手中に納める。まずはここにマネージャーを名乗る男を連れてこい」

 

女神はそう命を下すと2人のアマゾネスが映画館に向かった




次回は映画館を狙う某愚かな女神が痛い目を見る話
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